3年にむけて、世界の民話をテーマにお話会をお願いします、と依頼がありました。
国語の授業で韓国の昔話「さんねん峠」を学習するので、ということでした。
プログラム 45分×2クラス
「心臓が体の中にない巨人」 『おはなしのろうそく22』東京子ども図書館 19分
「豆のつる」 ババ・ヤガー語りの森 近日公開〜 8分
「小人の贈り物」 ババ・ヤガー語りの森 6分
3年生の2学期ごろから、20分前後の話をプログラムに入れるようにしています。
お話を聞きなれてくるのでね。
本格的な魔法物語を聞いてほしくって。
「心臓が体の中にない巨人」は、初めて長い話を聞く子たちにはぴったり。
手に汗握るストーリー。笑いあり、推理あり。ハッピーエンドの冒険物語。
前半と後半で二度出てくる三回の繰り返しに、子どもたちは、「またや〜」と
いって笑います。
でも、三度めが一番重要なことが分かって、しゃんと座りなおします。
山場で、主人公エスペンが巨人の心臓を握りつぶすと、緊張で固まっていた子ど
もたちの顔が、ふわあっと笑顔になります。
さいごに王さまが、エスペンをテーブルの上座にすわらせるときの、子どもたち
の満足そうな顔。ため息をつく子もいます。
「豆のつる」
リトアニアの昔話。再話して語りました。そのうち、UPしますね。
ひねりのきいた笑い話です。
子どもたちの反応がおかしくて、語りながら笑いをこらえるのがしんどかったです。
「小人の贈り物」
オーストリアの昔話。ホームの≪外国の昔話≫にのせています。
もちろん、みんなで合唱です。
授業が終わって、先生のご挨拶「楽しい話をたくさん聞かせていただきました。
♪月曜日、火曜日〜」
子どもたち「すういようび〜♪…………」
わたし「(心の中で)せんせ、つぎの授業はいいんですかあ〜?笑」
カーペット敷きの広い部屋で語るので、子どもたちは必ずしもお行儀よいとは言
えない姿勢になります。
一生けんめい聞いてると疲れますものね。
でも、先生は、二クラスとも、余計な注意をされませんでした。 グッジョブ!
おかげで、子どもの集中が途切れずにすみました。
語りの後に、昔話の本を30冊紹介して、教室に置いてかえりました。
またみんなで、あっというまに読んでしまうんでしょうね〜
そうそう、たいせつなこと。
わたし「日本の昔話で、小人の贈り物とよく似た話知らない?」
子どもたち「あっ、こぶとりじいさん!」
で、昔話というものが、人から人へと伝わって、世界のあちこちに同じような話
がひろがったよって、話しました。
何百年も、千年二千年もずうっと語られてきたことも。
わたし「ねえ、今日聞いたお話、覚えてる?」
子どもたち「覚えてる〜〜〜」
わたし「おうちに帰ってきょうだいとか、友だちとかに話してごらん。その人た
ちが、お、おもしろいやんって思って、ほかの人に話すかもしれない よ。ね、
昔話って、そうやって伝わってきたんよ」
子どもたちが、決して受け身ではなく世の中に関わっているんだってことを知っ
てほしいと思います。
しぜんに、伝承の担い手になっているってことを。
それが、豊かなコミュニケーションをつくるってことを。
はい、テーマは「世界の民話」で〜す。
ヤン