マックス・リュティ『昔話の本質』報告
第9章昔話の主人公ー昔話の描く人間像
『昔話の本質』で取り上げてきた昔話、主人公は圧倒的に女性が多いのね。
いばら姫、お菓子で夫を作ったお姫さま、地の雌牛の女の子、ラプンツェル、謎解き姫、賢い百姓娘。ね?
リュティさんは、どうして女性が多いんだろうと考えこんではります(笑)
昔話全体を通じても、有名な主人公はほとんど女ではないかって。
いばら姫、灰かぶり、白雪姫、赤ずきん、ラプンツェル、千枚皮、ホレばあさん。
「ヘンゼルとグレーテル」「兄と妹」にしても、主役は女の子だって。
何とか思いつくのは「鉄のハンス」「親指太郎」。「勇ましい仕立て屋」「幸せハンス」なんかは笑い話だし。
でも、「金の鳥」「三本の金髪をもった悪魔」「三枚の鳥の羽」「命の水」「ハンスはりねずみぼうや」はどうだい?
ぱっと思いつく限りでも男いるよ、リュティさん~
ま、私の愚考はおいといてφ(* ̄0 ̄)
女の主人公が多い理由をリュティさんはこう考えています。
〇例えば代表的なグリム童話で、グリム兄弟に昔話を伝えたのはおおむね女性だった。今、子どもたちは主として母親、祖母、幼稚園や小学校の先生(女性が多い)を通じて昔話を聞く。つまり、語り手が圧倒的に女性が多いから。子どもにとっても、幼いころは母親や女性的なものを身近に感じる。
〇世界は男性によって規定されている。男性によって作り出された、世界を支配する技術や経済と均衡を取るために、より自然に近い女性が重要な役割を果たしている。
ううむ。そうかなあ(´・ω・`)?
たしかに今身近なところでは男性の語り手は少ないけど。日本の場合、伝承の語り手には男の人たくさんいたよねえ。
第一、日本の昔話だったら、男の主人公のほうが多いような気がする。
桃太郎、一寸法師、力太郎、浦島太郎。
それに、おじいさんのほうがおばあさんより多いよ?
ま、私の愚考はおいといてφ(* ̄0 ̄)
リュティさんも、時代によって差があると認めています。
時代や民族によるんでしょうね。
おもしろい課題です。
ただ、ひとつだけはっきりしているのは、昔話の中心には人間がいるっていうこと。動物昔話は別にしてね。
昔話は人間像を描く。
人間を世界との出会いにおいて示す。
うん、たしかに。
だから、子どもがどんな人間像を昔話から受け取っているかということをかんがえなくっちゃ
は~い。今日はここまでですよ~
*********
台風10号が日本に接近しています。
備えを十分に!!!