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ヤン について

語りの森を作った魔女

どうして

仕事ではない。
ただ楽しいからといって、できることとできないことがある。
どうして続けてきたんだろう。どうしてやめないんだろう。
たぶん、心のバランスを取るためだろうな。
奈落の底に落ちていかないために、必死で蜘蛛の糸にしがみついてきた気がする。
おはなしと子どもの顔。細いけれど強い糸だった。これを選んでよかった。
けれど、こんな利己心、人としてどうなんだろう。
いろんなことをするはずだった人生も、もう終盤にかかっている。
今を何とかやりすごしてちょっと先の楽しみがあればいいと思っていたら、先輩が、今が楽しければいいといった。
そうだな。ほっとして涙が出た。
老いることは難しいことなのかもしれない。

お話会、今週は ❆

2月5日(月)
支援学級 朝学習
絵本 『サンカクさん』マック・バーネット文/クレヨンハウス
絵本 『ねむるまえにクマは』フィリップ・C・ステッド文/光村教育出版
絵本 『おでんもおんせん』川北亮司文/飯野和好絵/くもん出版
絵本 『ゆき』ユリ・シュルヴィッツ作/あすなろ書房
キーツの『ゆきのひ』も持っていってたんだけど、時間がなくて、5年生の子に、「みんなに読んであげてね」とお願いして置いて帰りました。
『おでんもおんせん』は、早口言葉です。ヤンは絵がなじめなかったんだけど、子どもたちには受けていました。そして、どのページも早口言葉で読んでくれるのです。ヤンは噛むのにね(笑)

2月6日(火) 
中学3年生 朝学習

詩 「すてきなひとりぼっち」 谷川俊太郎/同名詩集・童話屋刊より
おはなし 「ボタンインコ」 『ムギと王さま』ファージョン/岩波書店
この話はやっぱり女の子に深く届くようです。
中学校最後のお話会でした。
幼稚園の3歳児のときから15歳の中学卒業まで、12年間付き合ってくれた子たち。
ヤンは幸せだったけど、子どもたちはどうだったかな?
校長先生や先生がたの理解と協力がなければあり得なかったことです。
つぎにこの子たちと会うことがあれば、それは、親になって子どもを連れて図書館に来てくれた時。
長生きしよう~

2月7日(水)
学童保育
おはなし 「馬方山姥」『日本の昔話』小澤俊夫再話/福音館書店 日常語で
おはなし 「カメのピクニック」 『新編世界のむかし話』山室静編訳/文元社より再話
絵本 『うがいライオン』ねじめ正一作/長谷川義史絵/すずき出版
絵本 『ゆきのうえのあしあと』ウォン・ハーバート・イー作/ひさかたチャイルド
絵本 『しろいかみ』谷内つねお作/福音館書店
絵本 『はだかんぼうがふたり』奥田継夫文/サンリード
いちおう30分間のお話会。
わたし「時間になったし、終わろか」
子ども「もっと、もっと。ずうっと読んでえ」
大きな子どもたちは自分のことやりたいけど、低学年は、疲れていて、ぼ~っと読んでいてほしかったみたいです。
『しろいかみ』は「こどものとも0.1.2」の今年2月号。出たばかりです。赤ちゃん絵本ですが、子どもたちにウケてましたよ。

はい、おしまい。
今週はこれでおはなし会は終わりです。
2月後半まで、一息入れます。

子どもたちの語り👧

先日、ある小学校での子どもたちの語りの実践を見せていただきました。
3年生です。
子どもたちは、グループに別れ、覚えた話を保護者の前で発表しました。
各グループのメンバーが全員語り、聞いていた保護者の方たちが感想を述べ、昔話って何かを話しあい、考えを深めていました。

え? 子どもが語るの? って?
そうなのです。テキストをそのまま一字一句覚えて語るのです。
ひとりで語る子もあれば、ふたりで掛け合いで語る子もいます。
ときどき手を動かして、動作を入れて語る子もいます。
ほんとうに、みんな、完璧に覚えて語りました! とってもじょうずに!

テキストは、『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』から。
「半分のにわとり」
「お百姓と地主」
「メケー・ドマ」
「だんごころころ」
「ありとこおろぎ」
「六匹のうさぎ」

「間(ま)を考えて工夫して語りました」という子どもたちのコメントでした。
「間を考える」ということは、言い換えれば、ストーリーの流れとテーマを的確につかむということです。
自分たちで話しあい、聞きあって完成させたそうです。もちろん先生がたのご指導や、保護者の方の理解(お家で練習しますもんね)に支えられてのことでしょうが。

最初はまず「て・に・を・は」に苦労したそうです。
って、どこかで聞いたような話ですね(笑)

語りを聞いていて感激しました。

ヤンは、文字資料(ほとんどが絶版です)として埋もれている昔話を、本来の語りのかたちに生き返らせたいと思って再話しています。『~おんちょろちょろ』はその一部を公表したものです。
子どもたちにせめて「読んでもらいたい」、大人に「語ってもらいたい」、それを通じて、長い年月かけて「語り」が復活するようにという願いを込めて。ほとんど夢物語です。

でも! 子どもたちが、語ってくれたのです。

大人も敬遠する(笑)あの「ありとこおろぎ」を、楽しそうに、すらすらと。
「メケー・ドマ」を掛け合いで。

「どうか、いつまでも忘れないで語り継いでくださいね」って言ったら、目を輝かせて大きくうなずいてくれましたよ。
ほんとうに、ほんとうに嬉しかったです。

今週のお話会 🌜

京都も、いかにも冬!っていう寒さです。
ここは山城地方でも南部なので、まだましかも知れない。
丘の上から京都市内を見晴るかすと、ああ雪降ってるなあって感じで白く煙っております。

はい、お話会の報告です。

1月29日(月)
小学6年生 授業 一クラスずつ2回
おはなし 「忠実なヨハネス」『語るためのグリム童話』小澤俊夫編訳/小峰書店
てあそび 「うめにうぐいす」
おはなし 「かめの遠足」『新編世界のむかし話1』山室静編訳/文元社
この子たちとは小学校最後のお話会です。
わたし「好きな話があってね、ずうっと聞いてもらいたいと思っててね、でも難しいから、今まで大事にとっておいた話があるの。聞いてくれる?」
子ども「ん」
わたし「でもごめんね、長いねん」
子ども「やったあ!」
ほう、そうだったんだ。長い話が好きだったのね。5年生くらいから30分前後の話をしてきて、聞くのがストレスかなあって、じつは思ってたの。よかったあ!

1月30日(火)
中学2年生 朝学習
詩 「すてきなひとりぼっち」同名詩集より 谷川俊太郎
おはなし 「一足のくつ」『木曜日はあそびの日』グリパリ作/岩波少年文庫
もうずいぶん慣れてきて、おたがいに変な緊張感はなくなってきました。
ただ、七クラスに七人が順番に入るので、おつき合いがほとんど年に1回。やっぱり、他人行儀になるわなあ。
あ、来年は担任制にしましょか~?

1月31日(水)
小学3年生 授業 3クラス合同+保護者のかたがた
おはなし 「七羽のカラス」『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
おはなし 「猿の海岸見物」語りの森HP《日本の昔話》
おはなし 「雪女」 『日本の昔話5』小澤俊夫再話/福音館書店
おはなし 「アナンシと五」 『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎編/実業之日本社
直前に自分たちの語りの発表が、ほぼ1時間。緊張で疲れていると思うのに、とてもよく聞いてくれました。
ね、このプログラム、いいでしょ。

2月2日(金)
小学2年生 授業 一クラスずつ三回
おはなし 「ジャックと豆の木」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話 (仲間)
おはなし 「こびとのおくりもの」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
おはなし 「アナンシと五」『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎編/実業之日本社
元気な2年生です。「ジャック」は手に汗握って聞いていましたよ。
「こびと」は、ぜったいいっしょに歌いますね。楽しそうに。そんなにおもしろいかな?
「アナンシ」は、ヤン、今お試し中(笑)。今のところ、1年生から3年生までやりました。手ごたえはこの2年生がいちばんピタッと来たように思いますが、もうちょっと語り重ねてみないと分かりません。幼稚園の4歳さんにもやってみるつもりです。

明日は図書館のお話会です。
遊んできま~す。

村上水軍 ⚓

亡くなったじいちゃんが、村上家は村上水軍の末裔だといいはってきかなかった。
江戸時代は旗本だったから、海賊がどうやって江戸城詰めの武士になったのか。
じいちゃんが言うには、家紋が「〇」だからというのがひとつの証拠だそうだ。
村上水軍の紋はその「〇」の中に「上」ってかいてある。
わたし「ちゃうやん」
じいちゃん「(江戸べんで)いや、そうなんだよ」

懐かしのほら吹きじいちゃんの海賊末裔説を調べに、行って来ましたよ。
愛媛県今治市の村上水軍博物館。
見かけは何だかお城のパビリオンみたいだけど、中はちゃんとした展示がしてあってよかったですよ。
下の写真、海のまんなかに白い橋脚があってその右の小さな島が能島。水軍の本拠地のお城だったんだって。
風が強くて、夫が旗印が見えるようにって広げてるんだけど、裏返ってるね(笑)
ちゃんと図書室もあってふたりで調べたけどわからなかった。可能性はないわけではないことだけは分かったけど(笑)

 

 

 

 

 

 

博物館の向かいに漁協がやってる「能島水軍」って料理屋があってお昼ご飯食べたんだけどね~
「鯛づくし」。出てきたらうちのお正月の鯛より大きな鯛の唐揚げ!それに、ご飯3ばい分くらいの上に鯛の刺身がずら~!
すごすぎて写真撮る余裕がなかった(笑)

それと!
蜃気楼を見ました。
わたし「あの向こうの島、浮いてへん?」
夫「おお、蜃気楼や。あっちの島も!」
ほんまです。ほんまに見たんです。
ガラケーでは写真映らなかったあ!!!
この歳になっても、生まれて初めてってことがあるんやねえ、と感動。

このくそ忙しいときに、湯治に行ってきたおはなしでした。
温泉は、ひうちなだ温泉。

来島海峡大橋
壬生川駅前歩道
壬生川駅前歩道 これたぬきのヤン