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ヤン について

語りの森を作った魔女

時間の贈り物🎁 またはメモ2

ゴールデンウィークの中休み(って言うか?)
ちょっと雨が降って、落ち着きます。
といっても、毎日がゴールデンウィークのヤンには、あんまり生活に影響ないんですが。
それでも暇なので、ちょっと真面目に考えたこと、書きますね。

おはなしを語ることは、時間を贈ることだと、以前にここで書いたの、覚えてますか?
忘れた人はこちら⇒時間の贈り物

さてさて。
ヤンはおはなし会のとき(=講師じゃないとき)はメモを取りません。
家に帰ってから、日記に、思い出しながらプログラムを書きます。
でね、ときどき、思い出せない話があるの。

これかなりシビアな話題なんだけど・・・書いていいかな???

たしか、もう1話あったんだけどなあ。
わたし居眠ってたんかなあ。

一生けんめい、参加者の顔を思い浮かべます。
そこでやっと、あ、〇〇さんが語ってはった!って思いだす。

何の話を語らはったかなあ。
やはり思い出せない。
その人が語ってる姿ははっきり覚えてるんだけど、話を思い出せない。

なぜか?

〇〇さんが語っているとき、わたしにその世界が見えてなかったからに違いない。
知っている話だと(この歳になるともうたいていの話は知っています)、あ、あれね、と思って聞きはじめはするんだけど、その世界にいざなってもらえない。語り手がテキストをなぞっているだけなので、語り手の心とわたしの心が共振しないのです。
これって、語りとは言えないです。
おぼえたテキストを右から左へと口に出してるだけだから、世界が見えない。
これで子どもに「聞け!」といっても聞けるはずがない。苦行です(笑)
子どもはえらい迷惑や。いやいや、おはなし嫌いになったら罪悪や。

きついこと言ってごめん。
でも、これ、ほんとのことで、自戒を込めて言ってるのです。

でね、たとえ仲間うちのおはなし会でも、たとえ勉強会でも、目の前に仲間=聞き手がいる限りは、語るということは贈るということです。
じゅうぶんに時間をかけてつくりあげたおはなしを、贈りあいたいんです。
それでこそ、語る意義がある。
語るということは相手がいるということです。
その相手に失礼にならないように、また、自分が恥ずかしくないように、ちゃんと時間をかけたものを手渡したいです。
上手じゃなくても、とちゅうで間違えても、それが贈り物かどうかは、聞く人が聞けばわかります。特に子どもは敏感ですよ。

え?
ヤンが思い出せないのは、歳のせいやって?
そうかもね~
というか、わたしの集中力の問題かも。

おまけ。
ヤンはいつのころからか、講演を聞いているときでも、よほどのとき(引用の書籍名とか)でなければ、メモを取らないでじっと講師の眼を見ています。
よいものを吸収するためにめっちゃ集中しています。
後ほど思い返して思い出せないようなことは、(今の)自分に必要ないことやからです。
この方法は、小澤俊夫先生から学びました。

 

4月のおはなし会🌸

4月22日(月)

こども園
4歳さん 1クラスずつ2回
手遊び ろうそくぱっ
おはなし「ひとり、ふたり、さんにんのこども」『おはなしのろうそく26』東京子ども図書館
てあそび ろうそくぱっ

5歳さん 1クラス
手遊び ろうそくぱっ
おはなし「ついでにペロリ」『おはなしのろうそく6』東京子ども図書館
絵本 『ぼんやりしてたら』五味太郎/ポプラ社
手遊び ろうそくぱっ

今年度最初のおはなし会。
ひとつ学年が大きくなって、きっとがんばってるんだろうな。

お話を聞くのも、4歳さんは、とってもがんばってる感じがしました。
でも、ちゃんと、次を言い当てながら聞いてましたよ。
でもつかれちゃって、いつもの「みじか~い」の声がちょっとちいさかった(笑)
それで、オマケのおはなしはしませんでしたよ。

5歳さんは、めっちゃうきうきしていました。
おはなしも笑ってましたが、絵本になると、「うそや!」「それはないわ!」って爆笑に次ぐ爆笑。
でもやっぱり疲れちゃって、いつもの「もっかい!」は出ませんでした(笑)

しばらくして慣れて力が抜けてきたころに、ゴールデンウィーク。
先生「また最初からです」
そうね、毎年のことですね(^///^)

 

 

雨の日曜日🌂

いつもの時刻に目が覚めたんだけど。
あれ?
頭痛い。
のどが痛い。
ーもちろん、膝もいたい。

きのうの図書館でウイルスもらって来たんかなあ

朝食のコーヒーを口に入れて、あつっ!
思い出した。昨日の朝も、コーヒーであつってなった。やけどしたんやった。

ねえ、口内炎とか上あごのやけどとかしたら、頭痛がしません?
わたしは、口内に故障があれば、頭から首から肩から痛むんですよ。
今日はのどまで痛い。

というわけで、きょうは、絶好のゆっくり休日なのだ。
雨降ってるし、なんにもせんでもいいし(と、かってに決めこむ)

そんなわけで、ブログ書いてる。
FMはピアノ曲を流してくれてるし。

こんな静かな日々を過ごせるときが来るなんてね、昔は、思わなかったよ。

新しい昔話集『プレッツェモリーナ』は、いったん初稿ができて、もう一度見直してるところ。今週中には、校正に出せるかな。
これも、気持ちがゆったりする要因やな。

読みかけのSFもあるし。
おいしいもんも買ってあるし。

意味のないことばっかり言ってないで、ここでちょっと予告です。

6月の昔話の語法勉強会は「ヘンゼルとグレーテル」をとりあげます。
それから、去年、昔話の残酷性の勉強会やったでしょ。あれの補講します。テーマは”「ねずの木」を読む”。たぶん8月の末頃ね。
もうひとつ、絵本の勉強会で赤羽末吉をとりあげようかと、いまいろいろ調べちゅう。これは、11月。
今秋もおはなし入門講座あります。

さて、筋トレも適当にやって、きょうは、ほんまの日曜日を過ごします。
世界情勢を考えると、ありがたいことです。

 

 

マディバ・マジック🐰🐒🐘

子ども向けの昔話本の紹介で~す。

ネルソン・マンデラ編 和爾桃子訳 平凡社 2023

ネルソンマンデラさんていったら、南アフリカの元大統領で、ノーベル平和賞を受賞した人。
南アフリカでは、人種差別が激しくて、白人と非白人とに厳しい線がひかれてて、非白人には人としての権利がなかった時代が長く続いたのね。もともと自分たちの土地で、白人は後から入ってきたのにね。
それで、人種隔離(アパルトヘイト)をなくそうという運動がまきおこって、そのときの中心となったのが、マンデラさん。

そのマンデラさんが、たくさん残っているアフリカの昔話の中から、子どもたちに伝えたい話を選んだのが、この『マディバ・マジック』です。
書名は、マディバさんの魔法という意味です。マディバさんは、マンデラさんの愛称ね。

マンデラさんは、南アフリカのテンブ人マディバ族の族長の家に生まれました。愛称「マディバ」は出身部族の名前でもあります。テンブ人は1800年も前からアフリカ全土に広がって栄えたバントゥー民族の末裔にあたります。バントゥー人には文字がないので、自分たちの歴史やいろんなできごとをすべて語り伝えてきました。マンデラさんも小さなころからそうしたお話を何度も聞いて育ったのです。
ーーアフリカのみんなのお話 訳者あとがきより

ぜんぶで33のお話が載っててね、どれもおもしろいの。
おすすめは、「ヘビの族長」っていう異類婚姻譚。
「ライオンとウサギとハイエナ」っていう知恵比べのお話も、めっちゃおもしろい。

巻末には語った人の名前も載せてある。

読むための文章だし、訳もそうなってるから、ちょっとこのままでは語るのは、わたしには難しいかな。
でも、トライしてもいいかも。その値打ちは大いにある(*^▽^*)

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今日の更新は、《外国の昔話》「山んば」。
《おはなしひろば》は、春休み新美南吉特集のラスト、「1ねんせいたちとひよめ」です。

祇園の夜桜、ちょいと咲いたあ🌸

今年の桜は遅かったですね~
でも、ちゃんと咲きましたね。
今日、京都府南部のうちのあたりは、ソメイヨシノが満開です。

きのうの図書館のおはなし会は、そんなわけで人が集まりませんでした。そもそも図書館に子ども連れがほとんどいない。
春休み最後の週末。みんなうきうきとお花見に出かけてるんでしょう。平和を実感する春の日でした。

子ども2名、大人2名、スタッフ4名

手遊び 「祇園の夜桜」
絵本 『ちいさなねこ』石井桃子文/横内襄絵/福音館書店
絵本 『しおちゃんとこしょうちゃん』ルース・エインズワース作/こうもとさちこ訳・絵/福音館書店
絵本 『ちゅるちゅる』視覚デザイン研究所
絵本 『アリのおでかけ』西村敏雄作/白泉社
手遊び 「さよならあんころもち」

スタッフを相手に絵本を読み始めると、2歳の女の子が遠くからじっとこちらを見てきました。それで、声をその子に届けるようにして読みました。
じりじりと、近づいたり遠ざかったり。
おかあさんが気づいて、近寄ってくれたので、「ごいっしょにどうぞ」
4歳のお姉ちゃんもいっしょにじゅうたんコーナーに上がってきて、じょうずに聞いてくれました。

あきらめない。

何十年も、あきらめなかったから、図書館のおはなし会は続いてきました。

あきらめないということは、ひとつの行動です。
なにかを求めるなら、行動しなくっちゃ。

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きょうのおはなしひろばは、新美南吉の「くまのこ」です。