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語りの森を作った魔女

昔話の解釈ー偽の花嫁と本当の花嫁、けもの息子とけもの婿👸🤴

マックス・リュティ『昔話の解釈』を読む。

第6章 偽の花嫁と本当の花嫁、けもの息子とけもの婿

さあ、新しい章に入りましたよ~
この章、わたし大好きなんですよ(❤´艸`❤)

グリム兄弟が学術的に昔話を集めて以降に書き留められた数々の昔話をながめていると、ひとつひとつ異なる音色や変形があるけれども、その下に、ひとつのテーマが繰り返しきこえてくると、リュティさんは言います。
ひとつのテーマとは、外見と実際の分裂です。

たとえば。
灰まみれのきたない着物を着てみんなから軽蔑されている娘が、いちばん美しい優れた娘です。(灰かぶり)
下働きの庭師の助手が、実は王子であり、かさぶた頭の下に金髪が隠されています。(鉄のハンス)
愚か者と思われている末の王子が、兄たちよりもはるかに勝っていて、父王のために命の水を取ってきます。(命の水)
怠け者が、だれよりも恵みを受けた者です。(寝太郎)
ね、みなさんの知ってる話、レパートリーを探せば、いくらでも出てきますね。

外見と実際の分裂を描いたもののうち、とりわけ印象深いのが、偽の花嫁と本当の花嫁、けもの息子とけもの婿だとリュティさんはいいます。
そこで、この章では、この話型について考えます。

わたしは本当の花嫁ではありません:KHM198「マレーン姫」
この言葉は、無数の昔話の標語とすることができる。でも最後には、本当の花嫁や本当の花婿がみつかり、あるいは再認され、詐欺師は追われる。

KHM89「がちょう番の娘」は、グリム昔話集の中で、偽の花嫁を扱った、一番印象の深い話だとリュティさんは言います。

「がちょう番の娘」、好きな人、語る人多いですね。
私もそうです。でも、子どもたちに聞かせるとなるとうまくいかないんですよ。
それを解決するために、しんばらくリュティさんから学びたいと思います。
お付き合いくださいませo(*°▽°*)o

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昨日の井戸端会議で、言葉足らずだったみたいで、ご心配おかけしました。
あのね、おばあさんのサポートっていうのは、おばあさんの経験をみなさまに伝えることO(∩_∩)O
そやから、勉強会を充実させる、それもおばあさんの役割やと思うてます。
若いかたたちの向学心には頭が下がるし、みなさんのきらきらした瞳を見てると、とっても楽しいのよ~
テキトーにこき使ってください(笑)

ただ、勉強会やおはなし会のセッティングに費やす時間を再話に充てたいってことです。語りの場も若い人に譲っていきたい。

 

 

 

香り高い☕

娘 ✉なんかほしいもんない?
私 ✉え~。引っ越し祝いもしてへんのに?
娘 ✉いつも絵本送ってくれるやん。
私 (心の中で:えらいおばさんになったやん)
私 ✉欲しいもんはワクチン。
で、娘に無視された(笑)

翌日あらためて、おいしいコーヒーが欲しいと言ったら、送ってきた。

手動式のコーヒーミルと、豆。
こだわりの娘だから、こだわりの有機豆。

自分で挽けってか。

朝から、ガリガリガリガリガリ。
たしかに挽きたてのコーヒーは、香りが高くて、うまい(~ ̄▽ ̄)~

雨を見ながら、コーヒーを味わう。
コロナ前はこんな時間を持てなかった。

両手いっぱいにおはなし関係のプロジェクトを抱えて突っ走ってきたけど、体力脳力が衰えてきて、いつ手を引こうかと迷っていたところへ、このコロナ休暇。
思いがけず、この休暇は長い。
考える時間がたっぷりあって、迷いは消えた。今でしょ!
コロナの中でも着々と活動をつないでくれる若い仲間たちがいる。とっても心強い仲間たち。
私たちの世代がやってきたことを、今と将来の時代に合わせて継いで行ってくれると信じる。
サポートなら、このおばあさんにもできるだろう。

濡れた花をながめて、コーヒーの香りの中で、考える。
わたしは、わたしが本来やりたかったことに、帰ろう。
まだ間に合うぞ、午前中は頭が働く○( ^皿^)っ

机の回りに昔話資料を積んで広げて、パソコンたたいて、うんうんうなりながらテキストをねる。
ひとつ再話すると、過去から未来へ、心をひとつ、つなぐことができる。
子どものための文学に、やっと専念しよう。
今までの経験は、みんなこのためだったんだ~(❁´◡`❁)

 

 

花は咲く~🌹

メンバーのかたから、「アンネのバラが咲きました」と、素敵なお知らせとこの写真を頂きました。

こりゃ、行ってじかに見てこなくっちゃ!
きょうはさわやかで、遠くの山も近くに見えるいいお天気。
ウォーキングがてら行ってきましたよ~

モッコウバラも満開!

 

かれんなつぼみ!

ついでにビオラ!

アンネのバラは、アンネのお父さんから贈られてきたバラを大切に育てて、つぎつぎに拡げられていったそうです。

アンネについての伝記(児童書)のおすすめは、こちら。
『アンネ・フランクーその15年の生涯』黒川万千代著/合同出版
読んでみてくださいね~

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今日のHP更新は《外国の昔話》
古代エジプトから伝わっているという「ライオンの王」ですo(*^@^*)o

 

 

昔話の解釈ー賢いグレーテル8👩‍🍳

マックス・リュティ『昔話の解釈』を読む。

第5章賢いグレーテル
今日でおしまい(笑)

「かしこいグレーテル」は、度を越した食欲にもごまかし方にも笑えます。
「しあわせハンス」も笑えるし、アンデルセンなら最後は幸せな気分になれます。
それに対して、「賢いエルゼ」の、特に後半はどうでしょう?

畑に着くと、エルゼはまずお弁当を食べて、昼寝をします。
おいしい食べ物、快い眠り。これは聞き手の共感を呼び、微笑みを引き出します。
けれども、それが度を越すと裏返しになります。

たとえば、トランシルヴァニアの類話では、鉛のかたまりのように怠け者の主人公カトリンは、夫に髪を切られます。するとカトリンは髪の短い自分を見て「あたしかな?あたしじゃないのかな?」と自問します。そして、「あたしを探しに行こう」といって、自分を探しに広い世界へ出かけて行きます。それから今までずっと歩いているけれど、まだ自分を見つけることができないんだとさ。

エルゼも、同じです。
自己への確信を失い、人格が崩壊する。
本人であるという感じの喪失です。

なんだかこわいですねw(゚Д゚)w

リュティさんは言います。
笑い話は、その主人公が気ままにやり、うまいものを飲んだり食ったりし、大いに怠けるとき、しばらくの間はいっしょになって楽しむが、そういう動物的な領域にはまり込むことは人間にふさわしいことではない、ということも知っている。

人間だれしもそういうことってあるよなあ。
けど、行き過ぎたら身の破滅やなあ。
ハハハハハ(≧∇≦)ノ
ってことでしょうかね。

「賢いエルゼ」の後半を読むと、笑い話というのは、どんなに陽気にはしゃいでも、それなりに人間の本質を問うているのが分かります。リュティさんは、笑い話は聞き手を物思う気分にさせることがまれではないと言います。

笑い話は、語るのが難しいです。
リュティさんの言葉を、語る時の参考にしたいと思います。
総合的に、今の私は「かしこいグレーテル」は語れても、「かしこいエルゼ」は語れないなあと思います。

昨日中級クラスの勉強会でイスラエルの昔話「ハエうちの勇者」を初めて語ってみました。
極端に憶病であることと、食欲につられる主人公が出てきます。笑い話の条件は整っています。
時間の一致、場所の一致、状況の一致が重なることで、何もかもうまくいって、幸せになります。
わたしにはまだまだハッピーエンドから抜け出す勇気はありません。

次回から第6章偽の花嫁と本当の花嫁・けもの息子とけもの婿に突入~
グリム童話「がちょう番の娘」を読んでおいてくださいね~

 

 

 

断捨離はじめました🚮

ほんまかいな(笑)

コロナ休暇もいたについてきた今日この頃。
そろそろ人生の片づけをと思い立って、今日から、断捨離を始めた。

毎日小一時間なら続くだろう。

小一時間やった。
まずはカバン類から。
なんでカバン?
しらんがな。カバンや。

上の子が幼稚園に入る時に作った手提げ袋!
阪神淡路大震災の後に買ったお出かけリュックの初代。
あの経験から、お出かけは必ず、両手が空くリュックだ。
けど、四つもいらんやろ。背中はひとつや。
まだパンプスをはいていたころのショルダーバッグ。
まだヒールをはいていたころのハンドバッグ。
ブックトーク用の本をはこぶ袋。
どんだけ本を運ぶねん。もう仕事は終わった。

小一時間でカバンは片付いた。
カバンは三分の一に減った。
もう絶対に増やさへんぞと決心する。

明日は何を片付けよっかな~
けっこう気分がさっぱりしたo(*^@^*)o

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今日は更新の日だよん。
《昔話雑学》はアイヌの語りについて。
《日本の昔話》は「天道さま金のくさり」。けっこう気に入ってるの。語ってくださいね~φ(゜▽゜*)♪