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6月度 初級クラス

今週火曜、初級クラスがありましたので報告します。

語りの発表の前に、、、

毎年ヤンさんは高校に絵本の読み聞かせの授業に行かれていますが、その授業を受けた高校生からの感想を紹介してくれました。

「ページをめくってから一呼吸置き、絵を見せてから文を読む」、「絵を手で隠さない」、「聞きやすい大きな声で」、「子どもは次がどうなるか楽しみなので、読んだ後はさっとめくる」などが大切だと書かれており、読み聞かせの基本的なことばかりです。みなさん現場で確実に実践されていますか?慣れてきて自分の癖が出ていませんか?ヤンさんから「初心忘れるべからず」ということでした。

さて、今回の語りも盛りだくさんです(^^)

①「足おれつばめ」 『子どもに語る日本の昔話3』/こぐま社

・丁寧に語られていましたが、最初から最後まで同じ調子ではなく、メリハリをつけて語るともっといいですね。

意地悪(欲ばり)じいさん(ばあさん)が出てくるおはなしでは、「さて、となりの・・・」と「さて」の前に十分な間を取り、もうおはなしが終わったかと思わせてから語るといいそうです。

②「チモとかしこいおひめさま」 『おはなしのろうそく14』/東京子ども図書館

・姫ー娘、王国ー国、お城ー宮殿、番兵ー兵隊 など、同じ人(もの)なのに、場面によって言い方が違うため、覚えにくかったそうです。どちらかに合わせましょう、とのことです。テキストに手を入れなければいけませんが、初級クラスのみなさんは自分で勝手にするのではなく、ヤンさんに確認してくださいね。

私は語り始めて4年目になりますが、ようやくこの部分が語りにくいので手をいれたいと思うようになりました。それまでは何の疑問もなくテキスト通り、1語1文通り覚えていました。4年もかかりましたが、少しずつ成長していると思いたいです。

③「サイデン、サイデン、小僧、小僧」 『語りの森HP』

・おはなしの中に「一朱銀の精、小判の精、穴開き小判の精」が登場するので、語る前に昔のお金の説明をしたほうがよいそうです。「昔のお金ってどんなのか知ってる?」という風に、決して「このおはなしはお金の精の話だから、説明するね」とは言わないようにしましょう。

④「おおかみと七ひきの子やぎ」 『おはなしのろうそく18』/東京子ども図書館

・この語り手さんは初め『語るためのグリム童話1』/小峰書店のほうのテキストを覚えようとしたそうですが、口に乗らず、ろうそくに変更されました。「人間なんてそんなものですよ」「人間のお母さんが可愛がるように・・・」「お母さんがそれを聞いてどれだけ泣いたか分かるでしょう」など昔話の語法から言えば、不要なものが付け加えられており、聞いている子どもはおはなしの世界から現実の世界に戻されるので省いたほうがよいそうです。

⑤「かめのピクニック」 『語りの森昔話集2 ねむりねっこ』/語りの森

・「空腹」という言葉が小さい子どもに分かるのかな?と質問がありました。このおはなしは「缶切り」を知っておく必要がありますし、18カ月や1年また1年と年数を理解しなければ面白くありませんので、高学年のおまけとして語るといいそうです。高学年であれば、「空腹」の意味も分かるということでした。

⑥「三匹のくま」 『語りの森HP』

・これはジェニィです。くまは大げさに演じましょう、とのアドバイスでした。そう思っていたのですが、大人を前にして思いきれませんでした・・・(笑)

最後の「それからおばあさんはどうなったでしょう」の場面で、子ども達が「〇〇」と反応があればその言葉通りに語ってあげればいいそうです。テキストにある「森ににげる」「おまわりさんにつかまって牢屋にぶちこまれる」という答えがかえってこなければ、最後にそれを付け足して語りましょう、とのことでした。

☆ヤンさんによる語り   「なまくらトック」 『おはなしのろうそく3』/東京子ども図書館

今月に語る予定で、戻したいので練習させてと言われました。一度覚えたおはなしを戻すときの手順は、先にテキストを見ず一度語る。語ってから抜けていた部分をテキストを見て確認する。おはなしを戻すときは始めにテキストを見ないようにしましょう。

今回のクラスは場所を間違え、会議室でなく集会室であり、いつもと違う場所だと緊張するという声がありました。しかも集会室は総会のある場所・・・語り手は場所が違うだけで緊張しますよね。聞き手もそうかもしれません。いつもの場所のいつものおばちゃんの声のおはなしが心地よいのかな。以後間違えなよう気を付けます!

5月 おはなし初級クラス

ゴールディンウィークも終わりましたが、五月病になられていませんか?私は15年の専業主婦生活から抜け出し(苦笑)、ようやく働き始めました。

さて、火曜に5月の初級クラスがありましたので、報告させて頂きます。

(語り)

①「ミスター・フォックス」 『語りの森昔話集2』/語りの森

②「かにかに、こそこそ」 『おはなしのろうそく17』/東京子ども図書館

③「世界でいちばんきれいな声」 『おはなしのろうそく11」/東京子ども図書館

④「うりひめの話」 『語りの森HP』

⑤「大工と鬼六」 『日本の昔話2』/福音館書店

⑥「三枚のお札」 『おはなしのろうそく5」/東京子ども図書館

⑦「かも取り権兵衛」 『日本の昔話2』/福音館書店

☆ヤンさんによる語り 「カンチルとワニ」 『語りの森HP』

今回は特に「ミスター・フォックス」で盛り上がりました。

このおはなしは、若くて美しい女の人、レディ・メアリーがイケメンの恋人ミスター・フォックスとの結婚を決めます。にもかかわらず、彼女は一度もミスター・フォックスの城に招待されません。そこで、彼女はミスター・フォックスが不在の時に城を訪ねます。そこで目にしたことは・・・衝撃の事実。婚約の日、レディ・メアリーは城で見た出来事を夢のことのようにミスター・フォックスに話し始めます。そして・・・

このおはなしは前半と後半でシチュエーションが分かれているので、別々に覚えたほうがイメージがはっきりするそうです。

「大胆であれ 大胆であれ」という言葉が何度も出てきますが、門やとびらの上に書かれている「大胆であれ 大胆であれ」は声のトーンをおとし、3回の繰り返しは徐々にクレッシェンドすると、怖さが引き立つとのアドバイスがありました。ヤンさんに実演をして頂き、迫りくる恐怖がよく分かりました。

なお、このおはなしはとても怖いので、親しい関係が出来ている子ども&高学年以上でしか語れないそうです。高学年であっても、「血」という言葉に恐怖心があるような子どもの前では語れませんので、聞き手を選びます。

みなさんはおはなしをどのように選ばれていますか?この語り手さんは我が子が「読むのもやめて欲しい」と言ったそうですが、選ばれました。

「世界でいちばんきれいな声」を語られた方は、我が子が幼稚園でおはなし会のある日に休まれたそうで、家に持ち帰ったテキストを読んであげると、とても楽しそうな反応があり、覚えたくなったそうです。

おはなし選びは覚えるより難しいと思います。「かにかに、こそこそ」の語り手さんは3つのテキストを読み比べ、ろうそくを選ばれたそうです。類話なども比較し、ストーリー、言い回しなど自分に合うおはなし選びが重要ですよね。

2月 おはなし初級クラス

先日、今年度初めての初級クラスがありました。入門講座を受講された方々も数名新しく加わり、活気あるクラスになりました。

(語り)

①「三匹のこぶた」 『イギリスとアイルランドの昔話』/福音館書店

2回目の語りでした。以前よりおはなしを楽しみながら語ることができたそうです。

「三時にシャンクリンの町に市がたつんだ」という言葉がありますが、ヤンさんが幼稚園児に語る場合は「お昼の三時に・・・」とお昼という言葉を付け足しているそうです。先にカブやリンゴを取りに行く時間が朝の五時や六時と出てくるので、朝の三時と勘違いしてしまう子どもがいるからだそうです。

②「半分のにわとり」 『語りの森昔話集1 おんちょろちょろ』/語りの森

入門講座の発表会に欠席され、今回が記念すべき初語りでした。

語るときの視線をどこに持っていけばいいか分からないと言われていました。初めは誰もがこの経験をしますよね!特に大人の前で語るときは・・・でも、大丈夫、慣れてきます!

③「魔法のかさ」 『おはなしのろうそく30』/東京子ども図書館

2回目の語りでした。魔法のかさに次々と飛ばされていく情景がしっかりと見え、楽しい語りでした。

以前覚えたときにつまづいた箇所を今回も間違えたそうです。テキストに手を入れる必要があるのかもしれません。初級クラスの私達は自分で手を入れることはできませんので、ヤンさんにお願いしましょう(苦笑)。テキストをお忘れなく。

④「あくびのでるほどおもしろい話」 『おはなしのろうそく5』/東京子ども図書館

2分弱の短いおはなしですが、笑わずにはいられませんでした。                 「外はすばらしくよいお天気で、雨がザアザア降っていた。」                   「よく手入れのいきとどいた、さびた鉄砲をもって、うちを出た」                  「あんまり腹いっぱい食べたので、おなかがペコペコになったそうな」  一文一文逆のことが書かれており、語るのは難しいように思いますが、Nさんはしれっとした表情で淡々と語られていました。低学年に語る予定だそうですが、ぜひ反応が知りたいです。

⑤「三つの五月のもも」 『フランスの昔話』/大修館書店

このおはなしの前半は 「いのちの実」 『子どもに語る 北欧の昔話』/こぐま社 の類話です。お姫さまの病気を治すために、ももを持って3人の息子が順番に城に出かけます。そして、もちろん末っ子の息子がお姫さまの病気を治すのですが、王さまはみすぼらしい若者が気に入らず、難題を出します。「おまえは三つの袋を真実でいっぱいにしなければならない」と言うのですが、先日3年生に語ったときに「真実???」と疑問に思った子どもがいたことを話すと、三つの袋を強調して語っており、真実を意識するようにアドバイスをもらいました。なお、このおはなしは『語りの森昔話集2 ねむりねっこ』に掲載予定です。

☆ヤンさんによる語り 「がちょうはくちょう」 『おはなしのろうそく27』/東京子ども図書館

いつものことですが、「今日はどれにしようかな?」と数多くあるレパートリーから選ばれます。将来、ヤンさんのようにその時の状況に応じて「これにしよう」と語れるようになりたいです。

皆様、語りの森総会の語りのエントリーはされましたでしょうか?私は昨年語らせて頂いたので、今年はゆったりした気持ちで聞き手に徹しようと思い、エントリーを遠慮しようと思ったのですが、、、ヤンさんに拒否されました(笑)。1年間の勉強の成果、様々なジャンルのおはなしを聞けるのが、今から楽しみです。

もっちさんからバトンを受け継いだジェニィでした。初ブログのため、何を書こうか迷い、時間がかかりました。今後ともお付き合いよろしくお願いします。