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こぉらまてぇ~~

暖冬だったから、年が明けてからの最高気温一桁がひどく寒く感じます。
でも、毎年最高気温はこんなものだったと思いますが、最低気温は例年より低いと思うんですが、どうでしょうか?
寒い寒いと思っていても、図書館は元気な子どもたちでいっぱい。
開始時間ギリギリにとびこんできて、「間に合った~!」といううれしい常連さんもいました。

手遊び おもち焼いて~ ひっくり返して焼いて~
おはなし 「馬方やまんば」『日本の昔話5』おざわとしお再話 福音館書店
絵本 『おばけのかわをむいたら』たなかひかる 文響社
絵本 『わるテリアとずるドッグ』あきやまただし ひかりのくに
絵本 『だんだんやまのそりすべり』あまんきみこ/作 西村繁男/絵 福音館書店
手遊び さよならあんころもち

「馬方やまんば」を始める前に、ヤンさんが「今日のおはなしはちょっとむずかしいけど……」って子どもたちに言って、馬方というものを説明されていました。
子どもたちは、未就学児のほうが多かったです。
おはなしが始まって、確かに内容が分からないのか、立ったり座ったりする子どもがいるんですが、わからないなりにも耳では聞いている、聞こうとして耳を研ぎ澄ましている、そんなふうに後ろから見ていて思いました。
こどもの聞く力というのはやっぱりすごいですね。
体は動いていて何かほかのことをしていても、耳はちゃんと働いていて聞いている。
親は家でうかつにしゃべれないなと思うと、自分はうかつなことをやりまくっていたと今さらわかっても仕方がない(笑)
「馬方やまんば」で、わたしが一番好きなところは、ヤンさんが「こぉらまてぇ~、馬の脚一本おいてけぇ~」と山姥が叫ぶところ!
怖いというよりワクワクするのは、わたしが大人だからかもしれません。
小さい子どもは怖いだろうね。
ヤンさんは、怖くしないから、子どもたちも楽しんでるようです。
来週はどんなおはなしか、楽しみです~~(^O^)/

大人のためのお話会:テーマは〝夢〟

まずは、去年の11月17日の大人のためのお話会のプログラムを紹介しておきます。
参加してくださったのは10人、テーマは〝静かな夜に〟でした。
絵本『ねられんねられんかぼちゃのこ』やぎゅうげんいちろう 福音館書店
おはなし 「指輪」『おはなしのろうそく27』東京子ども図書館
絵本 『すてきな三にんぐみ』トミー・アンゲラー/作 今江 祥智/訳 偕成社
絵本 『しずかなおはなし』サムイル・マルシャーク/作 ウラジミル・レーベデフ/絵 内田 莉莎子/訳 福音館書店
おはなし 『ペドロのふしぎな話』語りの森HP外国の昔話 → こちら
絵本 『ねむれないひつじのよる かずのほん』きたむらさとし 小峰書店

続いて昨日行われた、1月の大人のためのお話会は、〝夢〟がテーマ(‘◇’)
お正月からの連想で、初夢→夢についてのおはなしと絵本でお話会をしました。
来てくださったのは5人。
すでに常連さん化したみなさまでした。

絵本 『ゆめゆめえほん』井上洋介 学習研究社
おはなし 「夢見小僧」『日本の昔話1』おざわとしお再話 福音館書店
手遊び なかなかホイ、そとそとホイ
おはなし 「スウォハムの行商人」『More English Fairy Tales』Joseph Jacobs より再話
おはなし 「クモとゆめ」『子どもと家庭のための奈良の民話一』村上郁再話 京阪奈情報教育出版
絵本 『キング牧師の力づよいことば』ドリーン・ラパポート/作 ブライアン・コリアー/絵 もりうち すみこ/訳 国土社
絵本 『ゆめみるどうぶつたち』イザベル・シムレール 石津 ちひろ/訳 岩波書店

『ゆめゆめえほん』は、起きたら夢に見た動物に変身しているというかわいい絵本。
「夢見小僧」は、まさにドンピシャ、初夢のおはなし。
初夢をだれに何と言われてもしゃべらない小僧さんの話です。
「スウォハムの行商人」は、日本の「みそ買い橋」の元になったおはなしです。

イギリスの話が日本に伝わってきたら、元の内容は保っているけれど日本風になっているのが面白いですね。
このイギリスの元話では、ロンドン橋の端から端までお店が連なっていて、川には鮭が泳いでいて、昔はそうだったんだと知りました。
「クモとゆめ」は奈良の話で、寝ている男の鼻の穴にクモが入っていってお告げをするんです。
ハチが入っていく話もありますね。
クモとかハチを見たら警戒したくなりますが、金持ちになれるんだったらいいかな?
気持ち悪いのと、お金と、究極の選択(笑)
『キング牧師の力づよいことば』は、有名な「I have a dream」で始まる演説をしたキング牧師の生き方、反対運動を非暴力主義を貫いて行ったことがインパクトのある絵で描かれています。
当時の人種差別がどういうものであったか、反対運動がどういう風に始まったかが分かる、内容も、絵も、ほんとに力づよい一冊です。
プログラムの最後は、すべてをやさしく包み込むような絵本『ゆめみるどうぶつたち』
たくさんの寝ている動物たちが出てきます。
色鉛筆で細かく書いたような動物たちがとてもきれいでリアルです。
途中で数か所入る夜の風景の絵もとてもしっとりしていて美しく、見ていてほれぼれとします。
手に取ってみるのももちろんいいですが、こうやってお話会で読んでもらって、遠めに見ると美しさがよりはっきりする絵本だと思いました。

どうです? 「わたしも行きたかったぁ(´;ω;`)…」と思ったでしょう?
ほんとに楽しかったですよ。
出番ではなかったので、リラックスして40分お客さんとして聞かせてもらっていて、「ほんまにええプログラムやな~」と思いました。
小学校でお話会をするときとは全く違う大人のためのお話会のプログラムが、新鮮であり勉強になり、まとまりのすばらしさに、はあ、もうため息でございます。
プログラムを組むのはほんとに難しいのでまだまだ先は長いと落ち込みますが、いいプログラムのお話会を聞いたあとは心が浄化される気がします。
どんだけ普段けがれてるのかということではなくて…(笑)
来月の大人のためのお話会は2月2日、テーマは〝雪〟です。
来月は降ってるかな~~❄❄❄

12月のプライベートレッスン

ほんとに寒くなりましたね。
そして年末、その前にクリスマス🎄
毎年毎年、無駄になにかに追いかけられるような気分になる時期ですが、それとは関係なく今年最後のプライベートレッスンの報告をします。
今回は一日で2話でした。
2話とも、日常語にテキストをなおす作業をしました。

1話目
「夢見小僧」『日本の昔話1』福音館書店
2話目
「貧乏神」語りの森HP → こちら

「夢見小僧」はわたしなんですが、同じ週の中級クラスで他のメンバーさんが同じ話で講評を受けておられるので、それがとても参考になりました。
それでも、会話だけで話が進むようにしていいかどうか迷う箇所があり、それについてアドヴァイスしていただきました。
もちろん、気づいていないところもありましたし、アドヴァイスいただいたあとは、この話が笑い話寄りというか、「そんなあほな~!」という終わり方に持っていけるように語ればいいと分かってすっきりしました。
重婚の話ですし、不思議な話というエッセンスが入っているんだろうかと思っていたんです。
中級クラスでこの話を出した方がその時教えてくれたんですが、類話がコーカサス地方(黒海とカスピ海に挟まれた地方)とアルバニア(東南ヨーロッパ、ギリシャの上)にあるそうで、どちらも重婚で、朝日長者と夕日長者に当たる登場人物が月と太陽だそうです。
おんなじじゃん!
全然違う場所に同じような話があるんで面白いですよね~。

「貧乏神」は類話がたくさんありますが、この「貧乏神」は自分から進んで家を出て行ってくれるのが面白くていいですね。
貧乏神というのはどこかユーモラスなものですが、この話の貧乏神もわらじを編んだりするんで、神様というよりその辺のおっちゃんみたいで親近感をかんじる神様です。
お正月らしくて、楽しくて、ほんわかしている話を日常語で聞いているとほんとに幸せ~~な気分になりました。
語りを聞かせてもらえたらうれしいな~

今年ももうあと少し、とはいえ、特に大掃除をするでもなく普段とほぼ変わらない年末を過ごすのですが、なぜか急がなければいけないような気がしてそわそわしてしまう(笑)
落ち着いて、忘れ物や失敗をしないように、急がば回れで生きていきたいと思います。
では、みなさま、どうぞよいお年をお迎えくださいね。

研究クラス 呪的逃走🏃

一週間後はもうクリスマスイブなんて、ほんとに時のたつのが速く感じます。
今日からすごく寒くなってきましたし、クリスマスらしくなってきているというのはありますね。
いいことでしょうけど、寒いのが苦手なのでうれしいような悲しいような…。
さて、研究クラスは6月で最後でしたが、その時のブログでも書いたとおり、呪的逃走の研究が残っていました。
それを、ZOOMで集まってみんなで担当の話の調べてきた内容を突き合わせました。

今回の話は、北方アジア(極北諸族)、アメリカインディアン、エスキモー、シベリア、インドネシア、インドシナ半島の海洋民族、パプア・ニューギニア、台湾、朝鮮、中国のタイ族・苗族、モンゴル、といろいろな地方の〝○○民族〟の話でした。
今まで読み合わせてきた話と違うところは、その土地の昔の信仰とか神話・伝説を感じさせ、とても原始的であるということです。
その意味ではとても面白いですが、わたしは「再話するのはとても難しくて自分には無理!」と思いました。
それと同時に、キリスト教圏の話は洗練されていて読みやすいし面白いけれども、はるか昔の土俗信仰や自然信仰の時代が持つ力はかなり薄まっている、軽くなっている点では惜しいなと。
どちらがいいということではないですし、どちらも捨てがたいですが共存はできないということかと思いました。
また、話の中には登場するのに主人公を助けるでもなく、呪物として役割がありそうでないような品物は、はるか昔の話が時間とともに洗練される過程で、元は意味があったから残っているのだけれども、今はもう名前しか出てこないと前に教わりましたが、まさにそれを自分で読んで体験した気がします。

最終回も最終回の今回、障害逃走の場合、後ろに投げるときに呪文(おまじない)を言うか言わないかの分類をしたらよかったよねということになって、みんなで「あっっっっっ…(;’∀’)」となってました。
今更もうできないという残念さ。
だって、いったい何話読んできたのかもうわからないくらいたくさんの話を今まで読んできましたから!

ヤンさんが、研究クラスでやった1話を深く掘り下げて調べることや呪的逃走話の読み合わせは、テキストを明らかにするということであり、昔話の背後の世界を知ることで、この二つのことにより語りの世界が深まるとおっしゃいました。
そういうことを導いてもらったんだなと思うと、改めてありがとうと感謝の気持ちです。
それと、こんなマニアックな勉強会に最後まで残ったわたしたちってすごくない?!と思ったのでした(笑)
新しいおはなしを覚えるときは、まず話を調べてみるということが自分でできるようになりました。
自分で調べると、話を読み込むことにもなるので、調べて、テキストを決めて必要なら直す作業をしてテキストを完成させる。
おぼえる前までの作業が勝負なんだなと教えていただきました。
みんなと楽しく実のある勉強がたくさんできてとてもよかったです(^O^)/

12月のあったかペーチカ🎄

今年最後のあったかペーチカは、ピンチヒッターのジミーが報告します。

「小僧さんとねこの絵」『語りの森昔話集5』語りの森
「クリスマスのごちそう」「クリスマスの三美女物語」出典不明
「大晦日のお客」『語りの森昔話集1』語りの森
「ものをいうたまご」『語りの森昔話集4』語りの森
「へこきじい」『日本の昔話1』福音館書店
「白雪姫」『語るためのグリム童話3』小峰書店
「デューク」『つめたいよるに』江國香織/新潮文庫
「かちかち山」『日本の昔話4』福音館書店
「こんこんさまにさしあげそうろう」同名絵本/森はな/PHP出版

この日はうれしいことに、ほんとにお久しぶりのベテラン語り手さんが3人も来てくださって、一時間半余りのあいだ、じっくり聞く話、大笑いする話、毛色の違ういろんな話を聞けて、とっても楽しかったです。
得した気分です。
話ごとに聞き手の気持ちが大きく動くから、集中したり、笑ったり、もう忙しかったですよ。
おはなしのラインナップを見てください。
年末とかクリスマス、冬というふうに季節はだいたいまとまっているんですが、内容はいろいろというかバラバラ(笑)
お久しぶりのベテランさん3人は、安定の語りと面白さ・味わいがあり、来られなかった方がかわいそうな気がします。
語りが終わったらもう部屋を出なくてはいけない時間になり、その後図書館の片隅で感想を言い合ったんですが、それがまた楽しかったです。
みなさん、やっぱり自分やほかのかたの語りについて、聞きたい・しゃべりたいという気持ちを持っておられたんでしょうね。
狭い場所でほんとの井戸端会議を小一時間ほどして「ああ、楽しかった~」と分かれたのでした。

次回は、1月18日(木)です(^O^)/