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児童文学を読む会📚絵本

今年初めての勉強会は、1月4日の児童文学を読む会でした。
曜日の関係ですが、今年は4日からスタートとともにダッシュ!!のつもりで気合を入れて、かつ楽しく勉強会が行われました。

前回に引き続き、リリアン・H・スミスの『児童文学論』第8章絵本を読みました。
本章に出てくる絵本、例えば今回はビアトリクス・ポターのピーターラビットのシリーズベーメルマンスの『マドレーヌ』マージョリー・フラックの『ピンのおはなし』エドワード・アーディゾーニの『チムとゆうかんなせんちょうさん』H・A・レイの『ひとまねこざる』ジャン・ド・ブリュノフの『ぞうのババール』を実際に見ながら読み進んでいきました。
絵本の章は確かに楽しいです。
でも、内容は難しい…。
よい絵本とは、〝しっかりしたテーマがあり〟〝はじめがあり、中間があり、終わりがある〟〝一人の主人公について語られ、その主人公は子どもが自分と同一視できる〟
なるほど、その通り、これは理解できました。
〝私たちの洞察力が敏感であればあるほど、子どもの目でその絵とストーリーを見ることになる〟
正直、わたしはまだそんなに洞察力はありません。
洞察力をもっと磨かないといけません。
前回の内容でその方法が出ましたね。
例えば、たくさんの絵画を見て、絵を見る目を養うことです。
〝その表現を通して子どもに与えなければならないのは、美と真実と想像の世界なのだということをさとるだろう〟
ひえ~~
洞察力でもう怖気づいていましたが、〝美と真実と想像〟が出てきて、もうーとんでもない先にゴールがある気分です。

絵本の章を読み進めて、改めて、その場限りの楽しさを求める絵本なのか、大人になっても心に残る絵本なのか、読み手として絵本を選ぶときにいつも心に置いて絵本を読まないといけないなと思いました。
子どもが喜んでくれる絵本を読むのがいいことだと思っているとあまり考えなくても選べますが、いい絵本を選んで子どもたちに見てほしいと思ったら、ああ…、並大抵の努力ではだめなのかも…。
と、いったんしおれましたが、それでもうしろは振り向かない(笑)
本章に出てくる絵本は、本当にどれも素晴らしいです。
その素晴らしさを本書に解説してもらい、実際にヤンさんに読んでもらい、英語のできるメンバーさんに原語部分を読んでもらって、いい絵本を堪能させていただき、これから自分の洞察力を磨くためのエネルギーをいただきました!(^^)!

次回は、第9章ストーリーに進みます。
児童文学を読む会のメンバーさんは、いますぐ語りの森HPの秘密基地の連絡事項を読んで3月の勉強会に備えてくださいね。
ではまた、2か月後に(^o^)/

12月のがらがらどん

もうすぐクリスマス🎄
でも、今年は暖かい12月ですね。
少し前に、年末らしく寒くなったと思っていたのですがおとといの夜に外出したら、案外寒くありませんでした。
そんなあやふやな温度差が体にダメージをあたえる今日この頃、今年最後のがらがらどんがありました。

ねずみのもちつき 『日本の昔話5』福音館書店
おおかみと7ひきの子やぎ 『語るためのグリム童話1』小峰書店
ババヤガーの白い鳥 『ロシアの昔話』福音館書店
美しいワシリーサとババヤガー 『おはなしのろうそく4』東京子ども図書館

絵本の紹介
『そらからふるものなんだっけ』 文:絵岩田明子 大日本図書
『クリスマスのあかり』 作:レンカ・ロジノフスカー 絵:出久根育 福音館書店
『おじいちゃんとパン』 作:たな パイインターナショナル
他、たくさん

時間になって集まってみると、参加者が少なくてがらがらどんメンバーの4人と絵本紹介のいつものMさんの超コアなメンバーだけ。
「さあ、底なしの深いところまで話がいってしまい身動きできなくなるまで追求するか、普段にもましてゆるゆるぐさぐさのお茶を飲みに来ただけの時間になるか~」と思いながら始まりました(笑)
どっちにも転びませんでした。
少しして、お子さま連れの初めてさんが来てくださり、一気に雰囲気が変わったからです。
なんと、語りの森ホームページを見てくださっているかたが、がらがらどんをのぞきにきてくださったのです。
隣県のK市から、ちいさいお子さんをふたり車に乗せてはるばるきてくださり、本当にうれしい限りです。
このかたも語り手さんでして、みんなで語りについてしゃべっていますと初めてとかそういうことはもうどこかにいって、「そうそう、分かる分かる、分かるわぁ~」みたいに話が盛り上がりました。
そして、小さいお子さん連れでいらしたので、風のように現れ、しばしおしゃべりして、また風のように去って行かれたのでした。
また是非来てくださいませ。
こんなふうに、おはなしの輪が少しずつ広まっていくのでしょうね。
✌(‘ω’✌ )三✌(‘ω’)✌三( ✌’ω’)✌

今年も一年、雨にも負けず、風にも負けず、台風もきて大変な時もありましたが走り抜けました(気持ちは)
宮沢賢治のように謙虚なわたしではありませんが、特に反省することもなく(自己肯定感?ちがいますね(笑))また来年もがらがらどんを楽しみに頑張っていこうと思います。
来年もみなさんの参加を待っております。
次回は1月20日(日)です。
みんなでおはなしを楽しみましょう(^^)/

いわさきちひろ 絵本の講座📚

すっかり秋です。
朝晩寒くなりました。
いろんな秋のある中で、今日はいわさきちひろの絵本の講座がありました(*^-^*)              

絵本の会さんが主宰される勉強会で、講師はヤンさんです。
最初は参加者がおはなし会形式にすわり、ヤンさんがいわさきちひろの紙芝居と絵本を読んでもらいました。
いつもながら、じっくりと絵本を読んでもらうのっていうのは楽しいものですね!
自分で読んでいたとしても、誰かに読んでもらうのとは全く違います。
自分で読むときも、じっくり目を通そうと反省しました。
ところで、いわさきちひろの絵が世に出た第1作目は紙芝居だったんです。
わたし、知りませんでした~。
というか、いわさきちひろについてまったく知識ないんですけどね。
(堂々と言いますが…)
以前、うちに『おふろでちゃぷちゃぷ』と『母さんはおるす』があったんです。
わたしが買ったのではなくて、なぜかあったわけです。
どちらも作者はいわさきちひろではないんですが、とってもかわいい絵なんですが、あまりにも内容が違うんで「どういう人?」とずっと思ってました。
それに、きれいでかわいい絵ですが、中に「ドキッ!」とするほど淋しそうな子どもの絵があるので、少々暗いイメージを抱いていました。
今回の勉強会で、資料の年表を丁寧にたどってもらって、いわさきちひろの生涯を超短縮でなぞっていくと分かるところがありました。
分かるというのはおこがましいですが、淋しいのではなくて、やっぱり子供への目が暖かい人なんだなと思いました。
資料にあった、松居直さんの文章の〝感じる絵本〟という言葉で、何かが分かった気がしました。
輪郭線がなくて分かれ目がオーバーラップしているような絵は、描いてある事物よりも先に目の奥で何かのイメージを先に作るような気がします。
そして、淡い色のイメージではありますが、かなりカラフルです。
色があふれている感じがします。
見た途端に一気に目を通り抜けて頭の奥でイメージを作るようだなと思いました。
いわさきちひろさんの足跡を知ると、ほんとに好きになりました。
いったい今まで、なんで二の足を踏んでいたんだろうと損した気持ちです。

最後にうれしい情報も教えてもらいました(*^-^*)
京都駅で作品展があります。
「生誕100年いわさきちひろ、絵描きです。」
2018.11.16~12.25
美術館「駅」KYOTO
詳しくは → こちら
グッズも充実しているようです!
(買い物は外せません)
知っていたのに改めて好きになったいわさきちひろ!
まだ興奮気味です!!

10月のがらがらどん⛅

すっかり秋ですね。
先日、秋のさわやかなお天気の日曜にがらがらどんがありました。
でも、いつもより参加者が少なかったです。
きっと、「みんな、ボール持って公園に行ってるんやで」とかいいながら、こじんまりとしたがらがらどんになりました。

「ホットケーキ」『おはなしのろうそく18』東京子ども図書館
「め牛のブーコラ」語りの森HP → こちら
「ちょうふく山のやまんば」 『日本の昔話3』福音館書店
「こぶたのリコション」 (『フランスの昔話』アシル・ミリアン他著 新倉朗子訳 大修館書店)より、再話
絵本の紹介

「こぶたのリコション」は、フランス版の「3びきのこぶた」ですが、まったく同じではありません。
こちらも面白いし、納得して、かつ、いい話です。
その点では「3びきのこぶた」と同じだと思いました。
リコションというのがぶたの名前です。
リコション!
ああ、フランス的な名前です!!
言うときは、鼻にかけて、リコショ~~ンっていう感じでしょうか(笑)
そんなことはどうでもいいですね。
少人数で、くだけた一日だったもので、ついつい乗ってしまいました。

「人数少ないから、なんかしゃべっとくことないか?」
という発言により、くだけた雰囲気になったように思いますが、そんな中でもがらがらどんはただ、しゃべって食べて飲んでいるだけではありません。
決定!「創作モノ大会」!!
来年の4月に久々にがらがらどんの大会シリーズをします。
あまり聞いたことのない創作の物語をみんなに語ってもらおうよ という大会をします。
いまからおはなしを選んで覚える人のために予告していますので、みなさんよろしくお願いします。
エントリーはまだ先ですから、ゆっくりご用意くださいませ。
ではまた来月<(_ _)>

ハンス=イェルク・ウター先生<講演会>

昔話の類話を調べるときに必要な分類番号と言えばATU番号。
ATU番号が分かったら、内容を調べるのには『国際昔話話型カタログ』が必要です。
その『国際昔話話型カタログ』を出されたウター先生の講演会がありました。
そうです、来日されたのです。
ATUの〝U〟は、ウター先生の〝U〟!
値段が高いので当然私は持っていませんが、雲の上の先生が間近で見られるというチャンスに、ミーハー気分で行ってきました。

講演会タイトルは<ヨーロッパの医療と口承文芸 ―霊薬、魔法、奇跡、精霊、護符>
講演は、ウター先生がドイツ語で話され、日本語の通訳が付きます。
ドイツ語→日本語→ドイツ語→日本語、の繰り返しです。
そして黒板には、ヨーロッパの昔の風刺画がたくさん映し出されていました。
残念ながら、わたしの耳が悪いのか、通訳の声が速くて、聞こえてはいるのですが語尾がよく聞こえなくて何を言っているのかよく分かりませんでした(´;ω;`)ウッ…
黒板の風刺画はとても面白く、だいたいわかる内容と合わせて見ていると、中世では医者という存在が〝あんまり信用するな〟という存在だったようです。
昔話に登場する医者は、無茶苦茶な治療をしているのにたまたま治ったとか、医者の処方を信じなかったからこそ治ったという落ちだったり、滑稽な話が多いです。
昔話では治療の過程ではなくて、摩訶不思議な治療に関心があり、薬草とかトラのミルクとかおおざっぱなこと、訳の分からないものを持ってきてうやむやのうちに治してしまう(笑)
医者が出てくる話にはそういう滑稽なものが多いですが、実際の医者がそうだったというよりは、そこには民意が反映しているようです。
中世の医者は法律家よりは低い位置にいましたが、それでもエリートとして社会的地位は高く、人々は言いたいことを昔話を借りて言っていたといえるでしょう。
……みたいなことを、ウター先生はお話ししてくださいました。

最初は70人定員だったけれども、問い合わせが多くて150人定員の教室に変更になっていました。
そりゃそうだろう、他の講演会は英語で通訳なしですから。
それなのに、その日本語が聞き取れなくてなんと残念な私のお耳…(´;ω;`)ウゥゥ
字幕を流してほしかった…わがままなお願いですいません。
でも、大方は分かりましたよ!
それにこれからも講演会を企画されるみたいです。
たぶん次は神話って書いてありました!
楽しみですねえ~、神話も~~
お願いします、待ってます~~