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9月 おはなし初級講座

すっかり秋ですねぇ。
台風が過ぎる度、少しずつ秋が深まってくるような気がします。
でも3つも同時に要らないですね。農作物への影響、土砂崩れなどの災害が心配です。

さて、8月は初級講座がお休みでした。
ふた月ぶりの初級講座だったので、受講生もやる気十分、準備万端。
楽しいおはなしをたくさん聴かせていただけました。

三枚のお札」『おはなしのろうそく5』東京子ども図書館
ヤギとコオロギ」『子どもに語るイタリアの昔話』こぐま社
犬と笛」『子どもと家庭のための奈良の民話 一』村上郁再話 奈良の民話を語りつぐ会
天とうさん金のくさり」『子どもに語る日本の昔話2』こぐま社
よいしょ」」『子どもと家庭のための奈良の民話 一』村上郁再話 奈良の民話を語りつぐ会
もちのき地蔵さん」」『子どもと家庭のための奈良の民話 一』村上郁再話 奈良の民話を語りつぐ会
十二人兄弟」『子どもに語るグリムの昔話2』こぐま社
あなのはなし」『おはなしのろうそく4』東京子ども図書館

練習する時間もたっぷりあったせいか、みなさんとてもお上手で面白くて、おはなしの世界にすっと連れて行ってくれました。
そうそう、語ってくれたなかで、聴いている人の目をまだ見られないという受講生さんがおられました。
そうそう、目を見ると真っ白になっちゃうんですよね。
初々しくて可愛い(*´ω`*)
安心してください。大丈夫です、みんな通ってきている道ですから。たぶん。ちなみにもっちは通ってきました。
このあと、目を見られるようになったら聞き手の目を見ることを意識しすぎて、全員くまなく目を合わせなくちゃいけないとばかりに人間扇風機になるところまでがお決まりの流れです。(笑)
こればっかりは人前で語る経験値を積むしかないのですが、不思議と子どもの目は見られます。というか、子どもとは目を合わさなくちゃいけませんので、一緒にがんばっていきましょう。

他には、テキストの「、」は、読みやすくしているための「、」なので、語るときにあまり「、」を入れてしまうと、その間で色々聞き手は想像してしまいます。その予想が合っていれば問題ないのですが、予想を外していた場合、脳内イメージの修正をしなくてはならないので、要らない「、」はなるべく取るとか。
反対に、空間の移動があった時には間をとるとか。
あ、この場合の「とる」は間を作るという意味です。
怖い話の間。
面白い話の間。
間の取り方は初級講座全員の課題ですね。

あとは、怖い話の弛め方。これは、難しいなと感じました。
ニタッと笑ったら、余計怖いですしねぇ。
先輩方はどのように怖さを調節されていますか?

7月おはなし初級講座

梅雨ですね。
雨ニモマケズ
湿気ニモマケズ
盆地ノムシムシシタ暑サニモマケズ…
おはなし初級講座に行ってまいりました。

今回のおはなしは、
みなごろし、半ごろし」『日本の昔話4』福音館書店
鼻高たいこ」『子どもに語る日本の昔話2』こぐま社
くじら大王子どもと家庭のための奈良の民話 京阪奈情報教育出版社
ホットケーキ」『おはなしのろうそく18』東京子ども図書館
あなのはなし」『おはなしのろうそく4』東京子ども図書館
の5話でした。

まずは手遊び。

子どもと子どもが けんかして  (小指)
薬屋さんが とめたけど     (薬指)
なかなか なかなか とまらない (中指)
ひとたちゃ 笑う        (人差し指)
親たちゃ 怒る         (親指)

小指どうし、薬指どうしの指先をくっつけながら歌います。
お兄さんお姉さんバージョンは、グーからその指だけを立てて、
幼児さん向けバージョンは手を合わせて、「いただきます」状態から指先をトントン。
薬指だけを立てるのって案外難しいのです。

そして、なにやら物騒なタイトルのおはなしから始まりました。
「みなごろし、半ごろし」
これ、おはぎを作るときのもち米の潰し具合を表す方言なのですが、知らずに聴いたらギョッとしますね。

今回の講座では、イントネーションや呼吸法、表情が話題に出ました。

まずは主語を聞き取りやすくするため、助詞「が」のイントネーションを低くするというアドバイス。
イントネーションの癖は無意識にしているので自分ではなかなか気づきにくいのですが、聴き比べてみればなるほどです。

そして呼吸法。
腹式呼吸をしていますか?
最初は意識しないとなかなか腹式呼吸できないのですが、あがっておはなしを忘れそうになっているとき、間を取っているフリをしてお腹で息をしてみましょう。おはなしが戻ってきます。「だって一度は覚えたんだもん」心強いお言葉でした。そして単純な私は納得。信じるものは救われる…はず。

あと表情筋です。
口角を上げて語るのと、口角を下げて語るのでは声の響きが変わります。
笑い話やおふざけ話に口角を下げて語ると可笑しさが伝わらないのではないでしょうか。
反対にシリアスな重い話をニコニコ口角上げて語ると…シリアスさが伝わりませんね。

このアドバイスを聴いて、以前「ちいちゃいちいちゃい」の、ちいちゃいちいちゃいおばあさんがちいちゃいちいちゃい墓場でちいちゃいちいちゃい骨を拾った場面で、ワザとにやりと口角を上げて語ってみたことを思い出しました。
あの時、前列にいた子どもさんの凍り付いた表情が忘れられません。
「しまった! 怖がらせすぎた!」ととっさに感じたのですが、覚えたての見習い魔女のこと。どう怖さを弛めるのか分からず、つい、にっこりと…。その時は怖さを弛めたつもりでいたのですが、今になって思えば不気味さが増しただけだったかも…。
表情も情報のひとつ。場面に合った表情ができるように滑舌の練習とともに表情筋のトレーニングもやってみようと思ったのでした。

8月の初級講座はお休みです。ですから、8月の初級講座レポートもお休みです。(「ホットケーキ」のラスト風に)

絵本の読み聞かせ講座に行ってきました♪②

某市立図書館の絵本講座に行ってきました。

4回目の講義です。

今回はこれまでの講座の内容をふまえて絵本を一冊選び、読む練習をしてくる宿題が出ていました。

まずは読み聞かせする前の絵本の準備についての説明がありました。

「開き癖をしっかりつけましょう」

そして、絵本の持ち方のレクチャー。

子どもたちが見やすいように前傾持ち。腕がプルプルします。

最後に読み方のレクチャー。

ページのめくり方にも神経を使います。

一回から三回まで、ただ読んでくれる絵本を楽しんでいました。

そこまでのテクニックが駆使されていたとは気付かせない講師の技術に脱帽です。

「はい、読んでみたい人!」

というわけで、五人の方が前で読んでくださりました。

 

「めっきらもっきらどおんどん」長谷川摂子作 ふりやなな画 福音館書店

「よあけ」ユリ・シュルヴィッツ作、絵 瀬田貞二訳 福音館書店

「なわとびしましょ」長谷川義文作、絵 学研

「おばあさんのねこになったねこ」岡本一郎作 いもとようこ絵 金の星社

「やさいのおしゃべり」泉なほ作 いもとようこ絵 金の星社

 

さてさて読み聞かせに向く絵本の選び方が出来ていたでしょうか~。

他の発表をされなかった方がどんな絵本を持ってきたのかも知りたかったなぁ。

 

講座はこれで一応の最終回ですが、これで終わりではありません。

ここからが本当のスタートです。

どうやら、受講生による子どもたちのためのおはなし会(読み聞かせ会)が開かれる模様。

そして、もっと勉強したい有志による絵本サークルが立ち上がるようですよ。

 

 

もっち

 

 

 

 

 

 

絵本の読み聞かせ講座に行ってきました♪

某市立図書館主宰の絵本の読み聞かせ入門講座に行ってまいりました。
全4回の講座です。

一回目は、「子どもたちに絵本を!」
二回目は、「絵本の選び方」
三回目は、「絵本の読み方 1」←いまココ。
四回目は、「絵本の読み方 2実習編」

絵本って年間どのくらいの数が出版されているんでしょうね。
㈱出版ニュース社発行の「出版年鑑」を資料にした総務省のホームページの情報によると日本の児童書の年間出版点数は近年およそ5000点あたりを推移しているようですが、そのうち絵本が占める割合はどのくらいなのかな。
ともかく絵本は世界中で今日も出版され続けているわけで……。
そんなたくさんの絵本の中から読み聞かせに適した絵本を選ぶなんて、鳥取砂丘に落としたダイヤモンドを探すような途方もないことだと思っています。
どんな絵本にも絵本作家さん、画家さん、出版社の編集者さんたちの想いがつまっていると敬意を表します。
だからいい絵本、そうでない絵本だなんて選ぶのはおこがましいことではあるのですが、集団の読み聞かせに適するもの、母と子でぴったりくっついて楽しむ絵本、子どもが自分で読んで楽しむ絵本といったように用途が分けられることはあると思っています。
それに子どもたちの興味は、それこそ千差万別ですものね。それでも個人で楽しむなら、子どもに付いていくかたちで選書の枝葉を伸ばせられるかなと思いますが、やはり図書館での読み聞かせは難しいと感じています。だって、来られる年齢も性別も人数も、顔だって毎回違うのですから。

そういうわけで。
ボランティアとして地域の子どもに絵本を届けるため、また一人の母親としてわが子と絵本を楽しむために絵本の読み聞かせ初級講座を受講したわけですが。

「まず絵本って何だと思いますか?」
絵本は「絵(芸術)と文学が組み合わさった本」なんですよ。もちろん子どもは絵を見て物語を楽しむので、まず絵ありき。
絵がストーリーを物語ってなくては絵本とは言えません。
でも言われてみればそうなんですよね。
子どもが耳と目で楽しむわけですからね。
そしてお母さんとかお父さんとか、おばあちゃんとかおじいちゃんとか、いつものボランティアのおばちゃんだとかいつものボランティアのおじちゃんだといった周りの人たちの声を聴いて、愛情を感じながら物語を楽しむわけです。
だから同じ本を何度も催促されるのはいいことなんですよ~というお話がありました。同じ話を何度も毎日読まされると大人は飽きますけどね。だから小学生が音読の宿題をめんどうくさがる気持ちはよくわかる。(^_^;)
やっぱり子どもは親の背中を見て育つわけでして、だからうちの子は本嫌いでなんとか本を読ませたいと思う親御さんはまずご自身が本を好きになってくださいね。親がうふふ♥と楽しく読んでいる姿を見ていると、子どもは本って楽しいものなんだと思うはず。
テレビ好きの子を絵本に興味を持たせるには、その子の興味のある分野の絵本をテレビまでの間に並べておくという絵本トラップを仕掛けるアイデアも伺いました。
でもそもそもテレビ好きになっちゃうのって、テレビに子守りをしてもらっていたのが原因では……。
いえいえ、そればかりが悪いとは言いません。四六時中べったりしてられない時だってあるのが現実です。理想としてわかっていてもできないのが子育ての現実なのです。そもそも子どもは親の思う通りには動いてくれませんし、動かそうとしてもダメなんです。
でもつくづく子は親の鏡だなぁと思ってしまう。あ~耳が痛い。

読み聞かせに適する絵本を見分ける目を養うのは、一朝一夕にできることではありませんが、初版から20年以上、ずーっと子どもたちの興味を惹きつけ、再版・増刷を繰り返してきているベストセラーの絵本には、そのヒントが隠されているようです。
子どもと一緒に「あー、面白かった!」「あー、良かった」と最後に言えるような、「もう一回読みたい」と思えるような絵本を見つけたいと思いました。

 

☆講座で紹介された絵本を抜粋して紹介

「あなたこそたからもの」いとうまこと(大月書店)
「いないいないばあ」松谷みよ子(童心社)
「うちゅうひこうしになりたいな」バイロン・バートン(インターコミュニケーションズ)
「おさるのまいにち」いとうひろし(講談社)
「雲へ」黒井健(偕成社)
「しょうぼうじどうしゃじぷた」山本忠敬(福音館書店)
「ぼくのいまいるところ」加古里子(童心社)
「わんわんにゃーにゃー」長新太(福音館書店)
「ばいばい」まついのりこ(偕成社)
「へんてこへんてこ」長新太(佼成出版)

 

 

 

 

 

6月おはなし初級講座

6月といえば、思い当たるキーワードは梅雨、初夏、あじさい、かたつむり・・・。
この時期に合う手遊びってなんでしょうね。
心当たりがみつからず、一同、気配を探りつつシーンとなっていたところに、おらふさんがかたつむりのわらべ歌を歌ってくださいました。
しっとりと歌い上げられる美声に聞き惚れながら、わらべ歌でおはなしの世界へ誘われるのもいいな~と思いました。
しかし、もっちは音痴ですのでね。おらふさんのようにはいかないでしょうね。
どこかおかしな異界に迷い込むに違いありません。

さて、今回もバラエティ豊かにおはなしが集まりました。

猫絵十兵衛六渡邦昭再話(フジパンホームページ)
世界でいちばんきれいな声
」『おはなしのろうそく11』(東京子ども図書館)
ちいちゃいちいちゃい」『イギリスとアイルランドの昔話』(福音館書店)
アナンシと五」『こども世界の民話 下』(実業之日本社)
小判の虫ぼし」『松谷みよ子のむかしむかし 日本の昔話3』(講談社)
へこきじい」『日本の昔話①はなさかじい』(福音館書店)
しじみの三兄弟」『子どもに贈る昔ばなし5』(小澤昔ばなし研究所)

出典がどれも被っていませんね。みなさん、いろんなところから面白いおはなしを見つけてこられてますね。そしてどれも面白かったです。

「猫絵十兵衛」は初めて聞くおはなしだっただけに、新鮮な気持ちで聞かせていただきました。
いくつかの話型が組み合わされているのですが、まさかの〇〇オチ!(←〇は伏字です)
え? 創作ちゃうよね? 民俗学の本にも載ってた? え、どの本? と前のめりになる魔女たちと見習い魔女たち。

そして今回の反省会も色々と実践的なアドバイスをたくさんいただき、また話し合いました。

えばおはなしに入る前におはなしに出てくる言葉を説明するとか。
聞き手を置いていかないように語ることに通じるのだと思いますが、「世界でいちばんきれいな声」のコガモがカモの子どもで、カモは「くわっくわっ」と鳴くということを理解してなければ、どうしてもカモ語になってしまって猫や犬や鳥や牛のように鳴けないという可笑しさや悲哀は伝わらないのだということでした。
なるほど。だから年齢によってはポカーンとされていたのかとひっそり反省してました。
あとはジャンピングストーリーの驚かせ方とか。(笑)
物語の人物の性格は表さないだけで、語り手の中ではしっかりイメージしておくとか。

今回も楽しく有意義な講座でした。