「日記」カテゴリーアーカイブ

朗読と音楽と語り

今日の新聞に、詩人の谷川俊太郎さんの言葉が載ってたんだけどね。

詩の朗読は音楽の演奏と同じで、場の雰囲気とかが自然に読み方を決めていくって。
ハチャメチャでもいいって感じで読んだほうが、言葉が生き生きするんだって。

それで思い出すのは、ずいぶん前に谷川さんと元永定正さんの講演会があってね。
講演会といっても壇上で難しく話すスタイルではなくて、お二人を囲んで座談会風の講演だったの。
そこで、お二人がコラボされた絵本を何冊か、谷川さんが読まれたのですが、リズムありメロディーありで、とっても楽しかった。
私も子どもたちに読んだことのある本だったし、ほかの人が読んでいるのを聞いたこともあったんだけど、そのどれとも違う。
それで、ちょっと衝撃だった。あ、こんなふうに読むんだって。私、間違ってたかなって。
そしたら、そのとき、谷川さんが、みなさん、好きなように読んでくださいっておっしゃった。
何の決まりもないし、どんなふうに読んでほしいとも思っていないって。

それがまた衝撃だった(笑)

でも、それ以来、詩の絵本とか、ナンセンス絵本とか、今まで苦手だったジャンルの本を子どもたちと楽しんで読めるようになったのよ。

絵本の言葉を読み手の感性でうけとめたらいいんやね。
それを子どもたちに「どう?」ってさしだして、子どもたちが「こう」「そう」って答えてくれるから、じゃあ、「こう」って、読んでいったらいい。って感じ。

それは、物語絵本にも通用すると思う。

そして、それは、ストーリーテリング、語りそのものでもないかな。
作者のさしだす言葉の力を信じて、自分の読みこむ力をつけていきたいなと思った雨の朝でした
(❁´◡`❁)

 

時間の贈り物🎁 またはメモ2

ゴールデンウィークの中休み(って言うか?)
ちょっと雨が降って、落ち着きます。
といっても、毎日がゴールデンウィークのヤンには、あんまり生活に影響ないんですが。
それでも暇なので、ちょっと真面目に考えたこと、書きますね。

おはなしを語ることは、時間を贈ることだと、以前にここで書いたの、覚えてますか?
忘れた人はこちら⇒時間の贈り物

さてさて。
ヤンはおはなし会のとき(=講師じゃないとき)はメモを取りません。
家に帰ってから、日記に、思い出しながらプログラムを書きます。
でね、ときどき、思い出せない話があるの。

これかなりシビアな話題なんだけど・・・書いていいかな???

たしか、もう1話あったんだけどなあ。
わたし居眠ってたんかなあ。

一生けんめい、参加者の顔を思い浮かべます。
そこでやっと、あ、〇〇さんが語ってはった!って思いだす。

何の話を語らはったかなあ。
やはり思い出せない。
その人が語ってる姿ははっきり覚えてるんだけど、話を思い出せない。

なぜか?

〇〇さんが語っているとき、わたしにその世界が見えてなかったからに違いない。
知っている話だと(この歳になるともうたいていの話は知っています)、あ、あれね、と思って聞きはじめはするんだけど、その世界にいざなってもらえない。語り手がテキストをなぞっているだけなので、語り手の心とわたしの心が共振しないのです。
これって、語りとは言えないです。
おぼえたテキストを右から左へと口に出してるだけだから、世界が見えない。
これで子どもに「聞け!」といっても聞けるはずがない。苦行です(笑)
子どもはえらい迷惑や。いやいや、おはなし嫌いになったら罪悪や。

きついこと言ってごめん。
でも、これ、ほんとのことで、自戒を込めて言ってるのです。

でね、たとえ仲間うちのおはなし会でも、たとえ勉強会でも、目の前に仲間=聞き手がいる限りは、語るということは贈るということです。
じゅうぶんに時間をかけてつくりあげたおはなしを、贈りあいたいんです。
それでこそ、語る意義がある。
語るということは相手がいるということです。
その相手に失礼にならないように、また、自分が恥ずかしくないように、ちゃんと時間をかけたものを手渡したいです。
上手じゃなくても、とちゅうで間違えても、それが贈り物かどうかは、聞く人が聞けばわかります。特に子どもは敏感ですよ。

え?
ヤンが思い出せないのは、歳のせいやって?
そうかもね~
というか、わたしの集中力の問題かも。

おまけ。
ヤンはいつのころからか、講演を聞いているときでも、よほどのとき(引用の書籍名とか)でなければ、メモを取らないでじっと講師の眼を見ています。
よいものを吸収するためにめっちゃ集中しています。
後ほど思い返して思い出せないようなことは、(今の)自分に必要ないことやからです。
この方法は、小澤俊夫先生から学びました。

 

雨の日曜日🌂

いつもの時刻に目が覚めたんだけど。
あれ?
頭痛い。
のどが痛い。
ーもちろん、膝もいたい。

きのうの図書館でウイルスもらって来たんかなあ

朝食のコーヒーを口に入れて、あつっ!
思い出した。昨日の朝も、コーヒーであつってなった。やけどしたんやった。

ねえ、口内炎とか上あごのやけどとかしたら、頭痛がしません?
わたしは、口内に故障があれば、頭から首から肩から痛むんですよ。
今日はのどまで痛い。

というわけで、きょうは、絶好のゆっくり休日なのだ。
雨降ってるし、なんにもせんでもいいし(と、かってに決めこむ)

そんなわけで、ブログ書いてる。
FMはピアノ曲を流してくれてるし。

こんな静かな日々を過ごせるときが来るなんてね、昔は、思わなかったよ。

新しい昔話集『プレッツェモリーナ』は、いったん初稿ができて、もう一度見直してるところ。今週中には、校正に出せるかな。
これも、気持ちがゆったりする要因やな。

読みかけのSFもあるし。
おいしいもんも買ってあるし。

意味のないことばっかり言ってないで、ここでちょっと予告です。

6月の昔話の語法勉強会は「ヘンゼルとグレーテル」をとりあげます。
それから、去年、昔話の残酷性の勉強会やったでしょ。あれの補講します。テーマは”「ねずの木」を読む”。たぶん8月の末頃ね。
もうひとつ、絵本の勉強会で赤羽末吉をとりあげようかと、いまいろいろ調べちゅう。これは、11月。
今秋もおはなし入門講座あります。

さて、筋トレも適当にやって、きょうは、ほんまの日曜日を過ごします。
世界情勢を考えると、ありがたいことです。

 

 

桜咲いてなくてもええねん🌸

かつての教え子たちがクラス会に呼んでくれました。
それで、きのう、八幡(やわた)の背割堤(せわりてい)にピクニックに行きました。
え?花見じゃなくて?
そうやねん。宇治川と木津川にはさまれたこの地区は、桜並木が1.4キロも続いていてね、きのうからさくらまつりが始まってるのよ。
ところが、桜はこんな具合↓


ね、はるかかなたまで桜の木が続いているのわかる?
これね、花が咲くと圧巻なのよ。

今はこんな感じ。

はじめはみんな、「まだやねえ」「残念やねえ」なんていってたんだけど、シート広げてお弁当つかい始めたら、「ええなあ」「のどかやなあ」「平和やなあ」
おしゃべりは尽きず。

このクラスが結成したのは46年前。
みんな還暦過ぎてるんだけど、しゃべってるといっきに昔に戻るのがクラス会のいいところやね。
ヤンも気持ちは新卒2年目のころにもどってたな(笑)

うちに帰ってから今日の楽しかったおしゃべりをちょっとふり返ってたんだけど、まぶたに浮かぶのが10代のすがたなのね。ふしぎやねえ。声や話しかたもかわってるはずなのに、わたしの中ではぜんぜん変わってない。

もう会えない子もいるけど、みんな元気でね。
わたしも、「もう年やから」なんていわないで、元気で頑張ろうって思った一日でした。
みんな、ありがと~~~


これはハナモモです。

一乗谷朝倉氏遺跡🛤️

福井県に行って来ました。
1泊だったので、バタバタだったんですが。

1日目:越前三国

海辺を歩きました。日本海の荒波にぞくぞくしました。
その晩は、地魚とふぐをたらふく食って、日頃のストレスを解消。

2日目:一乗谷朝倉氏遺跡を歩く


福井駅から九頭竜線で一乗谷へ。15分ほど乗ったら、山間の小さな駅に着きました。
駅から5分の所に、遺跡博物館があります。
2022年にオープンしたまっさらのりっぱな博物館でした。

一乗谷遺跡は、戦国時代の城下町の暮らしが見える遺跡です。
半世紀以上かけて発掘調査された成果が、この博物館と、遺跡を見ながらのウォーキングコースと、復元町並みにみられます。


これは、博物館内にある城下町のジオラマ。
めっちゃ広くて、中にたくさんの人(の人形)が洗濯したり、物を売ってたり、立ち話ししてたり、たのしい!

 


戦国大名浅倉氏のお屋敷も復元されています。

博物館のきれいな食堂では、越前そばやらソースとんかつがお安く食べられます。
朝倉氏の時代の食事をイメージした定食もあったよ。
ソフトクリームもあった。

博物館から2,2キロメートルを歩きます。
のどかな道を歩いていくと、あちらこちらに井戸の跡が。
住居があった遺構です。


すごい石垣。

復元町並みに着きました。


これは復元された城下町です。


この井戸は、ほら、屋根がついてるでしょ。
「三枚のお札」で小僧さんが和尚さんに、井戸の屋根の下に隠してもらう、あの井戸です。


長いいろり。
ひとつの家に大勢で暮らしてたんやね。

博物館から復元町並みまではバスもあるんだけど(10分)いいお天気だったので、歩くことになりました。
とちゅう、地元の人の集落も通りますが、「クマに注意」の看板もあるような、自然いっぱいのウォーキング道です。
ただし、わたしは、いま、足の調子がよくないので、健脚の3人についていくのにへろへろになりました(;´д`)ゞ

足がよくなったらまた歩きに行きたいです。
これからなら、桜がきれいでしょう。

復元町並みからバスで福井にもどり、北陸本線で帰って来ました。
翌日の16日に金沢ー敦賀に新幹線が通るので、福井駅は北陸本線としては最後のおつとめということで、特急を撮ろうとカメラを持った人でおおにぎわいでした。

途中、敦賀で途中下車して、まるさん商店で焼きサバを買って帰りました。

それなりに復興のお役に立てたかな。
復興割りは使えなかったけど>︿<