ロンドン・アイの謎

シヴォーン・ダウト著 越前敏弥訳 東京創元社 2022年

ロンドンには、1周30分かかる観覧車がある。ロンドン・アイっていうんだって。
それにサリムという少年が乗り込んだんだけど、30分後、その子は下りてこなかった。
本格ミステリーです。

この謎を解く主人公は、サリムのいとこの12歳の少年テッド。
テッドは本人言うところの「症候群」のせいで、頭脳の働きがほかの人とは違っています。
人の感情を読み取るのが苦手。それで、日々とまどったり、友だちができなかったり、家族とうまくいかなかったりするのですが、ひたすら誠実に、自分に正直に生きています。

テッドは、ものすごいこだわりを持って、この失踪事件を解決しようとします。
彼の頭脳は、びっくりするほど明晰です。
彼を取り巻く人々、姉のカット、両親、サリムの両親の想いや行動が生き生きとリアルに描かれていて、読みごたえがあります。

ラストは、危機一髪でサリムの命が救われます。

いま、その続編の『グッゲンハイムの謎』を読んでます。
読む本があるのは、いそがしいけど、し・あ・わ・せ!

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今日のホームページ更新は《日本の昔話》「山の神と童子」。
日本のはなしにしては15分と、けっこう長いです。
語ってくださいね~

 

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