今週、昔話の語法勉強会がありました。
今回ののおはなしは「おおかみと七ひきの子やぎ」です。
グリム童話は二〇〇年以上前にグリム兄弟が昔話を集めて初版を出版しました。
その後、少しずつ話が増えていきながら、七版まで出版されました。
出版する以前の、昔話を集めたときに書き付けた稿があり、これをエーレンベルク稿と言います。
現在日本語で読めるのは、エーレンベルク稿・初版・二版・七版の四種類です。
三版~七版までは、話数は増えていますが各話の変化はほぼありません。
が、四種類の中には、グリムさんが変更している箇所があります。
また、翻訳した人が違うと表現が少々違っています。
ちょっと足したり、減らしたりしてるわけですね。
今回サンプルとして取り上げられたのは小峰書店の『語るためのグリム童話1』です。
この本の「おおかみと七ひきの子やぎ」が、他の版のものとどこがちがうのかが資料のテキストに指摘してありました。
そして、その変更は、語法に則ってされていたということが講義の進行とともに分かったんです。
出てない人には何のことか分からないと思うんですよね。
説明がよろしくなくて、すいません<(_ _)>
でも、語法に則っているんだと分かった時、「スッキリ!」するんですよね。
「スッキリ!」するのは、講義全体でもいえることなんですが、すべては耳で聞いて分かりやすいためのものであるということに改めて納得しました。
かなり前から語法を勉強しているので、単語だけは増えているんですが、今回も「そうだったのか、理解したぞ」(つまり今までは私は何を理解していたんだろう…遠い目)というのを何度も感じました。
例えば、冒頭の、「むかし、あるところに、お母さんやぎがすんでいました。」
これは、〝昔話は、時間と場所と人物を不特定に語る。昔話の固定性〟と、寝言でも答えられるんです。
(寝言は無理やろ! すいません<(_ _)>)
でも、ヤンさんは冒頭の語法の説明に、「不特定に語る事によって普遍性が生まれる。」と言われたんです。
普遍性! 固定! 架空の話!
ヤンさんのやさしい言葉と丁寧な説明で、私の頭の中でファンファーレが鳴りました。
同様に、2時間の間に何回もファンファーレが鳴ったわけです。
たぶん、今回は初めて語法を勉強されるかたがおられたので、初歩的なことを丁寧に説明されたと思うんですよね。
それでやっと自分が理解できたというショックはスルーして、分かったということに焦点を当てたいと思います(笑)
講義で説明があった固定性・完全性・一致など、ホームページの該当箇所もさっそく読んで復習!
ああ、この勤勉さが子どものころにあったらもっと成績が…(もう、言うまい、考えまい)
あと、これが動物昔話だというのが意外でした。
本格昔話かなと勝手に思っていたんです。
幼稚園でこの話を語った時に、おおかみが子やぎをだましに来る3回目なんか、子どもたちが息をのんで真剣に聞くものだから、動物昔話のイメージは持っていませんでした。
それにこの話は、語りの勉強会で取り上げられることが何度もあったので、それを聞いてもう分かったようになっていたんですね。
おはなしを覚えるごとに話型まで調べる、なんてことはやっていませんでした。
堂々と言うことではありませんが、逃げも隠れもしないという姿勢を貫きたいもんで(笑) (…そんなの興味ないって)
今回も実りある勉強会でした。
最後に、今後取り上げてほしい話があればリクエストしてもいいということでしたので、みなさんふるって、ヤンさんかホームページのお問合せからどうぞ。
ジミーさん、報告をありがとうございます。
言葉というのは不自由なもので、どうしてもうまく伝わらないものです。
それを承知の上で、できるだけ誤解を生まないようにと、考えながら話しています。
今回初めて参加されるかたがたくさんいらっしゃったので、緊張しました。
えっと、30名のうち三分の一くらいが初めてさんでしたっけ?
何度も聞いてくださると、新しい発見があると思います。また来てくださいね~
ヤンさん、コメントありがとうございます。
そして、お疲れさまでした。
語法の勉強以外でも、自分の脳の記憶容量がないことを開き直り、「何度も何度も講義を受ける」方針にしておりますので、誠に申し訳ないです。
でも、容量は変えられないので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします