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3月の中級講座報告

忙しさにとりまぎれて、報告が遅れてしまいました。
3月の中級講座を報告します。
①語り「がちょうはくちょう」『おはなしのろうそく27』東京子ども図書館
②レポート&語り「金のがちょう」『語るための グリム童話4』ℒ小峰書店
③語り「鬼のくれた岩」再話
④語り「ありとこおろぎ」再話

 

①今日のテキストは語法にそったテキストだったので、話題は語り方についての話が中心になりました。

●テキストはきちんと書かれているので、語りにくい場合は、自分のリズムを検討してはどうかという話をされました。
例)A ○○が言いました。「・・・・・」
B 「・・・・・」と、○○が言いました。
このくらいは、自分の語りやすい方でもいいです。
ただし、このテキストはわかるように書かれているので、会話が誰が言ったか、幼い子どもにも伝わります。

●今日の語りをもっとよく良くするには
・話を面白く聞いてもらう工夫。
・山場を意識する。
・話の山場が決まれば、力を入れる所、軽くするところができてくる。
・この話は三部にきれいにわかれる、中部がポイント。
・異界に入る場面は丁寧に目に見えるように語る。
・ラストに向かっての流れはどのようにとらえるか。

以下具体的な指摘があり、参加者はテキストにしっかり書き込みしました。

 

②この話は前回の語法の講座にもあった、「愚か者が成功する話」でした。

小澤氏がよく言われたのは
「昔話は親切が大事、親切にしたものは報われる」
「昔話の中でも特に大事な価値観」
ということでした。

レポートがまた、力作!何ページにもわたるレポートでした(脱帽)
話題なったのは
・何年生に語るのか
・他のテキストとの比較   等々

 

③ヤンさんの語り、この時期になると思いだします。

④ヤンさんの語り「ケッテンメルヘン」もお読みください。

 

今回も楽しい、美味しい中級講座でした♪

1月 中級講座報告

今夜は今年初の雪ですね。明日の朝まで残っているかな?
さて、先日の中級講座の報告です(語った順)
初めに、来年度の話等があり、始まりがだいぶ遅れました。
①レポートと語り「3まい鳥の羽」『子どもに語るグリムの昔話5』こぐま社
●語り方:素直にそのまま語る。
●テーマと選んだ理由 ●誰に語りたいかを発表。
●テキスト比較:2版と7版の差が少ない。
7版を基にした日本語訳のなかで、テキストを選んだ理由を発表。
語りに向くテキストは7版からのものが多いですが、『語るためのグリム童話』は2版をもとに7版のいいところを取り入れた本です。
テキストを比較することによって、『語るための』は語法を意識して作られているのがわかりました。
最終的にどのテキストにするかは、個人の判断です。語法的にみて手を入れるというアドバイスがありました。(具体的な記述は省く)
※テキストに手を入れる場合、そのテキストの範囲で行う(2つのテキストを混ぜることは決してしない)
この講座は基本的には、テキストの手直しを取り上げません。
今回はテキスト比較のために話題になりました。

②「ホットケーキ」『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
「ホットケーキ」は類話がたくさんあると始めた知りました。
ヤンさんの労作の資料をいただきました。その資料から、
★語り方のヒントがありました。
「このタイプのお話は、早口で一気に話すのも面白さのひとつ。」

③「太陽の東 月の西」『Popular Tales from the Norse』再話
岩波少年文庫の瀬田貞二訳では1時間近くかかる話を再話して21分に縮めた労作。
少し手直しがありました。

あっという間に13時を過ぎ、今日もいろいろ学んだ中級でした

11月 中級講座

木の葉が色づいてきました。自宅のすぐ近くに緑のドングリがあるのに今朝、気が付きました。

さて、今日のお話
➀レポート付語り「赤ずきん」『語るためのグリム童話2』小峰書店②「三枚のお札」『おはなしのろうそく5』東京子ども図書館③「子うさぎましろのお話」『同名絵本』福音館書店

今日は語りを始める前に、いろいろな話題がでました。最近出た『国際昔話話型カタログ』を見せていただきました。呪的逃走の話も出ました。

➀選ばれたテキストが聞きやすかったです。それでも語法の観点から気になる点をヤンさんが指摘され、みんなも意見を述べました。きちんと語られたので、見えてくることがありました。

語法的に見て、➀、②ともに語りにくいところ、イメージしにくいところは語法にかなっていない場合がある。という気付きもありました。また、語り方のワンポイントもありました。

②以前から引き続きチャレンジです。今日のポイントは、<自分がきちんとイメージできないと、言葉が入りにくい。よく間違える所は一度自分で整理してやり直す>でした。また、語り手のとらえかたで話が変わることもある、ということです。

③創作のお話は、基本は一字一句覚えて語ります。         ヤンさんの今日の説明は、創作についてかなり熱の入ったものでした。・・・正確に表現できない~。ヤンさんが学生時代に学んだことを話してくれました。                      『この言葉の次に、この言葉が出てくるのがなっぜかを考えるのが文学。その言葉が美しいと思えるように自分を磨いてゆく』そこには、作者への尊敬の念がある。(中略)きちんと丁寧に読んだ場合に受けた感情は作者の意図に近い。だから創作は言葉を変えてはいけない。あまりにも変えるところがあるなら語りのテキストにはしない。別の方法、ブックトークなどで紹介することもある。

今日は、①グリム、②日本の昔話、③創作とバランスよく、楽しい講座でした(語りがないと、呑気なの~)

昼食をとりながら、「シラミ騒動」の話で大笑いでした。

話にでた本『声の文化と文字の文化』藤原書店          文字を持たない人には抽象的な言葉は存在しにくい。例えば文字を持たない大工さんはカナヅチやカンナという言葉はわかっても、「道具」という言葉はわからない。・・・という話や、吟遊詩人達が長い物語をどのように自分のものにしているか等、声の文化の章は、興味深いことが書かれています。

一回お休みすると、浦島な気分のハルでした。

7月中級講座報告

お久しぶりです。7月8日に中級講座がありました。
まずは、前回から取り組み始めた『呪的逃走』について話しました。呪的逃走モチーフがたくさん見つかったり、意外に少なかったり、今まで知らなかった話が見つかったりと楽しく報告しあいました。

本日のメイン「三枚のお札」出典『おはなしのろうそく5』東京子ども図書館を語ってもらい、テキストについて検討しました。原話をどのように扱うかや、テキスト比較をしました。再話のテキストがたくさんある中、どのテキストにするかのヒントになりました。5月からの力技のレポートに引き続き、今回も力の入ったレポートでした。       お楽しみのお話二つ「屋根がチーズでできた家」『子どもに語る北欧の昔話』こぐま社「うりこひめとあまんじゃく」『松谷みよ子のむかしむかし1』講談社で楽しく終了しました。次回は9月『野の白鳥』アンデルセン予定です。

中級講座

5月13日は⓵レポートと語りが1話、②語りのみ1話でした。
⓵三本の金髪をもった悪魔
『語るためのグリム童話2』 小峰書店
②かえるの王さま
『語るためのグリム童話1』 小峰書店

13日は、聞き手にもっと届くように語るには、間や、物語の状況を自分がしっかりとらえておくということを中心に具体的な指摘がありました。「次にどうなるの」、「次は」というような聞き方をしてもらうためのポイントで、なるほど!というようなお話しでした。

⓵の力作サポートに驚きました。次回のレポートもものすごい量のなのですが、次回からレポートが変わります。
レポートの内容が簡略化され、語りの当日に提出になりました。
(希望者は大量レポートしてもいいそうです)