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語りの森を作った魔女

ホレばあさん❄️

久しぶりにグリム童話よもやま話です。
最近「ホレばあさん」を子どもに語る機会がありました。
「ホレばあさん」については以前にも井戸端会議で取り上げています。⇒こちら
昔話雑学でもまとめてあります。⇒こちら
合わせて見てくださいね。

KHM24「ホレばあさん」 「ホレおばさん」とも

エーレンベルク稿では37「モルモット」。似ているけれど違う話です・
初版からは24番です。そののちも内容には大きな変化はありません。

話型は、ATU480「親切な少女と不親切な少女」
まんまですね~笑
類話はたくさんあります。
ロシア「がちょうはくちょう」(『おはなしのろうそく』)
ロシア「十二の月のおくりもの」(『おはなしのろうそく』)
フランス「井戸の底の贈り物」⇒こちら
イギリス「地のはての井戸」⇒こちら
アメリカ「ものをいう卵」⇒こちら

ルース・ポティックハイマー『グリム童話の悪い少女と勇敢な少年』(紀伊国屋書店)によると、グリムの「ホレばあさん」では、美しい娘は、パンを窯から出してあげたりリンゴの木をゆすって実を落としてあげたりして親切ですし、ホレばあさんの言いつけ通りに仕事をする働き者です。だからホレばあさんから贈り物をもらうんですね。醜い娘は不親切で怠け者なので、罰を食らいます。

わたしは、パンの焼け時やリンゴの熟し時を知ることができて、ホレばあさんが雪を降らせるのを手伝うことができる娘は、自然と交わることができる力を持っていると感じています。

それはさておき、主人公が地下の世界に行って、そこの住人から宝をもらってくるっていう形、めっちゃなじみがありませんか?
おじいさんが、ねずみあなに入っていって、ねずみから宝物をもらってくるのと同じでしょ?
しかも、欲張りじいさんもいて、同じことをして失敗しますよね。
ドイツの「ホレばあさん」と日本の「おにぎりころころ」が同じ形をしているなんて、不思議ですね~

さてさて、1月17日の昔話の語法の勉強会では、この「ホレばあさん」をとりあげますよ~

 

 

12月のおはなし会1🎄

12月8日(木)

小学3年生 2クラス合同

おはなし「ホレばあさん」『語るためのグリム童話』小沢俊夫監訳/小峰書店
おはなし「ひなどりとねこ」『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎編/実業之日本社
じゃんけん「ちーちゃんぱーちゃん」
おはなし「こびとのおくりもの」『語りの森昔話集1』村上郁再話/語りの森
・・・休憩・・・
おはなし「はらぺこピエトリン」『子どもに語るイタリアの昔話』剣持弘子編訳/こぐま社
おはなし「アナンシと五」『子どもに聞かせる世界の民話』

ろうそくをともしてのおはなし会でした。
ただ、広い会場だったので、ちょっと催し物のような雰囲気になってしまいました。
子どもたちは開放的になっちゃうし、わたしも大げさな語りになって、いつもとは違う疲れでした(笑)

でも、子どもたち、初めての語りに興味津々でした。

質問タイムで出た質問!
*お話を語っているとき、何を考えていますか?
*どうしてお話を語るようになったのですか?
*いつからお話を語っていますか?
*どのお話が一番好きですか?
*お話を語っていて、子どもが一番喜んだお話は何ですか?
*お話以外で好きな本は何ですか?
*ひとつのお話を覚えるのにどれくらいの時間をかけますか?
*どうやってお話を選ぶのですか?
*家に本は何冊くらいありますか?
*お話はいくつくらい覚えていますか?

彼女たちは、これからお話を覚えて、1月には語りをします。
その時にまた再会する予定です。
いつも、このひと月で、子どもたち、とっても成長するんですよ。
楽しみです。

子どもがふたり、はずかしそうに微笑みながらそっとついてきて、エレベーターの扉が閉まるとき、「ありがとうございました!」とおじぎして、手を振ってくれました。
まあほんと、天使のような少女たち。映画のワンシーンのようでした。

 

旅の終わりに🚄

怒涛の10~11月をいやす旅もおしまい。
勝浦港を散策して、お弁当を買って電車に乗りました。
お弁当は、やっぱりまぐろ丼。

浜辺も好きだけど、港ってロマンチックで好きなんです。
ジーゼルの油臭いのもいいし、忙しく立ち働いている、いかにも力持ちの人の姿もいい。
海面をのぞき込んで魚をさがすのも好きです。
沖縄から北海道まで日本国じゅうあちこちからの船が停泊していました。

那智勝浦からは、くろしお22号で一路天王寺へ。
なんだけど、くろしおが入ってきたとき、やった~~~
ラッピング車両やったんですぅ

これ、車内。パンダが座ってる~

これは外ね。
アドベンチャーワールドの広告なんです。

旅の終わりに思いました。
あれもこれも自粛しているうちにいつのまにか年月が過ぎ去り、幼い子どもにとっての1年も、おばあさんにとっての1年も同じように重たいことがわかりました。
のこりの人生、わずかでも子どものためにできることをしようと、ない知恵を絞ってがんばってきたけれど、自分のためにも、残り少ない時間を少しは使ったらいいんやない?
活動のひとつひとつに、体力と時間がかかるようになったけど。まあぼちぼちいこかということや。

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来年4月に、「シュルヴィッツを読む会」をします。
お気に入りのユリ・シュルヴィッツの絵本を持ち寄って、わちゃわちゃおしゃべりしましょう。
詳細が決まったら連絡しますね。
できれば『チャンス』を読んでおいてください。(『チャンス』については⇒こちら

 

熊野古道2🏞️

熊野古道っていうのは、熊野三山へ詣でるための道。
熊野三山っていったら、熊野本宮と、速玉大社と、那智大社ね。
熊野信仰が盛んになったころから千年くらい使われてきた道なんだって。
大阪や奈良、三重などを結んでいる。
ルートはいくつかあるんだけど、この旅で歩いたのは、中辺路の速玉大社から那智大社へ向かう途中の、高野坂と王子浜を中心にしたほんの短い区間です。

宇久井から三輪崎まで電車で行って、三輪崎のコンビニでパンとお茶買って、出発です。

すぐに道を間違えました~
でも、この高野坂の看板のとこに、ひとりのおじさんが現れて、「どこへ行くんや」って聞いてくれてね。
「高野坂です」っていったら、「まっすぐ行ったらあかん。ここ左へ行ってあとは川に沿って歩くんやで」と教えてくれました。
ところが、お礼をいって、あたりを見たら夫がいない。
さっさとまっすぐの道を行っていたのです。
いっつもです。間違えても立ち止まることを知らない人です(┬┬﹏┬┬)
わたし「おおお~~~~~い」
夫「やっぱりな」
わたし「(心の中で)なにがやっぱりやねん!」

ロ〇ソニンと杖に助けられて、ひたすら山道を歩きました。山道といっても、山の向こうはずっと海岸が続いているのですが、道からは見えません。

石垣のあいだに石畳の道が続きます。
しんとして、人にも会わず、ちょっと心細くなりました。

ようやく、坂を上って下りきると、こんどは浜辺の道です。
これがまた、石ころコロコロの海岸で、しかも遠い~~
膝にはきつい道で、こけつまろびつ進んでいきました。

もちろん、宿に戻ったら、ひたすら温泉で疲れをいやした次第です。

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きょうのおはなしひろばは、フランスの昔話「金のひげの巨人」。
笑って聞けるなが~いおはなしです。
テキストは《外国の昔話》にUPしてるので、ぜひ語ってくださいね。

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再話入門から再話クラスに入会された仲間が、クリスマスにちなんだ話を再話されました。
「小さいコマドリくん」です。
語りたい方もおられるかと、秘密基地のプレゼントにUPしました。
ババのメンバーのかた、ご覧くださいね~

 

 

熊野古道🏞️

紀勢本線の宇久井(うくい)駅から車で10分足らず、宇久井半島という小さな半島の小高い山の上に宿はありました。

とりあえず温泉!
大浴場と、露天風呂が3つ。どれもオーシャンビューです。
露天風呂はのぼせることもないし、いつまでもつかっていました。
これぞ、正しい老後の過ごし方です。
食事は、海だもんね、新鮮な魚介類。けど、マグロ攻めでちょっと閉口しましたが。茶碗蒸しは、まぐろよりかしわのほうが好きよ~
いっぱい食べて、しあわせもいっぱい。
正しい老後の過ごし方です?

翌日は雨模様。傘を持って宇久井半島をちょっとだけ探検しました。

海岸にほら穴があります。

明日は今回の旅の2つ目のハイライト「熊野古道」を歩きます。

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今日は《日本の昔話》アイヌの「黒い玉、白い玉」をUPしましたよ。
語ってくださいね~