ジミー のすべての投稿

3月の中級クラス🌷

急に暖かくなりましたね。
昼間は暑いくらいの時もあり、半袖短パンの人も見かけました!
寒暖の差の激しさにビックリです( ゚Д゚)
3月の中級クラスの報告です。

「鬼とあんころもち」『子どもに贈る昔ばなし14鬼とあんころもち』小澤昔ばなし研究所
「山の上の火」『山の上の火』岩波書店
「長ぐつをはいたねこ」『完訳ペロー童話集』岩波書店
「こびとのおくりもの」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
「三つのオレンジ」『語りの森昔話集5ももたろう』語りの森
「三本の金髪を持った悪魔」『語るためのグリム童話2』小峰書店
ヤンさんの語り
「なまくらトック」『おはなしのろうそく3』東京子ども図書館

今回は、どこかのお話会に行ったような、そんな感じになりました。
中級クラスはベテランばっかりとはいえ、どんな時もありますからね(笑)
でも今回、わたしは最初から最後まで、心の中でも、実際にも、相槌を打ちながら聞いておりました。
語り手さん、それぞれの個性が楽しめました(^_^)
ありがたや、ありがたや。
「三本の金髪を持った悪魔」のところで、悪魔の金髪はどんなふうに生えているのかという話題になりました。
三本しかないのか説は、悪魔が母親に頭のしらみを取ってもらうので髪の毛はたくさん生えているはずだということになり、削除されました。
全部が金髪説は、金髪であることに貴重だとか魔法の力があるのではないかということで削除され、何色か分からないけれども金髪以外の髪の毛の中に金髪が混ざって生えているんだろうということで落ち着きました。
悪魔の金髪にふしぎな力があるから王さまもとって来いと言ったんじゃないか、母親はしらみを取りながらそのまばらな金髪を探して抜いたんだろうと思います。
わたしも、タイトルからだと金髪が三本だけのようにも取れるのではっきりしませんでしたが、今回話題に出た〝ブラウンか何かの色のボウボウの髪の毛の中に白髪のように金髪が混じっている〟説で納得できました!
来月はまたどんな勉強会か、楽しみです(*^▽^*)

3月の日常語クラス

駅の改札の壁に、「ご卒業おめでとう」っていう手書きのポスターが出ていました。
桜の花を形どった飾り付きです🌸
そうそう、そんな季節ですね。
駅員さん、忙しいのに駅を利用する人たちのために心を込めてはるんやなとうれしくなりました。
次は、「入学おめでとう」のポスターを期待しております(^_^)

金曜日に三か月ぶりの日常語クラスがありましたので報告します。
語りで確認
「河童の薬」『日本の昔話3』福音館書店
「かちかち山」『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』語りの森
ヤンさん「ねずみのもちつき」 語りの森HP → こちら
テキストの検討
「花さかじいさん」『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』語りの森
「産神さまの運定め」『日本の昔話2』福音館書店
「ラ・レアールの修道院長」『語りの森昔話集5ももたろう』語りの森
「和尚おかわり」『日本の昔話1』福音館書店

「かちかち山」は、おばあさんが殺されてしまってしかもばば汁にされてしまうという、内容としてはきつい部分がありますので、語り手さんは自分の素のトーンより一段上げて、軽めで明るめに語ることを意識されたそうです。
聞かせてもらって、それは大成功だったと思います。
うさぎが、「たぬきさん、たぬきさん、やけどはどうや?」って聞くところなんか、声を出して笑いました。
わたしもこの話覚えます~~
覚えたい!と思う程の面白さでした(^o^)/

ヤンさんが語ってくれた「ねずみのもちつき」は愛媛県の昔話です。
お正月のおもちをつくために小豆を買いに行きます。
まず小豆を買いに行くのはなぜかというと、この地方はお雑煮にあんこのおもちを入れるからだそうです。
場所が変わると食べ物も随分違うんですね。
びっくりしました。
日常語の語りっていうのは、聞いているとほっこりします。
味が出るというか、優しい感じに聞こえて癒されるというか…
やっぱり日常語による語りは、聞いていて楽しいです。
次回も楽しみです(*^▽^*)

2月のプライベートレッスン

二月ももうすぐ終わりですね。
毎年、1月と2月のすぎるのは速い~~!
でもまだまだ暖かくなりませんね。
来週は気温が上がるそうで期待しております。

2月のプライベートレッスンは、テキストを日常語になおすレッスンでした。
タイトル
「春の野原で」
出典『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』語りの森

これから春に向けて、季節がちょうどいい話ですね。
しゃれこうべが出て来る不思議な話です。
(ざっくりしすぎ…笑)
テキストを日常語になおすに当たり、今回も話題に出たのは、練習するときに語りながら同時に自分の声を耳で聞いて確認するということです。
語りの練習をしているときはまず言葉が間違っていないかと、考えた通りに語れているかが気になりますから、それに加えて同時に耳で聞くというのは三つの動作を同時にしなくてはならなくなります。
それなら、録音しておいてあとでじっくり聞く方が丁寧にやれるのではないかと思うかもしれません。
でも、録音した場合は、その時の一度の自分の語りしか聞くことができません。
語りながらでしたら、即座に何回も自分の語り方を考えながらいろいろに試せます。
断然効率的です。
ですから、テキストを完全に覚えておいて、言葉が間違っていないかというアンテナは張らないでいいようにしておきましょう。
そうすれば、同時に三つではなくて、二つになりますから。

それと、テキストを日常語になおすという作業を続けていかれると、自分の言葉に対してするどく、かつ繊細になっていかれるのが分かりました。
熱心な今回の受講者さんは休むことなくレッスンを続けておられるので前進されている、いや、驀進されている姿に、同席させていただくわたしとしてもたいへん勉強になります。
勉強になるのはどのレッスンもそうなんですが、継続は力だなとつくづく思いました。

もうすぐひな祭り。
今年もうちのお雛様は出さないままでしょう。
ごめんなさい、お雛様…。
では、また、来月のプライベートレッスンを楽しみにしています。

第18回オンライン昔話の語法勉強会「お月お星」

2月というとバレンタインデーですね。
でもコロナのせいでしょうか、いつもよりバレンタイン特設売り場の規模が小さくなっていて、いろんなチョコレートを見るのが好きだったので(買えよ!)ちょっと寂しいです。

先月に引き続いて、日本の昔話「お月お星」の語法勉強会がオンラインで行われました。
講義を聞いて思ったのは、この話は、耳で聞くことで聞き手が感情的にならずにいながら十分に主人公や登場人物の気持ちを味わえるように、長い年月の中で必要な言葉だけに削られてスリムになって来たんだなということです。
基幹動詞だけで話が進むということがこんなにも力強い話の筋を作り、ショッキングな内容もある程度はスルーして、なおかつ筋は押さえて次の展開に進むというみごとな形になっています。

継子いじめの話はたくさんあります。
それを現在、公共の場で語ることについてためらうこともあるかと思います。
最後の質問コーナーの時にヤンさんがお話しされたことでひとつとても印象に残ることがありました。
母親が娘を殺そうとする話は、昔話の中にはたくさん出てきます。
「白雪姫」のタイプは最後に母親は罰せられ、「お月お星」は罰せられません。
昔話の中には両方の母親が語られています。
子どもの立場で考えてみると、また見方が変わると思います。
例えば、自分が小さかった時、何で怒られたのかは覚えていないけれども(笑)、とにかくひどく怒られてしまってその時に自分は愛されていないのではないかと思ったことはないでしょうか?
あるいは、悲しいことですが親に疎まれている子どもがいたとしたら、継子いじめの話を聞いたときにエネルギーがわいてきたり、新しい発見があるかもしれません。
べったりだった親から離れられるとか、元気をもらえるとか、自分のせいではないということが分かるとか、許しを得たり与えたりできる、そんな可能性がたくさん詰まっているのではないかと思います。
そう考えると、継子話について自分が最初に持っていた印象がずいぶん変わりました。
最後に母親が罰せられる話も、罰せられない話も、どちらも意義がありますし、出来たら両方のタイプを子どもたちに聞いてもらいたいと思いました。
語り手が、こういうことを考え、納得した上で語るのならば、聞き手の子どもたちにもきっと伝わると思いました。
昔話の語法を学ぶのはやっぱり大切ですね。
次の語法勉強会は夏になります。
今こんなに寒いのに夏といわれてもピンとこないと思いますが、対面とオンラインの両方でやる予定ですので是非ご参加くださいね。
では、また(^o^)/

1月のプライベートレッスン

早いもので、今年ももう一か月が過ぎました。
今日から2月です!
通常の勉強会はお休み中ですが、コロナ感染の心配のないオンラインのプライベートレッスンは、1月・2月も行います。
1月のレッスンの内容を報告します(^o^)

1日目
語り「魚がくれた子ども」 語りの森HP外国の昔話 → こちら
さらっと語らないで、しっかり語る箇所の指摘がありました。
それと、感情を示している台詞なのでそのように感情をこめて語ってしまいそうだけれども、この台詞の意味は聞き手が「誤解が解けたんだ!」と分かるところなので、感情を込める台詞ではないという指摘がありました。
教えてもらって、なるほどなと納得しました。
語り「六ぴきのうさぎ」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
ひとりで続けて2話語られました。
すごい~!
1年生に、「三びきの子ぶた」と組み合わせて語るそうです。

2日目
日常語のテキストに変える
「佐渡の白つばき」『語りの森昔話集5ももたろう』語りの森
この話は「夢のはち」の類話で、「夢のはち」は全国に類話が分布しているそうです。
テキストを日常語に変えるときには、いろんな場面で主語のいらないことが多いです。
〝ふたり〟や〝みんな〟も消せることが多いです。
しかし、だからといってそれらが出てきたら消したらいいのかというとそうではないので、言葉では限定できないそうです。

3日目
語り「首の短い男の話」 語りの森HP日本の昔話 → こちら
アイヌの昔話です。
中学生に語られるそうです。
アイヌの昔話は独特ですし、風習も違いますから聞き手に分かってもらうように語るのは難しいです。
一度中級クラスで発表され、プライベートレッスンで再チャレンジされました。
語る前に、「アイヌの昔話は主人公の一人称ですすめる」と、さらっと言っておいたらいいということでした。
アイヌの昔話は、ちょうど昨日アップされていますのであわせて読んでみてくださいね。 → 「さきぼそがらすの神」
日常語の語り「きつねの茶釜」『日本の昔話2したきりすずめ』福音館書店
おもしろかったです~~
笑い話なのでおもしろくて当たり前なんですが、台詞が身近な普段使っている言葉になるとなんでこんなに面白く感じるんでしょうかね?
でも、語るほうとしては、やっぱり語尾が定まらないという難しさがあったようです。
オンライン日常語の語り入門講座でも同じでしたね。
これは、根気よく何べんも何べんも繰り返して練習し、自分の声を自分の耳で聞いて確かめる。
言いやすい方に流れるのではなく、自分の感性でもって、心地よい着地点を探し当てる。
こうやって言葉を決める・固めるしかないということですね。

コロナのために学校のお話会も中止の所が多いようです。
お話会も勉強会もなしという状況でも、残っているお話会を大事にして、そして勉強の機会をのがさずにプライベートレッスンを受けてくださるかたたちの姿を見せてもらって、元気をいただきました。
ありがとうございました<(_ _)>(^o^)/