きょうは久しぶりに、ひとりで京都にでかけました。
まずは龍谷ミュージアム。京都駅から塩小路を西へ、堀川通を北へ、歩くこと15分。西本願寺の前です。
特別展「水―神秘のかたち」
あいさつ文より
「水は、あらゆる生命の源として、その神秘性がゆえに世界中でさまざまな信仰を生みました。特に四方を海に囲まれ、かつ水源が豊かな日本においては、自然崇拝と相まって水のもつ精神性がより発展し、祈りの対象ともなりました。…」
ね、今週アップした「みいさん」を思い出してください!
弁財天って、芸術の神様だと思ってたけど、水の神様でもあったんですね。そういえば近所の月読神社の池の中島に小さなお社があって、弁財天が祭ってある。どうして龍神じゃないのかなって、ずっと思ってたのです。
そして、弁財天の頭の上にとぐろを巻いているのが、蛇。この蛇こそが神さまで、宇賀神。ウガジンと読みます。頭は人間なのです。
右の写真は、今回展示されていたものではありません。あしからず。
宇賀神ってこんな感じの神様ということで。
龍神もいっぱい展示されていました。
脅威にさらされ、恩恵を享受しながら、人々は自然とつき合ってきたのですね。それは、今も昔も全然変わらない。いや、畏れを忘れているという点で、生きかたや価値観が全く変わってしまっているのかもしれない。
そんなことを考えさせられた展覧会でした。
5月29日まで開催されています。
さて午後からは同志社大学今出川キャンパスへ。
説話・伝承学会の2016年度大会です。
今日の講演は以下の三つ。
*シチリアにおける愚者の系譜
―ジュゼッペ・ピトレによる民話の収集―
*イランの怪談
*寺と怪談 ―地方寺院蔵の幽霊画をてがかりに―
おもしろかったですよ。
伝えられている民話が、土地と生活に密着していることが、実感として分かりました。私たちにとってあたりまえの感覚が、ところ変わればあたりまえでなくなる。
世界の民話資料を読んでいると、どうしてこんな話が残っているんだろう、どこがおもしろいんだろうと、不思議に思うことがよくありましたが、そのわけが分かったような気がします。
恐い話が好きなのは世界共通だけれど、何を恐がるかは民族によって異なる。
笑い話は全世界にあるけれど、何で笑えるかは民族によって異なる。
まずそれを知ることが異文化理解の始まりなんですね。
いままで知らなかったたくさんのお話を資料として頂いて帰りました。
ほくほく。
大会は明日もあって、百合若説教の講演を聞きたかったんだけど、残念!
明日は、屋根裏の集まりです(笑)
ヤン