マックス・リュティ『昔話の本質』報告
第7章ラプンツェルー昔話は成熟の過程を描いたものである
リュティさんが、ラプンツェルの類話を比較して、実はこんな話なんですよと、披露してくれてるのが、この章です。
みなさん、ラプンツェルといえば、とってもロマンチックで、シリアスなおはなしって思いませんか?
この章を読めば、そのラプンツェル観がころっと変わると思います(ง •_•)ง
まずは、どんなはなしか、手持ちの完訳本で確認してください。おはなしひろばにもあります(こちら⇒)
グリムの「ラプンツェル」は、初版は兄のヤーコプが書き、後の版では弟のヴィルヘルムが手を入れています。
リュティさんは、初版が簡潔で引き締まっていていいと言います。後の版でいろいろ付け加えたり、変えたり、飾り立てたりしているけれど、それが必ずしも良い結果にはなっていないとも。
ただ、一点だけ、初版では「仙女」だったのを、ヴィルヘルムが「魔女」に変えているのは、グッジョブだそうです。
というのは、この話はもともとドイツのものではなくて、地中海沿岸が故郷だそうです。で、地中海に伝わっている類話をみると、このおばあさん、はっきり魔女の特徴をそなえているのです。
ギリシャではドラキンと呼ばれていて、人食い魔女です。
というわけで、地中海に残る類話を、次回から読んでいきます。
ふふふ、ちょっとワクワクですよ(❤´艸`❤)
********
おはなしひろば、きのうはグリムの金のがちょうをアップしましたよ~
みなさま、熱中症に気をつけましょう。
コロナと熱中症と。
なんだか目がまわりそう(⓿_⓿)