とっても嬉しいメールをいただきました。
語りの森を応援してくださってるかたで、お顔も存じ上げないかたからなんですけど。
ようやく図書館のおはなし会が再開して、厳しい感染対策のなかでのおはなし会。
《日本の昔話》に再話している「犬神山のおおかみ」(こちら⇒)を子どもたちに語られたそうです。
「みんなでいっしょに薬を取りに行って、そして無事に帰ってこよう!そし
て病気には負けないという思いをこめて」語られたそうです。
つらい状況の今だからこその思いだと思います。
子どもたちはよく聞いてくれたそうです。
そう、思いは通じるのです。
世の中にはたくさんのおはなしのテキストがあります。
そのなかで、語りの森っていうこんな小さなサイトの、わずかな数の話の中から、「犬神山のおおかみ」を選びとってくださったことに、感動しています。
わたしは、たくさんの昔話資料の中から、この話に心ひかれて、原話として選びとりました。
そのわたしの心と語ってくださった方の心とが、つながったと思いました。
じつは、この話が資料に残ってきたのも、原話の語り手が、かつて聞いたたくさんの話の中から、無意識に選びとったからなのです。
その語り手に語り聞かせた人(親か祖父母か知りませんが)も、同じように無意識に選びとって語ったのです。
はるかな時間のかなたから、たくさんの人に選びとられて、連綿と残ってきた話だったのです。
この原話を選びとったとき、わたしは、過去の人たちとつながりました。
そして、今日メールをくださった方は、わたしと、過去の無数の民衆とつながったのです。
それと同時に、子どもに語ることで、未来とつながったのです。
子どもたちは、この「犬神山のおおかみ」の連綿とした時間の流れの最先端にいます。
語りに思いが乗せられて、ちゃんと伝えられたら、この流れはさらに先へと進んでいく可能性を秘めています。
語りを聞いた子どもたちのひとりが、他の誰かに語るかもしれないからです。
そんなの、奇跡だって?
奇跡が起こるのが、昔話です。
だって、そのわずかな可能性があって初めて、今に残ってきたんですから。
メールくださって、ありがとうございます。
とても勇気づけられました。
みなさん、ご自分の琴線に触れる話を選びとりましょうね。
それは、語り手の責任でもあるし、語りのだいご味でもあります。
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今日は、週に一度のおはなしひろばの日~
「うそつきくらべ」
聞いてくださいね~
わたしも、お話を選び取れる目が欲しいです!
読み込まないといけないんですねえ。
ダア〜〜っと読んで、好きか嫌いかの印象で選びがちでした(´・ω・`)
「これなら覚えられそう」とか(笑)
あかんなあ〜
わたしも、最初はダーッと読んで好きな話、印象やと思います。
以前は、好きな話がいっぱいで、目移りしてなかなか決められなかったですね。最近は新しい話に挑戦する気力が、老化・・・笑