月別アーカイブ: 2022年7月

ロシアの昔話

ロシアの昔話って、壮大で、長大で、ファンタジックで、好きです。
ミルクの川とか、ババ・ヤガーの小屋とか、ペーチカとかの大道具も魅力いっぱい。
言葉も、独特の言い回しがあって、口に載せると気持ちいい~

今、プーチン政権がウクライナに侵攻してるけど、それは許せないけど、それとは別に、ロシアの昔話は好きです。

ロシアの昔話の主人公、男の子は、たいていイワンね^0^
日本なら「太郎」みたいなもの。
イワンには2種類いて、ひとりは、怠け者で愚かなイワン。もうひとりは、りっぱで優等生のイワン。どちらのイワンも苦難を乗り越えて幸せになるのがいいな。

優等生のイワンは「牛の子イワン」こちら⇒、「イワンの夢」こちら⇒、「蛙の王女」こちら⇒
愚かなイワンの話はそのうちアップしますね。あ、名前は違うけど、「かますのいいつけ」こちら⇒の主人公エメーリャは怠け者ですね。

「がちょうはくちょう」で、ババ・ヤガーがお風呂を沸かす場面があるでしょう。
それから、「蛙の王女」でイワン王子がババ・ヤガーにお風呂でもてなしてくれと頼みますよね。
このお風呂ってね、蒸し風呂なんですよ。「サウナ」ね。
家の外に風呂小屋があって、ドラム缶みたいな炉に熱く焼けた石を入れてあって、それに水をかけて水蒸気を出すんだって。
サウナは苦手だけど、ロシアの蒸し風呂はいっぺん入ってみたいなあ(^///^)

ロシアにこんななぞなぞがあるそうです。
「春には楽しませ、夏は冷やし、秋には養い、冬は暖めてくれるものはなんだ?」
答えは、「森」
ロシアには広い平原もあるけれど、深い森は、人々にとってなくてはならないものだったそうです。
敵が攻めてきた時とか、許されない男女が駆け落ちするときとか、宗教の対立があって迫害された人とか、森に逃げこんだんだって。
そして、森には、われらがババ・ヤガーがいます╰(*°▽°*)╯
レーシイという森の精もいます。
森は怪奇の森でもあったのです。

とこんな話を紹介してくれているのが、『遠景のロシア』中村喜和著/です。
興味のあるかたは、ヤンの読書日記へどうぞ。こちら⇒

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昨日のおはなしひろばは「王さまだってぜんぶは信じられない」
聞いてね~

 

 

7月のプライベートレッスン

先日、屋根のない駐車場に車を4時間とめておいたんです。
そしたら社内の温度計が46度になってました。
46度?!
「今ならボンネットで、卵でも肉でも焼けるんちゃうか?!」と思いました。

今月のプライベートレッスンは2話。
どちらもテキストを日常語になおす勉強でした。

「ぬすっと人形」 語りの森HP おはなしひろば → こちら
「ももたろう」『語りの森昔話集5ももたろう』語りの森

お一人は出身が関東地方のかたで、でも共通語ではない土地言葉。
もうお一人は、関西語圏のかたで、でもわたしとはちょっと違う関西弁。
当たり前ですが、自分が普段使わない言葉であると、分かるんだけど分からない(笑)
つまり細かいところのニュアンスが分からない。
たとえば、「これは強調しているのかな? どの程度の強調なのかな?」みたいなところが分かりません。
でも、全体として話は分かる。
テキストとにらめっこしているから語尾などの意味にこだわってしまうのであって、反対に語ってもらって耳で聞いたとしたらほぼ気にならないんでしょうね。
その土地言葉ごとの心地よいリズムがあるでしょうから、耳で聞くとそれを感じられるからどこも引っかからないし意味も分かるということなのかな。
そんなことを考えながら、いっしょに勉強させていただき楽しかったです。

今日は今までで一番暑くなるそうな( ゚Д゚)
ああ、もう勘弁して~~
みなさま、どうぞお気をつけて~(*^▽^*)

再話入門講座3

今朝もはやくからセミが盛大に鳴いております。
遠くのほうからだとまだましなんですが、たまに近くで鳴かれると音が大きくてビックリします( ゚Д゚)

昔話の再話を勉強する講座も最後になりました。
今回は、前回検討したテキストの修正版を持ち寄る〝再検討〟です。
原話は以下のとおりです。

「ふしぎな白馬」『世界の民話28オーストリア』小澤俊夫/編 飯豊道男/訳 ぎょうせい
「コマドリとミソサザイの結婚」『新編世界むかし話集1イギリス編』山室静 文元社
「地蔵浄土」『新装日本の民話9山陽』稲田和子・立石憲利/編 ぎょうせい
「母の目玉」『鈴木サツ全昔話集と語り』小澤俊夫他/編 福音館書店
「はなたれ小僧」『中国山地の昔話-賀島飛左嫗伝承四百余話-』稲田浩二・立石憲利」/編 三省堂
「小僧の歌くらべ」『鼻きき甚兵衛-出雲の昔話-』臼井甚五郎/監修 田中瑩一他/編 桜楓社
「瓜子姫」『丹後伊根の昔話』京都府立総合資料館/編 京都府
「サヴィトリ姫と死神」『新編世界むかし話集7インド・中近東編』山室静 社会思想社
「知らない人に買ってもらいな」『ラテンアメリカの昔話』三原幸久 岩崎美術社

再話者が再話を読み上げて、ヤンさんが再話者がまだ疑問に思っている箇所やしっくりこないと思っている箇所を聞き出し、その部分について検討し、さらにヤンさんの指導が入ります。
みなさんは再話をするのは初めてのかたばかりでしたから、相当頑張っておられたことと思います。
わたしも再話の勉強会は久しぶりでしたし、とにかく時間中ずっと原話と再話を見ながら頭をフル回転させるのでエネルギーを使いました。
自分はどこまでができて、どこからができないのか、分かっていないのかを確認するということができたのがわたしの収穫でした。
やっぱり、どの原話を選ぶのかは決め手となるのに難しく、わたしはまだまだそれができません。
今回の原話はオッケイでしたが、今まで何度も失敗してきました。
自分が再話をしたい原話と、再話できる原話は、わたしの能力的にまだ違うのだと分かりました。

ヤンさんも言っておられたように、スケジュールがこれ以上取れないので3回目で講義は終わりますが、再話クラスでは細かいところを詰めていくために、みんなで喧々諤々の検討をこれからやるのです。
そして、最終的に耳で聞いて確認します。
再話するとはどういうものか、この入門講座で知ってもらいましたが、再話クラスの勉強はもっとテキストを突き詰めていくというところが違います。
できることなら再話クラスに入るとか、プライベートレッスンを受けるとかの方法で、再話完成までの過程を知っていただきたいなと思います。
これからも再話の勉強を続ける人がひとりでもたくさんおられたらいいな~(*^▽^*)
ご参加を待ってます~~(^o^)/

7月の中級クラス

今年は三年ぶりに祇園祭が行われたそうですね。
そして地元の小学校ではきょうから夏休みです。
夏休みがうっとうしかったころのことを、懐かしく思い出します。

7月の中級クラスは図書館が休館日だったのでズームで行いました。
「小指たろう」『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』語りの森
「三つの願い」『子どもに語るイギリスの昔話』こぐま社
「なら梨とり」『子どもに語る日本の昔話3』こぐま社
「三匹のくま」『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』語りの森
「三本の金髪を持った悪魔」『語るためのグリム童話2』小峰書店

あらためてメニューを見てみますと、話の国や対象年齢や内容がバラエティーに富んでいて、意図したわけではないのにひとつのお話会みたいになってますね。
順番はヤンさんが決めたのでしたから、しっくり落ち着く順番になるようにされたのかな?
とっさにそんなのができるなんてやっぱりすごいですね。
で、ヤンさんの語りがなかったんや!、と後で気が付きました。
「三本の金髪を持った悪魔」が大きな話でしたから、過去に語法勉強会を受けたことを思い出そうとしていて回らない頭を必死に回していたので忘れてました💦
ヤンさん、語らなかったのは昔話の経済性ですか?(笑)

8月の対面での勉強会は夏休み、9月も中級クラスは図書館が休館日なのでお休みになります。
次回は10月と期間があきますが、みなさん、その間おはなしを貯めておきましょうね~~(^o^)/

そろそろ夏休み🎐

世間の子どもたちは、いよいよ夏休みに突入しますねヾ(≧▽≦*)o
でもコロナで行動が制限されるのが、とっても残念です。
屋外の市民プールとか行けるのかな?
地域の夏祭りとかも中止になったりしてるんでしょうね。

わたしも子育て中は、近場に出かけて行って、それなりの楽しみかたをしたものです。
そんなに熱中症におびえることもなかったと思います。
毎年キャンプにも行ったし。
そのころは、なんでもない楽しみだったことが、今はとても貴重だったと思い返しています。
体験!
子どもには、なんでも体験させてやりたいです。
若い親御さんたち、いま、子育てが難しいですね・・・

こんなときこそ、お話を語ってあげてほしいなと思います。覚えなくても読んで一緒に楽しむといいなと思います。
おはなしで世界中を旅してまわれます。

8月2日は、オンラインで昔話の語法勉強会をひらきます。⇒こちら
日本の昔話「仙人の教え」を材料にして考えます。
語法を学んでいると、昔話の語りがいかに子どもの感性にぴたっとくるかがよくわかります。
大人が、一生懸命がんばって選んだり語ったりしても、なかなか子どもには伝わらないと思うことありませんか?
そんなとき、子どものせいにしていませんか?
でもね、それって、自分の好みや感性を優先してお話を選んだり語ったりしてるからじゃないかなあ。
語り手は、感情に流されず理論的に考えてテキストを選び語りたいものです。
それには、語法の勉強が役に立つって、声を大にして言いたい╰(*°▽°*)╯

子どもに、親や祖父母が勉強してる背中を見せてあげようではありませんか。
それも体験!