日別アーカイブ: 2023年2月16日

「ホレばあさん」昔話の語法感想集3⛄⛄⛄

三寒四温とはよく言ったもので、先日まで暖かかったのに、昨日今日の寒いこと!
明日くらい、あたたかくなるかなあ。

遅くなりました<(_ _)>
先日のオンラインでの昔話の語法勉強会。そのご感想が集まりましたので、ご紹介~~~

Hさん

このお話を初めて聞かせてもらった時に、『世界民話童話翻訳シリーズ④イギリス民話集Ⅱ・ヤラリーブラウン/J・ジェイコブズ著、木村俊夫・中島直子訳』にある「婆さん魔女」の類話だという事に気づきました。
そして語法の勉強をしながら、この2つのお話の違いについて考えさせられました。
まずは、ホレばあさんは自然を司る”女神様”で、婆さん魔女は”魔女”という事です。そこが真逆なゆえに「ホレばあさん」ではパン窯やりんごの木は”テスト”として出てきて、ふたりの娘の性質の違いをくっきりと見せてくれている存在ですが、「婆さん魔女」では、魔女に追いかけられて逃げる時に助けてくれる”援助者”の役割もしています。
基本的な登場人物は同じでも、役割が違っているのがおもしろいし、どちらもちゃんと「昔話」らしい。そして同じ話型でも、そこに込められているメッセージには違いが出ていると思いました。
お話を選ぶ時に、類話を比べてみることも面白いし、大事だなと感じています。

ホレさん

本日は語法の学習会を受講できうれしく思っています。
ペースもよく、何とかついていくことができました。
特に、ままむすめなのかむすめなのか、気になっていたことでしたので、
村上さんのご意見をうかがうことができて、とてもありがたかったです。
〜性を説明されるとき、たくさんの昔話(グリムも日本の昔話も)を例にひいていただきましたことも、
よくわかり、納得できました。
質問の時間もたっぷりあり、参加の方からのお話がうかがえたのも有意義でした。

Iさん

昔ばなしの世界をまた広げてもらったように思います。聞き手のために貫かれている語法は語り手の愛なんですね。この贈り物、人類の記憶(記録)をそっと手渡し続けることで、子どもたちは正しい行いを自然と選び、行動するようになるんだなと思います。いくつか、印象的だったことがあります。「母親は…みにくいなまけものの自分のむすめにも、同じ幸せをつかませてやりたいと思いました。」ここに平等性を感じました。自分の中にあるみにくいなまけものな部分があっても、姿形が違っても、人種が違っても、命の重さや幸せは平等である。そんなメッセージを感じました。
そして、私のイメージの話ですが、異界の道は、一本道で聞いていました。パン焼き窯、リンゴの木、ホレばあさんの家が一本道でした。「草原」となっているので、平面的な広がりがあるのでしょうけど。昔話を聞きだしてから、イメージの仕方が変わったのかもしれないんですが、分かりやすいように自分でしているのかなとも思います。聞き手に任せてもらえるから、自由ですね。子どもたちや、みなさんの想像するものはどんな世界なんでしょうね。何でもできちゃう世界。自分の将来も、自由に想像して(創造して)、そうやって行きたい方へ行ってほしいなと思わずにはいられないこの頃です。今後はもっと、語法を活かして語りをしたいです。ありがとうございました。

Kさん

ありがとうございました!今回もやっぱり受講して良かったです!ハッとさせられました!(何度も教えていただいているのに😅)
昔話の語法ってほんとうに素晴らしいですね!耳で聞いてわかりやすい!聞き手に対する愛に溢れています!あ〜自分はそんなふうにできてるかなぁって!そして今回何よりハッとさせられたのは、昔話は行動に対する報酬は、その行動に正確に対応する!です!親切な少女と不親切な少女!行動を見れば報酬はそのとうりですね!となりました!昔話の語法の勉強をするたびに語り続けてくださった方々の愛の大きさにおののくばかりです!

みなさん、いま直面している課題と関わらせて考えてくださっていますね。
ともに学ぶことができて、わたしもうれしいです(*^▽^*)

つぎは4月4日、オンラインで「三匹の子ブタ」をとりあげます。
ぜひ参加してくださいね~
それまでに『昔話の語法』小澤俊夫著/福音館書店 をよんでおくと、もっとよくわかると思いますよ~

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夫「ふたりの男がな、旅しててな、ひとりがう〇こ我慢していくのと、もうひとりは二人分の荷物背負っていくのと、どっちが勝つかって話知ってる?」
わたし「しらん」
夫「古典やったと思う」
調べた結果、『播磨国風土記』に出てた( •̀ ω •́ )✧
大国主命と少彦名命のエピソード。
風土記って、地名由来ばかりで、なじみのある土地のことはへ~って思うけど、そうでないとあまり面白くない。
けど、こんな話もあるんやね。再話してみようと思う。
ちょっとしばらくは、風土記を読むことになりそう(*^▽^*)
あ、そうそう、枚方って渡来人が移り住んだ村だったそうです。播磨の国風土記に河内の枚方のことが書いてあるのもちょっと驚き~

ところで、上記の話、どちらが勝ったと思いますか?