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語りの森を作った魔女

三学期のおはなし会 小学校編 

花粉が飛んでいますねぇ
小学校3学期授業のおはなし会がほぼ終了。
えっと、本格的にお話会があるようになってまだ2年目の学校での報告をします。

各学年二クラスを一クラスずつ。ひとりでやっています。

6年生  1月
「忠実なヨハネス」 『語るためのグリム童話集』小澤俊夫監修/小峰書店
「カメの遠足」 『新編世界昔話集イギリス』山室静訳/東洋文化社
ミニブックトーク「未来へ」  立松和平の絵本と、12歳が主人公の読み物をあわせて30冊紹介。

まだそんなに聞きなれていないので、ヨハネスは難しいかと思いましたが、どうしても6年生で聞いてほしくてやりました。
けっこう感動してくれました。よかったよかった。
本は、「こんなにたくさん読めるかなあ」といいながら、教室に持っていきましたよ。

5年生 2月
「美しいワシリーサとババ・ヤガー」 『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
「くまのしっぽはなぜみじかい」 村上再話/ババ・ヤガー語りの森
ミニブックトーク「物語を楽しむ」 杉みき子の作品と、外国の古典的なファンタジーをあわせて30冊紹介。

ワシリーサはいつやってものめりこむように聞きますね。30分があっという間。
くまのしっぽでずっこけていました(笑)

4年生 3月
「世界でいちばんやかましい音」 ベンジャミン・エイキン 同名絵本/
「ホレばあさん」 『語るためのグリム童話集』小澤俊夫監修/小峰書店
「雪おなご」 『日本の昔話5ねずみのもちつき』おざわとしお再話/福音館書店
「くまのしっぽはなぜみじかい」 村上再話/ババ・ヤガー語りの森
ミニブックトーク 科学読み物を30冊紹介。

科学読み物を注文されると、ちょっと知恵を絞らないといけません。
「世界で〜」「ホレ〜」「雪〜」はどれも自然現象が関係する話。ふふふ、こじつけかな?
いや、そうでもないんですね。
「くまのしっぽ〜」から、『ゾウの長い鼻には、おどろきのわけがある!』を紹介。この本の中に、象の鼻が長くなったのは、昔話にあるようにワニに 引っ張られたからではない、とあるのですよ。
そこで、人間はごく当たり前のことに関心を抱き、物語を作ったり、また、科学的に調べたりするんやね、おもしろいね、って話をもっていくのです。
やかましい音の好きな王子様が自然の音を発見して喜ぶことも、雪を降らせるホレばあさんの存在も、雪の妖怪の存在も、すべて人と自然とのかかわり を表しているわけです。
担任の先生は、科学の本や説明文は難しくてみなが敬遠するとおっしゃっていましたが、子どもたち、争うように本を抱いて帰っていきました(笑)

2年生 3月
「狐の恩返し」 『日本の昔話4さるかにかっせん』おざわとしお再話/福音館書店
「三枚のお札」 『日本昔話百選』稲田浩二・和子再話/講談社
「鬼のくれた岩」 「日本昔話データベース稲田コレクション」から再話
「くまのしっぽはなぜみじかい」 村上再話/ババ・ヤガー語りの森
ミニブックトーク 「日本の昔話」
昔話とは何か、のミニレクチャーをしてから本を紹介しました。

すべて日常語で語ったので、「こんなふうにお婆さんが子どもら集めて話するやろ」っていう私も、うなずく子どもたちも、実感がこもっていました (笑)

さてさて、あとは明後日の3年生を残すのみ。
ほんとに楽しい一年間でした。
あ、そうそう、「くまのしっぽはなぜみじかい」はほぼ全年齢でやりましたが、一番受けたのは担任の先生でした〜
ねずみの天ぷらが。

ヤン

2月ホームページ更新しました。

久々に、ホーム更新しました。
といっても2話だけです。

≪日本のおはなし≫
「くまのしっぽはなぜみじかい」
話型名 「 しっぽのつり 」 。この類話は日本だけでなく世界じゅうに分布しています。
氷の穴から尻尾を下ろして魚釣りをする、尻尾が凍りついて取れなくなる、という話です。身動きできなくなって、村人にこっぴどくやられることが 多いです。たいていは、動物のどちらかが悪がしこかったり、またはいつも乱暴な相手を知恵を使って懲らしめる話になっています。
大阪の和泉地方に残っていたこの話は、凍りついた尻尾が切れて短くなったという由来話になっています。そして、くまもきつねも何の駆け引きもし ていません。のほほんとしたくまになんとなく親切なきつね。どこにでもいる私たちのような二匹に心なごみます。

音声は学童保育でのお話会。この日は人数が少なく1、2年生のみ9人。わたしものほほんと語っています。―笑

きのうは、5年生に語りました。ロシアの「美しいワシリーサとババ・ヤガー」の後におまけとして。30分の緊張の後の緩和。くまの間抜けさに、 みな大笑いでした。

≪外国のおはなし≫
「白い子ねこ」
オーストリアの昔話です。
恐ろしい魔女。魔法の力で城は岩山に変わり、王と城の人たちはカラスに変身させられ、岩山の周りを飛びつづけなければならない。城の周りの湖は 凍りつき、だれも寄せつけない。
そのつめた〜い雰囲気が気に入って再話しました。主人公は女の子。可愛がっている四匹の白い子ねこの力を借りて魔法を解きます。

ちょっとホームの更新が鈍ってるでしょ。
いま、リニューアルのために必死で頑張っているところなのです。
新しいホームページでは、語りのステップアップとか、昔話の語法とか、ミニ知識とかのページも作ります。あ、絵本コーナーも。
いつになるかわかりませんが、ご期待ください〜〜〜と、自分にプレッシャーをかけている。

ヤン

かしこいモリーとかしこい一年生

月に1度、朝学習で1年生にお話会をしています。って、前に書いたっけ?
4月から聞きつづけて、今年も残すところあと1回。
きょうは事情があって、2クラス合同でした。40人ほどです。

プログラム
「かしこいモリー」 『おはなしのろうそく』東京子ども図書館刊
これだけです。
ろうそくを付けたり消したりするので、これで15分。

「かしこいモリー」はいつどこでやっても集中して聞きますね。
先週は、図書館でやりましたが、たまたま小学生がおらず2〜6歳が9人。
し〜んとまじろぎもせずに聞いていました。

きょうは、し〜んというわけにはいきません。
子どもたち、思わず「えぇっ!」「うわっ!」
わたし「いえいえ来ますわ、もうあと二回」
子ども「笑ー笑ー笑!」
わたし「モリーは橋を渡れましたが、大男は」
子ども「渡れませ〜ん!」
わたし「はい、おしまい」
子ども「ジャックと豆の木と同じやん!」
わたし「おお、ほんまや!」
子ども「けど、髪の毛一本橋がない」
子ども「かわりに豆の木がある!」
わたし「おお、ほんまや!」
子ども「大男は空の上におるねん」
子ども「モリーの大男はどこにおるん?」
わたし「おお、ほんまや!どこやろ」
子ども「子どもが捨てられるの、ヘンゼルとグレーテルといっしょや!」
わたし「おお、ほんまや!」

かしこい1年生たちの話をきいているうちに、チャイムが鳴ったのでした。

byヤン

日常語の語り入門講座

寒いですね。みなさまお変わりございませんか?
インフルエンザと花粉症のはさみうちの季節です。

きょうは、日常語による語り入門講座の第2回目でした。
受講者8人が、自分の選んだ昔話のテキストを持ち寄りました。
福音館の『日本の昔話』全五巻から、1話を自分の日常語に書きかえたテキストを作ってくるという宿題。その発表です。
それをさらに検討して自分のテキストを作る、という勉強をしました。

みなさん優秀〜〜
宿題を発表するとき、どなたもみな、ちょっと恥ずかしそうで、でもとてもうれしそうなのが印象的でした。
自分は普段どんな言葉で話しているだろうと、考えに考えて作ったテキスト。
その人以外に正解はわからない。そのテキストはその人だけのものです。
私たち語り手は、常に常に「ことば」と格闘しないといけないと思います。
そして、「ことば」は生き物であることを忘れてはならないと思うのです。
文芸作品は、作者が言葉と格闘してそれを作品として定着させたものですね。
それを朗読するとき、一言一句をおろそかにしてはいけない。

昔話は、語り手が言葉と格闘するのだと思います。
今回気づいたことは、ほぼ共通語を日常語として生活している人がテキストを作るときの注意点です。
原典は書籍ですから、文字で読んでわかるように、また、文字で読んで楽しいように書かれています。文語ほどきつくないけれど、それは書き言葉で す。
ところが、共通語で生活していても、書き言葉でしゃべっているわけではありませんよね。話し言葉でしゃべっています。あたりまえですー笑。
つまり、書き言葉を自然な話し言葉に直す、すると、その人らしいテキストが生まれる、ということです。
人の数だけ語りがある。
おもしろいですね。

第3回は、発表です。
みなさん、覚えて語りこむ段階でまたテキストに手を入れることになると思います。
がんばれ〜
発表会、たのしみです。

ヤン

ゆく年くる年

2015年12月31日(木)
いつものように5時半に起きだし、コーヒーを入れて、スムージーとトーストと納豆でひとり静かに朝食をとる。
一日で最も穏やかな時間。新聞に目を通す。
昨日料理した棒鱈と黒豆に火を入れる。
家人が起きだす前に、語りの練習をする。一時間余り。

「とうふとこんにゃく」「雪女」
何年も前に共通語で語っていたのだが、年明けて5日の日常語入門講座のために、日常語に語りなおしている。
いっつもおんなじ話ばっかりやるのは、自分が許せないのだ。かなしい性だ。
あ、二話あわせても五分で終わる…よいプログラムだ。

「忠実なヨハネス」
一月末に六年生に語る。急にはもどらないから早めにもどしておく。棒鱈と同じ。
祝い鯛を焼きながら、煮しめを始める。
家人が起きだす。あとはわけわからんうちに時が過ぎる。
おせちと昼食と夕食を作りながら、掃除やら片付けやらの指示を出しつづける。

一昨日、息子が帰省。
若者が家に居るのは良い。おなかがよじれるほど笑える。
今年のおせちはいつものおせち。
金時人参とレンコンとこんにゃくと筍の煮しめ。
子芋の煮しめ。
高野豆腐の煮しめ。
干しシイタケの煮しめ。
お焼きの煮しめ。
たたきごぼう。
黒豆。
棒鱈。
海老の甘煮。
鶏の照り焼き。
数の子。
祝い鯛。
かまぼこ。これは切るだけ。

母は干しシイタケの煮しめが上手かった。
父は棒鱈が好きだった。
義父はたたきごぼうが好きだった。
たたきごぼうの作り方は、結婚前に義母に教わった。

娘は今年は帰省しない。新しい家族と賑やかに過ごすはずだ。赤ん坊を囲んで。
光景を思い描くと、嬉しくて目頭が熱い。

夕食は、年越しそばと八宝菜。

以上、個人的な、ごく個人的な日記。

除夜の鐘が鳴り始めた。
年忘れ。
忘れてはならないことと、忘れることで前に進めることと。
ちゃんと考えよう。
みなさま あけまして おめでとうございます。
どうかどうか 幸せな年となりますように。
本年も あいかわりませず よろしくお付き合いくださいませ。

ヤン