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語りの森を作った魔女

5月のおはなし会🎏

5月19日(月)
こども園 4歳さん 1クラスずつ2回

ろうそくぱっ
おはなし「おいしいおかゆ」『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
おはなし「長いはなし」
ろうそくぱっ

5月21日(水)
こども園 5歳さん 1クラスずつ2回

ろうそくぱっ
おはなし「ついでにぺろり」『おはなしのろうそく』
ろうそくぱっ

目を丸くしてじいっと見つめてくるクラスと、きゃあきゃあ笑ってひっくり返って聞くクラスと。
なにがちがうんだろうなって、思います。
たぶん、クラスの中の人間関係とか、先生の思いとかが影響するんじゃないかなと思うんですけど。ほんとのとこはわからない。
語り手としては、みんながリラックスして仲よく楽しんでくれたらと思うのですけどね。

少しずつ少しずつです。

「おいしいおかゆ」では、題名の後、おかゆについて、子どもたちとおしゃべりしました。
「ついでにぺろり」では、つむじまがりと、パラソルと、牧師さんと、きこりについてこんなふうに言葉を足しました。

つむじまがり:つむじって、ここんとこね。(頭のつむじのところを指さす)
子ども「まがってんの~笑?」
へそまがりもなんかめっちゃおかしかったようです。
パラソル:日傘のことね。
子ども「知ってるー」
牧師さん:アーメンってお祈りしてくれる人ね。
子ども「知ってるー」
きこり:森に行って木を切る人ね。
子ども「知ってるー」

わたしの説明もええ加減なもんですが、子どもの「知ってるー」もあてにならない(笑)
でも、それでわかった気になって、ちゃんとイメージして楽しむんですねヾ(≧▽≦*)o

 

おとぎ話はなぜ残酷でハッピーエンドなのか🧙‍♀️

 

岩波ジュニア新書

著者のウェルズ恵子さんは、英米文学・比較文化が専門の研究者です。
立命館大学の研究者学術情報データベースには、著者のメッセージが以下のように載せられています。

「声で広まる歌やお話は人間を苦しみから救う力があるから、それを文学研究として立証したいと考えています。また、そうした文学の地域性や文化的特色も考察したいと思います。 人間はいつでも、音楽と物語とともに生きている。その事実について探求し、人の幸福との関連から考察していきます。」

いいですねえ。ドキッとしますね。
そうだよ、だから、わたしたち、がんばって語りを広げようって思ってるんですよね。
もうちょっと若かったら、にせ学生で講義を受けたいヾ(≧▽≦*)o

それはさておき、『おとぎ話はなぜ残酷でハッピーエンドなのか』ですが、だれもが疑問に思うことをばっちり書名にしてありますね。
そして、ちゃんと自分で答えが導けるように書かれています。
ぜひ読んでほしいです。
ジュニア新書なので、わかりやすいです。

ちなみに、第1章《話してはならない呪い》では「ざくろ姫」や「くるみ割りのケイト」など、第2章《異世界から来た恋人》では「太陽の東、月の西」など、第3層《暴力と奇跡》では「腕のない娘」など、第4章《開けてはいけない部屋》では、「ミスター・フォックス」などが、とりあげられています。
ね、読みたくなるでしょ。

もっと読みたくならせてあげようか?
コラムがおもしろいのよ。
「なぜ主人公はいつも美しいのか」
「主人公と悪役以外はどんな人なのかもわからないのはなぜ?」
「つじつまが合わなかったり、とちゅうで話がずれるのはなぜ?」
「おとぎ話の語り手にとって『幸せ』とは?」
思わず笑ってしまわない~?
あるあるあるってo(*^@^*)o

今日は本の紹介でした~

プライベートレッスン 🦊

フルーツさんが、こんどはきつねの追っかけをしてはりますo(*^@^*)o

「宗旦ギツネ」『京都府の民話』見本児童文学者協会編/偕成社

京都市上京区に残っているきつねの伝説です。
この本には、宗旦ギツネに関するいくつかの伝説をつないで再話してあって、それを語れる形にできれば、ということで、今回はその2回目です。
再話のような整理のようなことを、日常語でつづるという形です。
言葉は、ずいぶん聞いて分かりやすくなったと思います。

伝承地(相国寺のあたり)には、茶人の宗旦に化けるのがうまい宗旦ギツネのエピソードが、今でも残っているそうです。
それらも集めてきてのテキスト作りになりました。
けっこう難しいです。
というのも、もとの本では、一つの筋の通ったストーリーがあるのではなく、いくつかを並列して再話してあるからで、語るのが難しい。

結局、これらのエピソードは、もともと別々に語られていたのだろうから、テキストもエピソードごとに独立させた方が元の形に近い語りになるだろうということになりました。

再話のいい勉強になりました!

きつねの話は、昔話でも伝説でも、いっぱいあります。
みなさんの身近なところのきつね話、探してみませんか?

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今日のHP更新は先週に続いて《日本の昔話》
「うぐいすの内裏」です。
先週の「みるなのくら」の類話。
聞き比べてください。
「みるなのくら」は、ふしぎな世界がすうっと語られてるけれど、「うぐいすの内裏」はには遊びがある。
語られ方によってテーマまで変わるようです。

 

 

語法クラススタート

春眠暁を覚えず・・・
ふとんが気持ちいい・・・
やっと起き出して、コーヒー飲みながら新聞読んで、またぼ~っと空を見て・・・
ああ、春の空や・・・

なんて言うてられません。
昔話の語法クラスがスタートしました。

スタートがあるということは、ゴールがあるということです。
1年~2年で終わります。
『昔話の語法』(小澤俊夫著/福音案書店)の第4章のみ講読します。
終わったとき、メンバーは、テキスト選びのエキスパートになっているでしょうか~

わたしたち現代の語り手にとって、テキストが何より大切です。
そのテキストがどんなに文学的に優れていても、耳で聞かれるときに理解しにくい(映像として頭や心に浮かばない)のなら、語りのテキストにはなり得ません。

語り手は語りのセンスを研ぎ澄まさなければなりません。
その一番の方法はよい語り手の話を聞くことでしょうが、それはなかなか難しい。
そこで、文芸学的な研究に助けてもらいます。
昔話は耳で聞かれて伝わってきたから、耳で聞いて分かりやすい言葉の法則を持っています。だから、語り手は、昔話が持っている言葉の法則を学ぶことで、語りのセンスを身につけることができると思います。

語法を学ぶという座学と、子どもに語る(子どもに限りませんが)という実践を組み合わせて学ぶ。
ババ・ヤガーではこれまで単発の語法勉強会をひらいてきましたが、最終的に、みなさんがもっと主体的に、語法を身につける方法はないかとずっと考えてきました。
わたしの宿題発表みたいな勉強会はあかんのと違うかと。

そんなこんなで、けっこうな人数のかたが集まってくださいました。
心強い限りです。
まさか、予習と宿題が出るとは思ってなかったって~?
やってみるときっとおもしろいから、がんばってください。

第1回は、昔話の一次元性について学びました。
一次元性は、子どもの世界の把握の仕方に近い性質です。
諸々の事情で語法クラスを受講されていないみなさん、《昔話の語法》のページで確認しておいてください。⇒こちら

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きのうの《おはなしひろば》は「くつをはきつぶしたお姫さまたち」
聞いてくださいね~
春は疲れる季節です。
ぼ~っと昔話を聞いて、心を開放してあげてください。

 

4月のおはなし会🌸

4月17日(木)
こども園 4歳さん 1クラスずつ2回

ろうそくぱっ
おはなし「ひとりふたりさんにんのこども」『おはなしのろうそく26』東京子ども図書館
おはなし「とうふとこんにゃく」『日本の昔話5』おざわとしお再話/福音館書店
おはなし「じいとばあ」
ろうそくぱっ

わたしを見て、
こども「なまえ、なに先生やった?」
わたし「むらかみさん」
こども「むらかみせんせ?」
わたし「ううん。むらかみさん」
こども「むらかみさん?」
わたし「そう、むらかみさん。むらかみさん」
こども「何べん言うてるねん!」

いや、選挙に出るつもりではないけど(笑)
年中さんになったばかりで、なんか面白いおばあちゃんやなと、やっと語り手として認知してくれたみたいですヾ(≧▽≦*)o

「ひとりふたり・・・」が終わると、「みじか~い」「はやい~」の合唱。
しかたがないので「とうふとこんにゃく」やりました。やっぱり「みじか~い」
オチのしゃれが分かった子が半数。分らんけどいっしょに笑った子がのこりの半数。
しかたがないので、「じいとばあ」
こども「みじか~い!」
わたし「つづきは5月にやるね!」
ああ、つぎまでに新しいオマケを見つけておかなければなりません。

4月18日(金)
ホットカフェ 高齢者を中心に20名ほど 2つに分けて2回

おはなし「はなたれ小僧さま」『日本のむかしばなし2』松谷みよ子再話/講談社
おはなし「とうふとこんにゃく」『日本の昔話5』福音館書店
おはなし「じいとばあ」『山城和束の昔話』京都府立資料館

初めてお招きいただきました。ボランティアを中心とした地域の集まりです。
認知症のかたが数人おられました。
保健師さんや市の職員さんたちもサポートされていました。
「こんな話聞いたことない」といってよろこんでくださいました。
そのあと、みんなで歌を歌ったり、お茶とお菓子でゆったりすごしました。
いい時間でした。

4月21日(月)
こども園 5歳さん 1クラスずつ2回

ろうそくぱっ
おはなし「わたしがテピンギー」『魔法のオレンジの木』
おはなし「とうふとこんにゃく」『日本の昔話5』おざわとしお訳/福音館書店
ろうそくぱっ

わたし「わあ、みんな大きい組さんやねえ。すごいなあ」
子ども「なつかしい!」
そうくるか!
子どもの世間話はほんとにおもしろいヾ(≧▽≦*)o

春の陽気に気分もわくわく、図書館のおはなし会もふくめて、語るのが楽しくってしかたがないヤンでしたO(∩_∩)O

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きのうは、《日本の昔話》を更新しました。「みるなのくら」です。
語ってくださいね!