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12月 日常語の語り勉強会

大変遅くなりました。先日の日常語での語り勉強会の報告です。

<語り>

広岡の腰痛地蔵」 『ナーミンのためのテキスト』

おばあさんが始めに六体地蔵さんに頼む場面と、「明日の今度のその今度、もひとつ今度のその今度・・・」と言って慌てて帰って行く場面は、同じようには語らない、と、語り方のアドバイスがありましたが、テキストは完成です。皆で「他人事ではないねぇ」と言いながら楽しく聞かせていただきました。

だんごころころ」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』 村上郁 再話/語りの森

蓑 について子どもに聞かれたときにひとことで説明できるように用意しておく。
個人的に、欲ばりじいさんの「ヘングリヘングリケケッコウ」にはまってしまいました。恐るべし「ヘングリヘングリ」

天福地福」 『日本の昔話』 小澤俊夫再話/福音館書店

前回テキストチャレンジの時に、本文中に「天福地福」の説明的なことを入れる、と言われていましたが、やっぱりやめにしたそうです。するとヤンさんからアドバイスが!「おはなしが終わってから、天福地福の説明をする。もしくはタイトルを言わずにおはなしして、終わってから 天福地福 と言って少し説明してやる、という方法もあるよ」な~るほど!聞き手の年齢に合わせてそんな手もあるのか!!
私も前にこのテキストを日常語にしているので、新たな引き出しが増えたようで、ガッツポーズでした。

<テキスト>

聞き耳 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』 村上郁 再話/語りの森

3回目のテキストチャレンジ。どんどん修正されて完成間近です。今回は目線があちこちに行かないように、という修正が入りました。
するとうしろから、女の人が「ちょっとお待ちください」とよびとめました。→→ 目線は 語り手
するとうしろから、女の人の声で「ちょっとお待ちください」と聞こえました。→→ 目線は 男
少し変えただけで目線が変わってしまったり、つじつまが合わなくなったりします。なるほど~!

金剛山のとら」 語りの森ホームページ 「外国の昔話」村上再話

やさしいお声と言葉で心に届きました。「とてもいいおはなしなので大切に大切にしっかり覚えて語りたかったの。」と言われていましたが、それもしっかり心に届きました。いいなぁ~(*^_^*)

 

さてさて私、風邪をひいてしまい、咳が止まらず、咳をしすぎて胸が痛いのです。(母に話すと「多分肋骨にヒビ入ってるで。私もやったことある。咳した拍子に ピキーン! っていうたやろ?」と言われましたが、音が鳴ったかどうかわかりません・・・でも痛い((+_+))・・・)
脇を締めて腕を前でクロスしていると、コルセットのようで少し楽。。。

そしてそして私、このところいろいろやらかしていて、先日は小学校におはなし会に行き、教室でコートを脱いだらなんと上半身がパジャマでした((+_+))
トレーナーっぽいやつだとはいえ、胸のワンポイントはどうみても完全にパジャマの柄!!
もうどうしようもないので、ずっと脇を締めて腕を前でクロスしていました・・・

あ~あ・・・胸を張って生活したい・・・

みなさまよいお年を♪
かぶぶ

11月 日常語の語り講座

11月7日の日常語の語り講座の報告をします~(^0^)

まず語りの前にヤンさんが手遊び「どんぐりころちゃん」をしてくれました。

♪ どんぐりころちゃん あたまはとんがって おしりはぺっちゃんこ どんぐりはちくりしょ ♪

じゃんけんバージョンで3回勝負。

私は 負け、負け・・ときて、やっと3回戦目に勝つことができました!やった~!!

これ、子どもたちとやったらめっちゃ盛り上がります~!やっぱりみんな勝ちたいんですよね~(^.^) 勝った、負けた、あいこや!!とおおさわぎ。ほんとたのしい~

私はじゃんけんが難しい小さい子のところでは 「じゃんけん ぽん」じゃなくて 「ど~っち だ」でやります。フエルトで作った4センチぐらいのどんぐりを持っていって。

握ってもちょっとはみでてるので、みんな喜んで 「こっち~!!!」 と当ててくれます(^_-)

ヤンさんのじゃんけんもヤンさんは3回とも グー でした(*^_^*)

勝たせてくれてるって分かっててもやっぱり 勝つとうれしいんだよね~~!

やってる方も子どもがうれしそうにしてると、うれしいんだよなぁ~~!

おはなしでも絵本でもわらべうたでも、子どもと幸せを共有できるのが最高ですよね~!

私たちのやっているこの活動の根源っていうか・・・大事な根っこのとこ!!

人生は楽しいよ!この世界はおもしろいよ!っていうところ、だと私は思っています。

(だからほら、昔話も必ず最後に主人公は幸せになるやん!ハッピーエンドやん!人類みんなの想いやんね)(^O^)

 

おっと本題に入らなければ・・・(^_^;)

<語り>

サトリ」 『日本の昔話5』 小澤俊夫再話/福音館書店

くまのしっぽはなぜ短い」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』 村上郁再話/語りの森

 

<テキスト>

だんごころころ」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』 村上郁再話/語りの森

聞き耳」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』 村上郁再話/語りの森

 

ヤンさんのおはなし

きつねの玉のとりあい」 『日本の昔話1』 小澤俊夫再話/福音館書店

 

今日は「おはなしの持っている姿」について話題になりました。そのおはなしの持っている姿やテーマをしっかり考え、捉えた上で語らなければなりません。これは、日常語にする、しない、に限らずですよね。そして、もう一つ、語り手はあくまでも語っている人であって、登場人物になりきってはいけない、入り込んではいけない、ですよね。もちろんこれも日常語にする、しない、にかかわらず。

 

最近、どの講座でもヤンさんがおはなしを語って下さいます(*^_^*)!

今度はどんなおはなしが聞けるのだろうって私はひそかに楽しみにしております。

さてさて、だんだんと気温が下がってきましたね。まわりを見ればうろこ雲に紅葉と、絵になる風景がたくさん!芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋、勉強の秋、食欲の秋、いろいろありますが、皆さまはどんな風に過ごされますか?

次回は12月!早い!!

もう今年もおしまいだ…気持ちばかりが焦る秋…

かぶ

9月 日常語で語るための勉強会

またまた今日は暑いですね。犬の散歩で汗だくになりました。

こう寒暖差が激しいと体調を崩します。皆さまお気を付け下さいね。

9月5日に日常語で語るための勉強会がありましたのでご報告致しまする。

 

<語り>

へびのむこさん」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』 村上郁 再話

本の紹介こちら→https://katarinomori13.com/itiba.html

「へびのむこさん」は、話型 へび婿 です。これにはたくさんの類話がありますので、通観インデックスを見てみましょう。今回の「へびのむこさん」の前半は へびのむこさん、後半に うばっ皮 のおはなしがくっついているようなおはなしです。へび婿 の類話には前半だけのもの、後半に他の色んなおはなしがくっついているものなど、とてもたくさんあるそうです。類話を調べることで、語り方も違ってきます。今回はタイトルこそ「へびのむこさん」ですが、後半の「うばっ皮」のおはなしの部分の方が大事です。語る時には、前半と後半の間でしっかり<間>をとって、イメージできるように語りましょう、とヤンさんよりアドバイスがありました。

 

<テキスト>

広岡の腰痛地蔵」 『ナーミンのためのテキスト』

日本のおはなしは短いおはなしが多いです。このおはなしもとても短く、語る際にはしっかり自分の中に落とし込んでからでないと、とても難しいとのことです。語る目線の統一、おばあさんの辛さ(二重苦)の解釈について、話題になりました。

 

半分のにわとり」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』 村上郁 再話

本の紹介こちら→https://katarinomori13.com/itiba.html

「半分のにわとり」フランスのおはなしです。前回に続き2回目のテキストチャレンジです。前回は複数形の言い方に悩まれていましたが、しっくり落ち着き、ほぼ完成です。笑い話なので、日常語で語ってもらえるの、楽しみです。

 

聞き耳」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』 村上郁 再話

本の紹介こちら→https://katarinomori13.com/itiba.html

鯛を助けた男が、海の竜宮 ネリヤ に招かれ、宝物をもらってかえります。この前半部分は「浦島太郎」のようです。「浦島太郎」は好きなおはなしですが、最後がハッピーエンドではなく哀愁漂う感じなので、私は幼い子どもに語れないなぁと残念に思っていました。この「聞き耳」なら前半で「浦島太郎」の雰囲気を語れるし、後半の「聞き耳」がハッピーエンドなので子どもに語れる!と1人でほくそ笑んでおりました。「へびのむこさん」同様、前半と後半の間でしっかりとイメージをつくれるように<間>が必要ですね。

 

ねずみの婿取り」 『日本の昔話5』 福音館書店

会話が多く、場面展開が お日さま・雲・風・壁・ねずみ とどんどん変わるおはなしです。今回は会話の部分を触ってはいけないと思われたため、そのままだったので、後半が硬く、違和感が出てしまいました。再度、自然な日常語になるようにチャレンジです。接続詞も取ってみましょう~

 

さてさて、本日は全部で5話のおはなしについて検討されましたが、3話の出典が

『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』からでした!(*^_^*)(*^_^*)(*^_^*)

『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』には村上郁さん再話の語れる・語りやすい・語りたいおはなしがたくさん入っているので、まだ手に取られていない方は、数に限りがございます、ぜひお早めにどうぞ。

本の紹介こちら→https://katarinomori13.com/itiba.html

 

まだまだ暑いです。汗だくだくです。

(私だけですか?年のせいですか?更年期ですか?)

また来月よろしくお願い致します。

かぶ~ぶ

 

中級講座 7月

猛暑の中、中級講座が7月14日にありましたので、

ピンチヒッターかぶ が、報告させて頂きます。

暑いけど溶けずにがんばるぞっ

 

<レポート付き語り>今回は かぶ が担当でした。

森の家」『語るためのグリム童話7』小峰書店

「森の家」はグリム童話集の初版・第2版には入っていません。

レポートを作るにあたって、のっけからつまずいてしまいました。おまけに家の前で大掛かりな工事が始まり騒音で集中できず、その上 この猛暑でぼーっとしてしまい……と、言い訳をいろいろ言ってから始めます。(皆さま、ごめんなさい)

『グリム童話考』小澤昔ばなし研究所 から→第4版から入ったことが分かりました。

初版に載っていないということで、いつもの探し方ではAT番号も分からず、類話が探せない・・・そこでいろいろな本にあたってみることに。

『グリム童話を読む事典』三交社 から→AT431が判明!ところが

『世界の民話25解説編』ぎょうせい を見ても、AT431の項目なし…

『国際昔話話型カタログ』小澤昔ばなし研究所 をみる→類話の欄には30余りの国名が載っていますが、私たちが読めるものはない・・・

すなわち類話比較できない~((+_+))

困っていたのですが、『グリム童話の誕生』小澤昔ばなし研究所 を読んでいると、「グリム童話の徳目」の項を見つけました。調べていくと

「森の家」と「黄金の鳥」は

共通の徳目「B上向きの履歴書」と「G動物への親切」を持つことがわかりました。

お!これは、共通の徳目、つまり同じテーマを持った、「類話」みたいなものか?!と勝手に考えた私は、レポートにしました。

しかし、ヤンさんから「おもしろい調べ方。でも、同じ徳目を持つことから、同じテーマを持つ話、と言えるが、類話とはちがうよ」と教えて頂きました。なるほど!そうですよね。類話とは、同じモチーフを持つ話ですもんね。ふむふむふむ。

あとは、「森の家」の再話比較です。同じテキストを読み比べて、なぜそのテキストを選んだのか、比較しながら考えます。

発表しながら思ったのは、

語法の勉強がとっても活きてくる!

ということです。

どうしてその言葉がいいのか、どうしてその方が描きやすい(想像しやすい)のか、すべて語法で説明ができるんです!語法、すごいです!ヤンさん、いつも語法を分かりやすくお教えいただきありがとうございます!

レポートの発表のあと、「森の家」の語りについての講評です。

そうです。中級講座では、語りについてもしっかりと勉強します。

今日の「森の家」は、語り手の感情が表に出すぎ、でした。例えば、

怖い場面を怖く語ってはいけない、のです。

語り手が怖がってはいけない、のです。

しかも今回の語りでは、聞き手が「今度はどうなるんだろう…」と不安に思いながら聞いている場面に、自分(語り手)は先を知ってるもんで、「明るく語る」という間違いまで犯していました。

いけませんねぇ……とほほ(;_;) 初歩的なミスですな……

これで子どものとこへ行ったら、えらいことでした。

ヤンさん、ご指摘ご指導ありがとうございます。

「ものがたりは聞き手の中にある」ですね。

それを邪魔したらだめですね。

肝に命じたいと思います<(_ _)>

 

<語り>

ものいうたまご」『アメリカの昔話』偕成社文庫

楽しい話です。でも、語り手さんによると、聞き手の子どもたちが、よく分かって笑ってくれる時と、???という顔で反応のない時がある、とのことでした。ヤンさんより語り方のくせや、語り方のポイントのアドバイスがありました。

大事なところは、言葉を立てる。

はっきり言った(発音)ところははっきりイメージできるが、弱いところはイメージもはっきりしない(できない)。

などなど、自分が語る時にも参考になるヒントがたっぷり詰まっていて、本当に勉強になりました。

 

軽く昼食をとってから、

以前から取り組んでいる呪的逃走譚の考察

前回はグリム童話の呪的逃走譚7話を考察しました。

今回は「しらくも頭のジャン」『フランス民話集』岩波書店を読みながら対応表に書き込んでいきました。

呪的逃走譚、世界中にたっくさんあって、どれもおもしろいですねぇ~!!

まだまだ先は長いですが、どんなことがわかってくるのかとても楽しみです!

 

 

中級講座は新メンバーさんが増え、近ごろさらに、ますます前向き上昇中です!

今日の報告は、新メンバーさんがレポート担当する時の参考になれば、と思い、レポート作成の経緯もちょっぴり書かせていただきました。

 

私も暑さにまけず、ますます精進したいと思います。

 

それでは、みなさま次回の中級講座は9月です。

元気にお会い致しましょう。

 

「ものがたりは聞き手の中にある」を心に刻みこんだ かぶ

 

 

7月 日常語で語るための勉強会

早いですね~もう7月ですよ。

4日に日常語で語るための勉強会がありましたので、報告いたします。

 

<語り>

うりひめの話」 語りの森HP 日本の昔話より

リンクこちら→https://katarinomori13.com/jfolktales.html

夢の蜂」 『日本の昔話1』

どろぼうがみたら、かえるになれ」 『日本の昔話1』

 

<テキスト>

へびのむこさん」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上郁/再話

本のお知らせはこちら→https://katarinomori13.com/itiba.html

頭の大きな男の話」 『日本の昔話4』

金剛山(くむがんさん)のとら」 『朝鮮民譚集』孫晋泰編/勉誠出版  村上郁/再話

※『日本の昔話1~5』は、小澤俊夫/再話 福音館書店 です。

 

●「うりひめ」は類話がとっても多いんですって~。よく知られている「うりひめ」では、あまんじゃくがものすごく悪いヤツだったり、ものすごく怖いヤツだったり、うりひめが食べられちゃったり、、、。

そのたくさんの類話の中から、村上郁さんがこの「うりひめの話」を選んで再話されています。この「うりひめの話」では、あまんじゃくは怖いというより、いたずらっ子の子どもそのものです。「いっしょに外へ遊びにいこう」と言います。「なしの実に鼻くそをつけて落としたり」して、くすっと笑ってしまいます。怖い話としての印象が強い他の「うりひめ」とは違って、この「うりひめの話」は、怖くないあまんじゃくなので、ほほえましい、幼い子にも語れるおはなしになっています。ブラボ~!!

 

●日常語で普段話していると「~と言いました」や「~と言うと」は省略していることが多いです。日常語のテキストにするとき、緊張している場面や、早く次が聞きたいだろう場面や、テンポよく次にいきたいところなどは、思い切って「~と言いました」をカットしてみてもいいかもしれません。

 

●「夢の蜂」は登場人物の二人の男を、どちらの男のことを言っているのか聞き手に分かるように語るのがなかなか難しい問題です。書きことばのテキストには描かれていない<間>をうまくとらなければいけないようです。

 

●日常語の普段の会話では

「あっはっは、あっはっは」と笑いはってな

とは言いません。表現しづらく難しいので、

「大笑いしたんやて」(かぶバージョン)でいいんですね~

 

●「柿売りたち」を普段使いの日常語にするとどうなりますか~?

「私たち」だったら「私ら」でいいんですけど…

「柿売りら」はちょっと言いにくいかも。(もちろん言いにくくない方はいいんです…)

「柿売り みな(みんな)」だと自然な感じで複数形になりますね(*^o^*)

 

 

今日はとってもとっても暑いです。

日が照りすぎてもおそろしい、雨が降りすぎてもおそろしい、、、

自然はものすごいエネルギーでおそってきます。

昨日は七夕でした。

いろいろなことをお願いしました……

 

8月は日常語の勉強会はお休みです。

9月には過ごしやすくなってるかな?

みなさま、ご自愛くださいね。

よい、夏休みを~(*^0^*)♪♪

 

かぶ~