「勉強会」カテゴリーアーカイブ

7月🌞再話クラス

近畿地方、梅雨が明けましたね。
とたんにこの暑さ💦

7月の再話クラスは、諸処の事情で予定していた3話のうち、1話だけの再話検討となりました。
「藺草ずきん」『イギリス民話集』河野一郎/編訳 岩波書店
話型はATU923「塩のように愛す」、ATU510B「ろばの皮」だそうです。
なるほど~~
時間に余裕ができたので、まさに重箱の隅をつつくように細かいところまで意見が出て、最後の最後まで疑問点を絞り出すような検討ができました。
短い話ではないとはいえ、1話に3時間近くかけるというのは、異例のことで、勉強になりました。
だから、かなり完成に近づく指摘になっています。
今回の担当さんはラッキーでしたね。
時間が余った時のためにヤンさんが用意してくださっていた資料、日本の昔話「長柄の人柱」は、ゆる~い宿題になりました。
資料の上部が原話、下部がヤンさんが再話されたもの。
これを教材にしてみんなで検討し、再話を完成させようということでしたが、時間がなくてできませんでした。
いつかみんなで検討する日のために、自主練として原話と再話を比べて読んでみるという声が上がったので、やろうと思う方はどうぞということになりました。

日本の昔話の原話は、書かれた土地の言葉がわからない、あるいはその土地の人でもすでに使われておらずに意味が分からないという問題があります。
ですから、できるだけ自分がわかる土地の言葉で書かれた原話から再話することを心掛けるということを教わりました。
その点、外国の昔話は共通語で翻訳してあるので問題ないことになります。
そういわれますと、おっしゃる通り外国の昔話ばかりを選んで再話しておりました。
でも、確かに地元の昔話を集めた本を読むと、少々古い言い方でもすいすい頭に入ってきます。
魔法昔話が大好きでその辺ばっかりあたってましたが、日本の昔話も語れるようにならないとなと、反省した次第です。

うちの一番若くて元気なのが、この暑さにやられてダウンしております。
みなさまくれぐれもお体を大切に。
次回は、9月24日です。
みんな、元気でお会いできますように~~(^O^)/

7月の語りクラス

梅雨の中休みの蒸し暑い日、7月の語りクラスが行われました。
夏のお話会に向けて、コワイ話が2話ありました。どちらも擬音語が話題にのぼりました。ひとつは咀嚼音、もうひとつは馬が走る音です。
今晩は夢の中で、灰色の馬が”パタタ、パタタ、パタタ” ”パララ、パララ、パララ”と走る音が聞こえそう~~~

手遊び歌:小さな畑
小さな畑を耕して
小さな種をまきました
ぐんぐん、ぐんぐん芽が伸びて
お花が咲きました、ぱっ!
*中くらい→大きな→ばかでかい

語り
1.ぼっこ食いあねさま/語りの森HPテキストより日常語にしたもの
2.鼻高だいこ/『子どもに語る日本の昔話2』/こぐま社
3.金の髪/『おはなしのろうそく19』/東京子ども図書館
4.ねずみじょうど/『おはなしのろうそく3』/東京こども図書館
5.鬼のお面をかぶった娘/『日本の昔話1』おざわとしお再話/福音館書店

ヤンさんの語り
6.きこりとライオン/『世界の民話9・インド中近東編』/家の光協会

「語り癖」という言葉が出ました。私にとっては初めて聞く言葉でした。そう言うと、同期のお仲間が「いやいや、今までもあったやん」というお顔をされていました。つまり「語り癖」という言葉を使わなくても、その言葉の意味に該当する内容がヤンさんの講評や語り手さんの課題としてあったということなのでしょう。そしてヤンさんいわく、語り癖は自分で見つけるもの、人にいくら言われてもわからない。そしてその癖は聞き手の子どもにとってどう聞こえるのか、残しておいて良い癖なのか悪い癖なのか見極めることが大事。語りながら自分の声を聴き「快か不快か」を自分で感じること。聞き手が聞きやすいように努力を重ねるうちに、個性となっていくもの。
うーん、常に自己研鑽!そして自己客観視!自分の「語り癖」を見つけることが、私のこの夏の宿題となりました。

そして改めて気づいて感謝したことは、初級レベルの私などは一人では何をどう研鑽すべきなのか、いかに客観視すべきなのかに気づかない!だから勉強会が必要なのです。

本年度も入門講座を開催いたしまーす。お仲間大募集!お早めに!〈こちら→〉

次回は9月10日(火)です!

皆様、熱中症には気をつけて、楽しい夏をお過ごし下さいますように~♪

6月のプライベートレッスン

今日で6月もおしまいです。
一年の半分がもう過ぎてしまいました。
今月のプライベートレッスンの報告です(^^)

1日目
語り
「魚のなる木」語りの森HP外国の昔話 → こちら
日常語のテキストになおす
「ぼっこ食いあねさま」語りの森HP日本の昔話 → こちら
ひとりで一度に2話、エントリーされました。
〝せっぱつまっている〟とはおっしゃっていましたが、なんというエネルギーでしょうか!
すごいです。
つぎつぎと話を覚えていかれる熱意に頭が下がります。
「ぼっこ食いあねさま」は、8月の大人のためのお話会用の怖いおはなしです。
わたしもその日のための怖い話をただいま覚えております。
7月の語りクラスにエントリーしているので〝せっぱつまっている〟状態で、わたしも頑張らねばと決意を新たにいたしました。

2日目
テキストを日常語になおす
「しんぺいとうざ」『語りの森昔話集3』語りの森
こちらは残念ながら参加できませんでした。
原話(『丹波和知の昔話』稲田浩二編/三弥井書店)を見つけられ、それを読んでからテキストにトライするということを先に聞いていました。
興味がわいて期待値が上がるというのに参加できず_| ̄|○
「しんぺいとうざ」は好きな話なので、語られる日を楽しみにしております。

連日の雨…☔
自分は張りぼての人間か? と思うくらいわたしは雨でぬれるのが嫌いなんです。
大学生くらいの男性が、結構な雨でみんなが傘をさしている中、たたんだ傘を右手に持ち、左手は荷物なしの状態で平気でぬれながら道を歩いているのを見ました。
「なぜ? Why?? 持っているなら傘させよ」
まったくわたしには異星人に見えました。
梅雨明けまで、わたしにとって理解できない光景が他にも見られるのかも…。
それはそれで生活の彩というか、単調な生活に一石を投じておもしろいかもしれません(笑)

語法勉強会「ヘンゼルとグレーテル」

相変わらず、梅雨の曇り空と雨のくりかえしで、からっと晴れた日が恋しいです。
6月25日、第28回語法勉強会「ヘンゼルとグレーテル」がありました。

資料としたテキストは、『語るためのグリム童話1』(小澤俊夫/編訳 小峰書店)です。
いつものように、昔話の語法の指摘をしてもらい、その後にこのテキストとグリム童話の2版と7版のテキストとで、三種類のテキストの比較の結果を説明してもらいました。
「ヘンゼルとグレーテル」の話は、創作を思わせる、つまり昔話的でない個所があるので、テキストの比較をしてそれらを丁寧にみていくという作業をしたもらったわけです。
翻訳されているグリム童話の2版は『完訳グリム童話Ⅰ』(小澤俊夫/訳 ぎょうせい)です。
7版はいろいろの訳が出ています。
グリム童話は、エーレンベルク稿から7版まで、グリムさんが版を重ねるごとに手を加えておられるので、「ヘンゼルとグレーテル」も2版より7版がだいぶ長くなっているのがよくわかりました。
どの部分を長くしているのか、家に帰ってから改めて2版を読んでみると、短いぶん2版はやっぱり簡潔です。
主人公の幸せに向かって、始めから終わりまで一直線に進むために昔話の語法があると思います。
そこが、創作の物語と大きく違うところです。
個人的には、「ヘンゼルとグレーテル」は、前半のふたりが親に捨てられるところの説明が話の筋になっているので長く、どういう風に明るく語ってみても悲しいので(笑)、覚えるのには二の足を踏んでいました。
でも、お菓子の家という夢のようなアイテムもあるし、女の子の成長の話としてはいい話だと思います。
好みの問題でしょうが、わたしは2版のほうが耳で聞くのにわかりやすいし、かわいそう感が少ないと感じました。
ただし、そのままではわたしは語れませんから、振り出しに戻る状態になってしまいますが。
今回の勉強会は、語法の勉強に加えて、テキストの版の比較をしてもらって新たに分かったことがありました。
わたしは、グリム童話を覚えるときは他を当らずに『語るためのグリム童話』一択だったのでしたが、「ちょっと待てよ~、ほかの版も比較したほうがいいよ~、早まるなよ~」と言ってもらったことで、教訓になりました。
グリム童話は大好きなので、これからはテキストを決めるまで慎重に比較してから覚える段階に進みたいと思いました。

テキストを決めるときや再話を勉強しているときに思うのですが、何か探し物をしているのと似ています。
今日も、探し物があって天上収納に入ったのですが探し物はなく、関連するものは出てきたけれど使えずすてることにし、となりにあった物が全く別物ですが別の用途で使えるから持って降りたということがありました。
で、探していたものはないので買うことになるのですが、ごちゃごちゃの天上収納に上がって探さないとこの要件は完結しないというのが、テキスト決めや再話に
似ていると思います。
わたしだけですかね?
どうもすいません<m(__)m>

今回も梅雨の湿気を忘れさせてくれるような、楽しい勉強会でした(^O^)/

6月の語りクラス

朝晩は涼しいですが、昼間は暑くなってきましたね。目をやる先々で紫陽花がきれいに咲いています。そして、何年かぶりにホタルを見ました。梅の実、しとしと降る雨。季節を感じる小さな幸せ。この感覚を忘れると、時の流れが速くなってしまいます。毎日忙しくても、身の回りの小さな自然が「みてみて」と、言ってくれている声に、耳を傾けたいものですね。さてさて、今月の語りクラスも、それぞれの語り手のおはなしに、心惹かれる楽しい時間となりました。

手遊び  「はじまるよ はじまるよ」

語り

みなごろし、はんごろし 『日本の昔話4』おざわとしお/再話 福音館書店

七羽のからす 『語るためのグリム童話2』小峰書店

危機一髪 『語りの森昔話集5』語りの森

鬼のつぼ 『語りの森昔話集5』語りの森

この世の光 『語りの森昔話集1』語りの森

こすずめのぼうけん 『おはなしのろうそく13』東京子ども図書館

ヤンさん  ヤギとライオン 『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎/実業之日本社

語りに癒され、それぞれの課題を皆さんで一緒に受けとめました。とにかく学びが多かったので、心が満たされて、あぁ本日も満足満タンという事でして。それでも、のんきなことばかり言ってる場合ではありません。この時間の学びを浸み込ませ、自分のものにして、使いこなしていくのです。ヤンさんは、「ヤギとライオン」を語った後で、おはなしにまつわる大切な事やテーマを添えて、関連付けて大きな印象を与えてくれました。また、最後にノート式おはなし講座「語り この愉しき瞬間」を使い、ヤンさんの解説をはさみつつ、読んでもらいました。「第一章おはなしを語る 語りの場」現代の語りの場でも、かつての囲炉裏端のように、人々が肩を寄せ合い、信頼する人から生の声でおはなしを聞くという光景を再現することができるはずです。とあります。私は、この言葉の意味やまとっているものに心をつかまれました。理解できるための体験や言葉の準備がやっと整ったようで、今までは立ち止まって心を寄せることができませんでした。そして、「そんな場でのおはなしが子供の情操を育て、大人の心を寛容にすると思うのです。(抜粋)」いろんな場でおはなし会をしていく際に、ここに心を置いて、語り手の在り方を体現していきたいなと思いました。語りの場を途切れさせない工夫として、できる限りのことを考えて、プログラム組みや先生とのやり取りなどでも、行動していきたいです。

次回は7月9日㈫です。