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語法クラス第8回

一年余りに渡って学んできた、語法クラスもいよいよ大団円。

最終回の今回はテスト!ヤンさんの「心臓が体の中にない巨人」の語りを聴いて(読むのではなく、耳で聴きながら)語法を見つける。少しずつ区切った範囲で見つけた語法を順に答えていくのですが、さすが皆さんここまでよく勉強してこられていて、次々に平面性、一次元性、昔話の好む色、三回の繰り返し…と指摘されていきます。順番が近づくにつれて、「ああ、これも言われちゃった、もうない!」と焦りました。

「心臓~」は学んだ語法にぴったりと収まるところが多くて、本当に面白いなと思いました。変に脚色しなくても、子どもたちが夢中になるのがわかります。いろいろなエピソードが出てきて長くて難しそう、という印象を持っていた方でも、これなら語れそう…と思われたのではないでしょうか。ないがしろにされているけど実は勇気ある主人公、強かで賢く美しいお姫様、ピンチに駆けつける動物たち、とりわけ聡明なオオカミといった魅力的な登場人物たちを思い浮かべると、その間は現実から遠く離れてメルヘンの世界にいられるようです。昔話は、聴くだけでなく語るのも楽しいですね。

さて、皆さんいかがでしたか?もしかしたら、頭では理解したけど、まだなんだか曖昧模糊…完全に納得できないところがある…という人もいるかもしれません。必ずしも自分の語りのレパートリーにすべての語法が入っているというわけでもありません。でも、一通り学んだのですから、これから先、お話を語るたび、聴くたび、読むたび、そして新しいおはなしをおぼえるたびに、語法を思い出して、そのおはなしの中で語法を探すのを習慣づけたいですね。そうしているうちに、いつか「このことか!」と感じられる時が来るのではないでしょうか。

教科書(『昔話の語法』)を読み、講義を聴く形式の勉強会はこれでいったん一区切りですが、語法の学びは続きます。今後は、年に1~2回のペースで、一話を取り上げてその中から語法を見つけて議論するかたちの勉強会に移行します。前回の宿題の皆さんの答えを見ていると、なかなか充実した勉強会になるのではないかと楽しみです。

暑い暑い日々は続きます。皆さま、どうぞ無理せず、夏を無事に乗り切って、秋にまたお会いしましょう!

7月の語りクラス

来ました、夏‼️とにかく蒸し暑い💦
みなさんどうやって乗り切ってますか〜?
今回のアイキャッチは数年前に沖縄のとあるレストランの入り口にあったハイビスカス🌺の水鉢の写真。南国ならではのおもてなしに癒されたのを思い出して、こちらにも「涼」を届けさせていただきますね。

手遊び
木が折れる

語り*今回より司会・進行・タイムキーパーを会員が順番に担うこととなりました
1.ハヴローシェチカ『語りの森昔話集2』語りの森
2.さるの海岸見物『語りの森昔話集2』語りの森
3.アリョーヌシカとイワーヌシカ『まほうの馬』岩波書店
4.太陽を射る 語りの森HPこちら→
5.白い子ねこ 語りの森HPこちら→

ヤンさんの語り
6.魚の玉『沖永良部島昔話集』より再話

本日の学び
今回はこれに尽きます
語りの2番目、「さるの海岸見物」を以前ヤンさんが語った時のエピソードがHPにありますので、まずは読んでみてください。本日の勉強会にご参加でなかった方は音声もあるので聞いてみてくださいね こちら→

こういうエピソードはたくさん得られるものではありません。子ども達は心の中で感じていても、なかなか言葉にできないものです。そこに後悔があれば余計にそうですね。なのでとても貴重ですし、語り手と聞き手の信頼関係があったからこそだと思います。そして、このお話の深さを語り手に教えてくれるエピソードでもあります。私もこのお話を自分の日常語にして語ろうと思います!

お知らせです
ババ・ヤガーの勉強会会員の皆様には、9月から始まる入門講座に聴講生として参加することが可能です。入門講座を主催しているおはなしサークル「ききみみずきん」の方々が口を揃えてオススメして下さっています。聴講希望者の出欠連絡等は不要です。
日時:  第3火曜(9/15, 10/20, 11/17 )
時間:10:00受付開始    講座開始:10:30~12:00
場所:語りクラス開催場所と同じ

語りノート式について
毎回の語りクラスの充実度が高く、ノート式の学びの時間が取れない現実…
でもでも、語り手にとってとっても大事な内容で、だからといって独学ではサラっと読み流してしまうかも…できればヤンさんやお仲間の実践から得た学びや反省や気づきを交えた形で学んでいきたい!
というところまで話が盛り上がりましたが、回数や時期などについては未定です。ぜひ今の内にご希望があればヤンさんまで♪

では皆様、くれぐれも関西の厳しい暑さにはお気をつけになって、元気に9月8日(火)にお会いできるのを楽しみにしております。

今年も入門講座🥰

今年も懲りずにおはなし入門講座です。

29年前に第一回を開いてから、途中中断はあったものの、よくもまあ続けてきたものです。

初めのうちは、ヤン個人でやっていました。
その初期の受講メンバーがいろりの会を立ち上げて、軌道に乗ってからはいろりの会の主催となり、つづいておはなしサークルがらがらどんが主催しました。
そのうちメンバーが入れ替わり、運営から講師までをヤンとジミーさんとふたりでやることに疲れ果てて、もうやめようと相談しました。
でも、だめもとで、ききみみずきんにアタックしたところ、気持ちよく引き受けてくださって、今に続いています。

こうして思い返すと、みなさんの心がつなげてくださったんだなあと、感慨深いです。
そのおかげで、たくさんの仲間ができました。
ありがたいことです。

今のわたしの希望は、わたしがいなくなる前につぎの人たちに講師を引き継ぐことです。それを何より望んでいます。
お~~~い、だれかあ~~~╰(*°▽°*)╯
そろそろゆっくりさせておくれ~~
あ、いや、昔話が人から人へと受け継がれるように、この講座も受け継がれんとあかんと思うのです。

おはなし入門講座は7月1日から申し込みを受け付けます⇒こちら

こぞって、ご参加くださいね。

6月の語りクラス

梅雨入りしたものの、まとまった雨が降らない日が続いていますね。
先週のおはなし会も、雨にちなんだ絵本を用意していたのですが、当日はすっきりとした青空☀でした…
それでも、おはなし会では季節感を大切にしたいです。その時期ならではのおはなしや絵本はそのタイミングでこそ味わえるものがあるかと思います。

今月の語りクラスはヤンさんがご家族の事情で不在でした。
ジミーさんから一言。「皆さんの意見を100%鵜呑みにせず、でもその中からヒントを探しましょう」
では、報告です。

👐手遊び👐
 ♪でんでんむし どこだ~
 ♪くも
 ♪かえるの夜回り

語り
 ➀「美しいユーラリ」 『語りの森昔話集5』/語りの森
 ➁「ジャックと豆の木」 『語りの森昔話集1』/語りの森
 ➂「コックのペレ」 『語りの森HP』→こちら
 ➃「小石投げの名人タオ・カム」 『子どもに語るアジアの昔話2』/こぐま社
 ➄「七羽のカラス」 『語るためのグリム童話2』/小峰書店

今回は、15分を超える「呪的逃走」モチーフのおはなしが2話ありました。
呪的逃走のレパートリーを持っている方から、次のようなアドバイスがありました。
・聞き手がハラハラしながら楽しめるように
・全てを丁寧に語ると退屈になってしまうので、どこをゆったり語り、どこをテンポよく語るか意識する
・アイテムが変わる場面は大切に語る

活発な意見交換を通じて、改めて気づかされたことがあります。それはいつもヤンさんに頼りすぎて、自分自身であまり考えてこなかったこと、今回の勉強会は自分を振り返るよい機会にもなりました。

次回の語りクラスは、7月14日(火)です。
今回欠席された方、来月のエントリーは残り1名ですので、早めにお申し込みください!

語法クラス7回目

『昔話の語法』4章を講読し終えました。ヤンさん本当にありがとうございました。お疲れさまでした。今回は4章の総まとめでした。クラスは今後も続きますが、ひとまず一段落しました。

「純化と含世界性」

物語を形作る最小単位の要素(主要人物、出来事、アイテムなど)をモティーフといいます。昔話では、社会的モティーフ(喧嘩、求婚、戦い、労働…)や超越的モティーフ(山姥、化け物、妖精、魔女…)などが、ともに昔話モティーフとして物語を形成しています。

ごくこく日常的な事柄と民間信仰的な(ヨーロッパの場合は魔法的な起源を持った)出来事や登場者とを両方ひっくるめて受け入れています。

なぜ、そんなことが昔話は可能なのか?リュティさんはこの点をこたえてくれました。

昔話がこれらを受け入れる時

社会的出来事、民間信仰的起源の出来事、登場者の中身を抜き、実態は詳しく述べずに、言葉だけを残しています。例えば山姥だったら、民間伝承的な背景があります。それは、山の自然に対する畏怖や、農耕儀礼に根ざした山の神の零落(おちぶれ)というものです。昔話ではその背景には一切触れられず、「山姥がいました」と言うだけです。

この操作を「純化作用」とよんでいます。

これまで学んできた「一次元性、平面性、孤立性、抽象的様式」の表れへ移行・変容も入ります

つまり、この純化作用によって、昔話は世界のあらゆる出来事を自分の中に取りこむことができます。

含世界性の獲得です。

だから、山姥への驚きはない⇒一次元性

原始文化民族の娘小屋を認めることができる「ラプンツェル」、その説明はなく、主人公を狭い空間に閉じ込める⇒抽象的様式

「傘屋の天のぼり」傘屋がどんな仕事をしていたかは述べられない⇒孤立性、平面性

「尻鳴りしゃもじ」では、本来の道具の機能については述べられない⇒平面性

という具合にです。

以下、リュティさんの言葉に集約されていました。

「すべての要素は純粋になり、軽く、半透明になって、容易にくみあわさって一つのアンサンブルを作り出す。そのアンサンブルの中では、人間存在のあらゆるモティーフが鳴りひびいている」

それぞれの楽器が自分のパートで役割を果たし、他を邪魔せずに調和して、一つの音楽を作り上げている、そんなアンサンブルで昔話が成り立っているんですね。

「昔話というガラス玉のなかに世界がうつっている」

そして、含世界性において、ヤンさんが小澤先生から頂いた言葉は「命の全体を語っている、子どもの成長の全体を語っている」ということ。より一層具体的で納得しました。「三匹のこぶた」みんな誰かの命を頂いて生きている。「わらしべ長者」子どもの成長には時(タイミング)がある。私はこの2つのおはなしを思い浮かべました。

世界の前にガラス玉を置いたら、昔話ができた。そんな印象を受けるリュティさんの言葉です。そして、これまでも単発でされてきた語法勉強会でもヤンさんから教わった事を少し思い出しました。昔話は、世の中の真実や普遍性、知恵や大事なことが詰まった、先人からの贈り物、人類の記憶なんですね。それは物語としては語られることでしか届けられないんだと改めて思いました。また、語法が分かると、おはなしのテーマや何が言いたいかが分かってくるので、そこに向けて語れるようになる、手を入れられるようになるとのこと。そんな嬉しいことが待っているなら学ぶしかないですね!まだまだ、迷う事、分からないことも多々あります。それが分かるようになる未来が今後きっとあります。みなさんと共に。それが楽しみです🥰

報告や感想をお届けすることにかなり難儀しました…間違いなどありましたらコメントで教えてくださいね!

「ヨーロッパの昔話 その形と本質」も合わせて読み返しましょう。byヤンさん

■宿題(〆切7/14)

①p203~p286の中で、最も印象的なフレーズを一箇所抜き出す(頁数、行数も提示)

②なぜそれを選んだのか。自分のレパートリーから具体例を示しながらその理由を説明する

今後も続けようと思う人は…③自分のレパートリーで語法分析したい話を一話、出典とともに挙げる

A4半分に収まるというくらいで

■次回は7/28㈫ 今後の進め方の見本となるような講義になる予定です