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第4回おはなし入門講座

雪のちらつく18日に21年度入門講座最終回の発表会が行われました。年をまたぎましたが全員参加で最終回を無事迎えることができました。
プログラムは以下の通りです。

1.三人兄弟
「語るためのグリム童話6鉄のハンス」小沢俊夫監修/小峰書店
2.あちちぷうぷう
「語りの森昔話集4おもちホイコラショ」
3.スワファムの行商人
「イギリスとアイルランドの昔話」石井桃子訳/福音館書店
4.かめのピクニック
「語りの森昔話集2ねむりねっこ」
5.山の上の火
「山の上の火」クーランダーとレスロ文
渡辺茂男訳/岩波書店

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ききみみずきんメンバーの語り
6.しんぺいとうざ
「語りの森昔話集3しんぺいとうざ」
7犬と猫とうろこ玉
「おはなしのろうそく15」東京子ども図書館

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ヤンさんの語り
8.アナンシと五
「子どもに聞かせる世界の民話」実業之日本社

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○受講者さんのお話

Aさん おはなしを覚えて語るのは年齢的に無理かと思っていました。でも発表の期限が決まって覚え方を教わってやってみると実際には覚えることがとても楽しかったです。(ヤンさん:そーでしょー!)入門講座に来るとみなさんに会えてエネルギーもらえるようで楽しみでした。

Bさん 人前にでることは緊張します。でも今回自分で描いた絵を人に見てもらうように発表したい気持ちになりました。
☆語りのあいだ2歳の娘さんはお膝のうえでじーっとお母さんの声に耳を傾けて一心に聴き入っていました。愛おしい素晴らしい時間だなぁと改めて感じました。

Cさん (ナレーションなどのお仕事をされてたそうで)人前に立つことはありましたが事前に全て準備して手ぶらで臨むのが初めてでとても緊張しました。
「手作りのものを届ける」ことの大切さを思い出しました。

Dさん 地理を確かめたりネットで検索しておはなしの中に出てくる石像ならぬ木像が実在することを確かめ写真を見せてくださいました。その探究心がおはなしに奥行きを与えていたことは間違いないと思います。素晴らしいです。
ご本人は一字一句違えずに覚えることが苦痛でした。同じところで止まってしまう。止まるくらいなら同じ意味の言葉に変えても良いのでは?と考えたそうです。
ヤンさんはあくまで練習ではテキスト通りに覚えましょう。今回のテキストは小説のような言葉なので覚えにくかったでしょうとのことでした。

☆テキスト選び難しいですね。Cさんも「読んであまりピンと来ないものも人の語りを聞くとすごく面白かったりする」と言われてました。ホントそうですよね。私もテキストの目利きができるようになりたいと思う毎日です。

Eさん 以前から子供たちに語っていましたが京田辺市に来てヤンさんに出会い衝撃を受け講座のどの言葉も聞き漏らしたくないと思うほどでした。
今小学校で語っていますが入門講座を受けて基本的なことに自信がつきました。
今日の発表会で聞いたみなさんのおはなしは東北などの地方に出向いて聞いた時のような感じを受けました。

○講座を終えて
とかく色々なことが起こりがちな人生ですが全員参加で全4回終了できたこととても素晴らしく嬉しいことでした。また発表会はみなさん緊張されていた(緊張しますよねー!)もののとてもあたたかく味わいのある素敵なおはなし会でした。好きなおはなしを選ばれてそれをひと月かけて覚え育てられた思いが感じられて感動しました(^.^)

★ヤンさんより受講者のみなさんへ
今回1つのおはなしを覚えて語ることで一旦完結しています。でもぜひおはなしを覚えて人前で発表するということをどうぞ続けてください!
今日はみなさんの門出です!

【お知らせ】
ババヤガーより
◉語法の勉強会(お月お星)
1/21(金)10時から13時
京田辺市中央図書館集会室
◉初級クラス
3/1(火)10時から13時
京田辺市中央図書館集会室

ききみみずきんより
◉お集まり(途中入退室自由)
2/15(火)10から13時
京田辺市中央図書館会議室
3/1(火) 〜15時

(コロナ禍につき予定が変更になることがあります)

これからもみなさんとおはなしのご縁が続きますように!

12月のプライベートレッスン

寒波が来ておりますね。
日本海側は大雪だそうで、心配ですね。
遠くのほうに京都の北の方の山々が見えるんですけど、まっ白になってます。
今年最後のプライベートレッスンの報告です。

1日目
「ぽったりもち」語りの森ホームページ → こちら
日常語で語るためのテキストにされました。
元の共通語テキストと格闘していますと、使われている動詞とか登場人物の気持ちとかの細かいところにまで気になってきたりします。
それで、自分的にはこうじゃないかなと思って少し心情表現を足したくなる場合もあろうかと思いますが、今回はそれについて話題になりました。
昔話はできるだけ基本の動詞(食べる、笑う、行く、寝る等)を使い、心情表現はあまり使わない。
使うとしたら、泣く、淋しいなどに限定して用いられています。
これは昔話の語法に則っていて、昔話は行動で表して話が先に進んでいくからです。
そして、それを聞き手はそれぞれの心の中にそれぞれの心情を思い描くのです。
もし語り手が、例えば、あきれて、がっかりして、等の心情表現を入れてしまうと聞き手はそれだけに限定されてしまいます。
そのほかにもあるかもしれない登場人物の気持ち、いろんな気持ちが混ざっているかもしれない複雑な心の中を聞き手がイメージすることを奪ってしまいます。
こういうことを考えていくと、日常語テキストを作るということは再話することにもつながりますので、語りの勉強というのは同時進行でやることがいっぱいなんですね。
おはなしと格闘されているのがすごいなあと思いました。

2日目
「プレッツェモリーナ」語りの森ホームページ → こちら
5年生に語られるそうです。
これはイタリアのフィレンツェの昔話です。
グリム童話ですと「ラプンツェル」ですね。
類話ですが、おはなしの姿としてはかなり違います。
明るくて楽しいおはなしです。
「ぼくにキスしてくれたら、元通りにしてあげよう」なんて、こんなきざなセリフどの口が言うねん!って思いますが(わたしだけ?)、イタリアと聞いたらそれも納得ですね。
語りのアドヴァイスです。
語り手が、疑問を持ちながら語っていたり、細部のイメージをスルーして語っていた場合、聞き手もその箇所はイメージし辛いようです。
語り手が納得して語る、細部までイメージして語ることで、聞き手もイメージできるということを心にとどめて練習しましょう。
今回、語り手さんは主人公やその他の登場人物の人物像がしっかり設定されていて、聞き手はイメージしやすかったです。

いよいよ今日は仕事納めですね。
わたしは仕事してないんで関係ないんですけど、気持ちは年の瀬だと実感してきました。
スーパーでは、少し前から正月用品がどんどん増えてますし、特に何もしないと決めているのですが気持ちだけが追いつめられるような(笑)
今年はババ・ヤガーの勉強会も再開してうれしい事でした。
でも、まだまだソーシャルディスタンスを保たないといけないので以前通りということでは開催できません。
来年は、元通りになりますよう祈っています。
ではみなさま、どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

日常語入門講座第4回🚀

オンラインの勉強会です。

日常語の語りでは、選んだ話を日常語のテキストに置き替えて、それを覚えるわけですが、今回は、置き替えたテキストの見せ合いっこです。

「だんだん飲み」『日本の昔話』おざわとしお再話/福音館書店
「千人力」語りの森HP《日本の昔話》
「ねずみのすもう」『日本の昔話』おざわとしお再話/福音館書店
「しんぺいというざ」『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』
「仙人のおしえ」『日本の昔話』おざわとしお再話/福音館書店

短いのから長いのまで、怖いのからかわいいのからまじめなのまで、いろんな話が並びました。

言葉も、たとえば同じ京都府でも、市内と府下ではずいぶん違うし、そこに大阪とか近辺での生活が反映されると、また違ってくるし。
個性豊かで、聞いていて心地よかったです。

話し言葉は、住んでいる所の人たちとのコミュニケーションのためにある訳なので、たいていの人は、できるだけ自分の言葉とその土地の人の言葉をすり合わせようとします。それで、何弁だといいきれない土地言葉になるのですね。それは、当然のことだし、また、価値あることだと思うのです。
混じることを楽しむといいなと思います。決してコンプレックスは抱かないで。

もうひとつ、まるまる自分の普段使いの言葉ではなくて、記憶にあるおばあちゃんなんかが使っていた言葉を使うというのもいいもんですね。
伝承の語り手のようにお話を伝えてもらってはいなくても、言葉は伝えてもらっていると思うのです。それを、声とともに思い出すことは、なつかしいだけでなく心の安定にもなると思います。

物語を声に出して語ることの意味を、日常語の語りは教えてくれると、思っています。

年が明けたら、語りの形で発表です。
語りは同じ空気の中でこそ良さが分かるんだけど、オンラインでやります。
おかげで遠い所の人とも語りあえます。
京都と愛媛がつながります。

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きょうは、この冬一番の寒さです
あったかくして、おいしいもん食べて、寝よˋ( ° ▽、° )

 

 

 

12月の中級クラス

今年最後の、そして1月と2月は勉強会がお休みなので(コロナのためにお部屋の換気が必要で、さすがに厳寒の中、扉も窓も開けっぱなしは辛い。そのために風邪をひいても困るので…)みんなとはしばらくお別れね、の気持ちの中級クラスの報告です。

「マーシャとくま」『ロシアの昔話』福音館書店
保育園の5才児さんに語ったそうです。
語り手さんによると、今まで楽しくおもしろい話を中心にして語られてきて、そろそろ物語を聞いてもらおうと思ってこの話を選ばれました。
ストーリーはかわいいですし、よく聞いてくれたそうです。
後半に〝青髭〟モティーフが出てきますので、小さい子どもさんには怖い話と受け取られるようだとおっしゃっていました。
でも、一回しかそのモティーフは出て来ませんので、小さいお子さん向けですね。

「がちょう番の娘」『語るためのグリム童話5』小峰書店
わたしなんですが、は~~~、難しいです(でっかい溜息!)
夏に「がちょう番の娘」の語法勉強会があり、先月はこのクラスでメンバーさんがこの話を語られましたので、どのように語るかの知識はばっちりなんですよね。
練習もいろんなことを意識しながらしましたが、なんせ練習は一人ですからね。
で、人前でやるとそれができてんのかな、どうかな? という感じですよね。
(いやに共感を求めますが、それだけ不安な気持ちをお判りくださいませ<(_ _)>)
結果、あんまりできてませんでした(笑)
頭で分かってるけども、表現はできてないという素人として当たり前の結果でした。
ヤンさんの「分かっていて語ることが大事」というお言葉を頼りに、(できなくても開き直って)今後も練習を重ねようと思います。

「ロバの耳をした王子さま」『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』語りの森
幼稚園の年長さんに語られるそうです。
楽しくてかわいい話ですね。
悪い人は出て来ませんし、王子さまの耳をロバの耳にするようにと言ってしまった妖精も、クスッと笑えますし。
語りを聞いていて、ほ~んわかと楽しい気持ちになりました。

「首の短い男の話」語りの森ホームページ → こちら
この話は、アイヌの昔話で中学生に語るそうです。
そうですね、アイヌの話は独特で、入れ子といっていいのかどうか分かりませんが、死を目前にした人が語るという形式になっています。
だから、最後は神妙な感じで終わりますので、それだけでも語り方が難しいと感じます。
この話は、教訓を教えている話でまじめなんですが、そこに至るまでの前半で「小便の飛ばし比べ」が出て来まして、始めのほうはおもしろい話なんかなと思いました。
ですからよけい難しいんじゃないかと思いました。
本番はこれからのようですから、どうぞ頑張ってください!

「びんぼうこびと」『おはなしのろうそく26』東京子ども図書館
クリスマスという言葉は出て来ませんが、この時期によく語られるということを聞いて、なるほどなと思いました。
日本では、大晦日や元旦あたりに、貧乏神が去ったり、福の神と入れ替わったり、大金をつかむチャンスをもらえたりという話があります。
外国(この話はウクライナ)も日本も、年末年始に似た話を語っていたというのはおもしろいというかすごいですね。
昔話の伝わり方というのは諸説ありますが、〝人類の意識下の共通する総意〟とかいうものが、本当にあるんじゃないかと思います。
いや、ようわかりませんが(笑)

ヤンさん「はらぺこピエトリン」『子どもに語るイタリアの昔話』こぐま社
これはもうね、ヤンさんが図書館で子どもたちに語られるのを何度も聞いていますから、安定の面白さなんですが、でもそのたびに面白いなあと思うのですよ。
子どもたちも、大きい声で笑ったり、伸び上がったり、体じゅうで喜んでます(^_^)
かつて小澤先生が昔ばなし大学で「子どもたちは知っている話にまた会いたがっている」とおっしゃり、うわあ~なんかすごいこと聞いたなァ、と思いました。
ヤンさんの語りを聞いているとね、また聞きたいなと思うんですよね。
そういう語りをしないといけないなと、思うんですね。
自分を振り返って思うわけですよ。
出来てませんよ、出来てませんけどね。
拗ねてませんよ(-_-メ)

そして、初級クラスに続いて中級クラスでも宿題です。
内容は同じ、3月の勉強会までにたくさん本を読みましょうということでおはなしの本のリストが渡されました。
わたし、おおかたは読んでますが、おおかた忘れてます(あかんがな)
がんばって読もうと思います。
次は3月15日です。
そのころはコロナの状況はどうなってるかな?
みんな、元気でいられますように。

12月 初級講座報告

12月が走っています。そして、あちこちでクリスマス会が行われていますね。子どもたちの笑顔が見られる一時です。大人が手作りした素朴な時間。大人も楽しい。一緒に楽しんでくれる大人がそばにいることが大事だな~と感じます。

ヤンさん手遊び メリークリスマス

前に立つヤンさんは、色んなツリーが出来上がる様子をとても楽しんでいました(笑)

1.かもときつねとからす『語りの森昔話集4/おもちホイコラショ』語りの森

楽しく語れた。長い時間テキストと付き合った。毎月新しいおはなしをしていたので、今回のように2カ月くらいかける方がよいなと思った。時間をかけると違ってくる(語りの変化・成長)と感じられた。このおはなしは、「あるとき」で始まる。また、前の自分は、小がもが食べられることに抵抗があり、どんな風に語ればいいかと思っていた。(迷いがあるうちは語らない方がよいことも聞いていた)ある時、絵本作家・手島圭三郎さんの思いを知った。それは自然の法則を伝えること。生き死にを伝えること。このことをきっかけに、おはなしに対しての引っ掛かりが取れ、大事な話と思うようになった。語りについては、出てくる擬態語をついつい強調したくなるので、すっといきたいと思っていたが、村上さんの語り(下記に記載)を聞いて、分かった気がした。

ヤンさん

このはなしのテーマは、弱肉強食・無駄にはしない自然の中で生きる生き物から人間は学んで生きている。その自然の法則が昔話に残っている。昔話の中のテーマを大きく3つに分けると…1人間の生き方 2自然とはどんなものか 3自然の中での人間の生き方 (小澤さん談)こちらは2番、かちかち山は3番。擬態語について、関西人は擬態語が好き。音のおもしろさを子供は喜ぶ。語りでは自然に入っていたと思う。言い直しについて、とっさに出てしまった違う言葉がストーリーに差し支えない言葉なら、言い直さずに語る。気にせず先に進む。リズムが変わることになるので、後が崩れる心配はある。本番のつもりで、言い直さないで語る練習もすると良い。言い直したり、つまったりすると、聞き手と距離ができてしまう。丸暗記ではなく、語りを自分のものにする。

2.こびとのおくりもの 『語りの森昔話集1/おんちょろちょろ』語りの森

娘が3年生の時におはなし会で聞いてきて、「げっつようび、かっようび~♪」と歌っていたので、いつか語りたいと思っていた。練習時間がもう少し必要だった、自信の無さが語りに出た。娘の宿題の音読の内容が…「私が座右の銘にしたい言葉は『日々の積み重ねが自信をつくる』だ。…私がこの言葉を選んだのは、自分の自信の無さをどうにかしたいからだ」というもので、聞いた時切実に受け取った。語りの途中、歌っているうちにちょっと自信が無くなってきた。

ヤンさん

言い直しがあったが、言い直さなくてOK。このはなしは、歌で進む話。『こぶとりじいさん』も歌だが、歌が上手いか下手かになっている。こびとのおくりものは、明るく、歌って楽しむ話になっている。竹原威滋先生は『こびとのおくりもの』の研究していた。(グリム童話と近代メルヘン 三弥井書店 『第四章・グリム童話と民間伝承の東西交流』)語りは楽しかった、大人は一緒に歌わないからね(笑)、子どもは一緒に歌ってくれる。

3.ちょっとでかけるよ『語りの森HP』語りの森

聞き手を巻き込む語りをすることを考えに考え、大変だった。繰り返す言葉のちょっとずつ変化するニュアンス、テンポの良さは、練習で身に着くものではないので、村上さんの録音、紙芝居(偶然出会ったツボがとことこ)、役者の演技、最終的に落語を、聞いたり、見たりして、自分に取り込む努力をして、もうわからん出たとこ勝負のものだと思った。そして、力を抜くことに努力して、最初ツボを手に入れるまでに一笑いしてもらったら、なんとかいくと思い切った。おはなしとしては、取り過ぎている人から貧しい人へ、富の分配をするツボの正しい行為がテンポよく描かれていて、深いテーマをおもしろく聞けると思った。第三世界の人たちに対して、自分も旦那さん側であることを気づかされるはなしだと思った。

ヤンさん

「値打の無いものと交換していく」話が冒頭に入っている。しあわせハンス、ヘレーじいさん、パティルの水牛、とりかえっこ(ロシアの民話下)、父さんのすることはいつもよし(アンデルセン)。類話によってオチが違う。→こちら(しあわせハンス) →こちら(類話)雇い主が利益の多くを独占している、聖職者でさえも。そして、自分も。語り手が気付くと聞き手に伝わる、深いところで気付く(後でも)。答えを早く教えなくていい、手渡しておいて、自分の中で育てていって分かる時が来る。普段も気付いて、そうやって自然に理解していく。テレビなどでは、搾取する人物像が映像で描かれ、それを受け身で見るので「私は違うわ」と思ってしまう。

4.仙人の教え 『日本の昔話5/ねずみのもちつき』福音館書店

プライベートレッスンを受けていて、力み過ぎなのが課題だった。人格の中にあるものが、人物の会話文に現れるように語ろうと思った。息子が母親の目を治してもらおうと、苦労して仙人世界へ向かう、その途中で三つの頼まれ事を引き受ける。仙人には三つまでと言われ、息子は困ってしまう。母親の目のことを一番にきいてほしい自分(語り手)がいたが、他の3人の切実な願いを受け止めて練習した。4年生に語る予定。

ヤンさん

今回が2回目の本番だったので、そうやってこなれていく。その間に自分の中での学びがあり、回数を重ねることで語りが変わる。違う子どもに何回も語ると良い。内面の成長段階では、5年生がぴったりの話。「頼まれたことを先に聞いて帰ろう」という事が納得できる精神年齢に合わせる。頼まれたことを先に聞いて帰ることが大事、だけど、そう覚悟していく本人は欠如している、困っている葛藤は聞き手の中にある。「あんたやったらどうする?」と問いかけるように語る。欠如が充足しないと終われない。それが最後に大きな喜びに繋がる。『母親は、「どれ、どれ」といって、手さぐりで石の玉をさわりました。』この、描写の無いところが難しい大事なところ。そして、目が見えるようになる。『みるまに天から黒雲がおりてきて、大蛇は火の玉となって天にのぼっていきました。』ここは、ダイナミックに、黒雲と赤い火の玉が見えるように、ゆっくり語る。可能なら4年・5年・6年と語る。どの学年に合うか、吸い込まれるように聞くかを探ると良い。

ヤンさん語り ヘンゼルとグレーテル 『語るためのグリム童話1』小峰書店

三枚のお札 (日常語) 『日本昔話百選』三省堂

魔女と鬼婆がとってもよく似ていました!そして、「こっちへおいで~」と誘われて美味しいものを食べさせてもらい、寝させてもらう、小僧さんとヘンゼルとグレーテルも。三枚のお札になるまでに、日本にやってくるまでに、何がどうなったのでしょう~?!後ろの呪的逃走は、どこの国でくっついたんでしょう~?各国のおはなしを読んで知っていくうちに真相に迫っていけるかもしれませんね。今回も楽しいおはなし勉強会でした。初級クラスは、しばらくお休みですが、その間はあったかペーチカへあったまりに行きたいです。そして、その長い冬休み期間中に読んでおきましょうと、おはなしの本リストを頂きました。読んだらチェックの欄もあります!語りたいおはなし探し。前に読んだ時はそうでもなかったのに、語りたいと思うおはなしに再び出会えるかもしれませんね。そういう事って、あると思うんですが、その時とは違う自分になっているってことですもんね。自分が変わったことをおはなしが教えてくれるんですね!リストはおはなし入門クラスの時に頂いたものと同じだそうですが、たくさんありますよ~読み進めるのが楽しみです♪

次回は3月1日(火)です。