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2月 おはなし初級講座

春ですね。
まだまだ寒い日が近づきますが、梅が咲いたという声をちらほらきいて、お出かけしたくなっているもっちです。
初級講座は2月始まりの講座でして、新しいメンバーを2人お迎えしましてスタートしました。

今回の語りは…

「三びきのくま」『語りの森HP』【リンクはここから】
「貧乏神」『語りつぎたい日本の昔話5笠地蔵』(小峰書店)
「まめたろう」『おはなしのろうそく19』(東京子ども図書館)
「馬方やまんば」『日本の昔話5ねずみのもちつき』(福音館書店)
「地獄に行った吉兵衛さん」『語りの森HP』【リンクはここから】
「おおかみと七ひきの子やぎ」『語るためのグリム童話集1ヘンゼルとグレーテル』(小峰書店)
「屋根がチーズでできた家」『子どもに語る北欧の昔話』(こぐま社)

9月の初級講座の時も思いましたが、ひと月講座が空いた次の講座は、おはなしがたっぷり聴けてとても楽しいです。みなさん勉強熱心ですよね。

さてさて、今回の初級講座では【助詞】について話題にでました。
初級講座ではテキストをそのまま覚えて語り、そこから色んなことを学んでいくのも課題の一つです。
テキストによっては言葉が舌に乗らなくて、ちょっとした接続詞や助詞が覚えられなくて、
「ここは【へ】!、こっちは【が】!!あ~、覚えられへん!!もうどっちでもいいやん!!」
とテキストに印を付けたりしたことありませんか?他にも【そして】とか【ところが】とか覚えにくい接続詞も〇したり、マーカー引いたり・・・。

本当はどっちでもよくはなくて、再話された方がちゃんと一文字一文字言葉を選んで書いてくださったテキストなんですけどね。分かってはいるんですが、ついね。

今回はそんな物語のストーリーに直接関係ない助詞と接続詞に振り回された方続出でした。もっちも例外ではありません。
あまりに助詞や接続詞を気にするあまり、そこを語るときに間違えまいと肩に力が入ってしまうんですよね。で、次は間違えまいとテキストに印を入れて・・・!
でも本来、ストーリーに大事なのは誰が何をしたという主語と動詞。
でもテキスト通りに覚えてと言われたら、一文字の間違いも気になるのよぉ~。

もうね、みんな一度は通る関所なんじゃないかと思います(笑)

この助詞、接続詞覚えにくい~と思ったら、心に留めるだけにして、テキストに印をつけるのはやめましょうというアドバイスをいただきました。
子どもたちの前で語るときにはテキストは持てませんからね。
視覚に頼らず、自分を信じよう。
自分を信じられるまで練習しよう。つまりはそういうことかなと。
テキストに印をつけるとそこばっかり目に入りますからね。
そりゃ力入っちゃいますよね。
そして本番、子どもたちの前で間違ったら、間違えた顔をしない、言い直さない、ほうがいいそうです。
諦めて先に進んでください。もうちょっと上級者の方はしらっと即興で辻褄合わせをなさるそうです。

すごい(;´・ω・)

あと、「馬方やまんば」には聞く子どもの年齢にもよりますが、子どもたちの分からない言葉がたくさん出てきます。
このおはなしのミソは、馬方が自分の財産の馬を山姥に食べられて、山姥をやっつけるところなので、どうして恐ろしい山姥に仕返しをするのか、そのまま逃げなかったのかを分かってもらうためには、馬方という職業、馬に対する考え方と愛情をね、理解してもらう必要があります。
どこまで言葉を説明するのか、どのタイミングで説明を入れるのか。
子どもたちの前で語る機会が増えてきた方には、また一つ関所ですよね。
タイトルから派生して説明できることは、語りの前に。
途中のワードは子どもたちの顔を見て、分かってないなと思ったら一言で説明できるように用意していって臨むのがいいようです。
子どもの顔色を読む余裕ができればできるようになるんでしょうね。
そのときも視覚的に伝えるとイメージが固定してしまうので、手振りや絵本、図鑑や現物は見せない方がいいようです。
あとで何かの拍子に「それ」に出会って、「ああ、これのことか!」という気づきが語彙の獲得や成長に繋がるのだそうですよ。
そう考えると、おはなしのボランティアって責任重大だなぁと思いませんか。
もっちは以前、「説明(の言葉)が硬すぎる」と言われたことがあります。
ほんま、おはなしの勉強は一朝一夕にはうまくいかなくて楽しいわぁ~。

2月のがらがらどん

最近は雪の降る日も多いので、電車が遅れたり足元があぶなかったりと、外出するのにいろいろ心配してしまいます。しかし、今月のがらがらどんは、日ごろのババたちの善行のたまものなのでしょう、寒いとはいえ道路が凍ることもなくいい日でした。

お話のメニューは…
「金峯山寺(きんぷせんじ)の別当」 日本古典文学全集『今昔物語集4』小学館
「ギーギードア」 『おはなしはたのしい』たなかやすこ
「三本のカーネーション」 『子どもに語るイタリアの昔話』剣持弘子他 こぐま社
一休話4話 『一休』伊藤佳一 講談社
「歌い骸骨」 『子どもに語る日本の昔話1』稲田和子他 こぐま社
「にぎりめしころころ」 『日本の昔話4』おざわとしお 福音館書店
「かきねの戸」 語りの森HP こちら
「うそつきくらべ」 語りの森HP こちら

「金峯山寺の別当」は、がらがらどんの2日前に再話勉強会で語りをされ、おさらいで語りに来てくださいました。語りへの妥協を許さないベテラン語り手さんに情熱と執念を…。いえいえ、情熱だけを120%感じました。お手本にしないといけません。

「にぎりめしころころ」は、日常語による語りです。聞いていて、ほんとに近所のおばちゃんがしゃべっているような、自分が世間話をしているときのような雰囲気が出てきて聞きやすく、楽しいです。

この日のジミーの一押しは、「歌い骸骨」でございました。滑舌も声の大きさも早さもちょうどよく、「はっきりよく聞こえる声」とは、こういうお声かと思ったのでございます。わたしは、初めて聞かせていただいた語り手さんでした。決してお声だけがよかったのではありませんよ! 「はっきりよく伝わった」のでございます、わたしに~~! 好きな音楽があれば飽きるまで当分はエンドレスで聞くジミーは、当分「歌い骸骨」を延々聞いていたい気持ちですが、めったにおみえになれない語り手さんでございます。どうかまた来てくださいませ。カムバ~ック……

1月のがらがらどん

今日は、今年初めてのがらがらどんでした。
参加者は9名(^^♪
全員が語りをしました。

短い話13話
ミアッカどん 『イギリスとアイルランドの昔話』石井桃子編訳 福音館書店
アレクサンダとぜんまいねずみ レオ・レオニの同名絵本 好学社
舌切りすずめ 『日本の昔話2』おざわとしお再話 福音館書店
ジャックと豆の木 語りの森HP外国の昔話こちら
うけとれ走れ! 『世界のはじまり』マーグリット・メイヨー再話 岩波書店
ひなどりとネコ 『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎 実業之日本社
鬼とあんころもち 『鬼とあんころもち』小澤昔ばなし研究所
雪女 『日本の昔話5』おざわとしお再話 福音館書店

いちばんめの「短い話13話」というのは、お正月アイテムをだじゃれでつなぐといいますか、1月にふさわしい、おめでたいことばあそびで、全部で2分くらいです。雪やこんこんの手遊びに続いて、季節の風物詩を笑いで詰め込んだ楽しいお話でした。

「舌切りすずめ」「鬼とあんころもち」「雪女」は日常語テキストでした。

今日も、どれも楽しく聞かせていただきましたが、「うけとれ走れ!」が心に残りました(*^_^*)
アメリカ先住民の昔話だそうで、コヨーテ・しまりす・りす・かえるが出てきます。みんなで力を合わせて人間のために火を手に入れる話なんですが、クライマックスは、まるで運動会の最終種目クラス対抗選手リレーのような盛り上がりを見せます! もしかして、リレーという種目はこういう話から発想されたのかも!(ジミー勝手解釈)
もう一度聞きたいな~~
また、いらしてくださいませ、お待ちしております(^O^)/

次回は2月12日です。

昔ばなし大学基礎コース 募集!

和歌山で、昔ばなし大学が開校されます!
実行委員さんが「和歌山第2期昔ばなし大学」の募集要綱を送ってくださったので、ご紹介します。
下のほうに張り付けましたので、見てくださいね。

ところで、ヤンは、2003年に昔ばなし大学基礎コースで勉強を始めました。
当時、おはなしを語り始めて16年目、すでに日常語で語っていましたが、テキストを触っていはいけないという環境で育っていたので(笑)、こっそり、こっそり、やっていました。
もちろん、学ぶ場もなく、罪悪感との戦いでした。
それならテキスト通りに語ればいいようなものですが、なんの、子どもたちの絶大な支持が後押ししてくれていたのです。

だから、小澤先生のおはなしを聞いたときは、感涙にむせびました。いえ、けっしてオーバーではないのですよ。
ほんまのことです。

昔話が語る子どもの成長の姿のことや、人間と自然、命の真実についても、理論的な説明が深くしみいりました。

みなさん、チャンスです。ぜひとも、ご参加、お考えくださいね。

 

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みんぱくツアー申し込み

みんぱく昔話ツアーが、10日後にせまってまいりました。
それで、気がついたのですが、募集要項に締め切り日を載せていませんでした!
いかにもしろうとですね~
しっかりしないとなかなか一部上場できませんよ、ツーリストさん(笑)

締め切りは11月19日です。
駆け込みOK!
まだ数人空きがあります。

お申込みくださいね~

ヤン