いつもいつもは・・・😿

小学校のお話会。
2、3年生といえばギャングエイジでもあるのですが。
スーパーでも顔を合わせるおなじみさんで、ずいぶん聞きなれてもきています。
それでも、クラスによっては、「え?なんでこの子が❓」というようなやんちゃをする子がいます。
シンデレラの振り子が降れているのでしょう。思い切り悪い子ちゃんになる子がいます。
担任の先生に反抗しているのです。

先日は、直前にすったもんだがあったようで、なかなかおはなしの部屋にやってきません。
予定より5分以上過ぎて、やっとそろったかと思うと、数人が、すわらないでうろうろしたり叫んだりし始めました。
先生が注意すると余計にヒートアップします。
他の子たち、ほとんどの子はお話を聞きたくて、困った顔をしています。

おはなしおばさんとしては、できるだけ先生の指導の邪魔をしてはいけないと思うので、しばらく様子を見ます。
が、ギャングたちはいうことを聞きません。
そのうち、みんなが「ほっといておはなしして」「早く始めよ」などいいはじめると、「ほな」と、おもむろに始めます。
なぜか、ギャングたちは、一瞬静かになって耳をそばだてます。
さあ、ここからが勝負です❢

ちょっとでも邪魔をしようものなら、「これ!おはなしいうもんは、始めが大事やねんで!」とか、「まず設定がわからんかったら、どうしようもないやろ!」とか言って、黙らせます。
「もっかいいうから、聞きや。あるとこに王さまがおって息子が七人おったんや。ええか!?」
それでも、なんやかんや質問して、参加型にしようともくろむギャングがおる。
それにちょっと答えてやるふりをしながら、「めんどくさいなあ。ストーリー続けてええか?」ときくと、たいていのギャングは、実はお話を聞きたいので、「ええで」とえらそうに言って静まります。

ふつう、あとは何の問題もなく聞くはずなのですが、たいていここで先生の邪魔が入ります。
きちんと三角座りをして聞きなさい、というわけで、後ろから、横から、ごそごそと入ってきて注意をされるわけです。
いいのです。どんなかっこうをしていようが。ひとりだけ離れて座っていようが。
ギャングの目を見てごらん。どんなに輝いているか。集中して聞いているのです。

一番前のまんなかで寝転んで聞きはじめたひとりのギャング。
ヤンは心の中で「こいつを座らせてやろう」と一点集中で語ります。そやのに先生が後ろからはいよってきて「座りなさい」とささやきながら手を引っぱらはるのです。子どもはふり払って抵抗します。
あなたなら、どうしますか? 語れますか? 最前列の中央ですよ(笑)
あ~あ。ギャングの勝ち。先生引っ込む。
二回目、こんどは私が先生に「いいですから、そのままにしといてください」と、退散してもらいます。
もちろん先生のお気持ちはよくわかります。
でもね、大丈夫なのです。その子は、結局寝ころんだままでしたが、じっと私を見つめて目をそらさず最後まで聞きました。

さんざん邪魔が入っても、子どもたちは「ああおもしろかった」と満足してくれます。
そんな力が子どもにはあるし、それが昔話の力なのだと、ヤンは信じて語ります。
ギャングエイジの時期はいつまでも続くわけではないことを、ヤンばあちゃんは知っています。
今のその子たちにとって必要だと考えて選んだ話を語る。考え抜いたという自信もあります。

先生も一生懸命だし、親も一生懸命。かつてはヤンもそうでした。
でも、一生懸命だから見えないものもあると、今では思います。
同時に、その一生懸命な思いは、確実に子どもに伝わっています。
先生、地域の年寄りとして、応援していますよ~

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