12月の中級クラスの報告をします(^^)
「岩の戸、開け」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』語りの森
金の牛を手に入れられずに、おじいさん、惜しかったねえ~、というおはなし。
欲ばりはダメということでしょうか(笑)
擬音がイメージに合わないということが話題に出ました。
自分のイメージと合わないと語りにくいというわけですね。
それはどうしたらいいかということで悩まれたわけです。
日本の話でも土地が違うと言葉が違いますから擬音も全く違い、他の土地の者は分かりませんよね。
この話は外国の話ですから、もっと違うかもしれませんよね。
外国の言葉を日本語に翻訳してくれている人が、音の通りに訳されているのか、日本語のイメージに合わせて訳されているのか、もう全く分かりません。
いろいろ意見が出ましたが、「普通に語りましょう」ということで落ち着きました。
「ついでにペロリ」『愛蔵版おはなしのろうそく3』東京子ども図書館
連鎖話です。
聞き手と一緒に作っていくおはなしです。
(だから、中級クラスで語るのはやりづらいでしょうね。お察しします、語り手さん)
聞き手が話に参加したい小さい子なら、いっしょに言えるくらいゆっくりと、もう少し大きい子なら、語り手が早口言葉のようにダーッと「どうだ!」という感じで語るのも面白いそうです。
なるほどですね。
「チワンの錦」『子どもに聞かせる世界の民話』実業之日本社
不思議で、美しい物語でした。
語るときには、どうこう考えずに、よどみなく語るのが大事なおはなしです。
聞いていると、次にどうなるかとても引き込まれますから、間があったり、語り手の気持ちが言葉に見えすぎるのは邪魔になる可能性が大デス(笑)
語り手さんの個性にぴったりでした。
「雪女」『松谷みよ子のむかしむかし』講談社
松谷みよ子さんの同名の絵本があり、講談社のテキストに絵本の文章を追加して語られました。
絵本と読み物で、文章がちがうという例でした。
勉強になりますね。
今回は絵本のほうが文章が長いということで、説明が多いということでしょうか?
色々読み比べてみると、いろいろなことが分かるという例でもありました。
そして、雪女の世界に入るというか、閉じ込められた感がありました(笑)
この世界観は中級クラスだけではもったいないということで、つぎの総会でやってもらうことになりました。
楽しみになさってくださいませ。
「木のまた手紙」『子どもに聞かせる日本の民話』実業之日本社
日本の昔話で、字を書く代わりに絵をかいて手紙にしたというおはなしです。
母娘の情がやさしく胸にひびくおはなしでした。
昔話ですが、著者の大川悦生さんが実際に聞いた話をもとに創作されて完成させた話だそうです。
そういうことも本のなかに書かれているそうで、ていねいに読むということの必要性を感じました。
「とにかく、時間がないから読むだけ読んで~~」という自分を反省しました<(_ _)>
「まほうの鏡」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
これも「チワンの錦」同様に、話の次の展開がどうなるか、聞き手は話の筋に集中して聞き入るおはなしです。
語り手は、「この話、おもしろいよ~」という気持ちで語りたいところをぐっと抑えて、むしろそんな気持ちを全く込めないで語る方がいいそうです。
その方が、聞き手がいろいろに受け止められるから。
聞き手が自由に感じたことをふくらませられるからです。
耳で聞いて、イメージを持って、想像を無限に膨らませる、それがお話を聞くことのすごく楽しいところだと思います。
語り手が気持ちを込めることが、話によってはその妨げになるということを改めてお勉強しました。
中級クラスは、テキストの勉強もします。
自分が語るためにはテキストが大事ですが、語れるテキストが増えていくのがとてもラッキーだと思っています。
なかなか覚えられませんが、すぐに使えるテキストが手に入るのがとてもうれしいです(^o^)
ではまた次回(^o^)/