日別アーカイブ: 2020年3月4日

瀬田貞二の児童文学論📚

図書館に本を予約していてね、用意できてますよって、メールもらっててね、きのう3日に取りに行こうと思ってたの。
そしたら、いきなり閉館!
24日まで!
うえ~~~ん。
読む本がない!

が、しかし、積読のくせが功を奏して、本棚の隅に見つけた!

『瀬田貞二 子どもの本評論集 児童文学論 上・下』 福音館書店刊

児童文学の大御所瀬田貞二先生の評論やエッセイ、講演録が集めてあって、約千ページ!
うほほほ

ちょっと紹介するね~

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第1章 子どもに本を手わたすこと
その1 もっとも美しい「教科書」  1976年発表

瀬田先生が、児童文学の仲間たちと、イギリス~フランス~デンマーク~ドイツと旅して、最後にチューリッヒに到着。そこで、「ハイジ」の村などを訪れ、奇跡のように、欲しかった国語の教科書を手に入れます。
2年生と3年生の教科書。
挿絵はハンス・フィッシャー! アロイス・カリジェ!
フィッシャーは、『こねこのぴっち』(岩波書店)『たんじょうび』(福音館書店)を書いた人。『ブレーメンのおんがくたい』『ながぐつをはいたねこ』(福音館書店)も読んだ人が多いですね。
カリジェは『ウルスリのすず』『大雪』『アルプスのきょうだい』・・・!
あの人たちが、教科書に絵をかいてるんですよ!
すごいねえ。見たいなあ。
でね、その教科書の中身なんだけど、引用するね。

ほぼ60篇中、半数は伝承童歌で唱え言や謎かけを含み、時にやや前代の詩人の詩(童謡)もまざる。物語は短い創作があしらわれるなかに、グリムの2編、「赤ずきん」と「ブレーメンの音楽家たち」が要となって前後に据えられている。・・・・

・・・子どもの教科書は、教科書でなくて、本であり、絵本であっていいのだから。

今の日本の教科書、説明文や実用向きの文章の理解に、どんどん傾いていきますよね。
いいのかな?
わたしたち、もっと勉強して、子どもたちにいい本を手渡そう。