昔話の解釈ー七羽の烏👩‍🦰

マックス・リュティ『昔話の解釈』を読む

第1章七羽の烏

「七羽のからす」はご存じのかたが多いと思います。
まずは読んでくださいね。
または、おはなしひろばにあるので、聞いてください(こちら⇒)。

不思議な話ですね。
この話を解釈しようというわけですが、昔話を解釈するときは、勝手な思い付きではだめだとリュティさんは、言います。
ひとつひとつのモティーフをよく調べて、全体を類話との関連から見ていかないといけません。

グリム兄弟は、「七羽のからす」の話を、二つの異なった類話をつなぎ合わせて作りました。
はじめの部分はウィーンの話、あとの部分はマイン河畔の話です。
ちょっとびっくりでしょ。
現代は、昔話も伝説も、聞いたままをそっくりそのままを活字にします。
が、グリム兄弟は、異なった類話を組み合わせて理想のテキストを作っていることがあります。
なぜか。
これは、昔話の起源とかかわるのですが、グリム兄弟は、昔話を、古い神話の名残だと考えました。昔話のストーリーのなかに、神話のかけらが散らばって残っていると考えたのです。
だから、中途半端で終わっていたり、語り手の記憶の弱い部分があれば、別の話で補強しました。失われた神話を重んじて再生しようとしたんですね。

余談ですが、柳田国男も昔話の起源を神話ではないかと考えました。でも、最終的にはそうではないなと言っています。

さて、グリム童話集には「七羽のからす」に似た話がほかに2話載っています。
何かわかりますか~?

KHM9「十ニ人兄弟」とKHM49「六羽の白鳥」です。

「十二人兄弟」はおはなしひろばにあります(こちら⇒)。
「六羽の白鳥」は読んでみてくださいね。

これらは、話型でいえばATU451「兄弟を探す妹」。
そして、ATU451に属する昔話は、グリム童話以外にずいぶんたくさんあって、日本語で読めるものだけでも10話あります。

次回は、たくさんの類話を見ることで、からすに変身する意味を考えます。

 

 

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