昔話の語法「三匹の子ブタ」感想で~す🐷

まずは、「三匹の子ブタ」をレパートリーに持っているかたからの感想です。

Aさん
三びきの子ブタは大好きなお話なので語法をばっちり学ぶのは楽しかったです。
結末が身の安全なのは動物昔話に多いということ。それは小さい子向きなのだと納得しました。
カブ、りんご、おけと丸いもののクレッシェンドは気がつきませんでした。
私はだんだん、遠距離にあるところへ出かけることのクレッシェンドだと思っていました。
三びきの子ブタのお話は小さい子の劇遊びでもよく使われていますね。1年生でもなかなか受け入れられない感じなので私は2年生に語るようにしています。そして、初めて語りをされる方にも是非、知って欲しいので語っています。中学生に語ったこともあります。びっくりしたと言っていました。やはり知らないんですね。
改ざんされて子どもに聞かせているのって日本だけかしら?

日本だけ?いえいえ、ディズニーをごらんなさいませ!

Bさん
「三匹の子ブタ」は私も語るので、たいへん興味深く、刺激的な内容でした。何度も一年生に語っていますが、意識していなかったことに色々と気付かせていただきました。
幼い子ども向けに、なぜ動物や子どもが食べられそうになる話が多いのか、非常に納得できました。幼い人には、それが必要なおはなしなのですね。中途半端に許し合うおはなしだけを与えられた子どもは、人生で実際に出会う敵に立ち向かう選択肢をすぐには選べないのでは、と思ったり。
また「物理学を無視する」点も目から鱗が落ちました。「桶は転がるもの」「鍋は煮るもの」のイメージに引っ張られて、おはなしが成立するというのが、今まで語りながら漠然と受け入れていたので、新たな知見でした。
聴き手の子どもが疑問を持って、自分で考えて、ときには議論になってもいいというのも、本当にそう思います。確かに、あれは楽しいです!また今年度も「三匹の子ブタ」を語りたいです。
村上先生の訳と再話もわくわくしながら聴きました!石井桃子さんの訳は、やはり少し古い言葉遣いなので、「おじさん、そのわらをちょうだい。家を建てるんだ」や「いいね。待ってるよ。何時にする?」は令和の子どもたちには自然に聴こえるだろうし、いいなあと思いました。また石井訳で「むこうのほうから」となっているところが「丘の下から」とされているのも、ぐっと風景が広がりました!(ただ、「僕のあごひげにかけて」というよくわからない訳をされることもある「by the hair of my chiny chin chin」の「とん、とん、とんでもないよ」という訳は、替えがたいですね!)
充実した勉強会をありがとうございました。また、「昔話は残酷か」勉強会も楽しみにしています!よろしくお願いします。

Cさん
聴き手におはなしの世界を楽しんでもらえるかどうかは、自分がクリアにイメージできているかどうかにかかっている…それを踏まえて自分のこぶたの語りを振り返ってみると、なるほど〜💧覚えるのに必死で、やっと覚えたところで語ってしまっていたんだなと反省。
繰り返し語るうちに、そのおはなしに最初感じた「すき」が、だんだん大きくなっていくというお話が、とてもステキでした。一回一回大切に何度も語っていきたいです。

Dさん
受講しての気付き
①クレッシェンドの具体的内容
おはなしが盛り上がって行く場面だと漠然と思っていました(いかにぼーっとテキストを読んでいたかわかります)。が、材料の硬さや大きさ、おおかみとの距離が近づくことによる緊迫感が仲間わけされた上にそれぞれクレッシェンドしているなんて。具体的に意識して語ることで聞き手への伝わり方が違いますよね。。語り継がれているテキストはこんなに綿密に作られているのだと改めてすごいなぁと思いました。
②物理的事実は無視する
『危機一髪の場面で使われる』。
緊迫感やクライマックスを聞き手にダイレクトに伝えるためのこの語法!
「物理的なことは無視して場面をイメージする」ことでテキストのイメージがストレートに最大限に伝わるのですね。
ちょっとだけ心の中で「なんでやねん」とツッコミ入れる自分がいましたがそういう場面こそこの語法と肝に銘じます。
③共食いやぁ〜
以前他の方が語られたあと「あとの2匹は?」「共食いやぁ」と口々に話す子どもたち。2年生でした。私は子どもたちが大きくなってしまったせいでこの感想が飛び出したのかと思いました。
でも改ざん版の影響が大きかったのですね。
改ざん版の影響恐るべし。なおさら本物を届けることの大切さを実感しました。

今日はこの辺で~
また続きをご紹介しますね~

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きょうのおはなしひろばは「さかなとゆびわ」
聞いてくださいね~

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きょうはシュルヴィッツを読む会でした。
みなさんの興味深いおはなしが聞けて、とっても楽しかったです。
ジミーさんの報告を楽しみにしててくださいね~

 

2 thoughts on “昔話の語法「三匹の子ブタ」感想で~す🐷

  1. みなさん、きっちり考えておられてすごいですね。
    学ぶことが多かったと思います。
    子どもの頃の「ブーフーウー」の人形劇?のイメージがこの話と重なっていたこともあり、「三匹の子ブタ」を小さい子ども用の単純な話だと舐めていたところがありました。
    そして、改ざんされてぼわっとした数種の結末を知っていたので、注目していなかったと思います。
    白雪姫もそうですが、もともとの話というのはほんとにおもしろくて奥が深いですね。
    昔話のメッセージを読み解くことがとても楽しいです。
    ありがとうございました。

  2. ジミーさんコメントありがとうございます。
    ブーフーウー、なつかしいなあ。あれは、昔話とは完全に別物やったね。子ども心にも昔話とは思ってなかったし、でも面白かった。子ブタとおおかみにしないでほかの動物とかでやれば問題ないんでしょうね。

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