月別アーカイブ: 2025年12月

おはなし入門講座 第4回

先日すっきりと晴れた日に入門講座が最終日を迎えました。いよいよ皆さん9月からの講座で学ばれ選んで覚えたおはなしを発表会形式で語ります。今回の発表会は4名の受講者さんと、講座主催サークルききみみずきんから2名、そしてヤンさんが2話という構成になりました。

【プログラム】
1. にんじんとごぼうとだいこん
「語りの森昔話集4」語りの森
2. さるとかにのもち争い
「語りの森昔話集4」語りの森
3. ついでにペロリ
「おはなしのろうそく3」東京子ども図書館
4. おならじいさん
「語りの森昔話集4」語りの森

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ききみみずきんサークルメンバー
★おおかみと七ひきの子やぎ
「語るためのグリム昔話集1」小峰書店
★小さな赤いセーター
「おはなしのろうそく8」東京子ども図書館

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ヤンさん
★だめといわれてひっこむな
「おはなしのろうそく5」東京子ども図書館
★なまくらトック
「おはなしのろうそく2」東京子ども図書館

 

【受講者さんの声】
Aさん  覚えられなかったです(と言いながら覚えられていました)。でもお話しするのは好き。習い事教室に来る子どもたちの休憩時間に(本を読みながらでも)肉声でおはなしすると喜んでくれます。子どもが求めている気がします。

Bさん  久しぶりの暗記でした。でも講座で習った通り段落ごとだと覚えられました。絵本ボランティアをしていて、そこで語りに触れる機会があって今回この講座を受講しました。

Cさん  仕事を辞めて15年振りに人前で話す機会だったので足がガクガクするほど緊張しました。家で練習してるのと全く違いました。絵本ボランティアサークルを立ち上げましたが今回受講して語りの方が好きかもしれないと思いました。子どもが絵本の絵を見てるより、子どもの反応を見られる語りの方が好きかも、と感じました。

Dさん  実はずっと以前に覚えたおはなしを6ヶ月かかって思い出し先日語りました。今思えば昔覚えた事があるという事だけで選んだので、そのおはなしへの思い入れがありませんでした。今回の講座で選んだのは、今、好きなおはなし。なので練習も楽しくおもしろかったです。講座で教えてもらった方法で1ヶ月で覚えられました。
ヤンさん「繰り返しのおもしろいけどしんどい所はどうでしたか?」
Dさん「娘の指摘(応援)を受けてがんばりました。」

 

【ヤンさんから】
今日新しい語り手が4名誕生しましたね。
実は京田辺市は語りボランティアから読書推進ボランティアに進んだ町なんです。
絵本は取り組みやすいけれど(絵を見ないで)耳から聞いて楽しむことが子どもの脳にはきっととってもいいと思う。
絵本ボランティアされてる方も二本立てでぜひ「語り」を続けていただけたらと思います。

 

【講座を終えて】
受講者の皆さまお疲れさまでした。4名それぞれのお声に違った柔らかな温もりがあり、おはなしを届けたいという想いや愛が伝わってくるステキな発表会でした。おはなし選びも練習も真摯に向き合われたことがひしひしと感じられました。今は緊張からも解き放たれて軽くなった心で語られてますか?それとも次は何を覚えようかなと新しいテキストを探されていますか??そう、そうやって おはなしのことを考えたり おはなしを聞いたりしてどんどん『おはなし』に触れる機会が増える、、、そんなお仲間が増えるととてもうれしいなぁと思います。これからも皆さまとおはなしのご縁が続きますように。

 

 

 

12月のあったかペーチカ

寒いと思ったら日差しが暖かかったり、いい天気〜というのも束の間、午後はしっかり雨が降ったりする日がありましたね。また少し暖かくなるようです。子どもたちは待ちかねたクリスマスシーズン、大人も心静かにゆったりと、ちょっとわくわく童心を忘れず過ごしたいですね〜。

手遊び とんとんとんとん ほしのよる

「笠地蔵」『日本の昔話5』おざわとしお/再話 福音館書店

「こびとと靴屋」『語るためのグラム童話2』小澤俊夫 小峰書店

「ねずみのもちつき」『日本の昔話5』おざわとしお/再話 福音館書店

「ヘレーじいさん」『語りの森昔話集3』語りの森

「おおかみと七ひきの子やぎ」『語るためのグリム童話1』小澤俊夫 小峰書店

「おいしいおかゆ」『おはなしのろうそく1』東京子ども図書館

「かしこいわらし」『かたれやまんば藤田浩子の語り第5集』藤田浩子の語りを聞く会

「元気な仕立て屋」『イギリスとアイルランドの昔話』石井桃子 福音館書店

「フランチェスコの話」『世界の民話13地中海』ぎょうせい より再話

Mさん絵本紹介

「はじめてのクリスマス」マック・バーネット/文 シドニー・スミス/絵 なかがわちひろ/訳 偕成社

「あのこはだあれ」北村人/作 岩崎書店

「おにぎりのなかにおにがいる」 あわい/絵 汐文社

「絵の中のどろぼう」友部正人/文  スズキコージ/絵 架空社

「ワスレッポおじさんのきままなさんぽ」石津ちひろ/文 藤枝リュウジ/絵 BL出版

この度も良きプログラムでした!本番用の初出し、ベテランさんの語り、藤田浩子さんのおはなし、みんなが注目している定番、最後はヤンさん再話。絵本の紹介もして頂き満足充実です。「フランチェスコの話」、創作物では無いのに泣きました。感情移入ではなくて、フランチェスコの人生に同化して、自分を浄化する涙のような…そんな感じです。力のある話ってことですね。すごい。おしゃべりもずーっと盛り上がっておりまして、お菓子も頂きながらあっという間に時間が過ぎました。そして、あったかペーチカが始まってからまる三年経ちました。2022年の12月、語りと交流を再開したくて、今は亡き語り手仲間が声をあげ、名付け親にもなってくれた会です。私も含め参加される皆さんがとっても喜んでくれる会となってます。その事を感謝したいと思います!語りを深める楽しい時間ですので、どなたでも遊びにきてくださいね🥰次回は1/11(日)です。

12月の語りクラス

11月末に開催されました「貧乏神大会」の余韻が残る中、12月の勉強会が始まりました。
その前にヤンさんから貧乏神大会について一言。
☆同じおはなし(テキスト)でも語る人によって違うおはなしになる
⇒語る人の想いが込められるため
⇒語り手の数だけおはなしがある
⇒語りクラスは一人一人その人のおはなしを完成させるための勉強会

一度にあれだけの貧乏神を聞く機会は初めてでしたが、全く飽きることなく、次はどんな貧乏神?と楽しい時間でした。同じおはなしでも「さっき聞いたおはなしやん」となりませんでしたね。
この気持ちを忘れず、日々精進していきましょう!

👐手遊び(山形のわらべ歌) 『レブラディ ボーラディ♪』👐

語り
➀「おいしいおかゆ」 『おはなしのろうそく3』/東京子ども図書館
➁「山寺の化けもの」 『日本の昔話1」/福音館書店
➂「鬼の面 お福の面」 『語りの森昔話集6』/語りの森
④「ゆうかんな靴直し」 『子どもに語るイタリアの昔話』/こぐま社
⑤「トリレヴィップ」 『子どもに語る北欧の昔話』/こくま社

ヤンさんの語り
「さるの婿さん」 『語りの森HP』⇒こちら

個人的に特に「なるほど~」と感じた「おいしいおかゆ」について報告します。

Nさんは「おいしいおかゆ」を図書館で語る予定で発表されました。
アドバイスとして、小さい子どもに語るときはテキストを変更する必要があるそうです。
「、」で文章がつながっており、一文が長すぎるため、小さい子どもにはイメージができません。「、」を「。」に変えればいいそうです。

例えば、
*すると、ひとりのおばあさんに会いましたが、そのおばあさんは、女の子のこまっていることをちゃんと知っていて、ちいさなおなべをひとつ、その子にくれました。
→すると、ひとりのおばあさんに会いました。そのおばあさんは、女の子のこまっていることをちゃんと知っていました。そして、ちいさなおなべをひとつ、その子にくれました。
*そのうち、台所がおかゆでいっぱいになり、家のまえの道も、おかゆでいっぱいになり、それから、となりの家がおかゆでいっぱいになりましたが、おなべは、まだ、ぐつぐつ、ぐつぐつ、にています。
→そのうち、台所がおかゆでいっぱいになりました。それから、家のまえの道も、おかゆでいっぱいになりました。それから、となりの家がおかゆでいっぱいになりました。それでも、おなべは、まだ、ぐつぐつ、ぐつぐつ、にています。

「。」に変更するだけで、おかゆがあふれ出す情景が自然にクレッシェンドになります。
ヤンさんからの経験から、1.2年生までは変更したほうがよい、想像する力がついてくれば、ろうそくのテキストのまま語ればいいそうです。
私も一度低学年に語ったことがあるのですが、全くうけずに終わり、それ以来封印しているおはなしでした。
なぜだろう?と思っていた疑問がすっきり晴れ、今後語るおはなしにも活かそうと思いました。

10月の語りクラスで発表した「金の鳥」を小学5年生に語ってきましたので、ここで報告します。
一クラス目、静かに聞いてくれていましたが、反応があまりなく………大好きなおはなしという感情が出過ぎた?きつねのアドバイスは真剣になりすぎ?と反省しつつ、”語り手はおはなしを手渡すだけ”、”聞き手が自分でイメージして楽しむ”を意識して、二クラス目を語りました。

・末の王子が何度も失敗する→「またやん、あほやな」
・きつねが自分を撃ち殺して首と前足を切り落とす→「えっ?!」(全体の雰囲気が引き締まる)
・井戸のふちに腰をおろしておしゃべりをしよう→「(首を横に振りながら)だめだめ」
・2人の兄さんは処刑されました→「良かった~」
・それからはみんなは生きている限り幸せにくらしました→「満足」
子ども達の次々に変わる表情を見ながら、楽しく語れました。
練習するたびに「ええはなしやな」と思っていましたが、今回は初めて子どもに語って、更に好きになりました❤

次回は2月10日(火)です。少し早いですが、よいお年をお過ごしください☺

ゆったり紀州の旅♨️

このいそがしいときに、紀伊勝浦にいって来ました。
総会がすんで、翌日他県での小学校のおはなし会をすませ、ちゃちゃっと準備して特急くろしおに乗りました。

いいお天気で、窓の外を飛んでいく海の景色をぼおっと眺めながら、新大阪で買いこんだお弁当をぱくぱく。
あ! 橋杭岩~、なんていいながら気楽な旅です。

その宿は、露天風呂からの朝日の眺めが最高で、翌日早朝から、ねむい~、さむい~といいながら、温泉につかりに行きました。
宿の温泉で楽しいのは、知らない人とおしゃべりすることです。
今回は、群馬県からのわたしと同年配のかたといっしょに長湯しました。

女性「あした、大門坂をひとりで歩こうと思うんだけど、大丈夫かしら・・・?」
わたし「え???」
女性「熊は出ません???」
わたし「・・・たぶん出ないと思いますよぉ」
女性「でも、物騒なことはありません?ひとりきりになるのは恐い」
わたし「ああ!大丈夫。インバウンドでいっぱいやから、ひとりになりたくてもなれませんわ」
女性「雪は降らないかしら???」
わたし「和歌山の海岸側は、まず降りませんね。奥山に入れば降りますけどね」
しゃべっているうちに、自分が地元のおばちゃんみたいな気がしてしまった╰(*°▽°*)╯

2泊3日で、中の日はこんな日程。めっちゃよかったから、参考にして!

JR紀勢線三輪崎下車で、熊野古道中辺路を歩く
駅から海に向かっていくと、ぽつんと足湯あり。だれも入っていないんだけど、とっても清潔にしてある。
さらに行くと、鏡島っていう、めっちゃ小さな島。突堤から渡れます。
ここの岩が最高におもしろい。
鏡島から、防波堤を500メートルほど歩いて、孔島へ。
孔島の厳島神社に旅の無事をお祈りして、来た道を引き返します。
海岸にそって黒潮公園まで歩きます。
その少し先に、公設市場があって、猟師さんがやってる市場食堂があるの。そこで、お昼。
海鮮丼がおすすめ!
鯛とまぐろのきときとのがのっていて、安くておいしいこと!



そこから熊野バスで新宮行きに乗って、途中の神倉神社前で下車。

新宮を歩く
神倉神社は、熊野三山の神さまのさらに古い神さまが最初に降り立った神社。
もんのすごいガタガタの石段が538段!
めっちゃ急勾配!
もちろん、ヤンは石段下で待っていました。


そこから、浮島の森へ。
浮島は、池に浮いている島です。雨とかで水位が上がると、島もいっしょに浮き上がるそうです。かつては、池の中をあっちこっち動いていたそうです。
その理由は、島が泥炭(植物の遺体が分解されないでできたもの)で、水より軽いからだそうです。

温泉につかって、おいしい魚を食べて、古い物をいっぱい見た旅でした。

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今日のHP更新は、《外国の昔話》「フランチェスコの話」
語ってくださいね~

 

 

ぱくっとひと口🥞

12月も中ごろに入って、いよいよクリスマスの雰囲気が増してきてますね。
図書館に入ると、大きなクリスマスツリーが飾ってあります。
入り口を入ってすぐのコーナーはクリスマスに関する本がずら~っと並べられていて、にぎやかで華やかな気分になります。
そして、12月13日の図書館のお話会は、クリスマスの手遊びから始まりました。
参加人数は、子ども15にん、大人12にん。
たくさんの人が来てくれました。

手遊び メリークリスマス
おはなし 「ホットケーキ」『おはなしのろうそく18』東京子ども図書館
絵本 『ゆうぐれ』ユリ シュルヴィッツ/作 さくまゆみこ/訳 あすなろ書房
 〃 『バスでおでかけ』間瀬なおかた/作 絵 ひさかたチャイルド
 〃 『よくみると…さらに!』shimizu/作 絵 Gakken
手遊び さよならあんころもち

「ホットケーキ」は受けるのが当たり前の話だそうで、以前ヤンさんは、受けすぎて収拾がつかなくなるのでやるのを控えていた時期があると言ってましたよね。
そういえばおはなしのお部屋で語られたときにみんながひっくり返っていたのを思いだします(笑)

この日、常連も初めての子もいる中、いちいち大きく反応する受けすぎの子ども、もう知っていると次の内容を口にする子ども、とちゅうで何かの本を読みだす子どもと、そんな中でヤンさんがそれらのどれにも相手をしながら最後まで語るという姿を見て勉強させていただきました!
「ホットケーキ」はわたしも語ったことがありまして、昨日のあったかペーチカの会でも皆さんが鉄板だと言っていた通り子どもたちは喜んでくれます。
でも、わたしは、テキストのダジャレがいまいち気に入らなくて、そんなわたしなのでずっと語っていません。
語り手が納得していないのに語ってはいけないと思って、それならもっとほかの話を覚えたほうがいいと思いまして…。
でも、ヤンさんの「ホットケーキ」を子どもたちが喜んでいる姿を見ると、子どもが喜ぶ話をしないといけないなとも思います。
とか、あとでいろいろ考えていましたが、お話会はおはなしも絵本もとっても楽しくて、聞き手としてはいつものように楽しく満足してすごせたのでした(*^_^*)
でも、子どもたちが多くて、最後の絵本はヤンさんが子どもたちにガッチリ囲まれてしまって、たいへんでした。
ヤンさん、体力を使う回でしたね、お疲れさまでしたm(__)m