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語りの森を作った魔女

新しいことを始めるのは ヽ(^o^)丿

中学校のおはなし会の打ち合わせに行ってきました。
身近に例を知らないので、先生もわたしもワクワクしています。

先生「え?お話って、何も見ないでですか?」
わたし「はい。子どもの目を見て語ります」
先生「まああ。いいですねえ~💖」

先生「一クラスずつでお願いできますか?」
わたし「あらあ、うれしいです~💖」
先生「全学年ですから20クラスです」
わたし「・・・・・💦」

で、けっきょく、朝学習の時間に毎週出かけることになりました。
生徒たちは、毎月1回、聞くことになります。

依頼は、読書推進が目的です。
語りは言葉の力を養い、言葉の力がつけば読書につながると、私は思っています。
それには時間をかけた「聞く訓練」が必要です。
年間通して地道に関わってほしいという学校の思い、条件の一致です。

ふと気がついた。
いま、地域の子どもたち1000人くらいとつき合ってるけど、今年度は2000人に近くなる。
晩ごはんのお買い物、ちょっとオシャレしよっかな~

新年度が始まりました 🌷

関西の桜も昨日今日の雨風で散りはじめました。
お花見しなかったなあ。

さてさて、1学期が始まりましたよ~
この時期は、各種打ち合わせで大忙しです。

今年度トップは高校の保育授業の打ち合わせ。
地域の保育園に実習に行く生徒たちに、絵本の読み聞かせの重要性を話します。そして、生徒たちはそれをもとに実際に絵本を選び読んで発表します。
今年はコマ数が増えたので、じっくり講評ができるので楽しみ。
って、やっぱり高校生やからね、どうぞお手柔らかにって、おばちゃんは思うのです。

いつもの幼稚園は、一年分の日程を決めて、子どもたちの様子をききます。
あとは園長先生との雑談だけど、これがめっちゃ勉強になるのです。
先生の言葉の端々から、普通なら聞けないような教育者としての理念みたいなものを教えてもらえるのです。

きょうは、いつもの小学校のおはなし会の打ち合わせ。
全担任とさしで話しあいます。まあ個人懇談みたいな感じやね。
去年のあれでお願い~みたいな学年もあれば、転入してこられた先生は、お互いに緊張(笑)
おはなし会のもちかたを、いちから説明して話しあいます。
けっこう楽しいです。

明日は中学校での打ち合わせです。
今年からおはなし会が始まるのです。
きっと、先生との話し合いから緊張~笑

でね、この幼稚園・小学校・中学校は、氏神さまを挟んで、並んで建っています。
そう、わかりますね。
こどもたち、合計12年間、私の語りを聴くことになるのですよ。かわいそうに・・・・
良くも悪くも、私はひそかな有名人です(笑)
地域限定、子ども限定のね。
そのことは、わたしにとって、なによりの勲章です。
ノーベル平和賞よりもありがたい誇らしいことなのです。

もう還暦を過ぎ、後は70歳まで、走り抜けようと思います。
語って、語って、語って。
そして、これで終わりにならないように、バトンを渡す人たちに私のもっているすべての知識と技をつたえようと思います。
すべてといっても、わずかなものですけどね。でも、ないよりましさ。
人はそうやって文化を伝えてきたのだ。うん。

そうして70歳過ぎたら、読書三昧、再話三昧。
それまで、頑張るぞ~っと、年度初めに宣誓しておこう。

主人公 ♪

総会のサプライズの生BGM
さださんの「主人公」

若いころから好きでよく口ずさんでたんですよ。

 自分の人生のなかでは だれもが主人公だと 

自分の人生でただひとり、スポットライトが当たっているのは、自分なのです。
あなたはけっして脇役ではない。
というメッセージは、前向いて生きる勇気を与えてくれます。

主人公の前に立ちふさがる課題や苦難、危険などは、可能性以外のなにものでもない。
そうしたものと出会うことによって、運命は本質的なものになる

主人公は、特別の能力があるわけでもなく、今自分がどこに向かっているかも知らないでそのときそのときの状況を生きていく。
そしてかならず本質的に大切なものに出会う

これはどちらもマックス・リュティの言葉。

人生ってね、いつも順風満帆ってわけにはいかないよね。
いつもどこかに影が潜んでるし、時には地団太踏みたくなることもあるよね。
悲しくって、ぜんぜん前が見通せないこともある。
でもね、それは「可能性」なんだってリュティは書いている。
そんな状況を必死に生きて歩いていくだけでいい、かならず本質的なものと出会えるって。

こんなおばあちゃんでも励まされるんだから、子どもたちや若い人ならなおさらよね。
そんなメッセージを子どもたちにストレートに伝えたい。

さて祭りは終わった。勉強だあ~
今週の更新は久しぶりに「昔話の語法」です

4月日常語の語り勉強会

年度の最初の勉強会は、日常語の語りでした。
新しいメンバーを加えての勉強会、緊張感漂う・・?
いやいや、いつものように楽しくにぎやかな時間となりました・・・?
少なくともヤンはそう思った。

語り
「洪水」 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』村上再話
「岩くだきと堂せおいと知恵もん」 『日本の昔話5』おざわとしお再話/福音館

この2話は、4月7日の総会で語ってくださる話です。
「洪水」は中国の昔話ですが、ふるさと広島弁での語りにトライされています。イメージがふわあっとひろがります。総会にお越しのかた、お楽しみにね。
「岩くだきと堂せおいと知恵もん」は、ほんとうに楽しそうに語られました。文字で読んだ時には感じられなかった楽しさでした。これも総会で💖

テキスト検討
「やまなしとり」『日本・中国・韓国の昔話集2』 日中韓子ども童話交流事業実行委員会企画
「夢の蜂」『日本の昔話1』おざわとしお再話/福音館
「いり豆こわい」『新装日本の民話7』ぎょうせい
「桃太郎」『日本の昔話3』おざわとしお再話/福音館

この勉強会では、時々、原話を確認することがあります。
今回の「やまなしとり」もそうです。太田大八の絵で『やまなしもぎ』として福音館から絵本が出ていますね。
で、思い出していただきたいのですが、笹は鳴ります。からすは鳴きます。ふくべは鳴ります。では、やまなしは?
ざらんざらんと鳴る? 成る?
原話『すねこ・たんぱこ』を調べることになりました。

「いり豆こわい」は、ババ・ヤガーの再話勉強会で再話したもの。
大阪弁の原話をよく知っているだけに、原話に引っぱられて、同じ関西弁になおすのが難しかったようです。自分の言葉にするのが難しいんですね。これ、勉強会の在り方のひとつの課題となりました。

「夢の蜂」。
寝ている男の鼻の穴から出てきた蜂は、どこへ飛んでいったのか?起きていた男の視界からは消えた。が、それほど遠くではない。
「しばらくどこかを飛びまわってから」が小澤先生の再話です。
さて、それを日常語でどう表現するか?
テキストを作ってきたその会員さんは、「そこいらへんを飛びまわってから」としました。
「そこいらへんだったら、見えてるんじゃない?」
「わたしなら、そこらへんっていうな」
「そこらへんでも見えてる。視界から消えていない」
「いや、ちょっとそこらへん行ってくるっていう場合、視界から消える」
「この飛んでいるってのは、場所的な問題ではなく時間的なことではないか」
まあまあ、こんな感じですわ。
楽しいでしょ? え? マニアックなだけって?
それがね、そうでもないのですよ。子どもがいかにイメージできるかってことが問題なんですからね。
ことばだけからイメージするんだから。
おはなしおばちゃんたちは、いつもこんな努力をしているのです。

子どもの好きな定番「桃太郎」。
子どもはストーリーはよく知っています。繰り返しのリズムを生かして語りたいですね。
書き言葉と話ことばの違い、ようく考えてみよう~

はい、今日の報告はヤンでした。

『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』📖

おはなし会の最後に、今日のお話の出典を紹介するでしょ。
ところがね、「かきねの戸」とか「まほうの鏡」とか「九尾のきつね」とかの場合、「これは本になってないの」っていうと、子どもたちがっかりするのです。
原話の出典本を見せることもあるけど、子どもには読めないし、やっぱりがっかりする。
だから、「昔話っていうのはね、口伝えやからね。みんなさっきの話覚えてるでしょ。本がなくても、ほかの人に話して教えてあげてよ。昔話って、そうやって伝わってきたんよ」と説明する。
子どもは納得してくれるけど、やっぱり読みたいと思うよ。
だから、本にできたのは、とってもとっても嬉しいのです。→こちら
「ここにのってるよ」って紹介して、子どもたちが手に取ってくれたら、し・あ・わ・せ

ババ・ヤガーの勉強会では、いつも一回500円の会費をいただいています。
会場費や資料代等を差し引いた残りをこつこつ貯めて、出版のための原資にしました。
だから、この本はみなさんのおかげで作ることができたのです。
みなさま、ありがとうございました。心から感謝いたします。
そして、どうぞ、しっかり活用してやってください。

昔話資料を読んでいると、心躍る話があふれるほど見つかります。
それを語りたい。
でも、生きてるうちに語りきれないほどたくさんあるのです。
いままでは自分が語るために再話してきましたが、これからは、それに加えて、ほかの人に語り伝えてほしい話も再話していこうと思います。

そうなると、より普遍的な文章を練らなくてはなりません。
自分が語りやすくっても、ほかの人たちの口にのらなければだめです。
どうぞ、第1巻、声に出して読んでみて語ってみてください。そして、語りにくいところ、聞いてわかりづらいところがありましたら、教えてください。

もうひとつ、わがままなお願いです。
この本のことをお友達にも広げてください。
たくさん買ってくださったら、第2巻が早く出せます。
え? 再話はもうできてるよ~