「勉強会」カテゴリーアーカイブ

第二回入門講座

第二回入門講座 報告

テーマ
「おはなしの選び方」

◎今日の語り
・「ひなどりとねこ」『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎/実業之日本社
・「おいしいおかゆ」『おはなしのろうそく1』東京子ども図書館
・「さるの海岸見物」『語りの森昔話集2』村上再話

◦文字にすると長くなる情景が、語りにすると言葉にしなくても、話の間(ま)で聞き手は考え感じる

◦情景、心情が事細かに書かれていない語りのテキストのお話は、語られて初めて完成する

◦上の2話の共通点……子供(小さい存在、弱い存在)が危機を救う

◦お話の中で聞き手は自分が主人公になって立ち向かって幸せになっていく
だからこそ、子供にはハッピーエンドのお話、子供心をはげますお話を!

◦3話目を聞いた小6の子供の感想…『昔話はええなあ〰死んでも生き返るし』その子のこの言葉が命について教えてくれた(講師 談)

◎語り手の視点からの選び方
・語り手の好きな話
・人に伝えたいって思う話

◎聞き手の視点からの選び方
・聞き手の年齢、興味などを知ることは、聞き手が前のめりに、なって聞いてくれる話を選ぶのに大事

◎語りのテキスト視点からの選び方
・ストーリーが単純で、主人公が一直線にストーリーを進んで行く話→聞いてわかりやすい
・登場人物が少ない話→聞いてわかりやすい(1つの場面での登場人物が少なければ良い)
・詳しい心理描写が無い話→無いと、聞き手の好きなように心動かしながら自由に感じ話についてきてくれるが、描写があると、共感出来ない場合は反発し、ストーリーから離れてしまう
・詳しい情景描写が無い話→聞き手の知らない描写だと想像出来なくて、退屈してストーリーから離れてしまう

◎選び方の手順
・自分の好きな話をいくつか見つける
↓
・自分の口にのるか、声に出して読んでみる
↓
・1つにしぼる

◎次回までの宿題
語りたいお話を1つ選んで、話と奥付を2部ずつコピーして、1部次回提出、もう1部は自分用に。

◎次回の第三回目は11/17(火)

以上。

第1回おはなし入門講座報告

2026年度おはなし入門講座がはじまりました
今年の受講者の方々は11名
まず自己紹介
新しいことを学ぶワクワク感が伝わってきました

◎「おはなし」ということば
絵本、紙芝居、などなど…ありますが
この講座では素話、語り(ストーリーテリング)
つまり言葉だけで、耳から聞くおはなし

◎絵本と比べてみよう
はじめに 語りで『七羽のからす』を聴きました
その後に 絵本の『七羽のカラス』を読んでいただきました
語りと絵本を比べてみると…
語りでは、それぞれが自分の頭の中で 自分の世界を作っていくことが出来ました
(それぞれみんな違ってよい)

◎「おはなし」がひきだす子どもの力
耳から聴く「おはなし」は
子供の『想像力』を磨き育てることになります
具体的なこと、見えない物を見る力につながります

次は 語りで『あなのはなし』を聴きました
すると みなさんの色んな『あな』がありました
そして、『おおかみなんか こわくない』という繰り返しの言葉によって、子ども達は それが同じ場面であると理解します
そして それに反応する子ども達から 同じ繰り返し言葉が出ることがあります
実に新鮮であり、驚く事であります

文学とは
人間の真実を描いている
その真実をつかむ
さあ はじめましょう

◎宿題
おはなしのテキストのリストの中から
おはなし100話 読んでくる
気に入った話はチェックしておく

第2回入門講座は10/20(火)

以上。

9月の語りクラス

家のまわりでトンボの姿よく見かけるようになりました。まだまだ蒸し暑い日が続いていますが、日ごとに秋の気配を感じるこの頃です。

さて、少し遅くなってしまいましたが、先週火曜に行われた語りクラスの報告です。
先月から司会も受講者で担当することになり、今月はMさんが引き受けてくださいました!(私も今月はブログ担当で無理でしたが、早めに済ませようと思います。
皆さん順番が回ってくるでしょうから、先に終わらせる方がきっと楽ですよ~とは言え、自分が発表するときは講評に集中したいので、司会との兼任は難しそうですね)

👐手遊び👐
♪どんぐりころちゃん

語り
 ➀「ホットケーキ」 『おはなしのろうそく18』/東京子ども図書館
 ➁「ぼったりもち」 『語りの森昔話集6』/語りの森
 ➂「みじめおばさん」 『語りの森HP』⇒こちら
 ➃「王さまとオンドリ」 『子どもに語るアジアの昔話2』/こぐま社
 ➄「すずめとさる」 『語りの森昔話集3』/語りの森

ヤンさんの語り
 「かしこいグレーテル」 『子どもに語るグリムの昔話2』/こぐま社
 「ギーギードア」 『おはなしはたのしい』 たなかやすこ

ヤンさんより、おはなしは一話一話全く違う、つまりそれぞれに個性がある。演じてもいいおはなしもあれば、ダメなおはなしもある。
語り手はこのおはなしの本来の姿を考え、どう表現するのが一番良いのかを見極めることが大切。そのためには、語法をしっかり学び、実際に子どもたちに語る経験を積み重ねていくことも欠かせません。
なお、今回語ってくれた「かしこいグレーテル」は”演じないとおもしろくないおはなし”です。(ヤンさんが松岡享子さんに直接会ったときに言われたそうです!)

「ギーギードア」はフルーツさんからのリクエストで語ってくれました。このおはなしの肝は「ギーギー」という蝶番の音。どのように語るのかライブで聞きたかったので、とても勉強になりました。

語りづらかったり(覚えにくかったり)、場面のイメージがしにくいからと、つい自分でテキストに手を入れたくなることもあるかと思います。ですが、まずは一度、テキスト通りに覚えてみましょう。
テキストに手を入れなくても分かるように語る、それがこの語りクラスの勉強でもあります。先月のプライベートレッスンでも話題になったようです。。ジミーさんがブログで報告してくれていますので、ぜひ読んでみてください。⇒こちら

今回練習不足のまま発表してしまった…「ホットケーキ」ですが、4歳児と1年生に語る予定にしています。寝ていてもいえるくらいになるま何度も練習し、子どもたちのどんな反応にも対応できればと思います。また結果をご報告しますね!
皆さんも、実際に子どもたちに語ったエピソードをぜひ教えてください。楽しみにしています。

次回語りクラスは1か月とびまして、11月10日(火)です。

プライベートレッスン🌻

まだまだ暑さが厳しいですが、みなさんお元気ですか?
とはいえ、小学校はもうすぐ始業式ですね。
わたしも、かつては始業式を心待ちにしていましたが、始業式が速くなっているので子どもたちは登下校が大変でしょうね。
ほんとに、まだまだ暑いですから。
久しぶりプにライベートレッスンがありましたので報告します(^o^)

1話目 語り「幸運の種まき」『語りの森昔話集6』語りの森
前にあったかペーチカの会で語られたのを聞きました。
そのときも思ったんですが、わたしはこの話が大好きなんで、聞かせてもらうとほんとにいい話だなと思いました。
間違って人を殺してしまうところが出てくるんですが、読んでいるよりも、耳で聞いているときのほうが、物語の中の一つのエピソードとして全体の流れの中に含まれているから衝撃は弱められていてよかったです。
あるいは語り手さんの優しい声のおかげもあると思います。
衝撃の場面をさらっと語る技術というか。
いつか、自分も覚えたいと改めて思いました。
6年生に語るために覚えたということでした。

2話目 日常語のテキスト作り 「ねずみの小判干し」『おはなしのろうそく26』東京子ども図書館
ずいぶんと、テキストを自分の言葉にすることに慣れてこられていて、ほとんどのところはオッケイでした。
言葉を迷っておられるところを数か所と、ヤンさんから新たなアドヴァイスが数か所でした。
あとは覚えるだけ!
とにかく、自分がやったことを先生に見てもらってきちんとしたテキストにしてから覚えるというのが大事だと再確認できました。
1年生くらいに語る予定だそうです。
冬の終わりから春にかけての雪解けの時期にちょうどいい話です。

3話目 テキストの修正 「小石投げの名人タオ・カム」『子どもに語るアジアの昔話2』こぐま社
基本的に、テキストの修正をするというのはしてはいけませんね。
おはなし入門講座では、語れるであろう出典本を示してもらって、その中から選ぶというように指導してもらっています。
初心者のあいだはその中から選び、
選んだ話は一言一句そのまま覚えましょうということです。
そいう段階を過ぎた後で、修正をするならば次のような箇所です。
耳で聞いて分からないところ。
分からない言葉。(年齢によって理解度が違うから)
同音異義語。
それらを修正するわけですが、この話は語れる本のリストに入っていますからそのままでも語れます。
それでも言葉を変えたいというならば変えても大丈夫なところをヤンさんに教えていただきました。
リスト以外の本から話を選ぶことも増えてくると思いますが、修正の必要が多いテキストは選択肢には入れないほうがいいかもしれません。

経験を積むと選ぶか選ばないかの目も養われますよね。
だからまだ目が養われていない初心者には、語れるテキストをヤンさんは示してくれているわけです。
語り手の心に響く名言が出ました。
〝言いにくいからとか、口に乗りやすいからという理由でテキストを変えるのは、自分を甘やかしている〟
そして、テキストを作った人はプロだから、語り手がわかりやすいと思って言葉を変えるのはおこがましい、もっとテキストと作った人に敬意をもって向き合いましょうとも。
自分を甘やかすことなく、謙虚にテキストと向き合わないといけないということですね。
まさに修行です。

プライベートレッスンは、突き詰めて考えられる時間だなあと、つくづく感じました。
大事なことを再確認できて大変良かったです。

ヤンさん、今年は超多忙のためにプライベートレッスンが実施できていなくて久しぶりでした。
3話とも、それぞれの語り手さんに沿った細かい指導で語り手さんもわたしも濃い時間をいただきました\(^o^)/

語法クラス第8回

一年余りに渡って学んできた、語法クラスもいよいよ大団円。

最終回の今回はテスト!ヤンさんの「心臓が体の中にない巨人」の語りを聴いて(読むのではなく、耳で聴きながら)語法を見つける。少しずつ区切った範囲で見つけた語法を順に答えていくのですが、さすが皆さんここまでよく勉強してこられていて、次々に平面性、一次元性、昔話の好む色、三回の繰り返し…と指摘されていきます。順番が近づくにつれて、「ああ、これも言われちゃった、もうない!」と焦りました。

「心臓~」は学んだ語法にぴったりと収まるところが多くて、本当に面白いなと思いました。変に脚色しなくても、子どもたちが夢中になるのがわかります。いろいろなエピソードが出てきて長くて難しそう、という印象を持っていた方でも、これなら語れそう…と思われたのではないでしょうか。ないがしろにされているけど実は勇気ある主人公、強かで賢く美しいお姫様、ピンチに駆けつける動物たち、とりわけ聡明なオオカミといった魅力的な登場人物たちを思い浮かべると、その間は現実から遠く離れてメルヘンの世界にいられるようです。昔話は、聴くだけでなく語るのも楽しいですね。

さて、皆さんいかがでしたか?もしかしたら、頭では理解したけど、まだなんだか曖昧模糊…完全に納得できないところがある…という人もいるかもしれません。必ずしも自分の語りのレパートリーにすべての語法が入っているというわけでもありません。でも、一通り学んだのですから、これから先、お話を語るたび、聴くたび、読むたび、そして新しいおはなしをおぼえるたびに、語法を思い出して、そのおはなしの中で語法を探すのを習慣づけたいですね。そうしているうちに、いつか「このことか!」と感じられる時が来るのではないでしょうか。

教科書(『昔話の語法』)を読み、講義を聴く形式の勉強会はこれでいったん一区切りですが、語法の学びは続きます。今後は、年に1~2回のペースで、一話を取り上げてその中から語法を見つけて議論するかたちの勉強会に移行します。前回の宿題の皆さんの答えを見ていると、なかなか充実した勉強会になるのではないかと楽しみです。

暑い暑い日々は続きます。皆さま、どうぞ無理せず、夏を無事に乗り切って、秋にまたお会いしましょう!