「勉強会」カテゴリーアーカイブ

4月のプライベートレッスン

ゴールデンウィーク、いかがお過ごしですか?
今のところ、当地では雨天と晴天が交互にやってきており、外出するには迷う日々です。

4月のプライベートレッスンは2件でした。
1日目
テキストを日常語に変える
「きつねの田植え」 語りの森HP → こちら
2日目
語り
「ペドロのふしぎな話」 語りの森HP → こちら

「きつねの田植え」は奈良県の話で、田植えの季節にぴったりですね。
かわいそうな話ですが、きつねは律義なところがあるんだと感心しました。
「ペドロのふしぎな話」はベネズエラの話です。
主人公が、ちょっとあちらの世界に行っていて、戻ってきたらすごい時間がたっていたというのと、反対に孫が生まれるくらい長くいたのに戻ったらほとんど時間がたっていなかったという話がありますが、この話は後者です。
あちこちに類話があるのなら、時間の経過について昔の人が抱いていた気持ちは人類の総意なんでしょうかね?
わたしは、こんな不思議な話が大好きです。

外国の昔話に続いて、日本の昔話もリニューアルされてました!
カテゴリーに分けられていて、同時にテーマ・キーワード・題名でも探せます。
ヤンさん、ありがとう!
そしてお疲れさまでした<(_ _)>

再話法勉強会

通常クラスのメンバーさんの複数の方からヤンさんに、〝再話〟を勉強したいので教えてほしい」とご要望があったんです。
それで、〝昔話を再話する〟というのはどういうことかという単発の講座をすることになり、日時を決めて他のメンバーさんにも案内を出したら、定員よりもたくさんのお申し込みがありました。
コロナのために部屋の定員が大幅に減少しているので、全員をお受けできなくて残念でした。
でも、〝再話〟というものにみなさん興味を持っておられるんですね。
再話するためにはいろいろ勉強しなくてはならないのですぐにできることではありません。
でも、語りをする者にとっては、遅かれ早かれ避けては通れないと思います。
(あ、これ、あくまで個人の感想です…)

勉強会のレジュメです。
Ⅰ 昔話の再話とは何か
Ⅱ 原話にする資料の見つけ方
  日本の昔話の場合…
  外国の昔話の場合…
Ⅲ 再話の仕方

ざっくりしすぎて、申し訳ありません<(_ _)>
こんかいはじめてAT番号やIT番号、話型とか、それらを調べる分厚い本とかを見たり聞いたりした人は、新しい知識に頭がいっぱいなんじゃないでしょうか?
そして、三時間の中でこれでもかとぎゅうぎゅうに詰め込んだ内容をとにかく説明しなくてはならなかったヤンさん、お疲れさまでした<(_ _)>
Ⅲの再話の仕方ですが、原話と複数の再話を読み比べてもらったんですが、再話の方向性が違うと、読んだ時に印象がかなり違うんだということがよく分かりました。
そしてわたしたちは語るために再話をするのであるからして、耳で聞いてイメージしやすいという視点を常に忘れてはいけないと再認識させていただきました。
ここ2年間、勉強会の縮小で特に再話クラスは開催が難しくなっているのを理由に、わたしはさぼっておりました。
ハイ、さぼっておりましたとも、他のこともですけども。
やっぱり、勉強は継続しなくてはいけませんね。
後退しているんじゃないかと、現状維持さえできていないんじゃないかと心配になってまいりました。

この後、希望されるかたには、再話入門講座(全3回)がございます。
まさに至れりつくせりですね(笑)
わたしも、世話係という立場を利用して ( ̄ー ̄)ニヤリ
一緒に勉強させていただきます。
再話の勉強の道は果てしなく遠いように思えるので(あ、これも個人の感想です)、機会を逃がさずついて行きたいと思います。
そして、語りや昔話に関係する勉強はいつでも楽しいです(*^▽^*)

4月の中級クラス

🎵  キャベツぅ~の、中かぁ~ら、青むし出・た・よ~~
  ニョキ ニョキ(両方の親指を出す)
  お父さん青っむしぃ~~

手遊びをしてくださったKさん、ありがとう。
わたし、この手遊び大好きなんですよね。
お父さん指から順に赤ちゃん指まで行って、最後は両手でちょうちょを作って飛んでいくんです。
ひらひら~~って。
小学校の時の理科の観察でキャベツ畑に行って青虫のたまごをを見つけたときの「あった!」という気持ちを思い出します。

蛙の王女 語りの森HP外国の昔話 → まほうの話 → こちら
水の精ネックと少年 語りの森HP外国の昔話 → まほうの話 → こちら
ありとこおろぎ 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』
まほうの鏡 『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』
わたしがテピンギー 『女の子の昔話えほん ハイチのおはなし わたしがテピンギー』偕成社
ムズィカ 語りの森HP外国の昔話 → まほうの話 → こちら

「ありとこおろぎ」は累積譚です。
累積譚についてはこちらに説明があります。 → 語りの森HP昔話雑学
「わたしがテピンギー」は、今年出版された絵本です。
『魔法のオレンジの木』(岩波書店)に同じ話がありますが、テキストが少々変わっていて、絵本のほうが語りに向いていると思って覚えたと言っておられました。

こうして眺めてみると、すべて外国の昔話ですね。
上から順に、ロシア・スウェーデン・インドネシア・ギリシア・ハイチ、そしてウクライナ。
「ムズィカ」は、ミュージック、〝音楽〟のことです。
ヤンさんが語ってくれるのを聞きながら、いま、世界中でいっせいに、この昔話を聞くことができたらどんなにいいかと思いました。

4月の初級クラス

春というより初夏を思わすような陽気の中、新年度初回の初級クラスが開催されました。
残念ながらヤンさんは欠席でしたので講評は無しでしたが、語る予定でなかった方々も飛び入り参加して、それぞれの方々の感想や質問などの時間を共有しました。

手遊び ハンバーグ

ハンバーグ ハンバーグ モグモグモグモグ ハンバーグ
ピーマン ピーマン モグモグモグモグ ピーマン
パンの耳 パンの耳 モグモグモグモグ パンの耳
スープ スープ モグモグモグモグ スープ
シータケ シータケ モグモグモグモグ シータケ

1.世界の果ての井戸 /  語りの森昔話集5 ももたろう/  語りの森

練習不足で皆さんの前で語るに至らないとおっしゃっていましたが、語りの間、膝に置いておられたテキストは「お守り」で終わりました。他の方の語りを聞くと、自分が選んだお話よりも素敵に思えるとの事。
確かに昔話は知れば知るほどいいお話がいっぱいで、時に自分が選んだ話とは向かい合いすぎて「隣の芝生は青い」現象が起こる事もあるのかもしれないなと思いました。
これは「かえるの王様」の類話で、それよりも内容がやわらかく(王様→お母さん)短めなので小さい子にも向くとの事。

2.主人と召使い /  語りの森HP外国の昔話 こちら→

旧ソビエト連邦の構成国だった頃のアルメ二アのお話なので、お金の単位がルーブルになっているとの事。歴史を感じますね。
日頃から、語りの森HPのおはなしひろば こちら→
をお嬢さんとよく聞かれていて、お嬢さんが好きな話で覚えられたとのこと。
親子で語りを楽しんだ後、そのお話について感じた事を言い合う豊かな時間、いいですね!
語りの中で怒るシーンが何度か出て来るのですが、後でご自分で聴くとコワすぎる、キツすぎると感じるとの事。
語り手さんはとても良く通るいいお声で一気に語られる。これは笑い話なので、本番では聞き手が笑う「間」を大切にすれば良いのではとTさんよりアドバイス。

3.みつけ鳥 /  語るためのグリム童話3/  小峰書店

ラジオで聞いて好きになり、選んだお話。1話目の「かめのピクニック」よりも覚えるのに時間がかかったのは、単にお話の長さの違いでしょうか。
お話の中に3回の同じくり返しがあるが、言葉が違う事に意味はあるのか疑問に感じながらも、テキスト通り覚えられたとの事。
Tさんより、3回のくり返しは同じにしても良い場合が多々あるが、話によってはちゃんと意味があって言葉を変えている。ヤンさんの再話の中から比べてみると良い。

4.三人兄弟 /  語るためのグリム童話6/  小峰書店

入門講座でひと月かけて選び、覚えたお話。働く事の尊さ、美しさがあるお話が好きで、このお話は三兄弟が仲が良いところが特に好き。将来に夢を持てないような子ども達にこういうお話を通して伝えていけたらいいと思われているとの事。
2話目に語りたいお話の候補が、この日聞かれた中にあったようですよ。読んだ時よりも、聞き手になってその魅力に気づくお話ってありますよね♪

5.くるみ割りのケイト /  おはなしのろうそく10 /  東京子ども図書館

練習量が前半に偏りがちになってしまっているのが、実際に語ってみるとよくわかるとの事。これって皆さんあるあるだと思います。
この語り手さんが最近ペーチカで語った「七羽のからす」について、洗礼など宗教的な事が理解しにくく、ご自分が語るのはどうかなと思っているとのお話に、Tさんが熱くこのお話の良さを語ってくださいました。ヤンさんもHPの井戸端会議で語った時の実体験や、洗礼についても書いておられます。 こちら→
ヤンさんの日記のように、子どもの反応からお話の深さ、そして子どもの能力の高さを目の当たりにする、そんな日々が早く戻ってきますように~

6.三つのオレンジ /  語りの森昔話集5 ももたろう/  語りの森

これを語って下さった大先輩は、他の方々に温かく、時に熱くコメントを下さって、ご自身の語りについては何もおっしゃらないままでした。(突っ込むべきでした!)
でもその後、ご自身がまず語りを「聞く体験」をそれこそ様々なサークルでたくさんされた事、そこから語りの森で学びを深められ、ご自身で色々と「気づく事」によって「今がある」という貴重なお話を聞かせていただきました。

最後になりましたが、今期より初級クラスの報告をさせていただく事になりましたフルーツです。よろしくお願い致します。
個人的には今回の一番の学びは、常にいつでも語れる話を用意しておく事の大切さです。今回のような突然語れるチャンスを逃さないために!

次回は5月10日(火)です(^^)

 

3月のプライベートレッスン

桜も菜の花も、いろんな花が咲き出しましたね。
まさに春!な感じです🌷
3月のプライベートレッスンの報告です(^^♪

1日目
日常語のテキストに変える
「めしを食わないよめさん」『語りの森昔話集1おんちょろちょろ』語りの森
2日目
語り
「仁王と賀王」『日本の昔話2』福音館書店
3日目
日常語のテキストに変える
「とほう」語りの森HP日本の昔話 → こちら

「めしを食わないよめさん」では、よめさんが正体を現した後は鬼になるわけですが、元はよめさんだから女の鬼なんだろうなあとわたしはなんとな~く今まで思っていました。
受講者さんは〝鬼ばば〟ではないかと考えられていて、そのことが話題になりました。
鬼ばばと聞くと、やまんばと同一な感じがします。
じゃあ、鬼の女とやまんばは一緒でしょうか?ということです。
そんなの考えたことがありませんでしたので、興味深く聞かせてもらいました。
昔話というのは、聞き手のどのような解釈も許容しますから、不正解はないわけです。
ですから、受講者さんは〝鬼ばば〟で、再話者のヤンさんは鬼の女とやまんばは別物だろうと解釈したので原話のとおり〝鬼〟にした。
どちらも正解ということです。
わたしは、考えたこともなかったことを知れて、これまたオッケイ?(笑)
要は、どこまで突き詰めてイメージをしっかりしたものにしておくか、ということでしょうかね。
漫然と読んでいたらスルーしてしまう。
痛いところを突かれた気持ちでした。
次はどんな話について勉強できるか、楽しみです(*^▽^*)