「日記」カテゴリーアーカイブ

蒜山高原   コミュニティーバス編 

なんか忘れてるなあ。
そうや、真庭市のやってるコミュニティーバスのことやった~

じつは、自転車での怪我が七割がた治った時点で風邪ひいちゃって、おはなし会三つもキャンセルして、めちゃ落ちこんでて、やっと今怪我も風邪も八割がたよくなったとこです。
それで、あのうるわしき蒜山高原のこと、思い出した次第。

真庭市が、住民のためのバスを運行しててね、蒜山高原から中国勝山まで乗ってきたのです。img_0708
だいたい1時間半の旅。たった200円!

写真は勝山の旭川からの風景。
まんなかに見えてるのは、酒蔵の煙突です。

勝山はこじんまりした落ち着いた城下町でした。
一時間ほどゆったりと散策。
JR勝山駅の近くに、喫茶店。
シフォンケーキがおいしかったよ。

それと、200年以上続くお菓子の老舗「古見屋羊羹」の田舎羊羹、絶品。
有名なのは「高瀬舟羊羹」なんだけど、わたしは、ちょっと固い田舎羊羹がおいしかった。

旭川は、源流が蒜山にあって~って、書きましたよね。
電車や自動車のない時代は、船がいちばん速い交通手段だったんですよ。牛馬よりも。荷物も大量に運べるしね。
で、川。
高瀬舟って、京都だけじゃないのです。img_0709
小型の船で、日本全国にあったの。
中国山地から瀬戸内海へと山間地を流れる川では、小型の高瀬舟が活躍してたんやね。

写真は、その港。船着き場です。
橋の上にヤンがいる。

山あいの集落をめぐって走るコミュニティーバスの旅、いいですよ。
土地のおばさんたちのおしゃべりは暖かい土地の言葉だし。
景色はいいし。
とちゅう、湯原温泉を通るし~

蒜山高原をぬけたところに、魅惑的な風景を見つけました。
ただ低い山と田畑と道があるだけなんだけど、胸がしめつけられるような郷愁。
来年はあそこへ行こう。

ヤン

2学期4年生のおはなし会

2学期、授業でのおはなし会が始まりました。
きのうは、4年生。約30名×2クラス。 ふたりで担当。

先生からのテーマは「新美南吉」です。国語で「ごんぎつね」を習うので。
新見南吉は、「飴玉」などは語りますが、語れるものは少ないです。
語りに向かないというより、言葉遣いが今の子どもたちになじみがないので、聴いて理解しづらいのです。
よくわからなくって、南吉を嫌いになったらこまります。

そこで、ちょっと工夫します。

まずは「きつね」の出てくる話をストーリーテリングでたっぷり楽しんでもらいました。

「こんこんさまにさしあげそうろう」同名絵本/森はな作
「まほうの鏡」語りの森≪外国の昔話≫/村上郁再話 →こちら
「おおかみときつね」『語るためのグリム童話』/小澤俊夫監訳
「九尾のきつね」語りの森≪外国の昔話≫/村上郁再話 →こちら

わたし「むかしは、世界中どこでも狐は身近にいたんやね」

そのあと、新見南吉の作品を20冊紹介しました。
まず絵本を、「ごんぎつね」「てぶくろをかいに」。
もちろん子どもたちはなじみがあるので食いついてきます。
つぎに「きつね」。
子ども「またきつねや~」
子どもたちの興味をひきつけておいて、絵本を見せながら、
南吉が狐だけでなく身近な生き物を題材に物語を書いたこと、
学校の先生で作品を作っては子どもたちに聞かせていたこと、
10代から作品を作りつづけたことを話します。
それから読み物の紹介です。
絵本になっていない作品、読んでほしい作品がたくさんあります。
目次を読みます。
南吉は、目次だけ読んでも面白いんですよね。

紹介した本は、教室に置いて帰ります。

あ、そうそう、一昨年の秋、がらがらどんの遠足で、知多半島、南吉作品の舞台へ行ったよね。
矢勝川の彼岸花の土手をみんなで歩いて楽しかった。
そんな体験が、ブックトークや語りに奥行きを持たせてくれるんじゃないかな、と思います。
・・・蒜山高原ののんびり旅もそんな体験のひとつね。

だから、村上ツーリストにお願いして(笑)、遠足やるんですよ~
今週末から、みんぱく昔話ツアーの募集が始まります。
お楽しみに~
って、けっきょく宣伝か~っ?

ヤン

 

蒜山高原  スイトン編

img_0675蒜山高原には、お化けがいます。
お化けって、どこにでもいますねえ。
蒜山のお化けは、どこからともなくスイーッとあらわれて、トンって立つんですって。
で、名前がスイトン。
べつになんにも悪いことはしなさそうなのですが、恐いですね。

みんなでしゃべってたら、スイーッと来てトン。
あ、・・・こわくない!

 

さて、蒜山盆地のimg_0694ほとんどの見どころは、今回までにもう見終わってたんだけど、まだ行ってなかったのが、蒜山郷土博物館。
行ってきましたよ。

6世紀ごろにつくられた四ツ塚古墳群の埋蔵品とか復元したものとかが展示してありました。
今年が、発掘されて100年になるんだって。
それで、10~11月は講演会とかがあるそうです。

博物館に隣接して古代体験の森があって、竪穴式住居が復元してありました。写真は、竪穴式住居ね。

 

博物館の周りの風景をご紹介しましょう。img_0697
はるかに加茂神社の鳥居が見えま~す。
旭川の土手のススキ。はるかに続きます。
旭川は蒜山高原に源流があり、中国勝山を通って瀬戸内海に流れていきます。

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牛と馬を祀る神様です。中央の木の向こう側に小さな祠があって、その右横に石造りの牛がいます。img_0701
ずいぶん古い像です。
村の人たちは、今も季節のお祭りをしているそうです。

あしたの日記は、コミュニティーバスの旅です。

ヤン


蒜山高原 アケビ編

暑い夏を乗り越えて、痛いけがを引きずって、ようやく秋の休暇をとってきました。

蒜山高原は岡山県。ひるぜんと読みます。
鳥取県との境、真庭市にあります。まにわと読みます。
真庭市は、昔話がたくさん残っているところです。
いつか再話してご紹介します。

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左が皆ガ山で、右が蒜山三座。
いつもなら、レンタサイクルで高原を走り回るんだけど、今年は恐くって乗れなかった~
ペダルこぐたびに右ひざがキクってなるねん。
え~ん。
休暇村の窓から見ると、下蒜山のさらに右から太陽がのぼる。壮観。

 

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皆ガ山の南山麓に、山ぶどう狩りのできるぶどう畑があって、すっぱいけど野趣あふれるぶどうが、谷間になっててね、それをめがけていったんだけど、ぶどう狩り体験は前日に終了してました。

今年は早く終わったんだって。
がっかり。

 

 

 

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でも、アケビをとりましたよ~
あまくって、おいしかった。

え?アケビ、笑ってるって・・・?
えへ、へへへへ

アケビってね、おばあさんのおしりなのよ。
おじいさんが山へ行ったら、どこかから「とっつこうか~、ひっつこうか~」って聞こえてきたの。
「とっつきたきゃとっつけ」って言ったら、背中に小判がべた~ってくっついた。
おばあさんがまねしてね、やっぱり山行って、「とっつきたきゃとっつけ」っていったら、馬のうんこやら松脂やらがくっついた。
おじいさんが溶かしてとってやろうと思って、いろりの火でおばあさんの背中をあぶったら、おばあさん、もえちゃって、灰の中に、おしりだけがのこったの。

おじいさん、おばあさんのおしりを風呂敷に包んで旅に出た(なんでやろね)。
夜になって泊めてもらおうとしたけど、「おばあさんのおしりとふたり連れ」って言ったら、「おじいさんひとりなら泊めてやろう」っていわれて、こまっちゃった。
三軒目もだめだったし、おじいさん、おばあさんのおしりを河原に埋めて隠したの。そして、ひとりで泊めてもらった。
でも、おばあさんのおしりがかわいそうでね、朝早く河原に行って掘り出そうとしたら、アケビが生えててね、実がおばあさんのおしりにそっくりだったんだって。

おしまい。

この話、岡山県の昔話をいっぱい集めた立石憲利さんが語ってられたのを聞いたことがあって、覚えたのよ~

旅の続きはまた明日~!

ヤン

 

 

 

 

子どもと昔話

子ども達は今、運動会の練習が大詰めのようで、大変みたいですね〜
「ダンスが3曲もあるから大変やねん〜。他の競技の練習が全然できひんねん」
「運動場にひざ付いて座ったら石があたってめちゃ痛いねん。ひざに穴開いたもん」
などと、わいわい言ってます。

さてさて、以前にツバメの巣がネコに襲われてヒナたちがやられてしまった話を書きましたが、今日はその後日談です。
しばらくたったある日、
Aくんが「なぁ、あれからツバメのお母さんとお父さん、どうしてる?」と聞いてきたのです。
私「何回も何回も巣を見に来て、ぐるぐるぐるぐる飛び回ってる…
ヒナたちを探してるんちゃうかなぁ……」
Aくんはしばらく下を向いて考えていました。おそらく、ツバメのお母さんとお父さんの悲しみの大きさを想像していたんでしょうね。
下を向いたまま、ぽつりとこう言ったんです。

お母さん、今でもずっと
            全然寝られへんと思うで…

私、また泣きそうになりました。
ツバメのお母さんの悲しみがいかに深いかを、心の奥の方でしっかりと感じている。
そしてそれをこの子は、なんと的確な言葉で表現するんだろう…
子どもって本当にすごい。

大人だと、こんな風には言えない。
うちひしがれて とか
絶望して とか(語彙力なくてすみません…(;−;)
そんな薄っぺらい心情表現では足りない、お母さんツバメの「悲しみ」をこの子は
「ずっと全然寝られない」
という行動ひとつで言い表してしまった。

……ん? おや?
こ、これは………どこかで聞いた事があるぞ………
ま、まさに
昔話では、登場人物の心情表現はあまりしない。
         すべて行動で表現する
ではあ~りませんか!?

つまり「昔話=子どもの生きる世界をそのまま表現している」のでは?!
いや、そうなんです。そうなんですよね!

冒頭の子どものおしゃべりも、よ〜く考えてみると、
「他の練習が全然できひん」→100%もしくは、0%で語る(完全性)
( ほんとは「少しは練習してる」って言ってた)
「石が当たってひざに穴があいた」→物事を極端に語る(極端性)
(穴はあいてないけど、そのくらい痛かったのね)
昔話の語法』があちらにも、こちらにも…

と、いうことは……
「昔話は子どもが好きな形(求めている形)になっている」
昔話の形式意思
ではあ〜りませんか!!

ヤンさん!(おケガの具合はいかがですか?)
私、ものすごい発見したんじゃないですか〜?
大発見じゃないですか〜o(≧▽≦)o
あれ?常識ですか?
うれしくなってまたまた長文で投稿してしまいましたが、
ヤンさん、みなさま、
「常識 」もしくは 「ちょっと違うよ」いずれでも
ご意見、ご教授下さい〜。

お久しぶりの 長文かぶ