「勉強会」カテゴリーアーカイブ

プライベートレッスン

急に暖かくなりました。
それはええけど、花粉も黄砂も飛んでます(っ °Д °;)っ
めげずにプライベートレッスンです~

「宗旦ギツネ」のテキスト整理
『京都府の民話』日本児童文学者協会/偕成社

京都市上京区に残る伝説です。

初めは再話ということでエントリーされたのですが、本文が結構きちんと再話されているので、手を入れて整理するだけで語れるだろうと判断して、テキスト整理のレッスンにしました。

が、やってみると、ラストのモティーフに合理性がなく、これでは語れないなと思いました。
でも、うまい具合に、フルーツさんが、宗旦ギツネの伝説そのものを調べてこられていて、ほかにさまざまな伝承があるのが分かりました。それで、そちらに置きかえて、整合性のある話にしました。だから、ラストは真っ向、再話になりました。

おもしろかったです。

それと、読み物としての文章になっているので、聞くとイメージが見えない部分がありました。その部分は整理しました。
読んでわかりやすいのと聞いて分かりやすいのとは違いますからね。

次回、もう一度テキストを語れる形にして完成させることになりました。

フルーツさん、貧乏神からきつねばなしへと、川の流れのよ~に~
楽しんではりますo(*^@^*)o
わたしも楽しい!

きつねといえば、4月の大人のためのおはなし会(15日)のテーマが「きつね」。
ウーカーさんの故郷の言葉で語るきつねの伝説もありますよ。
みなさん、聞きに来てくださいね~

 

 

3月の再話クラス🌷

急に気温が上がってきて、勉強会で暖房を入れるか入れないか、何度に設定したらちょうどいいのか、もうどうしたらいいのかわからない(笑)
各自が着る物で調整しながら、そしてある者は花粉と戦いながら(換気のために窓は閉められないからね)、再話クラスが行われました。

再検討
「とびじいさん」『北欧の民話』山室静/著 岩崎美術社 → 完成
「アズビンの馬」『新編世界むかし話集九アフリカ編』山室静/著 文元社 → 再々検討
新作
「笛吹峠」『鈴木サツ全昔話集』鈴木サツ/語り 小澤俊夫・他/編者 鈴木サツ全昔話集刊行会 → 再検討

今回の3話は、それぞれ全く違う内容の話ですが、共通して考えたことがありました。
それは、言葉にしろ内容にしろ、むかし語られていたころと今の状況が変わっているということに、わたしはもっと敏感にならないといけないなということでした。
「とびじいさん」は、わたしの担当の話なのでずっと向き合ってきましたが、一か所❝気が狂った❞という言葉が出てきます。
自分では、話全体を見てみて修正するところはもう思いつかなかったので、最後に「この表現を使うのはどうか…?」と指摘してもらって「あっっ!」と気づいた次第です。
おはなしおばさんとしては、言葉に敏感になっていないといけませんね。
❝おかしくなった❞という言葉に修正しました。
大人であれば会話の中や小説などで❝気が狂う❞は普通ですが、おはなしおばさんは子どもに語りますからね。
話によって、言葉を変えたり、表現をやさしくしたり、場合によっては子どもではなくて大人に語るようにと話の活かし方を繊細に考えなくてはいけないなと気づかされました。
いや、それはもう、勉強を始めた時からそう教わっているんだから、これでできているだろうという慢心か?!Σ(・ω・ノ)ノ!
それがいちばんこわい。
まだまだ先は見えないのに、こんなことに気づかないとは_| ̄|○
再話は難しいというか、訓練ですね。
言葉に敏感になる訓練だと思います!
運動は苦手だし、軍隊式も嫌いで今まで縁がない言葉だと思っていましたが、❝訓練❞してるんだと知りました。
我ながら気づくのが遅くてがっかりです(笑)

3月の語りクラス

2024年度最後の語りクラスとなりました。入門クラスを終えた方から始り、聞きごたえのある外国の話が3話、そして春を思わせる歌が楽しいお話や、最後のオチが笑えるお話などなど、とっても充実したプログラムになりました。手遊びもおススメです!

手遊び : 『一の指は牛さん』
*最後の五の指は色々なバリエーションで楽しめます!

語り
1.『あちち、ぷうぷう』語りの森昔話集4/語りの森
2.『三枚の鳥の羽』語るためのグリム童話集4/小峰書店
3.『鳥のみじい』子どもに語る日本の昔話2/こぐま社
4.『ガムバール』語りの森HP こちら➡
5.『魚がくれた子ども』語りの森HP こちら➡
6.『神様と小便』日本の昔話1/福音館書店

ヤンさんの語り
『きつねとがちょうたち』語るためのグリム童話集5/小峰書店

~本日の学びを備忘録としてこちらに残したいと思います~
ノート式おはなし講座・語りこの愉しき瞬間より
おはなしの覚えかた
・うろ覚えで語ると不安定な語りになり、聞き手にとってストレスになる
・言葉を大切にするとおはなしのイメージがくっきりと浮かび上がる
⇒語り手が言葉の意味を考えながら覚えると、自分のイメージがくっきりとする
⇒語り手の自信になる
⇒それが聞き手に伝わり、聞き手のイメージもくっきりとする

ヤンさん、皆様、1年間ありがとうございました。
また来年度もご一緒できることを楽しみにしております。
個人的な来年度の抱負としましては、しばらくご無沙汰している、K さんが名付けてくれた「あったかペーチカ」に一回でも参加することです。

次回は新年度4月8日(火)です
ノート式は26ページからです

2月のプライベートレッスン

ここ近畿のまん中あたりの地域では、月曜日まではすごく寒かったのですが、その後一週間ほどは暖かくなるようです。
予想では一気に春の陽気になるような日も!
寒暖差があるのもつらいんですけど、文句ばっかり言ってても仕方がありませんね。

2月のプライベートレッスンは3話でした。
語り(日常語)「貧乏神と福の神」『日本昔話記録7香川県佐柳島・志々島昔話集』柳田國男/編 武田明/採録 三省堂
1月の再話クラスでテキストが完成したのでおぼえて語られました。
完成したテキストでしたが、プライベートレッスンではほぼ一対一で詳しく話をしますので、もっとテキストを突き詰められます。
この日もテキストの検討をしまして、よりイメージしやすいテキストになりました。

具体的に言いますと、貧乏神とおじいさんの位置関係をスムーズにイメージできるようにしました。
再話する作業はきりがないのかもしれませんが、テキストに取り組み、語りを耳で聞き、そしてまた検討と修正をする。
そしてよりテキストを磨いていくという過程を見せていただいて勉強になりました。

語り「美しいユーラリ」『語りの森昔話集5ももたろう』語りの森
残念ながら参加できませんでした。
ききたかったなあ~

整理「高野谷の狐」『遠州伝説集』御手洗清/著 遠州タイムス社
この話は、かなり再話して分かりやすくなっていますが、やはり読み物であるので耳で聞いて分かりやすいテキストにする作業をされました。
語るためにイメージを追って話を細かく見ていくと、イメージしにくいところが出てきて、それをどういう状態なのか確認しながら文章を整理していきました。
ご自分の地元の伝説集なので、生まれ育ったところの話は愛着があると思います。
そして伝えたいと思うだろうから、ずっと残ってきたんでしょうね。
きつねに騙される話なのに、きつねは全く登場しない、おもしろい話でした。

日本全国できつねに騙される人がいて、「おれはだまされない」と言い張る人がいる(笑)
「自分は、オレオレ詐欺には引っかからない」と思うのはやめにしたほうがよさそうです。

2月の語りクラス

1月はお休みでしたので、久しぶりの語りクラスでした。皆さんわいわいと言葉を交わす最中、ヤンさんが出欠を取ります。「○さーん!」「はいー!」「△さーん!」「見かけましたので来てますー!」など、そんな様子を眺めながらこの一時に小さな笑みを浮かべるのです。ここ数ヶ月は語りのエントリーをしていないからそんな余裕があるのか。他にもそんな方がいるかも?語る方はそれどころではありませんもんね。あいすいません。さてさて、今日も心地好い緊張と共に楽しい時が始まりました。

手遊び ごんべえさんのあかちゃんがかぜひいた

「目ん玉落とした医者様」『語れやまんば5』藤田浩子の語りを聞く会

「かしこい羊飼い」『おはなしのろうそく34』東京子ども図書館

「プレッツェモリーナ」 『語りの森昔話集6プレッツェモリーナ』語りの森

「世界でいちばんきれいな声」『おはなしのろうそく11』東京子ども図書館

「パティルの水牛」『語りの森昔話集6プレッツェモリーナ』語りの森

入門クラスを終えた方「眠り虫の次郎」『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』語りの森 

ヤンさん「ホレばあさん」『語るためのグリム童話2』小峰書店

この度は入門クラスを終えた2名の方が、見学に来られました。そのうちお一人は、先月最後のクラスに参加できなかったとのことで、発表の場として語っていただきました。堂々としておられ、素敵な語りでした。新たな門出に立ち会った喜びを感じ、晴れやかな気持ちになりました。ご本人は先輩方を前にして、さぞ緊張されたことでしょう!聞かせていただきありがとうございました。ヤンさんは、「自分の内から出てくるものをそのまま語り、子どもたちの声を受け取っていけば語りが自然と変わっていく」と言われました。初心に返りました。子どもたちの声は、語り手を育ててくれる贈り物ですので、あんな反応してたなあ~で終わるのでなく、あんな反応があるってことはそうか!という気付きになるように、語りの姿勢を調えて臨みたいです。ですので、語りに向くテキストでない、語り手との関係が不十分、語り手が緊張して子どもたちも緊張している、イメージを届けられていなくて子どもたちがおはなしから離れている(恐ろしい状況です😱)というようなことになると、反応が表れにくくなる。今日の語りの中でも「おはなしの姿」を捉える話がありましたが、語り手が捉え損なうと、聞き手は笑いたいところで笑えない、なんか変だなという違和感が漂います。おはなしの姿については→こちら 語り手の感性で選ばれたおはなしは、その人のすき!共感!伝えたい!の気持ちがぴったりあったものですし、その人にしかできない語りとなるものです。(どなたかの語りを見てあんな語りがしたい!というのは別です。うまくいかない事が多いそうです)語る責任を心にほどよく留めて、確認をしてから取り組みたいです。今回も忘れかけていた事を思いだし、色んな偏りを戻すこととなりました。「語り この愉しき瞬間」にもすべて書いてありますし、手の届くところに置いておきます!私事ですが、今手元にあるのは宮部みゆきの「きたきた捕物帖」でして、3から読み出したおかげで1と2を読みたくて、さくさくと時間を費やしています。何でもそうですが、没頭する事って子どもも大人も大事ですね。届ける語りも、そんな最高の瞬間にできるように準備します。語りのエントリーもしま…一年を回せるだけのレパートリーを獲得したからか、プライベートレッスンで濃密な時間を過ごすことに甘えているのか、自分の都合のいいように怠けているのです(-.-)語りクラスで語られる皆さんの姿勢は素晴らしいです。いつも楽しみにしております。

次回は3/11(火)です