「勉強会」カテゴリーアーカイブ

語りの森総会に向けて😁😁😁

なんで「総会」っていうかというとね、語りの森は、いくつかのグループで活動してるから、全員で顔を合わせることがなかったのよ。それで、全員が交流する機会として年1回、語りの会をする。
コロナで途切れていたけど、やっと開催します╰(*°▽°*)╯

語りの森のメンバーに限らず、ひろくおおぜいの人で楽しみたいと思って、今年から「みんなで楽しむおはなし会」って名前にしました。

大人のためのおはなし会や、土曜日の図書館のおはなし会を通じて、おとなも語りを求めているっていう手ごたえを感じています。それで、「みんなで楽しむ~」です。日曜日なので、子どもも来てくれるかもしれません。

事務的な準備もちゃくちゃくと進めていますが、一番大事なのは、もちろん、おはなしの準備です。
今回は、各地の貧乏神の昔話を楽しみます。
語り手の皆さんが、たくさんのおはなしの中からえりすぐりの貧乏神を語ってくれます。楽しみです!

語りたいけどまだおはなしが決まらない人も、大丈夫です。貧乏神は短い話ばかりだから、すぐに覚えられます。
ホームページの《昔話雑学》に貧乏神のテキストを1ダース集めていますから、のぞいてみてくださいねO(∩_∩)O
こちら⇒
語りの森メンバーでないけど、語りたい人は、お問い合わせからエントリーしてくださいね。こちら⇒

****************

今日のホームページ更新は《日本の昔話》。
笑い話の「ちゃくりかきふ」です。
語ってくださいね~

 

2025年度おはなし入門講座 第一回

今年もこの季節になりました、そうです…新たな語り手が誕生する、おはなし入門講座です。遅くなりましたが、先月末に第一回目がありましたので報告です☺

今年は4名の受講者を迎え、まず自己紹介から始まりました。
すでに地域のおはなしサークルに所属している方、
我が子の小学校で図書ボランティアをしていたり、保育士として児童館で絵本の読み聞かせをしていたり、習字教室をしていたりと日々子どもたちに接している方々ばかりでした。

この講座は4回で構成されており、
第1回 「おはなしってなあに?」
第2回 「おはなしの選びかた」
第3回 「どうやって覚えるの?」
第4回 「語ってみよう」
語り手になるためのノウハウはもちろんですが、おはなしの魅力などヤンさんが長年子どもに語ってこられた経験からも詳しく説明してくれます。

さて、1回目のテーマは「おはなしってなあに?」です。

➀「おはなし」ということばについて。なにをするの?
大きくとらえると絵本や紙芝居、ペープサートなども含みますが、ここでのおはなしとは、素話(storytelling)です。声(音声)だけで物語を子どもたちに伝えます。

”物語を耳から聞く⇒言葉を頭で想像して楽しむ”

➁絵本と比べてみよう
語り 「七羽のからす」『おはなしのろうそく10』/東京子ども図書館
絵本 「七わのからす」 フェリクス・ホフマン え/せた ていじ やく/福音館書店

まずは語りを聞いて、自分がイメージした「泉」「ガラスの山」を受講者に聞いてみます。もちろん一人一人違うイメージです。
自分が経験したことや見た本や映画が元になっているかと思いますが、それでいいのです。正解がなければ、良い悪いもありません。

”みんな違ってみんないい⇒自己肯定感が生まれる”

一方、絵本に描かれているのは、その作者がイメージした絵になっています。
ただし、語りでは息子たちがカラスになるのは一瞬ですが
絵本ではカラスはまだ人間の足が残っていたりと、徐々に変化しているように描かれています。
メディアの違いですが、グリム童話は昔話として語られていたものであり、絵本になったは最近のことだそうです。

➂「おはなし」がひきだす子どもの力
語り 「あなのはなし」『母の友』123号/ミラン・マラリーク作

くつしたにできたあなが、ドーナツ、カエル、ツバメ、ヒツジと一緒に旅をします。みんなはオオカミに食べられますが、あながオオカミのお腹の中に入ると、
あながオオカミを飲み込んでしまう、とういおはなしですね。
有り得ないものを思い描く力、そしてオオカミが出てきたらどうなる?
つまり「想像力」が必要なおはなしです。
日常生活の中でも、「これをしたら、どうなる?相手はどう思う?」と考える力です。おはなしはこの「想像力」を育てるのです。

また、子どもは繰り返しを覚えるのが上手です。
このおはなしも「オオカミだってこわくない」という言葉が何度も出てきますが、途中からは「オオカミだって」と言うと、
子どもたちが「こわくない」と続けてくれることもあります。
おはなしの中に出てくる言葉の意味が分からなくても、繰り返し出てくることで記憶として残ります。
これが成長の過程で実体験と結びついたとき、「これのことか」となります。
おはなしを通じて言葉を獲得していくのです。

”想像力・思考力⇒自分で思い描く力。生きていく上で一番重要な力”

おはなしの偉大さを再認識する内容でした。
語りを続けていると雑念が出てくることもありますが、おはなしの力を信じ子どもたちにおはなしを届けようと思いました。

毎年感じることは、語りの経験者が受講しても十分ためになる内容です。むしろ経験者が聞くとより理解でき、新たな気持ちで語りに取り組めるのではないかと感じます。

この入門講座、元々はがらがらどんが主催で開催されていましたが、ご縁があり、ききみみずきんが主催を引き継ぎ今年で6年目になります。
こんな素晴らしい入門講座を毎年無料で受講できます!メンバーは募集中ですので、興味のある方はぜひお声かけください。

受講者の皆様・・・宿題は「おはなしのテキスト」を元におはなしを沢山読んできてください。次回は10月21日(火)、「おはなしの覚え方」です。

 

9月プライベートレッスン

やっと、朝夕は涼しくなってきて、寝やすくなりましたね。
とはいえ、日中はまだ暑い日もありますから、みなさん体調を崩さないようにお気を付けくださいね。
9月のプライベートレッスンは2話でした。

語り
「おいしいおかゆ」『おはなしのろうそく1』東京子ども図書館
語り方は申し分なく仕上がっておられるのですが、異年齢の子どもたちのお話会に行っておられ、聞き始めの低年齢の子どもさんたちに、集中して聞いてもらえるようになる方法をいろいろと模索されていました。
今回はそのお悩みを相談されていて、チャレンジ精神とガッツに恐れ入りました。
まだ若いころでも、チャレンジ精神もガッツもなく、ただアタフタと進めていたわたしでしたが、年を取るとなおさら安定という名の省エネルギーにおさまってしまっていて、よどんでいたなと気づかされました。
ヤンさんは、細かく状況を聞いてプログラムのアドヴァイスをされました。
プライベートレッスンは、深い話ができるのでいいですね。
このすぐ後にお話会に行くということでして、さっそく試してみると言っておられました。
張り切っておられる様子が、すり切れた自分にはまぶしかったです(笑)

テキストの整理
「世界でいちばんきれいな声」『おはなしのろうそく11』東京子ども図書館
こちらも小さい子どもさん向けのおはなしですね。
なんと、参加者さんは、英文の原話を見つけられました。
1951年にアメリカの出版社から出されていて、第二次世界大戦前後のいろいろな本から集めた話が一冊になっているようです。
どうやって見つけたのかじっくり教えてほしいところです。
貴重な原話を見ることができて、勉強になりました。
日本語のテキストがあるわけですから、なんとか英文がわかります。
「三びきの子ブタ」の時も思いましたが、英文を読むと、テンポがとてもいいことがわかります。
日本語にするとそこのところが失速するように思うのですが、それは仕方のないことかもしれません。
ですが、テキストを整理されることによって元のテキストよりテンポはよくなっていますので、聞きやすく語りやすくなりました。
参加者さんのように英語力があれば、こんなこともできるんですね!

10月のプライベートレッスンはどんな話が出てくるのか、楽しみです。
お申し込みをお待ちしてます~~(^O^)/

9月の語りクラス

残暑が厳しいですが、お店には秋の食材が並び始めましたね!今年は秋刀魚が安くて美味しい☺食欲の秋になりそうです。
さて、2か月ぶりの語りクラスがありました。

事前にプライベートレッスンを受け、テキストに手を入れたおはなしを発表してくれた人が多かったです。
出典もほぼかぶることなく、日本、外国、アイヌ、日常語とバラエティに富んでいました。全体で約1時間半の語りですが、楽しいおはなしに耳を傾けていました。
では、報告です。

👐手遊び『たまごをポン♪』👐
たまごをポン!とわりまして そのままたべたら なまたまご~♪
たまごをポン!もひとつポン!とわりまして じゅうじゅうやいたら めだまやき~♪
たまごをポン!もひとつポン!もひとつポン!とわりまして ぐるぐるまいたら たまごやき~♪
たまごを・・・もひとつ・・・もひとつ・・・もひとつ・・・とわらないで おなべでコトコト ゆでたまご~♪
たまごをポン!もひとつポン!もひとつポン!もひとつポン!もひとつポン!とわりまして ふんわりおおきな ホットケーキ♪

語り
 ➀「美しいおとめ」 『おはなしのろうそく28』/東京子ども図書館
 ➁「おおかみときつね」 『語るためのグリム童話4』/小峰書店
 ➂「地主のはなよめ」 『太陽の東月の西』/岩波少年文庫
 ➃「三枚のお札」 『おはなしのろうそく5』/東京子ども図書館
 ➄「ひとつぶのサッチポロ」 『アイヌの昔話/萱野茂』
 ⑥「つるの恩返し」 『語りの森昔話集3』/語りの森

ヤンさんの語り
「雨の日も晴れの日も泣く」『稲田コレクション』
稲田浩二氏が1967年から1978年に日本各地29都府県で現地録音取材した日本昔資料からです。

同じ場面は同じ言葉で繰り返される。
昔話の語法であり、この点が創作とは違うのです。創作では少しずつ言い方を変えていることが多く、語り手は覚えにくいですね。

「おおかみときつね」の中で、
おおかみは自分のことを「わしは」と言っていますが、一番最後だけ「おれは」になっています。
また、同じように「赤ぎつねよ、わしに何か食い物を持ってこい。さもなければ、おまえを食っちまうぞ」も
1回目と2回目は「さもなければ」ですが、3回目のみ「さもないと」になっています。
聞き手は気になりませんが、語り手が覚えるとき気になるようであれば、「わしは」と「さもないと」に統一して問題ないそうです。

今日、1年生の朝学習おはなし会で「三匹のくま」を語ってきました。
3回の繰り返しオンパレードですが、子どもたちは「またか~」と言いながら、喜んで聞いていました☺

次回は11月11日(ポッキーの日 笑)です。

最後に案内です。
➀新しい仲間が増えました🙌地域のサークルに所属されており、今回は見学でしたが、次回早速発表してくれます!
➁11月30日に「語りの森総会」と題して、「貧乏神」大会が開かれます。発表者全員が国内外の「貧乏神」を語ります。飛び入り参加もOK、午前は発表、午後からは交流会です。どなたでも参加できますので、気軽にお越しくださいませ~♪

8月 プライベートレッスン

夏休みがとっくに終わって、8月は今日で最後。
学校が始まっても、まだまだ暑さは続く今日この頃です。
8月のプライベートレッスンは、3話でした。

1話目
「貧乏神の土産」
テキストを日常語に変えて、語りもされました。
残念ながら、参加できなかったので報告できません。
Mさん、よければ、出典やレッスンのようすをコメントでお知らせくださいね。
よろしくお願いしますm(__)m

2話目 語り
「おばあちゃんの話」『赤頭巾ちゃんは森を抜けて』兼岡糸子他/訳 阿吽社
フランスの古くから伝わる「赤ずきん」のおはなしで、一般に知られている赤ずきんの話とはだいぶ違います。
「くらいくらい」とか「ちいちゃいちいちゃい」のおはなしのように、怖がることを楽しむために、聞き手のようすを見ながら、語り手と聞き手が相互に交流するエンタメ的な話でとても面白かったです。
ペローの赤ずきんのように、男はおおかみだから気を付けるんですよ、みたいな感じがないんです。
7月のあったかペーチカの時にしてもらった、赤ずきんミニ講座に詳しく報告してくれていますので、どうぞそちらもご覧ください。 → こちら

3話目 テキストの整理
「鉄のストーブ」『語るためのグリム童話6』小澤俊夫/監訳 小峰書店
受講者さんは、同じ物が違った表現になっているところの言葉をそろえたり、必要ないと思う文を取るという作業をされていて、それでよいのかどうかを見てほしいということでした。
最初から順を追って見て行き、説明してもらいながらテキストを整理できて、悩みが無くなってから覚えるというのが、理想だということが改めて分かります。
これで心置きなく覚えられますよね。
この話は長い話なので、初めにヤンさんが整理の目的を聞かれたときに、短くするつもりかどうか聞かれました。
受講者さんはそれは考えておられなかったようですが、もしそれもしようと思ったらもっと考えることが多くなって、とてもプライベートレッスン一回では終わらなかっただろうなとあとで思いました。
テキストは多くの場合、整理や手直しが必要なように思います。
しかしそれはとても難しいことで大変だと、まだまだ至らなさを感じた次第です。
でも、何回も機会を増やすことが道を進むことなので、カメの歩みでも少しずつ歩んでいきたいなあと思いました。
何事も、やり続けないとですね(^^)/