「勉強会」カテゴリーアーカイブ

耳をきたえる😁👂

最近、ババの勉強会とかで、ちょっと驚いてることがあるんですけど。
みなさんのサークルなどではどうかなと思って、ちょっと書いてみますね。

おはなしの練習をするときに、自分の語りを録音する人が、たまにいるようなんですよ。
その録音を後で聞いて、間違ったところがないかとか、変なところはないかとか、語りの癖がないかとか、確認するんですって。
ときには、テキストを読んで録音してそれを聞いて覚えるとか。

みなさんはどうですか?
他にも活用方法があるんでしょうかねえ。

ヤンはあんまりお勧めできないなあ。
というか、やめた方がいいと思う ⊙﹏⊙∥

ヤンは、「ちょっと録音して聞いてみたら」ってアドバイスすることはある。それは、その人のその話について、ヤンが説明しても分かってもらえてないなと思ったときだけです。
常時、またはしょっちゅう録音して聞くなんて、ぜったいアドバイスしません!

だって、語っててまちがったら、すぐに気がつくでしょう。
変なところも、語りながらわかるでしょう。
語り癖なんて、自分で聞いても分からないっていうか、分からないから癖なんよね。
そして下手な読みを録音してそれで覚えたら、当然、語りも下手になる。だいたい、読むのと語るのでは、間(ま)がぜんぜん違うんやから。

それより、一回分の録音を聞く時間に、一回分練習をしよう!

あのね、録音の一番の弊害は、「後で聞くわ」って思ってると、語ってるとき同時進行で自分の声を聞こうとしなくなることだと思う。

自分の声を聞くことはとてもとても大事。
でもそれは、録音して聞くんじゃなくて、語りつつ聞くことが大事なの。
口から直接耳へ。
録音すると、自分の語りが時間にピン留めされてしまう。
でも語りって、本来、生きていて、一回一回違っているものでしょ。
「イメージする」⇒「言葉に出す」⇒「伝わるように話す」、それが練習ね。そしてそれをしながら同時にその声を聞くってこと。
聞きながら、「これでいいかな」って確認しながら、次の言葉を出すの。
「あかんな」って思ったら、すぐ前にもどってやり直す。
それって、集中力がすごくいるのよ。

でもそうすることで、聞く力がきたえられると思う。
聞く力は語る力でもあるからね。

ヤンは、自分が練習するとき、録音は使いません。
え?
ホームページに録音があるって~?
うん、ホームページでは、文字テキストを読まない人にもお話を楽しんでもらうために録音してるのです。
ホームページ用に録音するときは、これが現状で最高っていう所まで完成させてますけどね。
でも、練習のためには使わないなあ。

あ、まちがってもわたしの音声を聞いて覚えたり参考にしたりせんといてくださいね(^∀^●)
あなたには、あなたの語りが一番なんやからね~

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まだ5月やのに、関西は梅雨入りやって。
ほんまかな。

きょうは《日本の昔話》「豆と炭とわら」をUPしました。
語ってくださいね~

 

5月の再話クラス

今年度初めての再話クラスがありました。
人数が増えたので、今年は勉強会の回数を増やして各人が一年で一話再話できるようにしました。
今回は2話、再話の検討がありました。

「石を投げてお嫁さんを決めた王子たち」(原題:石を投げてお嫁をきめた王子たち)
『新編世界むかし話集4フランス・南欧編』山室静 文元社

「死人のミサ」
『北欧の民話』山室静 岩崎美術社

偶然、2話とも山室静さんの著書ですね。
伝承の語り手から録音した昔話を翻字しただけのものとは違いますから、読む分には十分わかるのではないかと思いますが、再話の勉強会に上がってきて正面切って向き合いますと、耳で聞く分にはわかりにくいんだということがよくわかりました。
聞き手がイメージできるかどうかということが大切になりますから細かいところまでまず自分がイメージできないといけません。
原話からイメージがすぐに確定できないとなりますと、原話に反しないように考えながらイメージを決めて言葉にしなくてはなりません。
まさに格闘!
参加者のいろいろな意見がでるので「みんなで再話をしている~!」っていう感じがありとても楽しかったです。
次回は今回の2話の再検討と、新作の検討1話で、その新作は当番が自分となっています。
外国の話を選んだのですが、いまはまだそれが世界のどのあたりにあるのかもよくわかっていない(笑)
違う文化の祭りが出てきているので背景をちょっと調べなくてはならないです。
そして話型も。
2カ月はあっという間なので、「早く始めろ、エンジンかけろ!」と、脳の片隅で(片隅かいな!)小さく言っております(笑)
エンジンかけるためにはまずやることやめて、やりたいことをやるべきか?!
言い訳せずにやればいいんですが、はい、すいませんm(__)m
次回は7月25日です。
もう、真夏になってるでしょうね~~

5月の中級クラス

ブレーメンの音楽隊 『語りの森昔話集4』語りの森

ホレばあさん  『語るためのグリム童話集2』小峰書店

赤ずきん  『語るためのグリム童話集2』小峰書店

ねずみの小判干し  『おはなしのろうそく26』東京子ども図書館

ふたりの友  語りの森HP

幸運の種まき 『世界の民話18イスラエル』ぎょうせい より再話

本日も多くの学びがありました!

・もし、大事な一文や外せない言葉を忘れて飛ばしてしまったら…気付いたなら、入れられそうな箇所で入れる。「…ところで、~だったのです!」

・盛り上がり場面にスピード感を持たせたい場合、速いシーンをスローで語る方法がある。(私の内心:アクション映画によくあるあれかな?あれを語りで?)

・子どもたちが、おはなしの先を分かっている顔をしているとき、「けれども…」接続詞はいらないのでは?課題、今後も考える必要がある

・赤ずきんの語り手さん:赤ずきんのテーマ・意味を調べて、心理的な解釈を知ってから、テキストを決めた。『昔話の魔力』赤ずきんが初めて親の言うことを聞かずに自分の意思を押し通す体験。失敗して、一度死ぬ。生き返り、自分でオオカミのお腹に石を詰める。赤ずきんは体験を通して学ぶ。その解釈に納得できたので、小峰書店のテキストを採用した。…最後の赤ずきんのことば(これからはもう、けっして道草をくわないことにするわ)となっている。自分で自分に言う。テキストによって違う。違和感があっては語れないので、自分で納得することは大事

・心理的な解釈は語り方で自然にでるけど、視点を変えて、聞き手がここをどういうふうに聞くか?こういう風に聞いてくれたらおもしろいな、を考える。目の前の子どもとの間合い、やり取りに、自分が想定して語り方を変える。怖がらせる場面の大事さがある。遊びの場面、かけひきの面白さ。

・ヤンさんの再話テキストはよく考えられているので、その通りに覚えたかったが難しかった。→自分のリズムがそれぞれあるので、言葉を入れてもいいし、取ってもいい。

高次元な内容で、頭がチカチカしました。一生懸命聞いていましたが、ここでの報告は少し薄まっているかもです。聞き手と一緒に作るおはなし会、まだまだ分かってないですね。分かってないことが分かっただけでも収穫です。練習や実践での意識の持っていくところを変えられるかもしれないと思い始めました。寝てても語れるくらいの練習が前提だということも腑に落ちました。今までは、本番でこけないために練習を重ねていましたが、そうではない意識でできそうです。ああ、時間が足りない。時間は作るものですね!適度に頑張ります(^^♪

5月の日常語クラス

こんにちは。
5月の日常語クラスはつい5日前だったんですけど、そのころはまだ朝晩は寒いなと思っていたのに今日はなんと、最高予想気温が30度だそうです。
急に暑くなって、気持ちや着る物がついていきません~~(;’∀’)

語り
「鳥のみじさ」『日本の昔話3』福音館書店
「めしを食わないよめさん」『語りの森昔話集1』語りの森
「もぐらのお嫁さん」『語りの森昔話集4』語りの森
「手なし娘』『日本の昔話2』福音館書店
ヤンさんの語り「からすとたにし」語りの森HP → こちら
テキストを日常語になおす
「かちかち山」『語りの森昔話集4』語りの森

この日、ヤンさんが敬語の使い方について面白い資料を持ってきてくださいました。
『日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白いことばの世界』(幻冬舎)の中で、敬語表現の「~~しハル」の〝ハル〟の使い方が、京都と大阪でも違うという調査結果をもとに、敬語使用ルールは地域によって違うということを説明してありました。
この「~~しハル」という言い方は、まさにわたしが生まれ育った環境で多用する言葉遣いですので、とっても身近に感じられましたし、納得しました。
わたしは、〝ハル〟が敬語だという意識はなく多用してきました。
敬語というよりも、女性と上品な男性の使う言葉だと思っており、犬と雨には使わないです。
言葉というのはものすごく近いところでも違う言葉遣いをするので不思議です。
昔は、村やごく限られた地域から一生出ることがないのが当たり前だったということでしょうか。
今はどこへでも行けるし、テレビで日本中の日本語に触れられるから、みんなが言葉のちゃんぽんなんでしょうね。
そんなことを考えながら、普段使っている自分にとって自然な言葉にテキストを直して語れることは幸せなんだなと改めて感じました。

次回は、7月14日です。どんな話がメニューに上がるのか、楽しみにしています!(^^)!

5月の初級クラス

手遊び歌
たけのこ めだした
花さきゃ ひらいた
はさみで ちょんぎるぞ
えっさえっさ じゃんけんほい

語り
1.スウォファムの行商人/MORE ENGLISH FAILY TALESより再話
2.ねこのしっぽ/語りの森昔話集4/語りの森
3.金噴き明神/語りの森昔話集5/語りの森
4.金のとさかのおんどりとひき臼/語りの森昔話集5/語りの森
5.いうこときかないうなぎ/おはなしのろうそく7/東京子ども図書館
6.金を生むねこ/奈良の民話1/奈良の民話を語り継ぐ会
7.幽霊和尚さま/語りの森HP 〈こちら→〉

ヤンさんの語り
8.幸運の種まき/世界の民話18・イスラエル/ぎょうせい

講評
・短い笑い話程、難しい。冒頭のお話の設定部分は大事な言葉を立てながら、聞き手にしっかりとイメージさせる語り方を心がける。
・笑い話は思ったように受けないと、次に語るのを躊躇してしまいがちだが、何度でもチャレンジしてみると良い。
・「寝ていても語れる」まで練習を積むと、少々言葉を忘れても先に進める。
・お話を時間をじっくりかけて覚える事そのものは、ちゃんと聞き手に伝わる。
・時には録音してみて、自分の語り方の癖を客観的につかんでみると良い。
・息継ぎを入れる場所は意味を考えて。テキストをスラスラ言えるようになったらどこでも息継ぎできる。
・聞き手の反応を予想するのは良いが、語り手がイメージを作り過ぎず、語りながら聞き手の反応を見て一緒に「間」を作っていく。
・聞き手からは描写ではなくストーリーを求められている。
・描写のあるテキストは覚えるのも、語るのも、聞くのも難しい。
・自分自身の発端句、結末句を地域に関係なく持って良い。

今回は題名が「金」「ねこ」にまつわるお話が重なりました。他にもお話の中に、同じ夢を3回見る、樫の木が出て来る、などの共通点もありました。「うなぎ」はかなりレアで印象に残りますね(笑)先月に続いて「ゆうれい」のお話をしてくださった方もいらっしゃって、今後はどんなお話が飛び出るか、ますます楽しみです。

次回の初級クラスは6月13日(火)です。