暑さ寒さも彼岸まで、春はすぐそこまで来てますね。年度末ですし、たくさんの紙と布を整理して、新しい季節をすっきり迎えたいと思う今日この頃です。
【手あそび】
たんたんたん ぽぽ たんたんたん ぽぽ たんぽぽたんぽぽ たんたんたん
【語り】
おはなしのだいすきな王さま 『山の上の火』岩波書店
アリョーヌシカとイワーヌシカ 『まほうの馬』岩波書店
さるとかにのもち争い(日常語) 『語りの森昔話集4』語りの森
舌切りすずめ(日常語) 『語りの森昔話集4』語りの森
むかでの医者むかえ 語りの森HP
ヤンさん 鬼のひとり娘 語りの森HP
おはなしのだいすきな王さま テキストに少し手を加えて語られました。お百姓の何度も繰り返されるセリフを同じにしすぎると、それに答える王さまのセリフが何だったか、語り手自身が分からなくなり、王さまの言葉を間違える。王さまがイライラしてくる様子、その王さまの言葉のエスカレートする事を活かす。王さまが困りだすのがおもしろい、王さまの答え方の方に集中して語る。また、テキストの文によっては、はっきり耳に届けずに言う必要がある場合、飲み込むように語る。
アリョーヌシカとイワーヌシカ 弟と姉さんの掛け合いの詩の部分、このおはなしの重要な部分になるので、練習の中で語り方を考えていくとよい。「こういう風に聞き手に受け取ってほしい」という工夫をする。
さるとかにのもち争い さるが木に登って餅を食べていて、『そうしてるうちに、木の枝が折れて、ふくろから、おもちが落ちてきました。』という場面がどうなってるのかイメージがしづらいとのことでした。司書さんでもある中級メンバーの方が、国会図書館の検索で原話をその場で見てくれました!『木の枝にかけていた袋』と原話に記述。わー!とみなさんで納得して、分かってよかった~と解決しました。なので、そのように言葉を加えられました。原話の確認は大事ですね。
舌切りすずめ 何年も前に、他のテキストで覚えたおはなしだったそうですが、すっかり忘れてしまったので、混ざって困ることもなく、覚えられたとのことでした。「したきりすずめ~どっこどこ~ちゅんちゅん」を歌にされていました。
むかでの医者むかえ 語られたHさんは、遠方にしばらく行かれるという事で、クラスでの語り納めとなりました。目の前のことに時間を使って、気持ちゆったりと行ってきてください!
ヤンさんの「鬼のひとり娘」、大元はたった三行のはなしとのこと!サカタシズコさんという方がお父さんから聞いた話。お父さんは狂言を見るのがお好きだったそうで、その「首引(くびひき)」を娘さんに話したものだそうです。そして、娘のシズコさんがお孫さんに語ったものだそうです。おはなしは個人的なもの、それが始まりだったりするんですね。お父さんが狂言を見て、シズコさんに話したのは100年くらい前のことでしょうか。そんな繋がりがあって、一つの昔話を聞いているんだと思うと、私たちは伝承の途中にいるってことが、はっきり分かりますね。一人で百年語ることはできませんが、そうやって思いが繋がって、下の世代へと語り継がれるんだなと嬉しくなりました。ヤンさんの見ている景色が少し見えた気がしました。
中級クラスの報告を1年半ほどさせて頂きましたが、振り返りがとても勉強になりました。フルーツさんからもお知らせがありましたが、来年度から、初級クラスと中級クラスは合同となり「語りクラス」となります。初回は4/9㈫です。事前に秘密基地をひらいて、エントリーされているお話の出典をチェックし、テキスト持参の上での参加となります。みなさまお忘れなきを。どんな学びの会になるか、どんな新しい出会いがあるか、楽しみです。フルーツさんと交代で報告をしていきますので、よろしくお願いします(^^♪