「日常語の語り」カテゴリーアーカイブ

11月のプライベートレッスン

朝晩が寒くなってきて、ついにストーブを出しました。
うちは石油ストーブなので、また寒い中を灯油を買いに行き、タンクに灯油を入れる日々が始まるのかと思うとゆううつです。

今月のプライベートレッスンは2話。
1日目
テキストを日常語になおす
「夢見小僧」『日本の昔話1はなさかじい』おざわとしお再話/福音館書店
過去に一度は読んでいるはずなのに覚えていなくて、今回いっしょに勉強させてもらい、面白い話だと思いました。
夢の話で、不思議な話です。
この話は、最後で小僧さんが二人のお嫁さんの間を1か月ごとに行き来するという終わりかたをします。
それが小僧さんの見た夢で、その通りになったということなんです。
大人のかたに語るということです

勉強会の最後に、わたしが語りのピンチヒッターになることに決まり、頭に残っている話の雰囲気を維持しているうちに自分の日常語にテキストをなおしました。
そしたら、話の中のまじめな部分が、なんかコント寄りになってしまって、「これ、どうなの、こんなのでいいの?」と今思っています。
でも、仕方ないですよね、自分の言葉は変えられないしね。
語ってみるまでどんな風になるかわかりません(笑)

2日目
語り
「スヌークスさん一家」『おはなしのろうそく2』東京子ども図書館
中級クラスでエントリーされていたんですが、急に欠席しなければならなくなられて、それでプライベートレッスンに申し込まれました。
その熱意、うれしいです!
おおぜいの中で講評してもらうのももちろん勉強になりますが、プライベートレッスンはまさに〝あなた一人のためのピンポイントなアドヴァイス〟をしてもらえるので、勉強になるというか、お得だと思いますよ。
まったく気が付いていなかったんですが、この話は12月にちょうどいい話だったんですね。
ろうそくの雰囲気が、クリスマスを連想させるからですかね?
顔芸はもちろん難しいですが、聞き手に何ともとぼけた雰囲気を感じてもらうのが難しいだろうなと思います。
それとも、そんなことは考えないで、顔芸に集中していたら、スヌークスさん一家の間抜けな感じと、とぼけた話の雰囲気が、自動的に出てくるんでしょうかね?
分からないから、わたしは聞き手に回って楽しませていただくことに専念いたします。

今回も、2話とも楽しいお勉強でした。
明日からもう12月だなんて、せわしなくて気持ちが落ち着きませんね。
急ぐ必要がないのに急いでしまうみたいな、そんな風になってしまう自分が成長していなくていやというか。
とか、内面を振り返っている暇はないような年齢になってまいりましたので、とにかく健康に気を付けていくのみ!
みなさんも、どうぞ風邪などひかれませんように、ご自愛くださいね。

9月のプライベートレッスン

今日は、とっても涼しく感じる日で「秋になったな~」と思います。
というか、今年の夏が暑すぎたのでやっと涼しくなったというべきなのかも。
9月のプライベートレッスンの報告です。

1日目
「アリョーヌシカとイワーヌシカ」『魔法の馬』岩波書店
先月、「りくでも海でもはしる船」を読み物としての文章を聞いて分かりやすい文章にするために少し手を入れるという作業をされましたが、今月は別の方がこの勉強に臨まれました。
わたしは惜しくも参加できませんでしたので、ご本人から頂いた感想を乗せさせていただきますね。
”自分なりに考えた案を事前にヤンさんに送って、当日そちらを読み上げて、再度考えて手を入れました。おはなし選びは、ほとんど語りの森のテキストからしていたので、できるだろうか?と不安に思いながら向き合いました。疑問を持つ、違和感に気づく、語法が活きているか、耳から聞いてわかるかなど。ヤンさんには経験に基づくアドバイスをたくさんいただきました。特に学んだ事は「テキストをそのまま活かすところ」です。変えない方がいい所、変えてはいけない所があります。その言葉が表現する雰囲気、人物の行動や会話文による場面の色。それを変えてしまったり、取ってしまうと、その雰囲気や色合いが「なくなる」わけです。それはストーリー全体の奥行きにも関わります。これが分かるようになるには、読んだり、聞いたり、文学的なものに触れていくことが大事ですかね。いつもと違う楽しさがありました。ありがとうございました。”

2日目
「北林家の狸」『ナーミンのためのならのみんわ』
共通語のテキストを日常語になおす作業をされました。
もうだいぶと慣れられて、すいすいと自分の言葉になおされているように思いました。
熱心に途切れることなくプライベートレッスンを続けられているのを拝見しているのでまさに「継続は力なり」を体現されています。
この話は笑い話ではありませんが、参加者さんが今興味を持たれている笑い話の語り方についての話が出ました。
そこでヤンさんが言われた言葉が心に残りました。
語りはその都度その都度、語りの現場で成立するかどうかを考えたほうがいいのではないか。
何度も語ると慣れてくるし語り方も成熟してくるけれども、語りの現場はその日の聞き手とどんな関係を作れるか、やってみないと分からないところがある。
ストーリーを聞かせる話は聞き手もついてきてくれるのでいいけれど、笑い話はどこで受けるかわからない、予測がつかない。
自分の考える間と、子どもたちの間は合致しなことのほうが多い。
そして、子どもたちと語り手の人間関係ができていたら、笑ってくれやすい。
笑い話はその意味で高度である。
ほんとにそうですね。
〝高度〟とおっしゃたときに、身が縮む思いと引き締まる思いがしました。
自分では、笑い話の間はある程度分かっているつもりでしたが、大人の間と子どもの間が合うとは限らないということを考えていませんでした。
わたしは幼稚園のころから毎日のようにテレビで漫才を見ていたので(関西人あるある)、大人とこどもの間が違うなんて考えもしませんでした。
新しい発見!
ありがとうございました(‘◇’)

9月の日常語クラス

朝晩は、少し過ごしやすくなってきましたが、みなさんのところではどうでしょうか?
とはいえ、日中はやはり暑いです!
そんなことにはめげずに、日常語クラスの勉強会が行われました(‘◇’)

この日は、たまたまなんですが語りのエントリーばかりでして、予期せず楽しい語りの会のようになりました!
「さるかにがっせん」『語りの森昔話集4』語りの森
「危機一髪」『語りの森昔話集5』語りの森
「かちかち山『語りの森昔話集4』語りの森
「舌切りすずめ」『日本の昔話2』福音館書店
「あちちぷうぷう」『語りの森昔話集4』語りの森
「ゆうれいのおんがえし」『子どもと家庭のための奈良の民話一』京阪奈情報教育出版
ヤンさんの語り 「母のめだま」『子どもと昔話18号』古今社

自分はエントリーしていなくて聞くだけなので申し訳ないですが、ほんとに楽しい〝おはなし会〟でした!
たっぷり聞かせていただきました(^O^)
お勉強の時間の中でわたしが特に共鳴したのは、〝行くが行くが行くと〟について、笑い話の語りの難しさ、そしてどんな姿をもつ話でも子どもを傷つけないように語れる語り手の技量を身に着けたい、の三点でした。
他にもいろいろ課題やアドヴァイスはありましたし、どれもいい学びをいただきました。

ここでお知らせなんですが、日常語クラスは今回でおしまいになります。
開催側の事情がありまして、残念ながら今までと同じように続けることを断念いたしました。
今後は、メンバーがそれぞれの経験に基づいて初級クラスと中級クラスにわかれ、そこで日常語の語りを勉強していただくことになりました。
引き続きこれからも頑張ってくださいね。
ヤンさん、今後ともどうぞよろしくお願いします(^O^)/

8月のプライベートレッスン

こんなに暑いのに、もうすぐ2学期が始まりますね。
もちろん、学校はクーラー完備でしょうが行き帰りはまだまだ酷暑じゃないかと心配な気がします。
そんな暑さでもオンラインで行うプライベートレッスンは自宅から動かなくていいので楽ちん(笑)
今月は3話の参加がありました。

1日目
語り
「ひなどりとねこ」『子どもに聞かせる世界の民話』実業之日本社
語り手さんが、もうね、”お母さ~ん”と叫びたくなるような雰囲気のあるかたなもんでこの話にぴったりあっててとってもほんわかした気持ちで聞かせていただきました。
わたし自身もお母さんではあるんですが、わたしは”オカン”とか”かあちゃん”という感じかな、ちょっと違うのでこの語り手さんの味は出ない(笑)
それぞれ語り手の違いを楽しむとともに、自分のマイナス個性を自覚してもあらがわず受け入れるということを再確認しました。
2日目
日常語の語り
「命のろうそく」語りの森HP → こちら
今回の学びは、自分の日常語に忠実に語ろうと思うと、たまたまそれがとても難しい語り方を習得しなくてはいけなくて、もうそれはプロの域に達しないといけないレベルとなるので、聞き手が確実にわかるテキストに何か所か修正するというものでした。
毎月着実にレッスンを受けられていて、力をつけていかれているのがよくわかり、すごいなと思います。
語りの力は、少しずつしか前に進めないとはいえ、毎月続けられているのでこれはもう爆進なんじゃないかな!
「りくでも海でもはしる船」『かぎのない箱』J.C.ボウマン文、M.ビアンコ文、瀬田貞二訳/岩波書店
6月のプライベートレッスンで、読み物としての文章を聞いて分かりやすい文章にするために少し手を入れるという作業をされた、その2回目です。
長い話ですから大変だったと思うんですが、今回「これで覚えてみましょう!」となりました。
覚えているときや語った時に修正したほうがいい箇所がまた出てくると思うので、そのときに修正をするという次の段階に進まれました。
勉強会で、また聞かせていただきたいと思います(^_-)-☆

今回も楽しい勉強会でした!
来月も楽しみです~~

7月のプライベートレッスン

スイカの季節になりましたね。
子どもの頃はよくスイカを食べましたが、大人になると食べなくなりました。
なぜかと考えると…。
持って帰るのが重い、冷蔵庫に入れにくい、(カットしてあって)すぐに食べないといけないから(笑)
我ながら、なんて怠惰な思考かとあきれますが。

今月のプライベートレッスンの報告です(^O^)
1日目
テキストを日常語になおす
「命のろうそく」語りの森HP → こちら
”関西弁で語るとき、だらだらした印象になる場合があるので、そのようなときは場面転換の時に気分を変える。
具体的には、接続詞を入れないで、語り方でそれを分かるように語る。”
この指摘が大変参考になりました。
ほんとにそうだと思いました。
やっぱり関西弁って、だらだらしているように聞こえるんですね。
それが続くと聞いていて眠くなるかもしれません。
おはなしにメリハリをつけるためにも、場面転換の時に気分を変えたら聞き手も聞きやすいですね。
2日目
語り
「鳥になりたかったこぐまの話」『雌牛のブーコラ愛蔵版おはなしのろうそく12』東京子ども図書館
鳥になりたいと思ったこぐまがうまくいかなくて、でも最後に同じくまの友達ができるというかわいい創作の話です。
鳥になりたい、空を飛びたい、ヒーローになりたい、子どもの頃っていうのはいろいろなものにあこがれて、それになり切ったりします。
聞き手はそのような気持ちに共感してくれるんでしょうね。
実現はしないことばかりですけども、最後にはお友達ができて、うれしい終わり方です。
創作は難しいということを実感するとともに、いい話は難しくてもチャレンジしたいという語り手さんの思いを感じました。

うちの極小の庭にもセミがいてびっくりしました。
こんな間近で鳴かれたらうるさくてかないませんがな。
と、セミには申し訳ないけどもそう思ってしまいました。
まだまだ暑いですが、何とか乗り切りましょうね(^O^)/