昨日、勉強会の後で、ふと思ったんだけど。
ケーキ屋で買ってきたちょっと高価なケーキと、うちの炊飯器で作ったちょっとぶさいくなケーキと、どっちがいい?
うん、ケーキ好きだから、どっちもいい。
けどね、材料買うときからお皿にのせるまで、自分の時間を使ってるかどうかってところに違いがあるね。
それが誕生日の贈り物なら、時間もいっしょに贈ってることになると思う。
あ、ケーキっていうのは例えですよ。
例えば手紙。
書いては消し、なかなか封筒に入れられない。
書いている時間。
やっぱり時間もいっしょに贈ってると思う。
アンパンマンのワッペン。
本物とはちょっとずれてるけど、子どもの上着に張り付けるとき、自分の時間もいっしょに張り付けてる。
要領よくやるべきことは確かにあるけど、タイパでうまれた時間を何に使うかで、日々の豊かさが違ってくる。
さてさて。
勉強会で、次月のエントリーをするとき、「題名といっしょにね」とお願いしています。
その理由。
1か月前に「この話をやる!」って宣言したら、その次の日から覚え始めて、もし1週間で覚えたら、残りの3週間はくりかえし練習する。
つまり、少なくとも1か月かけて育てた話を持ってきてほしいから。
数日前に覚えたばかりの話を持ってこられても、わたしは、「はあ、そうですか。覚えたんですね」としか言えない(笑)
時間をかけてがんばって、これで今の私にはせいいっぱいっていう話を持ってきてほしい。そうすれば、語りにくいところや疑問点を、いっしょに考えることができる、解決方法が見つけられると思うのです。
とくに、目の前の子どもたちに語るために選んだ話は、それが時間の贈り物であることを心に刻んでおいてほしいのです。
こんな時代だからこそ時代に逆行する大人がいることが大事。
子どもたちの中を流れる時間は、たぶんどの時代も変わらないと思うのです。
舞台のドラマも、映画も、ものすごい時間をかけて作られますよね。
もちろん、わたしたちはプロではないから、そんなに上手なものはできない。
でも、だからこそ、時間をかけて、丁寧に作り出したものを手渡したいと思うのです。
チャチャっと覚えてチャチャっと語って、それでいいっていう考え方もありだと思います。
でも私はそのスタイルは取りません。
それから、おはなしを覚えるのは難しいですね。
自分の体調や、家族の体調、環境に大きく左右されます。
でも、覚えたいと思うなら、あきらめないで。
わたしもいつかは覚えられなくなる日が来ます。
それでも、さいごまであがいていたいです。