やっと更新しました。
毎月発信するはずが、5月はとんでしまいました〜
≪語るために≫
「日常語で語るには1・2」
私たちはテキストを覚えて語りますね。
で、その語りのテキストを作る、作り方を書きました。
まったく初めてのかたは、これを読んだだけでは難しいかもわかりません。
今年度も日常語入門講座をしますので、予習として読んでおいてくださいね〜
再話を勉強なさっているかたは、よくわかってくださると思います。
参考にして挑戦してみてください。
すでに日常語で語っておられるかた、ご自身の方法と照らし合わせてご意見いた
だけると嬉しいです。
予告!
このページ、次の更新では「おはなしの選びかた」「語りに向くテキスト」を書
きます。
これで予定していたテーマは終わります。
そのあとは、≪おはなし日記≫などで出てきた疑問を考えていきたいと思います。
もし、取りあげてほしいテーマがありましたら、どんどん出してくだ さいね。
≪おはなし日記≫に投稿してくださってもいいし、≪お問い合わせ≫に書いてくだ
さっても結構です。
よろしくお願いします。
≪日本のおはなし≫
「さるの海岸見物」
この原話(『出雲の昔話』所収)を見つけたのはお話を初めて間もないころです。
出雲の土地言葉で語られていますが、きちんと注がついているので意味はよくわ
かります。
でも、この土地言葉では、このまま覚えて語ることはできませんでした。
それで、自分の言葉に直しました。どうしても子どもたちに語り伝えたかったの
です。
まだ、再話の「さ」の字も知らなかった頃のことです。
低学年から高学年まで、数えきれないほどの回数を語りました。
ふだんの生活の中で、幼い子どもは、深い気持ちもなくアリや虫を殺します。
そして、殺した命が二度と生き返らないことを、身をもって理解します。衝撃と
ともに。
そんな経験はみなが持っています。だから、子どもは、さるのしたことを残酷だ
と一方的に非難はしません。
むしろ、さるの立場で聞いている子どもは、自分の経験に照らし合わせてはっと
します。
そして、かにをだんごに丸めて返事させようとするさるの行為を、子どもは「我
がままだ」とは考えません。
さるの祈るような思いが分かるからです。共感です。
だから、返事が返ってきたとき、子どもは救われたような嬉しそうな顔をします。
そして、「ものいうても返事するもんがおらなんだらあかんなあ」というテーマ
をすっと受けとめてくれます。
以前、6年生に語ったとき、あとでひとりの男の子が目を赤くして、こっそりい
いに来てくれました。
「昔話はいいなあ。死んでも生き返るから」
この子は幼稚園のときから昔話を聞いてくれていた子でした。
ちなみに、ずっとあとになって、松谷みよ子さんの再話による絵本『さるのひと
りごと』が出版されました。
「雨の日も晴れの日も泣く」
こんなおばあさんいてますよね。
あ、私自身かも(笑)
大人どうしで楽しむおはなし会のおまけにどうぞ。
≪外国のおはなし≫
「ジャックが幸運をみつけに行く話」
イギリスのジェイコブズのおはなし。
ストーリーはグリムの「ブレーメンの音楽隊」と同じですね。
でも、ジェイコブズのほうは、ストーリー展開を楽しむだけでなく、むしろくり
返しの面白さに重点があるように思います。
だから、繰り返しのリズムを楽しみつつ、場面が分かるように語るのが、ちょっ
と難しい。再話もね、難しい。
「脱穀」って、耳で聞いてわかるかな?「麦を打つ」にしようかな、と迷いまし
た。でもそれでは正確じゃないしね。
「殻竿」。大人でもたいていはわかりませんね……。「さお」からイメージできる
かな、と思い切りました。
リズミカルに語ることで、少々知らない言葉があっても楽しめると思います。
子どもが尋ねたら、あとで説明するといいですね。
≪問い合わせ先とリンク集≫
「東アジア民話データベース」をみてください。
「日本民話データベース」がリニューアルされました。
以前も興味深かったのですが、おもしろい情報がたっぷりです。
活用させていただきましょうね。
ヤン
「日記」カテゴリーアーカイブ
6月おはなし会記録 byヤン
6月は子どもたちのところへ出かけることが多く、ヤンはおはなし会シーズンに
はまり込んでおります。
今の時期は、「子どもたち、本音を出してるな」と感じることが多いです。
だから、「お話会嬉し〜」っていう顔や、「ああめんどくさい」っていう顔や、
様々です(笑)
それでもボランティアの私たちはたった半時間・1時間のお付き合い。しかも担
任の先生つき。
ほとんど一日じゅう子どもたちに心を配っておられる先生方は大変だろうなあと
つくづく思います。
せめて教育のおじゃまにならないようにしなくてはね。
この一話を、子どもたち一人ひとりの心の奥底に届けるぞって、真っ向勝負です。
プログラム、いってみよ〜
幼稚園 4歳 15分 2回 ひとりで
おはなし 「あなのはなし」 『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
おはなし 「じいばあ」などの小話数話
幼稚園 5歳児 20分 2回 ひとりで
おはなし 「ミアッカどん」 『イギリスとアイルランドの昔話』石井桃子編訳
/福音館書店
おはなし 「ながいはなし」などの小話数話
1年生A校 朝学習 15分 ひとりで
おはなし 「さんびきのこぶた」 『イギリスとアイルランドの昔話』
おはなし 「あなのはなし」 『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
絵本 『バナナじけん』高畠邦夫/BL出版
1年生B校 授業 45分 3回 ふたりで
おはなし 「おおかみと七匹の子やぎ」 『子どもに語るグリムの昔話』こぐま
社 (他の語り手)
おはなし 「とりのみじさ」 『日本の昔話』小澤俊夫再話/福音館書店 (他
の語り手)
絵本 『こっこさんとあめふり』 片山健/福音館書店
絵本 『なにをたべたかわかる?』 長新太/絵本館
絵本 『いました』五味太郎/ブロンズ新社
ミニブックトーク「言葉遊び絵本を楽しむ」
ヤンは語りは無し、絵本とミニブックトークをしました。
2年生A校 授業 45分 2回 ひとりで
おはなし 「七羽のカラス」 『昔話絵本を考える』松岡享子著から
おはなし 「さんびきのこぶた」 『イギリスとアイルランドの昔話』
おはなし 「ひなどりとねこ」 ミャンマーの昔話
絵本 『おんちのイゴール』きたむらさとし/小峰書店
ミニブックトーク 「レオ・レオニ」
きたむらさとしの本も10冊紹介しました。国語教科書に『ミリーのふしぎなぼ
うし』が載っています。
2年生B校 授業 45分 2日に分けて4回 ふたりで
おはなし 「アリョーヌシカとイワーヌシカ」 『まほうの馬』A・トルストイ
/岩波書店 (他の語り手)
おはなし 「いのちのろうそく」 日本の昔話
おはなし 「はらぺこピエトリン」 『子どもに語るイタリアの昔話』剣持弘子
/こぐま社
ミニブックトーク 「レオレオニ」
ここでもきたむらさとしを10冊紹介。
3年生A校 授業 45分 2回 ひとりで
おはなし 「アリョーヌシカとイワーヌシカ」 『まほうの馬』
おはなし 「いのちのろうそく」
おはなし 「なまくらトック」 『おはなしのろうそく』
ミニブックトーク 「今森光彦の世界」
3年生B校 授業 45分 2日分けて4回 ふたりで
おはなし 「かえるの王さま」 グリム童話
おはなし 「動物の恩返し」 フィンランドの昔話 (他の語り手)
おはなし 「ありとこおろぎ」 ババ・ヤガー語りの森≪外国のおはなし≫
ミニブックトーク 「身近な生き物」
4年生A校 授業 45分 2回 ひとりで
おはなし 「ルンペルシュティツヒェン」 『語るためのグリム童話』小澤俊夫
監訳/小峰書店
おはなし 「ジャックと豆の木」 ババ・ヤガー語りの森≪外国のおはなし≫
朗読 「すずかけ通り三丁目」 『しろいぼうし』あまんきみこ作/ポプラ社
ミニブックトーク 「あまんきみこの世界」
はじめて朗読をしましたが、子どもたちの目をつかまえることができなくて手ご
たえがあまりありませんでした。
これ、反省点ね。
5年生A校 授業 45分 2回 ひとりで
おはなし 「灰かぶり」 『語るためのグリム童話』
おはなし 「かもとり権兵衛」 『日本の昔話』小澤俊夫再話
おはなし 「ありとこおろぎ」 ババ・ヤガー語りの森≪外国のおはなし≫
ミニブックトーク 「声に出して楽しもう」
学童保育A校 30分
おはなし 「ねこにすず」 『鬼とあんころもち』小澤昔ばなし研究所
おはなし 「はらぺこピエトリン」 『子どもに語るイタリアの昔話』
絵本 『ふたりでひとり』桂文我噺/フェリシモ出版
おはなし 「くさかった」など小話数話
学童保育C校 30分 2日に分けて2回 ひとりで
おはなし 「ひなどりとねこ」 ミャンマーの昔話
おはなし 「いのちのろうそく」 日本の昔話
絵本 『とべバッタ』 田島征三/偕成社
絵本 『バナナじけん』
絵本 『わにさんどきっ、はいしゃさんどきっ』 五味太郎/偕成社
毎土曜日の図書館のプログラムは省略〜
ここは、聞きたい子だけが来るので、緊張感がずいぶん違います。
こうやって振り返ると、プログラムがうまく組めたところでは、子どもたちも
ノッテくれたなあと思います。
それぞれの集団にあわせてぴたっとくる話を組みたいなあ。
なかなか満足のいくおはなし会ってできないもんですね……
アンテナを錆びさせたらあかんし、持ちネタも増やさなあかんし。
たいへん、たいへん。
って、楽しんでますけどね(笑)
ヤン
1年生のお話会 by ジミー
今週月曜日、地元小学校1年生のお話会がありました。
30人あまりのクラスが3クラスで3時間つづけてのお話会です。
子どもたちにとっては、入学して初めてのお話会。
そのうち、3分の1ほどは、おはなしをしに行かせてもらっている幼稚園の出身
です。
それ以外は、多分生まれて初めてのお話会じゃないかな?
幼稚園では、ろうそくの歌ではじめますが、小学校ではオルゴールを使っています。
プログラム
(オルゴールを鳴らす)
おはなし「とら猫と和尚さん」 『日本の昔話4さるかにかっせん』福音館書店
(ジミー)
手遊び
おはなし「おばけ学校の三人の生徒」 『おはなしのろうそく』東京子ども図書館
絵本「ふしぎなホジャビのき」
〃 「おれたちはパンダじゃない」
(オルゴールを鳴らす)
この日感激したのは、二つ目のおはなしで子どもたちがいっしょに繰り返し部分
を言ったこと!
「おばけ学校…」では、先生のせりふ、「だめだめ」「まあまあよろしい」「た
いへんよろしい」が、何度も出てきます。
子どもたちは、「たいへんよろしい」から言い出しました。
次に「まあまあよろしい」
「だめだめ」は、言わなかった(笑)
ただ、語り手さんが言う生徒のせりふが面白くて子どもたちは聞きたいので、繰
り返しに便乗することに意識が集中されるわけでもありません。
だから子どもたちが言葉を発しだしたらすぐおはなしが最後の繰り返しになり、
最後はおばけ学校の先生が気絶するので「たいへんよろしい」のせりふ はない
ので言えません。
あら、残念…、という感じになります。
先生が気絶してしまうのも、お話としてはとても面白いオチだからいいんだけ
ど、子どもたちは「たいへんよろしい」っていいたかっただろうなと思う し…。
でもね、だから残念感が子どもたちに漂うということではないんです。
お部屋中がとっても楽しい一体感に包まれるんですよ。
それが、私が感激したのでここに書きたかったことです!
そして、やっぱり語り手や読み手として参加している私たちは、いつも子どもた
ちから幸せをもらっているなと思ったのでした。
屋根裏 鳳凰の間 byヤン
今日は、がらがらどんのつぶやいた「大人だけが楽しいおはなし会」でした。
プログラム
「カオ兄弟の物語」 『子どもに語るアジアの昔話1』松岡享子訳/こぐま社
「貧乏神」 『雪の夜ばなし―福島の民話』遠藤登志子著/ふるさと企画
「溺れた女」 『寓話1』谷口江里也作/アルケミア
「ぬすっと女房」 『日本の昔話5』小澤俊夫再話/福音館書店
……休憩……
「キュアリーの老人」 『妖精の国の住民』K・ブリッグズ編/ちくま文庫
「ねずの木」 『語るためのグリム童話3』小澤俊夫監訳/小峰書店
「一足の靴」 『木曜日はあそびの日』ピエール・グリバリ作/岩波書店
ううむ。
時間的には短いおはなし会だったのですが、濃かったです!
皆さんの語りの完成度が高かっただけでなく、話の選びが「大人」でしたね。
あ、テーマからすれば当たり前か〜
でも、「子どもには語れない」という消極的なものではなくて、「大人の私が語
りたい」って思いが伝わってきました。
語りってなんて素敵なんだろうと思えた一日でした。
またやりたいな。
こんどは、お話会シーズンを外してね〜(笑)
お越しくださいましたかたがた、公私ともにお忙しいなか、ほんとうにありがと
うございました!
ヤン
おはなし会 byぽん
ぽんです。
今週は2小学校にお話会に行っていきました。
○一年生、約30名 45分 ろうそくあり
語り「赤ずきん」 『子どもに語るグリムの昔話5』こぐま社
語り「ひな鳥とねこ」 『子ども世界の民話(下)』実業之日本社
絵本「ふしぎなナイフ」 中村牧江・林建造/作 福田隆義/絵 福音館
絵本「びくびくビリー」 アンソニー・ブラウン/作 灰島かり/訳 評論社
私は「赤ずきん」と「びくびくビリー」を担当しました。
1年生、初めてのお話会でした。クラスの中に2名、私達がお話会にいっている
保育所出身の子がいました。
何人かでも『おはなしを聞いたことがある』子達がいると、語りやすいですよね。
この学校は、お母さん達の絵本の会が活発に活動されているので、私達へのお呼
びは年1・2回程度。
だからこそ、余計に大事にしていきたいと思っています。
「びくびくビリー」はフーンって感じで、いまいちヒットしてないなと思いました。
○一年生2クラス&三年生1クラス
どのクラスも35名弱 約30分 ろうそくなし
この学校は図書の時間に語りに行くので、30分程度お話会です。お話会の後、
子ども達は図書室の本の貸し借りをします。
1年半ほど前から、1年から4年に毎月行っています。なので、3年生は今学期
3回目、1年生はさすがに4月がなかったので今学期2回目のお話会で した。
あっ、ろうそくなしですが、小学校ではろうそくの歌は歌っていません。
1年生2クラス
語り「マーシャとくま」 同名絵本
E・ラチョフ/絵 M・ブラートフ/再話 うちだりさこ/訳 福音館書店
語り「ひな鳥とねこ」 『子ども世界の民話(下)』実業之日本社
絵本「びくびくビリー」
お話も絵本もとてもよく楽しんでくれました。
ここでは「びくびくビリー」もヒット。しんぱいひきうけ人形のしんぱいひきう
け人形で、みんな「えーっ!」「どうすんの」と口々に。
読み終わった後、「ぼくは寝れるから、人形いらんわ」とか「ぬいぐるみと寝て
るから大丈夫」とか、またひとしきりいろんな事を言っていました。
「ひな鳥とねこ」.、園児の年齢の子に語ると、ひな鳥のくしゃみの表現が変
わっていくところでは全く笑わず「どうしようー」「くしゃみしたらあか ん」
的反応が広がっていくんですが、今日は『一回の半分きり』などくしゃみの表現
が積み重なっていく所(音の大きさははディミネンドですが、表現 はクレッ
シェンドですよね)を楽しみ、「絶対するで」の声も聞こえ、園児とは違う聞き
方をしているのがよくわかりました。
もちろん、「くしゃみしたらあかんー」の思いも子ども達の中にありましたが。
この変化。おもしろいですよねえ。どこがターニングポイントなんでしょうね。
勿論、その子その子によってその時期は違うし、その集団集団によっても違うと
はおもうんですが。
さて、3年生1クラス
語り「はらぺこピエトリン」 『子どもに語るイタリアの昔話』こぐま社
語り「ちいちゃい、ちいちゃい」 『イギリスとアイルランドの昔話』福音館書店
絵本「バナナのはなし」 井沢尚子/文 及川賢治/絵 福音館書店
「はらぺこピエトリン」、いつも3年生の前半に語っています。
おもしろがって、怖がって、えーっ!?
この子ども達の感じ、語っていて好きなんです。
最後のえーっ!?がいい。子ども達も「石ちゃうん?」「やぶけるん?」と大盛
り上がり。
ただ、私、一度も「汚なー」って言われたことないんですよね。
小澤先生のいうところの水準化作用かな・・・。
この小学校、1年はあと1クラス、3年は2クラス、同じプログラムで行きます。
ああ、いっぱい書いた。
しんど。
最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。
ぽん