中学校おはなし会

先日中学校のおはなし会に伺いました。昨年はコロナで休校だったため1年ぶりです。

プログラム

1年生
「黄泉平坂」「やまたのおろち」語りの森HP
「クルミわりのケイト」おはなしのろうそく/東京子ども図書館
「地獄へ行った吉兵衛さん」語りの森昔話集2ねむりねっこ/語りの森
2年生
「ガマンの石と刀」子どもに語るトルコの昔話集/こぐま社
「めしをくわない嫁さん」語りの森昔話集1 おんちょろちょろ/語りの森
「貧乏神と福の神」子どもに聞かせる日本の民話/実業之日本社
3年生
「年とった栗毛の馬」語りの森HP/世界の民話⑫ぎょうせい
「ラプンツェル」子どもに語るグリムの昔話/こぐま社
「あゆはかみそり」子どもに語る日本の昔話/こぐま社

 

読書週間に合わせて毎年この時期にこの中学校にうかがっています。
各学年3クラス。学年ごとに分かれ3つの空き教室にスタンバイ。1クラスずつ1時限ごとに入れ替わってもらって進めました。
1、2年生は語りによるおはなしを聞いたことのない子どもたちが半数くらいいます。

1年生は中学生になったばかりで日々の緊張や生活サイクルの変化からか少し疲れているような印象だったそうです。この時期は毎年そうかもしれません。聞きやすいおはなしを意識するのがよいのでしょうか?
「地獄に行った吉兵衛さん」の【来年の話をすると鬼が笑う】というのは子どもたちも先生もあまり響かなかったようで、、。今頃はお家でもそんな話はしないのでしょうか?

全体的に中学生は大きな反応はありませんが「よく聞いてくれる」につきます。最初から最後までよく集中して聞いてくれるなぁと思いました。笑い声こそ起きませんが(悲)笑い話も楽しんでくれている様子も感じられます。
3年生に語ったAさんは子供たちの聞く力に引き込まれそうだったと言われました。私も途中自分がどう立っているのか一瞬わからなくなり踏ん張らなければと思いました。

私はこの度初めて中学生に語りました。とても楽しかったです。こんなによく聞いてくれる中学生に語る機会をいただけることに感謝でいっぱいです。それとともに年一回、さらにコロナでその機会もどうなるかわからない今、子どもたちに何を届けなければならないのか焦りにも似た気持ちで考えてしまいます。とにかく来年にはしっかり準備して臨みたいと思いました。

昔話の解釈ー偽の花嫁と本当の花嫁、けもの息子とけもの婿👸🤴

マックス・リュティ『昔話の解釈』を読む。

第6章 偽の花嫁と本当の花嫁、けもの息子とけもの婿

さあ、新しい章に入りましたよ~
この章、わたし大好きなんですよ(❤´艸`❤)

グリム兄弟が学術的に昔話を集めて以降に書き留められた数々の昔話をながめていると、ひとつひとつ異なる音色や変形があるけれども、その下に、ひとつのテーマが繰り返しきこえてくると、リュティさんは言います。
ひとつのテーマとは、外見と実際の分裂です。

たとえば。
灰まみれのきたない着物を着てみんなから軽蔑されている娘が、いちばん美しい優れた娘です。(灰かぶり)
下働きの庭師の助手が、実は王子であり、かさぶた頭の下に金髪が隠されています。(鉄のハンス)
愚か者と思われている末の王子が、兄たちよりもはるかに勝っていて、父王のために命の水を取ってきます。(命の水)
怠け者が、だれよりも恵みを受けた者です。(寝太郎)
ね、みなさんの知ってる話、レパートリーを探せば、いくらでも出てきますね。

外見と実際の分裂を描いたもののうち、とりわけ印象深いのが、偽の花嫁と本当の花嫁、けもの息子とけもの婿だとリュティさんはいいます。
そこで、この章では、この話型について考えます。

わたしは本当の花嫁ではありません:KHM198「マレーン姫」
この言葉は、無数の昔話の標語とすることができる。でも最後には、本当の花嫁や本当の花婿がみつかり、あるいは再認され、詐欺師は追われる。

KHM89「がちょう番の娘」は、グリム昔話集の中で、偽の花嫁を扱った、一番印象の深い話だとリュティさんは言います。

「がちょう番の娘」、好きな人、語る人多いですね。
私もそうです。でも、子どもたちに聞かせるとなるとうまくいかないんですよ。
それを解決するために、しんばらくリュティさんから学びたいと思います。
お付き合いくださいませo(*°▽°*)o

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昨日の井戸端会議で、言葉足らずだったみたいで、ご心配おかけしました。
あのね、おばあさんのサポートっていうのは、おばあさんの経験をみなさまに伝えることO(∩_∩)O
そやから、勉強会を充実させる、それもおばあさんの役割やと思うてます。
若いかたたちの向学心には頭が下がるし、みなさんのきらきらした瞳を見てると、とっても楽しいのよ~
テキトーにこき使ってください(笑)

ただ、勉強会やおはなし会のセッティングに費やす時間を再話に充てたいってことです。語りの場も若い人に譲っていきたい。

 

 

 

香り高い☕

娘 ✉なんかほしいもんない?
私 ✉え~。引っ越し祝いもしてへんのに?
娘 ✉いつも絵本送ってくれるやん。
私 (心の中で:えらいおばさんになったやん)
私 ✉欲しいもんはワクチン。
で、娘に無視された(笑)

翌日あらためて、おいしいコーヒーが欲しいと言ったら、送ってきた。

手動式のコーヒーミルと、豆。
こだわりの娘だから、こだわりの有機豆。

自分で挽けってか。

朝から、ガリガリガリガリガリ。
たしかに挽きたてのコーヒーは、香りが高くて、うまい(~ ̄▽ ̄)~

雨を見ながら、コーヒーを味わう。
コロナ前はこんな時間を持てなかった。

両手いっぱいにおはなし関係のプロジェクトを抱えて突っ走ってきたけど、体力脳力が衰えてきて、いつ手を引こうかと迷っていたところへ、このコロナ休暇。
思いがけず、この休暇は長い。
考える時間がたっぷりあって、迷いは消えた。今でしょ!
コロナの中でも着々と活動をつないでくれる若い仲間たちがいる。とっても心強い仲間たち。
私たちの世代がやってきたことを、今と将来の時代に合わせて継いで行ってくれると信じる。
サポートなら、このおばあさんにもできるだろう。

濡れた花をながめて、コーヒーの香りの中で、考える。
わたしは、わたしが本来やりたかったことに、帰ろう。
まだ間に合うぞ、午前中は頭が働く○( ^皿^)っ

机の回りに昔話資料を積んで広げて、パソコンたたいて、うんうんうなりながらテキストをねる。
ひとつ再話すると、過去から未来へ、心をひとつ、つなぐことができる。
子どものための文学に、やっと専念しよう。
今までの経験は、みんなこのためだったんだ~(❁´◡`❁)

 

 

花は咲く~🌹

メンバーのかたから、「アンネのバラが咲きました」と、素敵なお知らせとこの写真を頂きました。

こりゃ、行ってじかに見てこなくっちゃ!
きょうはさわやかで、遠くの山も近くに見えるいいお天気。
ウォーキングがてら行ってきましたよ~

モッコウバラも満開!

 

かれんなつぼみ!

ついでにビオラ!

アンネのバラは、アンネのお父さんから贈られてきたバラを大切に育てて、つぎつぎに拡げられていったそうです。

アンネについての伝記(児童書)のおすすめは、こちら。
『アンネ・フランクーその15年の生涯』黒川万千代著/合同出版
読んでみてくださいね~

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今日のHP更新は《外国の昔話》
古代エジプトから伝わっているという「ライオンの王」ですo(*^@^*)o

 

 

4月度 中級クラス

コロナの変異株が猛威を振るい、緊急事態宣言も発令されましたね。息子達の学校では行事が次々と延期になり、高校は時差登校になりました。そして、このブログを書いている最中に、図書館が明後日から5月11日まで休館との連絡がありました(><)

さて、火曜にありました中級クラスの報告です。いつもより少ない11名での勉強会となりました。

♬手遊び ぎおんの夜桜パッと咲いた~♬

(語り)

①金の子牛 『語りの森昔話集2 ねむりねっこ』/語りの森

イタリアの昔話です。父親が、自分が死んだあと何を残してほしいかと三人の娘に聞きます。上の二人の娘は百スクーディのお金を、末の娘二コリーナは父親からの祝福を希望します。二人の姉さんは祝福をもらった二コリーナを妬み、王子に嘘をついて懲らしめようとします。二コリーナは、王子に魔法使いから金のカナリア、金の毛布、金の子牛をぬすんでくるようにと言いつけられます。援助者のおじいさんに助けられ、課題を成し遂げた二コリーナは王子と結婚するというおはなしです。

用事があり退出されたので、講評はありませんでした。残念・・・

②黄泉平坂 『語りの森HP』

今回、ヤンさんから語り癖を指摘されました。皆さんは自分の語り癖を分かっていますか?練習のとき、自分の語りを録音して聞いているのですが、全く気づきませんでした。助詞を強調しているときがあるそうです。(再度録音した自分の語りを聞くと、気になりました。癖ですので、口にしみついており、意識して直さなければ、ついついそのままになってしまいます。)

語り癖がない人はいませんし、その癖がその人の語りになります。が、自分の癖を意識して語るのと、知らずして語るのでは違います。癖を全くなくす必要はないそうですが、おはなしによって、その癖を出さないようにした方がよいときもあるそうです。

③がまんの石と刀 『子どもに語る トルコの昔話』/こぐま社

以前初級クラスでこのおはなしを語られているのですが、その時は初級クラスは手を入れないというルールのもと、ほぼそのままのテキストで語られました。今回覚え直していると、気になるところが多々出てきたため、何か所も手を入れられました。しかし、手を入れた文に気をとられ、練習不足もあってか、ストーリーを楽しめないままでの発表になってしまいました。

テキストに手を入れる前に

1、そのままで語れるか考える。 2、どうしても無理な場合は、文ごと変えるのではなく、2、3語付け足して(削除して)みる。

手を入れるときに大切はことは、「何度も口に出して、自分の耳で聴いて確認する」です。文を見ているだけでは読んでいることになり、聞き手の立場で考えなければなりません。

また、翻訳者の世界観があるので、その世界が崩れないよう変える必要があります。例えば、このおはなしには「若者が自分のことを召使などというので、悲しくてたまりませんでした。それでもやっと気を静めて言いました」とあります。昔話は心情表現をあまりしないという点から、Yさんは削除しましたが、他にも心情表現が沢山出てくるので、削除しない方がいいとのアドバイスでした。

先輩方にテキストに手を入れることについてお聞きしたところ、

〇基本的に最初から変えない。何度も語って、どうしても納得のいかない部分だけ変える。

〇(語法的に間違っていないと)自信のあるところだけ変える。手を入れなくて済むテキストを選ぶ。自分が好きなおはなしでも、語れるテキストかどうかを見極める。

と言われており、安易に手を入れるべきではない、テキスト選びが重要であるか、また再話との違いを再認識しました。

④おおかみと七ひきの子やぎ 『語るためのグリム童話1』/小峰書店

小学校1年生に語る予定で、「小間物屋」や「石灰」を言い換えたほうがいいのか、と質問がありましたが、そのままでいいとのことです。子ども達から質問があったときは、「お店」や「薬」と答えてあげましょう。

語り方のアドバイスとして、七ひきの子やぎ達が隠れる場面では

子ども達はどこに隠れるか知らないので、淡々と語らず、微妙な(わざとらしくではありません)間をとって語りましょう。しっかりとイメージを持つと、かくれんぼをする面白さが出てきて、子ども達は喜ぶそうです。

微妙な間とは、、、ヤンさんが少し実演してくれ、「なるほど~」と思ったのですが、自分が習得するには何度も子ども達に語る必要があると思いました。

⑤鷹のフィニストの羽 『語りの森昔話集3 しんぺいとうざ』/語りの森

3回の繰り返しが5セットも出てくるおはなしで、力を抜くことができず、最後まで語るのがしんどかったそうです。これはロシアの昔話ですが、ロシアはこのようにモチーフが重なり、次々と展開していく長いおはなしが多いそうです。グリムのように一つのテーマがあるわけではないので、聞き手(おはなしに聴き慣れ、展開を喜ぶ子ども達向け)を選ぶおはなしだそうです。

☆ハエ打ちの勇者 『世界の民話18』/ぎょうせい(ヤンさんの語り)

毎年「子ども読書の日」に合わせて、年に一度中学校でおはなし会をさせてもらっています。今日、そのおはなし会がありましたが、1日でも遅ければ、中止になっていただろうと思います。私は「黄泉平坂」とあわせて「やまたのおろち」を語ってきました。日本の神話を知らない子がほとんどでしたが、真剣に耳を傾けてくれました。また、Aさんは3年生に「年とった栗毛の馬」(語りの森HP)を語られたのですが、自分が語りながら子ども達の聞いている世界に飲み込まれそうになったそうです。

図書館や学校でのおはなし会が再開された時には、思う存分おはなしの世界を楽しんでもらえるよう、今のうちに磨きをかけたいと改めて思いました。