ちょっと、認めてほしかっただけ

 梅雨が明けた……のでしょうか、ほんとうに?大丈夫なの? もう、いきなりこんなに暑くて嫌ですね😓
 でも、6月最後の土曜日、図書館にはたくさんの子どもたちが元気に集まってくれました。小学生から幼児さん、赤ちゃんも。担当はウーカーさんです。

 子ども 20人 おとな 7人

手あそび じゃがいもめだした
おはなし 「ねこのしっぽ」『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』村上郁 再話
絵本 『しっぽしっぽだーれ?』穂高順也 作/クレーン謙/今泉忠明 監修/岩崎書店
絵本 『きみもねこなの?』エズラ・ジャック・キーツ/当麻ゆか 訳/徳間書店
絵本 『ねえだっこして』竹下文子 文/田中清代 絵/金の星社
絵本 『10ねこ』岩合光昭/福音館書店
絵本 『まよなかのトイレ』まるやまあやこ/福音館書店
絵本 『まんまるだあれ』今森光彦/アリス館
手あそび さよならあんころもち

 小学生の女の子がよく聞いてくれるから、つられて小さい子どもたちもとっても楽しんで聞いていました😊
「ねこのしっぽ」楽しいおはなしなんですねぇ💓
 ねこ、いいことしたのかなーと思ったら「あ、お礼してもらうの忘れてた」みたいな調子で戻って行って勝手な交換をして逃げてしまう。 
 昔のTVやアニメなんかではよくいる憎めないいたずらな男の子というイメージかなと聞いていたのですが、今の子はみんないい子ですから、この面白さわかるかな~なんて思っていました。
 でも、最後にお腹がすいて差し迫った状況でひいたバイオリンが、みんなに認められた。ねこは嬉しくてそれからせっせとバイオリンの練習をして、あちこちのお城に招かれるバイオリンひきになったんです。ねこ、がんばりましたねぇ!
 そして、このねこ、子どもそのものですね。子どもはちょっとしたことでがんばれるんですよね!
 でも、それは軽い褒めことばやおだてとは違う。一生懸命やったことに相手がちゃんと答えてくれたという実感と満足、そういうものは子どもにとって、いちばんの栄養というか、本当に大事なことなんだろうなと思いました。
 さて、続く絵本もおはなしから紐づいた内容のチョイスで「しっぽ」や「ねこ」がでてくる絵本がいっぱいの楽しいおはなし会でした😊

6月のプライベートレッスン

なんと、もういち年の半分が過ぎてしまいました!
一週間の終るのが早いと思っていますが、一年が終わるのも早いとは!
学校へ行っているときは一時限が終わるのが遅く、休みが来るのが遅かったのに…。
待つのが嫌になってましたのに…。

6月のプライベートレッスンの報告をします(^^♪
一日目 テキストの整理
「ひとつぶのサッチポロ」『北海道児童文学全集第14巻』萱野茂 立風書房
残念ながら参加できませんでしたので分からないのですが、語りもされたのかな~
アイヌのおはなしは独特ですから、とても興味があります。
よければ様子を教えてください~
二日目 テキスト整理
「トリレヴィップ」『子どもに語る北欧の昔話』福井信子他/編訳 こぐま社
7月の語りクラスにエントリーされている話です。
原話を見つけられてそれを今回のテキストと照らし合わせ、疑問点を解消してテキストにを入れるためにプライベートレッスンを受けられました。
ここまで丁寧にテキストに向き合うとテキストの完成度がぐんと上がりますね。
勉強になりました(*^_^*)
三日目 テキストを日常語になおす
「つるの恩返し」『語りの森昔話集3』村上郁/再話 語りの森
たぶん、はじめてテキストを日常語になおされたのではないでしょうか?
ですがはじめてとは思えないくらい、ご自分の言葉になおされていました。
このかたは奈良のかたで、京都南部のわたしと普段しゃべっていて全く違いは感じないのに、今回勉強としてテキストを見ていると「やっぱりちが~う!」「かなりちが~う!」ということがわかり、面白かったです。
語りを聞けるのを楽しみにしております(*^_^*)

暑い暑いといいながら、それでもわたしは冬よりも夏が好きです。
でも、体がしんどい、体力が持たない、どうしたらいいんでしょうか(笑)
みなさん、どうぞご自愛くださいね。

赤ずきんちゃんのルーツ ミニレクチャー

大人のおはなし会のテーマを「おおかみ」にしようかって話になって、じゃあ「赤ずきん」かなあって言い合って、でもグリムならみんな知ってるし、ペローの「赤ずきん」はどうかな、ってことになったんですよ。

ペローさんは、グリムさんより100年以上前の生まれの詩人でね、宮廷のお姫さまたちのために昔話を再話しています。ざっくり言えば。(ざっくり過ぎる~笑)

その再話のなかに「赤ずきん」もあって、ストーリーは、赤ずきんがおおかみに食べられる衝撃的な場面で終わってるの。

語るなら再話しなくちゃってことで、ヤンの出番になったんだけど。
再話するなら、原話をもうちょっと深く調べなくては。
と、いつものごとく、ちまちまと調べていった。

で、調べたことをミニレクチャーします。

7月6日(日)あったかペーチカ(10:15~)の後12:30~13:30。
無料です。
あったかペーチカのついでにご参加ください。

内容は

@狼に食べられて終わりの「赤ずきん」は、ペローだけではない。口伝えでけっこう語られていた。
じゃあ、どんなふうに語ったんだろ?こわいやん?

@グリムは、ペローを参考にしたんだけど、狩人がおおかみを殺すってのは、グリムが考えたの?
狼のお腹から助け出されるのは、「おおかみと七匹のこやぎ」のパクリ!?

@もとの「赤ずきん」は、赤ずきんをかぶっていなかった?
いつからかぶせたんやろ。

@もとの「赤ずきん」はどんな話だったんだろ。
赤ずきんは、狼に食べられるだけの存在でもないし、狩人に助けてもらうだけの存在でもない。自力で逃げだす勇気と主体性を持った女の子だった?

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今日のホームページ更新は《外国の昔話》「歌うふくろ」
語ってくださいね~

京都府南部、梅雨が明けて、まだ6月とは思えない猛暑、激暑です。
みなさま、熱中症にご注意ください!

 

 

語法クラス 2回目

近畿地方はすでに梅雨が明けました!
去年より三週間くらい早いそうで、びっくりです。
もう夏本番が来ると思うと、すでに暑さに負けそうです💦
第二回目の語法クラスの報告をします~

まず、宿題の答え合わせというか解説から。
みんなの宿題をまとめて資料を作ってくださいました。
それをみながら解説をしてもらい、昔話の一次元性についての良い復習ができました。

文法指摘をする昔話は、自分の持ちネタの中から選ぶことになっています。
なぜなら、この語法クラスの勉強自体が、自分の語りに生かすためなので、自分の持ちネタの中で語法を見つければ即語りに生かせるということなのです。
全く、おっしゃる通りでございます。
大事なところ、大事なアイテムがわかるとそこをしっかり語ろうと思って語るし、間の取り方もわかろうというものです。

今回のお勉強は、昔話の平面性についてでした。
『昔話の語法』小澤俊夫/福音館書店 第四章二「平面性」P210~P219
語りの森HP昔話の語法 平面性 図形的に語る~無時間性
わたしは、自慢ではないけれど、昔話大学の基礎コースから数えて今年で17年も語法を学んでいます。
これだけながくやっていても〝分かっています〟と言えないのでまったくつらいところです。
❝継続することに意味がある❞と開き直って焦りも何にもございませんが、今回は無時間性の所でちょっと躓き感がありまして、やっぱりまだまだ分かってないなと思った次第です。

時間の感覚がない無時間性と、時間を節約してストーリーを先に進めること、「浦島太郎」のような話の場合の解釈の仕方、とか分からないと思って質問したら、説明しているうちに何を言っているのかわからなくなってまとまりませんでした(笑)
でも、ヤンさんに話によるのでひとつひとつを考えていくようにと教えてもらい、まったくそのとおり、話によるよなあ~と納得しました。
語法にしろ、メッセージにしろ、ひとつの話についていろいろ調べたり考えたりするその時間が語り手にとって大事で、その過程でもっとその話を好きになったとしたら、その話は自分の宝物で、語りにも厚みや奥行きが現れるんじゃないかな、なんて思いました。

今回の宿題は、平面性の五つの特徴を自分の持ちネタの中から見つけてくること。
そして、語りの森HP昔話の語法の抽象性を読んでくることです。
お部屋の関係で次回は10月になりますが、宿題の締め切りは7月末!
勉強したことを忘れないうちにやらなければ~~(;’∀’)

6月のおはなし会🐌

6月23日(月)

こども園 4歳さん 1クラスずつ2回

ろうそくぱっ
おはなし「三匹のくま」『語りの森昔話集4おもちホイコラショ』
ろうそくぱっ

てっぱんの三匹のくま。
長さを感じずに楽しんでくれました。
今年の4歳さんは、よく聞ける学年やなあと思います。
おばあさんが、くまの家に侵入すると、「どろぼうやん」「悪(わっる)~」
「ぶつぶつもんくをいいました」の繰り返しにお腹をかかえて笑いながら、「さて、くまたちは、もうおかゆが冷めたころだと思って」というと、シンとします。
どろぼうのおばあさんがどうなるか、恐くなるようです。
めっちゃ集中してたひとりの男の子が、そうっと何気なく部屋から出て行きました。「え?」って思いながら見てたら、廊下から聞いてるのですよ。

 

6月25日(水)

こども園 5歳さん 1クラスずつ2回

ろうそくぱっ
おはなし「アナンシと五」『子どもに聞かせる世界の民話』矢崎源九郎編/実業之日本社
おはなし「くらいくらい」『語りの森昔話集』
ろうそくぱっ

ハトの奥さんの「それから・・・」の間(ま)で、「五!!!」って叫んでしまう子が、何人もいます。
どう語ったらええのか、勉強さしてもらってます。
ただ、アナンシが「五!」といったとたん、「あ!」って気づいてくれるから、まあいいか(笑)
ラストはアナンシが死んじゃって、みんな満足。うれしそうでした。
「もっかい!」のリクエストにお応えして、「くらいくらい」をやりました。
「前もしたやん」っていったんだけど、それでも聞きたいようです。
「ぎゃあ~~~~」といって終わりました。

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いま読んでる本に、ストーリーテリングと読み聞かせや読書との違いについて書いてあってね、ストーリーテリングは、聞き手と語り手とがギブアンドテイクで作って行くものってあったんです。
だから、本で読んだり、朗読で聞いたりするのとは根本的に違うのね。
「ぎゃあ~~~~」で終われるのが、ストーリーテリングなんですよ。