5月の語りクラス

朝は少々冷え込みましたが、正しく五月晴れとはこのような日のことをいうのだろう、美しい青空の爽やかな日に5月の語りクラスが開催されました。
残念ながらヤンさんはお休みでしたので講評はなく、感想を言い合う会となりました。

<語り>
1.「あなのはなし」 『おはなしのろうそく4』 東京子ども図書館
2.「魚のなる木」 語りの森HP〈こちら→〉
3.「かにかにではれ」 『語りつぎたい日本の昔話2・浦島太郎』 小峰書店 

4.「アナンシと五」 『子どもに聞かせる世界の民話』 実業之日本社
5.「犬神山のおおかみ」 語りの森HP〈こちら→〉
6.「佐渡の白つばき」(日常語)『語りの森昔話集5』 語りの森

とにかくお話を聞く楽しさにただ、ただ浸らせていただきました!
聞き手をイメージしながら語り手としてお話と対峙するためには、聞き手となる経験も必要不可欠なのだと思います。

語りの時間の後には、語り手ご自身の疑問や課題や想い、そして聞き手のみなさんの感想やご経験を聞かせていただけた事も、やはりとっても貴重な時間となりました。

今回の私の学びは「目の前のテキストをいかに理解して臨むか」ということです。お話のテーマや山場をしっかりつかむ事ができていれば、覚える、言葉を立てる、間を取る、という「自分だけの語り方」は自然と決まってくるのではないかと。最終的な「理解する」に至るには、やはり聞き手の反応から多くを学ぶことなのでしょうけれど、聞き手の前に立つまでに、まだまだできることがあるのではないかという事に気づかせていただけました!決して技術の巧みさではなく、理解の深さはお話や聞き手を尊重することにつながり、その想いがあって「時間の贈り物」となる!

はい、心に刻んで精進いたします。

次回は6月11日(火)です。

 

母の日の感慨

一年ぶりに娘の家族が帰って来たんですよ。ついでに息子も帰省してね。
ちょうど息子の誕生日が近かったんで、ろうそくつけてケーキ食べたりなんかして。
にぎやかにすごした連休後半でした。

ワイワイしゃべったり、食べ物の用意をしたり、片づけたり。
それがねえ、気づいたら、子どもたちが全部やってくれてるんですよ。
ばあちゃんは、孫と遊んでればいいって感じ。
何もしないで笑ってるうちにやってくれてるんやね。

当たり前かもしれないけれど、いつの間にか立場が逆転してたのよ。
やってもらうってことが、こんなに心地いいとは!

今まで、自分がしっかりしなくてはと頑張ってきたけれど、もういいよって、教えられたような気がする。
これからも何事も自分でやっていこうとは思っているけれど、支えてもらえるっていう安堵感でいっぱいになった。

娘が、わたしが弱ってることに気づいてくれて、病院をさがしたり、リハビリ施設をさがしたり、してくれてね。
現役世代のパワーを見せつけられました。

母の日には、杖代わりにもなるカートをプレゼントしてもらったの。

将来子どもたちに迷惑をかけないために、もっと自分を大事にして生きようと、肝に命じた母の日でした。

わがままにに生きてもいいねん╰(*°▽°*)╯

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きょうのホームページ更新は《外国の昔話》「かがやくお日さまが明るみにだす」
これ、日本では怪談話になるのですよ~

 

巣立ちの季節🐤

きのうのおはなし。

ツピッ、ツピッ、ってかわいい声がしたの。

ふとベランダをのぞくと、シジュウカラのひなが、ぱたぱたしてる。
なんども、外へ飛び出そうとするんだけど、うまくいかないの。
私に気がついて、めっちゃあせって、ぱたぱたしてる。

そうしたら、ツツピッ、ツツピッって、もっと大きな声がした。
見上げると、電線に大人のシジュウカラがとまってた。
ひなを呼んでるんやね。
ひなは、ぱたぱたぱたって飛ぼうとするんだけどうまくいかない。

干してたシーツが風でばたばたなびいてるので、恐いだろうなって思って、そっとはずしてから、窓を閉めた。
カーテンも閉めて、わたしのすがたが見えないようにした。
親鳥が助けに来られるようにね。

しばらく、ツツピッ、ツツピッ。ツピッ、ツピッ、って鳴きかわしてたんだけど、やがてしずかになった。
半時間ほどして、ベランダをのぞいたら、ひなはもういなかった。
うまく逃げられたのかなあと思って、ふと顔をあげたら、目の前の電線にとまっていて、そこからちょっと離れた所に親鳥がとまっていた。

しばらく、かわいい声を聞かせてくれてたけど、いつの間にかいなくなりました。

ああ、よかった。

巣立ちのころは、思わぬ危険がいっぱい。

 

 

大人のためのおはなし会 5月

おはなし会には3名の方が来てくださり、和やかに始まりました。テーマは「端午の節句」です。子どもの健やかな成長を願う話、男の子が主人公の話、端午の節句にまつわる由来話などでプログラムが組まれました。

絵本 『ワニぼうのこいのぼり』内田麟太郎作/高畠純絵/文溪堂

おはなし  「マカトのたから貝」『子どもに語るアジアの昔話2』こぐま社

絵本  『あんなにあんなに』ヨシタケシンスケ著/ポプラ社

手遊び   ちゃちゃつぼちゃつぼ

おはなし 「めしを食わないよめさん」『語りの森昔話集1』語りの森

絵本  『そらいっぱいのこいのぼり』羽尻利門/世界文化社

心喜ぶ素敵な時間だった~とみなさんで感じるおはなし会なのです。自分の課題はあるのですが、補佐の時は参加者の気持ちでゆったり至福の時を過ごしてしまいます。そんな気持ちにしてくれるおはなし会の秘訣はどこにあるのか…テーマの一貫性、季節感、順番や比重バランス、などでしょうか。胃もたれするような濃いジュースでもなく、薄くて味がわからない飲み物でもなく、美味しくて栄養のあるミックスジュース!のようなおはなし会。そして、読み手の何気ない言葉で「ふふっ」と笑わせてもらいました。この時間は一期一会ですね。その場にいる皆さんで喜んだり、聞き入ったり、しんみりしたり、ドキドキしたり、一緒だからいいんですね。そして、感性が磨かれること間違いなしです。みなさま、ぜひ遊びに来てください。

次回は6/13㈭ テーマは「雨」です。

一番のおはなし🥰

連休も明けて、おはなし会が本格的に始動する季節ですね。

みなさん、子どもたちに何を語ろうかとわくわくしながら仲間と話し合っているところでしょうか。

学校の授業時間をもらってのおはなし会でも、朝読や放課後の短時間のおはなし会でも、おはなし選びで大切なことは、この子たちにこの話を聞かせたいという情熱を持つこと。

子どもの集中力が続く時間は限られています。
だから、プログラムを組むときは、1番初めに大きな話・重い話を持ってきます。そのおはなしは、これさえ聞いてくれたら、きょうのおはなし会の目的は達したと思えるおはなしにします。もし短時間のおはなし会なら、これさえ聞いたらその一日は充実したって子どもが思えるようなおはなし。語り手としては、一番大事なおななしですね。
そうねえ、ヤンは、子どもたちの生きる力を引き出してくれるようなおはなしを選びます。
1話しか集中が続かない子がいても、それさえ聞いてくれれば、語り手の一番伝えたいことは伝わるわけですから。
そのとき、おはなしの所要時間で判断してはいけませんよ。だって、たとえば累積譚⇒こちらは長いけれど、はんぶんお遊びのようなものだからね。そういう話は、長くても、オマケの話として最後に持ってきます。

ところで、みなさん、どうしても聞かせたいおはなしを持っていますか?
いつものあの子たちの顔を思い浮かべながらテキスト集を読みましょう。
もしいたずらっ子や斜に構えたおしゃまさんたちがいても、その子たちは、きっと、大人が真っ向から対してくれることを願っています。
笑い話や怖い話やくすぐりのはなしでごまかさないで、本気のはなしを選びましょう。

本気のはなしって、語りの森のホームぺージでいえば、日本の昔話の《本格昔話》、外国の昔話の《まほうの話》《人間たちの話》のようなはなしです。

子どもたちとともに充実したいい時間が持てますように!
語り手の皆さんに熱いエールを送ります。