8月最後の図書館お話会

今日からもう9月!
今年があと4か月で終わると思うと、寒い年越しの時期がこの暑さでは全く想像できません。
まだまだ暑さの盛りの中、8月最後の週のお話会の報告をします。
来てくれたのは、子ども12人、大人9人。

手遊び くーるぽん
おはなし 「アリョーヌシカとイワーヌシカ」『まほうの馬』A.トルストイ他/文 E ラチョフ/絵 高杉一郎他/訳 岩波書店
絵本  『ひこうきにのろう』バイロン バートン/作 なかがわちひろ/訳 好学社
 〃  『これはのうじょう』ジョン クラッセン/作・絵 なかがわちひろ/訳 徳間書店
 〃  『これはのみのぴこ』谷川俊太郎/作 和田誠/絵 サンリード
手遊び さよならあんころもち

「アリョーヌシカとイワーヌシカ」は大好きなおはなしなんですよ。
この日は、ほとんどが初めての子どもたちだったと思いますが、分からない言葉は「〇〇ってなに?」ってすぐに聞いてくれたから、やり取り上手なヤンさんは短く説明を入れながら語ってくれました。
だから、内容のある話だけれどもみんなちゃんとついてきてたし、その真剣な姿を見ているわたしも幸せでした。
『ひこうきにのろう』は、飛行機の内部が詳しく説明されていて、「燃料って、翼に入ってるの?」とびっくりしました。
大人なら、これは知ってて当たり前ですか?
わたしは知りませんでした。
あとの二冊は、タイトル『これは…』でつないでますね。
お見事でございます。
暑さを忘れた、楽しい時間でした(*^_^*)

8月 プライベートレッスン

夏休みがとっくに終わって、8月は今日で最後。
学校が始まっても、まだまだ暑さは続く今日この頃です。
8月のプライベートレッスンは、3話でした。

1話目
「貧乏神の土産」
テキストを日常語に変えて、語りもされました。
残念ながら、参加できなかったので報告できません。
Mさん、よければ、出典やレッスンのようすをコメントでお知らせくださいね。
よろしくお願いしますm(__)m

2話目 語り
「おばあちゃんの話」『赤頭巾ちゃんは森を抜けて』兼岡糸子他/訳 阿吽社
フランスの古くから伝わる「赤ずきん」のおはなしで、一般に知られている赤ずきんの話とはだいぶ違います。
「くらいくらい」とか「ちいちゃいちいちゃい」のおはなしのように、怖がることを楽しむために、聞き手のようすを見ながら、語り手と聞き手が相互に交流するエンタメ的な話でとても面白かったです。
ペローの赤ずきんのように、男はおおかみだから気を付けるんですよ、みたいな感じがないんです。
7月のあったかペーチカの時にしてもらった、赤ずきんミニ講座に詳しく報告してくれていますので、どうぞそちらもご覧ください。 → こちら

3話目 テキストの整理
「鉄のストーブ」『語るためのグリム童話6』小澤俊夫/監訳 小峰書店
受講者さんは、同じ物が違った表現になっているところの言葉をそろえたり、必要ないと思う文を取るという作業をされていて、それでよいのかどうかを見てほしいということでした。
最初から順を追って見て行き、説明してもらいながらテキストを整理できて、悩みが無くなってから覚えるというのが、理想だということが改めて分かります。
これで心置きなく覚えられますよね。
この話は長い話なので、初めにヤンさんが整理の目的を聞かれたときに、短くするつもりかどうか聞かれました。
受講者さんはそれは考えておられなかったようですが、もしそれもしようと思ったらもっと考えることが多くなって、とてもプライベートレッスン一回では終わらなかっただろうなとあとで思いました。
テキストは多くの場合、整理や手直しが必要なように思います。
しかしそれはとても難しいことで大変だと、まだまだ至らなさを感じた次第です。
でも、何回も機会を増やすことが道を進むことなので、カメの歩みでも少しずつ歩んでいきたいなあと思いました。
何事も、やり続けないとですね(^^)/

すてきな宝物

 虫の音や朝一番には秋の気配が感じられるものの、午後からの暑さは熱い!くらいにまだ暑いです🥵 夏休みもこの土日で終わり、月曜日からは新学期です~
遅くなりましたが先週8月23日土曜日の図書館おはなし会の報告です😄

子ども 7人 おとな7人

手あそび くーるぽん
おはなし 「ミアッカどん」『イギリスとアイルランドの昔話』石井桃子/福音館書店
おはなし 「かみなりさんとかさやさん」語りの森HP
絵本 『にゅうどうぐも』野坂勇作/根本順吉 監修/福音館書店
絵本 『そんなにみないでくださいな』accototo/KADOKAWA
絵本 『いました』五味太郎/ブロンズ新社
絵本 『すいかのたね』押本達希/ブロンズ新社
手あそび さよならあんころもち

 夏休みのせいでしょうか、「いつもの常連さん」がなかなか集まりにくいのですが(このオープンスペースでそう呼べることもすごいこと、なんですが😊)
夏休みは思わぬ再開があるので、それを見るといつもとても感動します。
 この日はおはなし会が始まる前からじゅうたんコーナーに二組ほどの親子さんが子どもに読み聞かせをしていたのですが、一方のかたは初めておはなし会を経験したようで途中で「時間がなくなって……」と急いでいらして、ああ今日は初めての子どもさんばかりかなあ、と子どもたちのほほえましくにこにこしながら聞く姿を見て思っていたのですが、さすがヤンさん、タダではかえさない?!😁
 おはなし、絵本とどんどん聞き手との距離を近くして最後にぎゅ~みたいな、 『すいかのたね』 夢中でしたね!
 おはなし会が終わって、『すいかのたね』を借りたいという、じゅうたんコーナーにいらしたもう一方の親子さんに「予約が入ってしまっていて……」と伝えると、「わたし、おはなし会にこの子を連れてきていたんです」と、子どもさんのお母さんを指さして若いおばあちゃんが言うんです。今日は三世代で来てくれたんですね! 「小学校でもおはなし聞きました」とお母さんも。「(ヤンさん)のおはなし?」とお母さんのお母さんが聞くと、「そうです!」と。もしやヤンさん20年位前と今とさほど変わっていないのでは⁉😁
 きっと小学生だったこのお母さんも、ヤンさんのおはなしの何かが今でも心に残っているのかもしれません。ほんとにヤンさんがたくさんの人を楽しませて、そのためにたくさんの時間を使ってくれたおかげの、今のおはなし会があると、改めてこの場所の大切さを実感します。あ~これだから、暑いばかりの夏だけど、夏はいいんですよね😊

再話クラスいったんの終了🦉

秋の気配はあるのですが、気温がどうしようもなく夏ですね(⊙x⊙;)

あついなか、再話勉強会がありました。

原話は岩波文庫の『スペイン民話集』から、「熊のファニート」です。
当番のYさんは、できる限りたくさんの類話を読んで、できるだけ完成度の高い原話をさがされました。
それでも、欠けた部分がたくさんあって、それをどう処理するかが悩みでした。

再話では、原話選びがいちばん大切です。
そのためには、ふだんから、原話にできる昔話資料をたくさん読んでたのしむこと。
ヤンは、毎日少しずつ資料を読んでいます。10分か20分くらい、お茶しながら読みます。
読んでると、こんな話を考えるなんて、人間って、おもしろいなあと思います。そして、その話をだれかに伝えたくなって、付箋を貼って、順番に再話していきます。

再話の方法は、ここではいちいち説明できません。
その気があれば、《外国の昔話》《日本の昔話》には各話テキストの末尾に原話資料を明記していますので、それと再話テキストをつきあわせれば、ヤンがどんなふうにしているか分かります。
どの言葉をどの順番に声にすれば、聞き手に情景が見えるかに心を砕いています。
基本は、昔話の語法の知識と、子どもに語る経験です。

ババ・ヤガーでは、2015年から再話の勉強会をひらいてきました。
とちゅう中断があって、新規メンバーも加えて続けてきましたが、それも昨日でいったん終わりました。
みなさんが、再話はおもしろいなあと思ってくださっていたら幸いです。
あとは、ご自分で、ぼちぼち、途切れることなく続けていってくださいね。

 

8月の大人のためのおはなし会

まだ日中は暑いですが、ふとした時に秋の虫の鳴き声が聞こえたり、朝の涼しさがあったりと、すこーしずつですが、季節が進んでいるなと感じますね。そんな気付きに、にんまり嬉しいこの頃です。大人のためのおはなし会、テーマは〈猫〉大人10人、子ども1人、たくさんの方が来てくださいました。

おはなし 「いぬとねこと玉」 『朝鮮民譚集』 孫普秦/著 増尾伸一郎/解説 →語りの森HP

絵本 「サイモンはねこである。」ガリア・バーンスタイン/作 なかがわちひろ/訳 あすなろ書房

 〃 「おんぶねこ」殿本祐子 講談社

手遊び くーるぽん

絵本 「11ぴきのねこ ふくろのなか」馬場のぼる こぐま社

おはなし 「ついでにペロリ」『おはなしのろうそく6』東京子ども図書館

 〃   「ねこの踊り」『日本の昔話1』おざわとしお/再話 福音館書店

 〃   「ねこの怨念」出典不明

猫は身近な動物ですが、犬とは違ってそばに来るのは気が向いた時、しなやかな身体となめらかな毛並み、秘密を隠し持っているような妖艶な雰囲気に魅力を感じます。私は犬派ですが、友人宅にいる猫にはいつも癒されます〜。今回、色んな猫が登場しました。「いぬとねこと玉」では、いぬとねこが協力して盗人ばあさんから玉を取り返しますが、ねこの賢さや、ねこらしさのおかけで事がうまく進む展開となっています。「ついでにペロリ」は、ねこが次々と出会った人を丸飲みにしていくのですが、語り手でこんなにも違うのか!という驚き。ねこのお腹がどんどん膨らんでいく様子が見えました。「ねこの踊り」こちらは恐ろしいおはなし♡「ねこの怨念」は、ヤンさんが人から聞いた10秒もかからないもので、最後にみんなで笑って幕を閉じました。本の紹介机にみなさん集まって、しばし交流され、時間切れで読めなかった絵本「あばれネコ」「ねこまがたけ」も手にとって見てもらいました。夏休みということもあり、小学生の女の子もお母さんと立ち寄ってくれましたよ。そのお母さんが、ほんと楽しそうに聞いてくれていたのが印象でした。何年かしたら、子どもの頃おはなし会聞いてました〜みたいな大人の方もぞくぞくと現れるかも?

次回は9/25(木)テーマは〈狼〉です。