月別アーカイブ: 2019年10月

10月のおはなし会🎃

10月1日(火)
中学1年生 朝15分
おはなし「まほう使いの弟子」『語りの森昔話集3しんぺいとうざ』村上再話
ブックトーク『クラバート』プロイスラー
このクラスは、小学生の時からやんちゃ坊主だった子が多々いました。
で、入室の瞬間、「あ、おばちゃん!!!!」
彼らにとっては、ほんとに久しぶりだったんですね。3月以来だから。
まあ、道で会ったり、整形外科で会ったりしてるけど(笑)
ついのせられて、世間話をしているうちに時間がすぎて、あわててお話に入ったはいいが、つい、語りながら再話する癖が出て、モティーフをふたつ飛ばした(笑)
中学生ならこれでもいけると分かった~
「まほうつかいの弟子」のショートバージョンね。

10月4日(金)
支援学級 朝15分
「あ、そのパンプキン読んで~!」で、まず初めに『パンプキン』
アメリカのカボチャ畑の黄色いカボチャ。写真の特徴を生かして、さまざまな方向からカボチャを描写します。
いつものように、5冊。・・・絵本のこみちで紹介しますね
最初からさいごまで、とっても楽しんでくれました。
運動会が終わって、雰囲気が変わる時期。
子どもたち、「ひさしぶり~」って挨拶してくれました。

学童保育1年生 30分
おはなし「がちょうはくちょう」『おはなしのろうそく』
おはなし「大工と鬼六」『日本の昔話』小澤俊夫再話/福音館書店
おはなし「六匹のうさぎ」『語りの森昔話集』村上再話
絵本『きをつけて』五味太郎
ちゃんと座って待っていてくれます。
お話好きの子どもたちです。
ひとり、絵本を見てる子がいるんだけど、ときどきこっちを見て、ぼ~っとしています。聞いてるんです。

10月11日(金)
小学校5年生 朝15分
おはなし「小石投げの名人タオ・カム」
この子たちには、タオ・カムは拍子抜けだったと思います。
本来なら、1学期に「金の鳥」、2学期に「三本の金髪を持った悪魔」と、しっかりしたグリムをやるのですが、今年度、急に朝学習のおはなし会になってしまって、しかも、1年生からずっと聞いて来てるので、10分余りでやるおはなしも、ネタ切れだったのです。
終わってから、先生が、「延長していいのでもう少し長いものを」とか、「授業で、ブックトークも入れて」とかおっしゃったんだけど、でもそれって、そちらが決めることでしょ>”<(# ゚Д゚)って思った。

10月度 初級クラス

日に日に気温が下がり、日中と朝晩の寒暖差が大きくなってきましたね(>_<)先日三男が体調を崩し休日診療所に行ってきたのですが、息子の前の患者さんはインフルエンザでした・・・今年の流行は早そうですね。予防注射を受けにいかねば、と思っている今日この頃です。

さて、10月度初級クラスの報告です。今回もまずは手遊び「どんぐりころちゃん♬」をしてからの発表でした。

①古屋のもる  『子どもに語る日本の昔話1』/こぐま社

初級クラスでの初・語りでした!こぐま社の方言の強いテキストですが、Oさんは長崎出身で、このおはなしの熊本の方言に近いそうです。聞いていて違和感なく、自分の言葉として語っているように感じました。高学年のおまけにいいそうです。

②森の王  『語りの森3 しんぺいとうざ』/語りの森

発表まで時間があったそうで、「練習しすぎて疲れた」とのコメントがありました。私は毎回ギリギリですので、こんな風に言ってみたいと思いました。きっちり覚えられていると心に余裕があったかでしょうか、落ち着いた素敵な語りでした。

3人兄弟の末っ子が成功するおはなしです。魔法をかけられ、高い塔に閉じ込められていたぎょろめ目のおじいちゃん(森の王)をジャックが助けます。ジャックは森の王にかけられていた魔法を解き、自由の身にしてくれたお礼に願い事の叶う指輪をもらいます。森の近くにお城があり、王様はお城のそばの深い洞穴から黄金の袋を取ってきたものを、末の娘と結婚させるというおふれを出します。3人の息子が挑戦し、ジャックだけが指輪の力で成功します。しかし、ジャックは自分が成功した若者だとは言わず、家に帰ってしまいます。王さまは家来に若者を探させ、ジャックを見つけ出し、お姫様と結婚するというおはなしです。

それから、以前初級クラスで発表してくれた「ホットケーキ」を子ども達の前で語った報告もしてくれました。オジサンポジサンやメンドリペンドリなどの言葉遊びは楽しんでくれたそうですが、最後のホットケーキがブタに食べられてしまった場面、一部の子どもは残念そうだったと感じたそうです。

この点について、ブタが出てきて鼻の上にホットケーキをのせたところからの語り方に注意するといいそうです。今までとは違うぞ、と聞き手に意識させる語り方が必要で、そうすると、最後は笑って、子ども達も結末に満足するそうです。

③三びきの子ぶた  『イギリスとアイルランドの昔話』/福音館書店

以前から語りたいと思っていたそうですが、難しいイメージがあり避けていたそうです。その気持ち、よく分かります!「三びきの子ぶた」は小さい子ども達に一番語られているおはなしの一つではないでしょうか?何度聞いても楽しいですし、私も覚えたいと思いますが・・・未だ挑戦できていません。

練習中は子どもがいないので、間の取り方が分からなかったそうです。言葉を十分に覚えれば、本番では子どもに任せておはなしを進めればいいそうです。    タイトルを言った時点で子ども達は「知ってるー!」と言ってくるでしょう。しかし、絵本やアニメで知っていることが多く、後半の3番目の子ぶたとおおかみとのやり取りを知らないことが多いので、気にせず語ればいいそうです。

前半の1回目(1人目)=失敗(おおかみに食べられる)、2回目=失敗、3回目=成功、後半は3回ともおおかみをだますことに成功しますね。上手くだましてやったぞ!と子ども達に感じてもらえることを意識して語りましょう。そうすると、最後におおかみを食べてしまった場面では「やったー!」と大いに喜ぶそうです。

①「めぶた →お母さんブタ」②「はりえにしだ →はりえにしだと言う木の枝」③「3時 →お昼の3時」と言い換えたほうがいいでしょう。③は子ども達が朝の3時と勘違いすることがあるからです。

④屋根がチーズでできた家  『子どもに語る北欧の昔話』/こぐま社

ジェニィが語ったのですが、接続詞がとても多く、覚えにくかったです。無くてもストーリーが分かる接続詞は、語るときに省いてもいいそうです。接続詞の代わりに「間」をとればいいときもあります。

昔話はその場面に2人の登場人物しかいないことが多い、よって、耳で聞いて分かりやすい。しかし、このおはなしは ①兄さん②妹③トロル女 と3人の登場人物がいて、しかも、2人とも子どもです。テキストでは、「〇〇」と妹が言いました。と書かれていますが、妹が「〇〇」と言いました。と変えると誰が言っているかすぐに分かります。聞き手に分かりやすくするために、演じるのではなく、テキストを変更したほうがよいとアドバイスをもらいました。

⑤三枚のお札  『おはなしのろうそく5』/東京子ども図書館

こわくて面白いおはなしの代表格ですね。途中でストーリーが止まることのないよう、一気に語れるよう心がけたそうです。

1年生に語る予定で、説明したほうがよい言葉として             「つうら →顔」「かなひばし →そのものの説明ではなく、長さを理解してもらうことが重要であり、手で30㎝ぐらいをジェスチャーするとよい」そうです。

このおはなしも子どもに語って初めて完成するおはなしです。また報告をお待ちしています。

⑥まほう使いの弟子  『語りの森3 しんぺいとうざ』/語りの森

練習しているうちに、自分の言葉に変わってしまったのが反省点だそうです。

後半の息子とまほう使いとの変身ごっこ、馬(馬喰)→鯉(かます)→つばめ(のすり)→指輪(手回し琴ひき)→麻の実(めんどり)→きつね、と次から次へと変身するのが楽しいですね~アドバイスとして、早くなりすぎず、きっちりとイメージできるように語りましょう。

このおはなしは中学生用に再話されたそうです。ヤンさんが中学1年から3年に語られているそうですが、中学生になると仮にその言葉の意味が分からなくても、ストーリーでおおよその意味を理解するので、説明は不要だそうです。以前「馬喰」の意味を説明したら、嫌がられたエピソードを話してくれました。

≪ヤンさんの語り≫ いばら姫  『語るためのグリム童話3』/小峰書店

このおはなしは、姫が15歳にときにつむに刺され、100年の眠りにつきますが、つむの先がとがっていることを理解しなければなりません。つむの説明の仕方を絵(イラスト)ありバージョンと、絵なしバージョンでレクチャーしてくれました。ヤンさんが語る前に絵を見せるのは、このおはなしだけだそうです。

今回のクラスで、Uさんが「ホットケーキ」の報告をしてくれましたが、とても勉強になりました。子どもに語るときが本番であり、今後も皆さんの報告が聞きたいと強く思いました。

お祭りだ~い⛩

秋祭り。
市内の棚倉孫神社のずいき神輿の巡行を見にいってきました

大人神輿は、二年に一度。今年はその年に当たっています。

正面の階段を上って来ましたよ。獅子が先導しています。

 

てっぺんに載っているのは鳳凰です。
 

子ども神輿は、毎年新調されます。

子どもたち、嬉しそうです。

お祭りすんで。

泣くから悲しいの?😊😭

今年も第九を歌います🎵

悲しいこととか辛いこととか、ある。
自分の力ではどうにもならないことってある。
どうにもならないことだらけかもしれない。
で、それを、ぐっと抑え込んで日々の生活を送っている。
気楽にブログ書いてるけどね(笑)、何の陰りもないときって、ほぼ、ない。

みなさんはどうですか?

晴れたる青空🎵ってあのサビの部分。
(歌うのはドイツ語なんだけどね)
あれは、歓喜の叫びなのね。
フォルテシモで歌うの。
いつも、そのとき、苦しい思いがばあっと炸裂するのよ。じつは。
で、涙が出る。
でも、悲しくなくて、ああそれでも生きてるやんって、喜びがわいてくるの。歓喜。
ふしぎやね。

だから、毎年、大工、ちゃう、第九を歌う。
心理学で、悲しいから泣くのではなくて、泣くから悲しいのだという説があるけれど、笑うから幸せとか、第九を歌うから喜びとか、あるような気がする。

ヤンは子どものときから、大声で歌っては、感情移入して泣いたり笑ったりする子だった。
それが当たり前だったけど、まわり見てもそんな人はいないなあ。
あなたはいかが?

おはなし入門講座〝おはなしの選び方〟

先週の火曜日に第2回目のおはなし入門講座がありました。
2回目のテーマは、おはなしの選び方です。
いつものように、最初はおはなし会のようにいすを並べてヤンさんの語りを聞かせてもらいました。

➀「かめのピクニック」『語りの森昔話集2ねむりねっこ』語りの森
➁「がちょうはくちょう」『おはなしのろうそく27』東京子ども図書館

➀は、大きい子ども向けのおはなしです。
簡単な内容なのになぜ大きい子向けかというと、18か月という数字が出てきます。
これは一年半だとすぐわかる必要があります。
そして、この話が面白いと分かるには、ナンセンスがわかる年齢というか、聞いたことをそのままに理解する小さい子には「それ、ほんと?!」となりますと、笑えないことになるわけです。
だから、あるていど大きな子どもといっしょに遊ぶおはなしです。
➁は、長い話ですが、小さい子ども向きです。
登場人物が幼い姉弟ですし、弟がさらわれて姉が救出するという単純な筋です。
最初にババヤガーとがちょうはくちょうの説明をしたら、小さい子どもにもじゅうぶんついていけます。
このようにタイプの違う話があるということをまず勉強しました。
今回は、たくさんあるおはなしの中からどれを覚えるか、〝おはなしの選び方〟でございます。

選び方は次の三つの立場から考え、それを自分の場合におきかえて考えてみます。
1.語り手の立場から
語り手とは自分のことですね。
好きな話を選びましょう。
好きな話は、覚えるという単純作業を乗り切るのに絶対条件です。
短い話だから、他の人が語るのを聞いて感激したから、というのは好きな話には入りません(笑)
2.聞き手の立場から
聞き手の子どもたちは、おもしろい、楽しい、と思えなければ聞いてくれません。
じっと、おとなしくしているから聞いてくれているとは限りませんよね。
怒られるからじっとしているだけ(笑)
子どもたちが満足してくれる話とは、子どもたちがいま求めている話です。
それは、年齢や、場所や、子どもたちの雰囲気によって違いますからそれを知る努力をしましょう。
学校の場合は学年が決まっていますから、同じ学校に行くのならば子どもたちの成長が見られますからとらえやすいです。
図書館などの異年齢・不特定の聞き手の場合は、子どもたちと話をして探りましょう。
そして、常連さんを作りましょう。
そうして、自分の聞き手の成長段階、好み、雰囲気などから、どんなおはなしがいいか頭をフル回転させて考えましょう。
3.話について(内容と文章)
➀結末が満足できること。
ハッピーエンドでなければいけないということではなく、最後に聞き手が納得できるもの。
悲しい話を美しいと感じられるのは高学年以上になるので、それ以下の年齢には、悲しい結末や、考えさせる結末はさけます。
➁聞いて分かりやすい文章を選ぶ。
本のなかには、登場人物紹介とか、この物語のあった場所の地図とか、元々ページをもどって見られるようにしてあるのがあります。
もちろん、なくても分からないことがあれば後ろにもどって読み直せます。
でも、おはなしは戻れませんので、耳で聞いて一回で分からないといけません。
耳で聞いた話が何世代にもわたって語りつがれてきた昔話は、登場人物は少なく、複雑な展開はありません。
主人公が過去を振り返って長々とエピソードを突っ込むなんてことはありませんね。
アラビアンナイト形式の話もありますが、ひとつひとつが独立していて、同時進行ではありません。
聞いて分かりやすい文章というのは、昔話の文体であるといえます。
具体的には、つぎの5つのことに注意して、たくさん本を読みましょう。
・話の筋が単純であること。
・幸せな結末に向かって、早いスピードで一直線に進むこと。
・登場人物が少ない。
・情景描写が少ない。
・心理描写がほとんどない。
昔話の文体の特徴は、HPの昔話の語法に詳しくあります → こちら
そして、これという話があれば、しっかり声に出して読んで、自分の口に合うか確かめてみましょう。

たくさんお勉強しましたね(*^_^*)
講座が終わって疲れておられるかなと思ったら、意欲の強さというか、熱心さというか、「ああ、分かりました、バッチリやってきます~~」的な頼もしさを感じられて、どんなおはなしを選んでこられるのか楽しみにしております。
いままでは、「まだ覚えないで下さいよ」と、出走したいお馬さんを引き留めている状態に近かったので(笑)、次回はいよいよ覚え方のお勉強です。
みんなで頑張りましょう(^o^)/