そろそろ全国で学校が再開され、おそるおそる学校生活が始まっています。
去年度の学年末から積み残された学習内容をどのように消化していくか、先生方は必死の思いで対処されていることでしょう。
今年度から、英語とプログラミングの新しい学習も始まっています。
それに加えて、感染を予防するための具体的な作業と子どもたちへの生活指導があります。
今まで学習目標のひとつであった、ボランティアによるおはなし会は、優先順位としてはどのあたりにあるのでしょうか。
おそらく、今年度は授業のおはなし会のお声はかからないだろう、来年度も無理かもしれないと想像しています。
図書館は来月あたりから開館されます。
不特定多数の訪れる公共図書館では、感染予防の対策が徹底されなくてはなりません。
おはなしの部屋のおはなし会は、三密の典型です。
こちらのおはなし会も、長い目でかしこく再開の日を待たねばなりません。
これらの待つ日々は、語り手にとって長いのか短いのか。
個人にとってはどうであれ、人類が物語を紡ぎ始めてから、伝え続けてきた何万年の歳月を思うと、ほんの一瞬です。
わたしたち語り手は、口承の文化の最先端にいます。
この一瞬の休止ののち、復活させるのは、わたしたちです。
しかも、この休止は、公教育の場に限りです。
語りの本来の場、私的な場はいつまでも休むことなく続いています。
思わぬステイホームの時期に、見えてきたことがあると思います。
ただ待つのではなく、語りについて考え、学ぶ時間をもらったと、思います。
すでに一歩を踏み出している人もいるようです。
今はさかべっとうの浄土にいるのです。
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今日のレパートリーの解凍
「世界で一番やかましい音」『おはなしのろうそく10』東京子ども図書館