先月に引き続き、6月度の中級クラスもzoomでの勉強会となりました。
前回同様、「さあ始めましょう」といきたいところですが、発表予定のNさんの声が聞こえず・・・お顔は見えていますし、こちらからの声は聞こえるようですが、肝心のNさんの声が小さすぎて聞こえないトラブル発生。音量設定が低いだけかと思うのですが、原因が分からず・・・結局最後まで声が出ず、発表もできませんでした(´;ω;`)次回までに解決して、「パティルの水牛」を聞かせてくださいね!
前回は6話の発表で盛り沢山過ぎたため、今回は4話の予定でしたが、急遽Nさんもなくなったので、3話だけの発表となりました。時間的余裕があり、皆さんの意見もお聞きするとことができました。では、報告です。
(語り)
①がちょう番の娘 『語るためのグリム童話5』/小峰書店
勉強会では全員の語りが終わってから、一人ずつ講評をしてくれるのですが、ヤンさんはまず「言い訳どうぞ~」と聞いてくれます。Nさん、個人的に大変なことがあり、練習不足で覚えきれなかったそうです。日々の生活の中で介護や子育てなど諸事情があるでしょう。人それぞれ大変なこともあるかと思いますが、語る時間は現実逃避して、自分のために、ひいては子ども達のために練習しましょう。
練習をしているときは集中して、自分もおはなしの世界に入れますよね。私は毎年胃カメラを受けるとき、苦痛から少しでも逃れたくて、おはなしを心の中で語っています。そうすると、時間が経つのが早く、我慢できます・・・ジミーさん的に言うと、そんなことはどうでもよい。(笑)
本題に戻ります。『この町には、大きな暗い門があって、お姫さまは、朝に夕にその門を通って、がちょうたちを野原へ連れて行くのでした』
ストーリーの中にある説明文ですので、そのことを意識して語りましょう。また、「大きな暗い門」、がちょう番の娘が通るたびに話しかける、ファラダの首が打ちつけられている重要な門ですが、皆さんはどんな門を想像していますか?
「グリム童話 メルヘン街道(グリム兄弟が書いた童話の足跡をだどれる全長約600kmの街道)」と検索してみてください。ブレーメンの音楽隊やオオカミと七ひきの子ヤギが舞台の街並み、まりを抱えたかえる、いばら姫やラプンツェルの古城などが画像で確認できます。
また、語るためのグリム童話シリーズ(小峰書店)の挿絵を手掛けた、『オットー・ウベローデ グリム童話全挿絵集/古今社』も参照し、イメージを膨らませてみましょう。
『ガチョウ番の娘は、ストーブから出され、お姫さまの着る着物を着せられました。その美しさは、まばゆいばかりでした。』
この場面は正体が現れた、自分のあるべき姿に戻った瞬間ですので、心を込めて語りましょう。
年とった王さまが腰元に「それはおまえのことだ。おまえは自分に対して裁きを言い渡したのだ。その通りにしてやろう」の言葉は、怒りを込めて語ると残虐的になるので、淡々と語るほうがいいとのアドバイスでした。ヤンさんは悲しみを込めているそうです。
ストーリーは長くて重いです。最後まで緊張感を持って語る必要がありますので、言葉は間違えず、寝ても言えるようにしましょう。
ヤンさんの経験からは、男の子主導ではなく、女の子がしっかりしたクラスなら5年生の3学期からでも語れるとのことです。
②ヘンゼルとグレーテル 『語るためのグリム童話1』/小峰書店
ジェニィが語りました。言葉は入っていましたが、完成度の低い語りでした。全体的に淡々となり、盛り上がりもなく、音読のような感じだったかと思います。これでは子ども達の心に響きませんね。
このおはなしは一回目は小石を拾い、道に落として、無事家にたどり着き、2回目はパンを道にまき、小鳥が食べてしまって道が分からず、お菓子の家にたどりつきます。繰り返しではありませんので、同じ言葉にはなっていません。
例えば、子ども達は目を覚ましていて⇔子ども達は起きていて、親たちが寝てしまうと⇔親たちが眠ってしまうと、もう夜になっていて⇔もう夜で、細かな言葉も気になり、自分の中でどんな風に語ればいいのか分からないまま発表してしまいました。
ヤンさんからのアドバイスとして、急いで正解を求めようとせず、色んな言い方で練習をするとよい、何度も練習しているうちに、自分の中でこれだ!と決まってくるそうです。勉強会で語るときは、このレベルまで持ってきてください、と先月も言われていたのに・・・
語っていて楽しい要素が沢山あるのに、細かな言葉にとらわれて、私自身が楽しめていませんでした。
③ヤギとライオン 『子どもに聞かせる世界の民話』/実業之日本社
「ほら、こんな歌ですよ」や「おいしい肉って何のことかわかりますか。」とあるように、聞き手と語り手の間で楽しむおはなしですね。聞かせようとは思わず、肩の力を抜いて語るといいそうです。ただし、ヤギとライオンの立場が逆転していくことを意識することが大切です。
最初のライオンの歌は、ヤギが聞いて怖い(暗い)イメージで歌ってみましょう。一番最後は「ものすごい早口で歌いつづけました」となっていますので、早口で一気に、歌い終わったあとは息が「ハアハア」と出てしまっても構わないそうです。
語り方のアドバイスとして、最初から最後まで同じリズムではなく、まとまりで捉えましょう。例えば、冒頭の場面、
①ある日、ヤギが夕立にあってずぶぬれになりました。②頭からも角からも雨がざあざあたれています。
③ライオンが窓からずぶぬれのヤギを見ました。ライオンはヤギに、
②は①の文を説明しているので、間を短くし、続けて語るほうがいいです。逆に③は場面が変わるので、少し間をとるといいでしょう。
2年生に語られる予定だそうで、2年ならストーリーは理解できるので、テンポよく語りましょう。学年を変えて語ってみると、感じ方の違いがよく分かるそうです。その学年で一番うけたときの語り方を覚えておくといいですね。
個人的な都合で、来月からのブログはジミーさんにバトンタッチさせてもらいます。約3年間、拙い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。
明日は「語りの森のzoomによる語りの会・日常語の巻」がありますね。日常語の語り、聞いているとほんわかした気持ちになります。楽しみです♪
ジェニィさん
丁寧な報告をありがとうございました。
zoomでは、語りづらかったでしょうね・・・。けど、話数が少なかったので、語りについてもお話してしまいました。なかなか試行錯誤が続きます。みなさん、ごめんなさいね。
ジェニィさんの報告、もう3年なんですね。いつも丁寧に書いてくださってありがとうございました。
いつかお話の世界にもどってこられる日を首を長くしてお待ちします。
ヤンさん、コメントありがとうございます。
zoomでは語り方のコメントはしづらいかと思いますが、私は(きっとみなさんも)してもらえると助かります。ヤンさんは、「この言い方はダメ」とは言わず、必ず語法的に経験的に詳しく理由を説明してくれ、だからこんな語り方がいいのでは?というアドバイスをしてくれるので、自分も納得がいくのです。
今回は練習しながら、「何か違うな」と思いつつ、諸事情もあり、自分が楽しみながら語れていませんでした。本番まで日にちがありますので、それまでに完成形にもっていけるよう頑張ります。
仕事をしながらでも、何十年もおははしを続けておられる大先輩がいますので、私も必ず近いうちに戻ります!
ジェニイさん、報告ありがとうございます。
3話だと、深いところまで教えてもらえるお得感がありました(笑)
講師のヤンさんにしてみたら、エネルギー消費量は6話も3話も同じで全くお得感も何もないと思いますが。
何とも、申し訳ない
「ヤギとライオン」は、少し前に覚えたところで、わたしはヤンさんの語りや歌をそのままいただいたんだけれども、その前に色んなかたの色んなバージョンの「ヤギとライオン」を聞いていました。
歌の違いが大きいのかなあ、ドラマチックでなおかつ怖い「ヤギとライオン」が忘れられません。
そのころは、あまりにどれもが違うので混乱し覚える気にならなかったのですが、楽しい話なんだと教えてもらって覚える気になったのをこの勉強会で思い出しました。
ジェニイさん、お忙しいところをブログの担当してくださってありがとうございました。
戻って来られる日を待ってます~~(^o^)/
ジミーさん、コメントありがとうございます。
「ヤギとライオン」を発表されたHさん、ちょうど昨日小学2年生に語ってこられました。おはなし会が終わった後、サークルのメンバー全員にメールで感想を送るのですが、「勉強会のおかげで、初めてうけました!」と報告がありました。盛り上がりすぎて、そのあと絵本を読んでいるときも、興奮が冷めない男の子がいたそうです。
なお、「ヤギとライオン」の前に、先月の勉強会で発表されたYさんが「ジャックと豆の木」を語られたのですが、こちらも子ども達の反応がとても良かったそうです。大男をやっつけるまでは集中し、倒したあとは子ども達がほっとして力が抜けたのを感じたそうです。
子ども達がおはなしを聞きながら、真剣な顔になったり、大笑いしたり、ワクワクしたり・・・そんな顔を見るたびに語り手も幸せをもらいますね。そんなおはなしの世界から離れるのは寂しいですが、すぐに戻ってきます!
ジェニィさん、しばらくお忙しくなられるご様子。人生色々な時がありますよね。
ジェニィさんの報告、いつも楽しみに読ませていただいていました。
そして、ジェニィさんの「黄泉平坂」の大ファンです。
これからは私も、胃カメラ検査の時にはお話を心の中で語りながら頑張ります!
お早いお帰りをお待ちしています♪
フルーツさん、コメント嬉しいです!ありがとうございます。
「黄泉平坂」は中学校で語らせてもらいましたが、子供達の真剣な眼差しが忘れられません。
フルーツさんのおはなしに対する想いとパワフルさにいつも感心しています。
フルーツさんの「分福茶釜」、楽しかったです♪特にタヌキが私のイメージにピッタリで、「痛いやんか」の場面は笑ってしまいました。
また皆さんのおはなしを聞かせてもらうのを楽しみに、出来るだけ早く戻ってきたいです。