日別アーカイブ: 2021年7月6日

研究クラス🐦🐓🐤

ここしばらく蒸し暑い日々が続いていますが、みなさんお元気ですか?
もう、へとへとな感じもしますが、研究クラスの報告をさせていただきます。
本年度1回目の研究クラスは、オンラインで行われました。
研究クラスに入って、今回が最初のレポート発表となるウーカーさんが選んだ話はグリム童話の「フィッチャーの鳥」です。
最初だから、研究発表はたいへんだろうなと思っていましたが、事前に送られてきたレポートが全部で33枚!
どんだけ~~!(古い?)
ほんまに初めてかいなと思う大量のレポートでございました。
オンライン授業だから事前にデータでもらったんですが、それが本当によかったですよ。
最近は、字を読むのに時間がかかる上に老眼鏡をかけても読んでいるうちに目の疲れがひどくてもう…_| ̄|○
それはレポートのせいではなくて個人的な事情ですから、ウーカーさん気にしないでね。
しっかりしたレポートが読みがいがあり勉強になりました。

「フィッチャーの鳥」KHM46(初版~) 話型ATU311妹に救われる
この話を選ばれた理由は「違和感」だといっておられました。
何に対して違和感があるのか、それを見つけるのはとても難しいと思います。
だから、いろんな類話に当たってみられました。
この話にとても似た内容のグリム童話があります。
「盗賊のお婿さん」KHM40 話型ATU955盗賊のお婿さん
ここで、ATU番号の違いを見てください。
「フィッチャーの鳥」の311番は魔法昔話に分類されています。
魔法と押さえておいてくださいね。
「盗賊のお婿さん」は955番です。
これは、ノベラ(現実的説話)に分類されます。
魔法ではありません。現実的説話ということは、伝説に近いということです。
それでですね、「フィッチャーの鳥」に出て来る悪者(敵対者)は、〝魔術師〟です。
魔法使いじゃないんですね。
魔法使いならば異界の存在です。
やまんばとか、鬼とか、悪魔とかと同じですが、じゃあ魔術師って同じ感じがしますかね?
なんかしっくりきませんね。
魔術師っていうのは人間にちかいですよね?
ミスターマリックも、超魔術とか言ってませんでしたか?
今回の勉強会では、ウーカーさんが最初に感じられた違和感が、魔術師が異界の者なのか現実世界の者なのかという具体的な疑問に変わり、ヤンさんは、この話が昔話と伝説のまん中あたりに位置し、その微妙なところが違和感につながったのではないかと言われました。
なるほどなとしっくりきました。
ですから、これは本格昔話の中の魔法昔話であるということは押さえながら、語り手が〝魔術師〟をどう位置付けて語るかを決めればいいということが分かりました。
話の設定が微妙だから微妙に語る(笑)、というのは聞き手には分かりにくいしごまかしているのといっしょですからね。

他にもいろんな類話と話型のことを調べておられました。
だから、レポートが大作なのは納得です。
毎回思うんですが、研究クラスのレポートって「売れるんちゃう?!」と思うんですが、クラスのみなさん、どう思う?(笑)
何でもお金に換算してしまうのは、会計係が長いせいか、節約主婦の習性か、代々続く貧乏人のDNAか分かりませんが、とにかくそれらがすべて備わっているわたしのたわごとと思ってください。
研究クラスは、それくらいすごいことをやっているんじゃないかと毎回思います(^_^)
次回の担当はかぶちゃん!
タイトルが決まったら連絡しておくれ!
待ってま~す(*^^)v