月別アーカイブ: 2022年6月

6月の初級クラス

初級クラスが行われた日、近畿地方の梅雨入りが発表されました。
長袖でも少し肌寒い日でしたが、内容のしっかりしたお話ばかりで、雨が降っている事も、決まっていないお夕食のオカズの事もしばし忘れて、それぞれのお話の世界観に引き込まれた豊かな時間でした。


【手遊び&輪唱】

もどろう もどろう 桃の葉 もどろう
かえろう かえろう 柿の葉 かえろう


【語り】 *ヤンさんからの講評

1.まほうの鏡 / 語りの森昔話集1・おんちょろちょろ / 語りの森
*再話する時に、極力ストーリーだけを提供する事で、聞き手それぞれが違う感じ方ができる。実際に語ってそれを共有してもらう事で、語り手のお話に対する理解がより深まる。お話選びの時にも、ストーリーそのもので選ぶやり方が良い。

2.三匹の名付け親 / 語りの森昔話集3・しんぺいとうざ / 語りの森
*三人漫才のようなお話。漫才には山場はないので(落ちはありますが)そこは気にしないで語れば良い話。

3.主人と召使い / 語りの森HP 外国の昔話 こちら→
*笑い話は「間」が難しい分、語っている時は言い直しはしない方が良い。寝ていてもスラスラ言えるぐらい練習する事。あと「賭け」の条件については、聞き手が聞き流さないように、しっかり理解させる語り方を心がけると良い。

4.地獄に行った吉兵衛さん / 語りの森昔話集2・ねむりねっこ / 語りの森
*この話のオチになっていることわざについて、どう聞き手の子どもにわかってもらったら良いかというご質問に、ひとつは子どもが知っている情報(例えばポケモンなど)を使うか、あるいはお話の前にことわざについて教えておくと良い。(辞書にあるような説明はいらない)

5.つぐみひげの王さま / 語るためのグリム童話3 / 小峰書店
*一時期はよく語られたグリムの話の中でも有名な話。語り手がお話を理解する時、その極端さは主人公の成長の為に必要だからと理解し、時代性よりも時代を超えたお話が持っている「伝えたい事」に注目する事が大事。

6.ジミーさんの語り さきぼそがらすの神 / 語りの森HP 日本の昔話 こちら→
今回はヤンさんの代わりにジミーさんが語ってくださいました。それも私が大好きなアイヌのお話でした。アイヌのお話は一人称で語るので、実際語ってみるととても難しいと感じたひとりですが、ジミーさんの語りはとても自然で、りりしい主人公とジミーさんがダブって見えたほどでした!


勉強会の後は、気持ちの良い空腹感でいつもよりお昼ご飯が美味しいと感じるのは私だけでしょうか?そして帰ってから今日聞かせていただいたお話を改めて読んでみたり、次のお話を探してみたりする時間が一番楽しいです。(覚える時間はちょっと大変ですから~)お夕食のオカズの事はすっかり忘れて、ご飯を炊いてからはっと気づき、しばし呆然と立ち尽くしたのでした・・・。

次回は7月12日(火)です。

6月のおはなし会☔

月一回の幼稚園のおはなし会です。

6月13日(月)
4歳児
ろうそくぱっ
おはなし「さんびきのくま」『語りの森昔話集4』
ろうそくぱっ

めっちゃがんばって楽しく語ったんだけどねえ。
全員でわあって盛り上がるところがなかった。
なんでや~。え~ん

5歳児
ろうそくぱっ
おはなし「うりひめのはなし」『おはなしのろうそく』日常語で。
ろうそくぱっ

日常語での語りに慣れてもらおうと思ったの。
うんうんとうなずいて聞いてくれました。
このクラスには、ムードメイカーの女の子がいて、とっても語りやすいのです。
わたし「こわかったねえ」
子ども「ぜんぜん!」

*************

昨日のHP更新は《外国の昔話》の”人間たちの話”から「ひとりでに鳴るグースリ」こじんまりしてるけど、ぐっと凝縮されたいい話やと思う。
語ってね!

 

 

研究クラス

研究クラスは年に2回です。
今年度初めての研究クラスがありましたので報告します<(_ _)>

今回の語り&レポートの当番はMさん。
選ばれた話は「五分次郎」でした。
出典は語りの森HPの日本の昔話です → こちら
テキストを日常語に直して語られました。
話型名は「一寸法師」、有名ですね。
小さく生まれる話や小さな生き物(たにしとか)に生まれる話は日本中にあるそうです。
AT番号は700「親指トム」、ATU番号は700「親指小僧」です。
類話は世界中に分布しており、レポートでもたくさんの話のあらすじを乗せてくださっていました。
〝小さ子〟の話は今まで意識していなかったのですが、レポートにまとめてくださった資料をみますと改めて深く考えることができます。
「勉強したな~~」という気になれるのがうれしかったりして(笑)
実際、勉強してるんですよ! ほんとです!!

続いて、前回(12月)の当番だったHさんが、なんと追加のレポートを発表してくれました。
呪的逃走の話のなかによく出て来る、〝悪魔や巨人などに子どもを与える約束をする〟モチーフについて、モチーフとして確立されているのかということを調べて、レポートにまとめてくださいました。
ずっと調べてくれてたんですね。
Hさんありがとう、執念ですか?
いやいや、勉強熱心に頭が下がります。

最後は、呪的逃走の話を各自が宿題で読んできていたものを持ち寄って、逃走の内容をまとめた表を埋めていきました。
先にみんなが読んできていたのでかなり進みましたよ(*^^)v

次回は12月です。
当番はわたしなんですけど、話を決めるのはこれからなんです。
でもレポート作成に時間がかかるから早いに越したことはないので、ぼちぼち頑張らないといけないですね。
決めるのも楽しいです。
では次は半年後に(^o^)/

西予市講演会 その2 まなびあん

愛媛県西予市の卯之町に、図書館があります。正式の名前は、図書交流館です。
愛称は、まなびあん
その呼び名どおりあたたかで親しみのある雰囲気の図書館です。
2019年に新築されました。

こちらが外観。車が停まっている奥が玄関です。
雨模様でちょっと暗いね。

 

中へ入ってみましょう。

キッズルームや、授乳室もあります。
ゆったりとソファーでくつろぐこともできます。

こちらが図書室です。
吹き抜けです!ほっとします。
地元の木材を使った、ぬくもりのある内装です。

このむこうが階段。上っていくと・・・

 

おはなしの部屋です。

 

こちらは学習室。
見下ろすと・・

 

午前10時から午後8時まで開館しています。
詳しくは、まなびあんのホームぺージからどうぞ⇒こちら

講演は多目的ホールで行われました。
感染対策のため机の間隔を開けていましたが、ふつうなら100台以上の机が並ぶと思います。
当日は、一番後ろの席まで、いっぱいの参加で、とても熱心に聞いてくださいました。

「西予市読書推進活動グループ研修」ということで、ふだんから学校等でおはなし会をされている方々が中心に参加されていました。
こんな遠いところでも仲間がいるのだなあと、当然のことを実感できて、ちょっと感動。

わたしの話のテーマは「子どもたちに語りの世界を」です。

前半は、語り(素話)が子どもの想像力を育むことをお話しました。
かつて子どもからもらった絵がないから自由に想像できて楽しいという言葉を伝えたいと思ってお話した次第。
「七羽のからす」(『おはなしのろうそく10』東京子ども図書館)
「あなのはなし」(『おはなしのろうそく4』)
「命のろうそく」(語りの森HP⇒こちら
を語って、子どもたちがどんなふうに話を聞くのかを、具体的に示しました。

後半は、昔話から学ぶ
昔話が、人から人へ対面で伝えられてきたこと、それで、語りの場が語り手の愛情と聞き手の信頼とで成り立ってきたことをお話しました。
そして、読書ボランティアとして、物語を子どもに伝えるとき、その場を、いろりばたのような愛と信頼の場にしたいと、いっつもいってることをお話しました。
語ったのは、
「ねずみのもちつき」(語りの森HP⇒こちら
「酋長カイレ」(『語りの森昔話集2ねむりねっこ』⇒こちら

質疑応答の時間が25分あったんだけど、みなさんとっても活発に的確な質問をしてくださいました。
これをきっかけに、語りを志すかたがおひとりでも生まれたら嬉しいなと思いました。

反省:いつもなんだけど、ちゃんと原稿を作って行ってるのに、話し始めると、言いたいことが次々あふれてきて、時間切れになってしまったT_T

はい、きょうはここまで。
次回は卯之町散策~

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昨日忘れてたおはなしひろばを更新
「せんりょうばこ」
ひとつ何かするとひとつ忘れる!
あかん、あかん。がんばろ!

 

あったかペーチカ

6月7日(火)

雪の降る夜は 楽しいペチカ~♪
ペチカもえろよ お話しましょ~♪
むかしむかしよ もえろよペチカ~♪

みんなで声を合わせて歌うのって、素敵だなと純粋に思いました。
心がほっこり温まりました。「ペチカ」はやっぱりいいですね~

おはなしのプログラム
1.「心臓がからだの中にない巨人」 おはなしのろうそく22
2.「わたしがテピンギー」 同名絵本
3.「さきぼそガラスの神」 語りの森HP
4.「地獄へ行った吉兵衛さん」 『語りの森昔話集2 ねむりねっこ』語りの森
5.「むずかしい遺産分け」 語りの森HP
6.「ヨーナスの馬」 語りの森HP
7.「つぐみひげの王さま」 『語るためのグリム童話3』小峰書店
8.「ひなどりとねこ」 『子どもに聞かせる世界の民話』 実業之日本社

「地獄へ行った吉兵衛さん」を語られた方が「来年のことを言えば鬼が笑う」ということわざについて、ある新聞に載っていたと教えてくれました。
ポケモンのことわざ大百科という記事で、未来を見通せる「キルリア」が出てきて、子どもたちにも分かりやすく紹介されていました。
ほかにも、松岡享子さんが語られた「ひなどりとねこ」はとても感動したというお話や、小学校での朝学おはなし会で、途中チャイムが鳴っても、まるでチャイムが鳴っていないかのように、おはなしを進めるという手腕をお持ちの方のお話も聞けました。

月に一度のペーチカの集まりは、心に栄養が補給されますね~

次回のペーチカは7月3日(日)10:15~です。